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1章 始まりの高2編

バレンタイン

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 おばあちゃんの検査入院が終わり、昨日無事に退院した。詳細は教えてもらえなかったが、当面は大丈夫だと母さんが言っていた。心配が消えたわけではないが、一旦は安心していいみたいだ。
 皆に伝えると、自分の事のように安堵してくれた。それが、なんだか凄く嬉しかった。



 さて、来たる2月14日は、カップルにとって盛大にイチャつく日なのだろう。だが、僕の彼氏たちは甘いものが得意じゃないから、チョコという主役そのものが問題だ。
 八千代なんて、ビターでも甘いと言う。しかし、僕は良い物を見つけた。カカオ96%のチョコという、もはやチョコではない代物だ。
 試しに食べてみたが、苦過ぎて身震いした挙句吐き出した。


 いよいよ前日。露骨に「チョコあげるから」なんて、到底言い出せない僕は遠回りをして予定を聞く。

「ねぇ····明日もさ、八千代の家に集まる?」

「俺、昼までバイトだわ。何かあんの?」

「ううん。別に····」

「ふ~ん····。そんじゃ、バイト終わったら行くわ」

「俺も午前中はバイト。ごめんね、ゆいぴ。寂しいだろうけど、場野ん家で待ってて?」

「うん。2人とも、バイト頑張ってね。朔は?」

「親父に呼び出されてる。けど、俺も昼にはそっち行けるぞ」

「そっか····わかった。待ってるね」

「おい。何寂しそうな顔してんだよ。俺が居んだろうが。っしゃ、久っ々に2人きりになれんな」

「2人だからって、ゆいぴめちゃくちゃにすんなよな」

「おー。そのまま夜まで働いてろ。来んな」

「ソッコー終わらせて行くから! ゆいぴ待っててね」

 皆、バレンタインには触れない。そう言えば、今日学校で貰ったりしなかったのかな。
 明日は土曜で休みだから、女の子たちは今日渡すと騒いでたはずだ。けれど皆、チョコを貰った素振りも持っている様子もない。予想外だけど、正直ホッとしている。
 当然貰うのだろうと予想はしていても、実際に貰ったのを見ると妬いてしまっただろう。僕の心はピアスホール並に小さい。


 そして翌日。やってきたバレンタイン当日。
 朝から八千代の家に来たのはいいが、久しぶりの2人きりで少し緊張している。チョコを渡すタイミングも、今のところわからない。
 いつも通りココアを入れてもらい、冷えた身体を温める。八千代はコーヒーを啜りながら、僕をじっと見つめる。

「どうしたの? 僕、穴あいちゃいそうだよ····」

「お前さ、昨日から変じゃね? なんかソワソワしてねぇか?」

「べっ、別にぃ?」

「嘘つけ。なんかあんだろ。····言えよ」

「えー····っとね、今日何の日かご存知ですか?」

「なんで敬語なんだよ。今日····14日····何かあったっけ?」

(えぇ······。モテ男はバレンタインとか意識しないものなのかな····?)

「あのね、今日さ、ほら、アレだよ。バ、バレンタイン?」

「ふはっ····。あぁ、んで? チョコくれんの?」

「えっと、うん。あのね、八千代、甘いの苦手だって言ってたから凄く苦いのにしたんだ。美味しいのかわかんなかったから、あげていいのか迷ったんだけどね、やっぱり渡したくて····」

 僕は、おずおずとチョコを差し出した。これを告白付きで渡す女の子の、その勇気には本当に敬服してしまう。

「マジかよ····。食っていい?」

「ど、どうぞ」

 可愛くラッピングされたものを丁寧に開封し、八千代は一粒口に放り込んで、よく味わって食べてくれた。

「これ美味いな。甘くねぇから食いやすい。あんがとな」

「良かったぁ。味見したら苦過ぎてね、我慢出来なくて吐き出しちゃったんだ。だから、八千代も食べれなかったらどうしようって思ってたの」

「ははっ。お前がこれ食ったんかよ。そりゃ無理だろうな。はぁ······あんな、お前がくれたんなら、どんなんでも全部食うからな」

 八千代は僕の頬に手を添えて言った。甘い。八千代がミルクチョコ並みに甘い。

「や、それ、は····、美味しくなかったら無理しなくていいんだよ? もう、なんなの?」

「何がだよ。お前、なに照れんの? ほら、こっち来いよ」

 八千代に引き寄せられ、対面で膝に乗せられた。ふと視線が合うと、見つめ合ってキスを交わす。
 あのチョコの味がして苦い。けれど、絡める舌を拒めない。コーヒーとは違った苦さだ。なんて考える余裕は、段々となくなってゆく。

「アイツらが来るまで、まだまだ時間あんな。トロけるくらい甘く抱いてやるからな」

「んぇ····もっと甘いの? キスだけで充分甘いよぉ」


 洗浄を終えて八千代とお風呂に入り、しっかり温まってからあがる。今日は引き上げてくれる人がいないから、頑張って自力でベッドに戻る。

「おい、無理すんなよ。フラフラしてっと危ねぇだろ」

 そう言って、肩をトンッと押されただけでベッドに倒れ込んでしまった。

「わっぷ····。もう、なんで押すの? 頑張って歩いてきたのにぃ」

「立ってんのがやっとって感じだったからな。ちょっと待ちゃぁ抱いて連れて来てやんのに」

「自分で歩けるもん。八千代、片付けとかもしてくれてるのに、大変でしょ」

「大変じゃねぇよ。お前にあれこれしてやんのは····あれだ。幸せなんだよ」

 八千代が、僕のお世話をして幸せを感じている。りっくんみたいな事を言っているが、大丈夫だろうか。

「僕が八千代に何かしてあげて、それで幸せって思ってもらえるのは嬉しいんだけどね。お世話してもらってってなんか······僕おじいちゃん?」

「いや、どっちかっつーとガキだろ。けど、ガキ扱いしてんじゃねぇんだよ。“恋人”甘やかしてんだから、幸せに決まってんだろ?」

 なんて甘い事を囁きながら、首筋に唇を這わせて鎖骨を甘噛みした。

「ひぅっ····いぁっ····んっ····八千代、擽ったいよぉ」

 鳩尾やおヘソ、腰なんかを食みながら舐めてくる。時々、骨の所を甘噛みする。こんな食べられ方は初めてで、どう反応したらいいのかわからない。


「あっ····八千代、そんなの····」

「嫌か?」

「僕は嫌じゃないよ。八千代は嫌じゃないの?」

 八千代が、お尻を弄りながら僕のおちんちんを咥えた。他の3人はよくシてくれるけど、八千代は初めてだ。

「お前のだったら食っちまいてぇ」

「なっ、そんな顔で言わないでよぉ····」

 皆はうっとりした顔で食べてくれるのだが、こんな雄の顔で食べられるなんて、これまた初めてだ。

「んぅ、八千代····もう、イッちゃうから、離してぇ」

「ふはっ、早ぇな。んじゃ、挿れんぞ」

 八千代は、僕のおちんちんの根元を強く握ったまま、ばちゅんと深く入った。イッたと思ったのだが何も出ていない。どうやら、一発目からお尻でイッてしまったようだ。
 おちんちんでは、まだイかせてもらえないらしい。なんとも言えぬもどかしさだ。

「八千代、おちんちん離してっ。出したいよぉ」

「やだ。ケツでイケよ。ほらっ」

 八千代は前立腺を潰すように、浅い所を擦り続ける。勝手に押し出されてくるのに出せない。段々と苦しくなってくる。
 気がつくと、おちんちんの根元をリボンで縛られていた。チョコの箱に巻いてあった赤いリボンだ。
 
「やだっ、何してるの!? 解いてよぉ」

「解いたらすげぇ勢いでイクんだろうな。想像してみろよ。トぶくらい気持ち良さそうじゃねぇか?」

「んやぁっ····そんっ、なの、だめぇ····意地悪しないでぇ····」

「もうちょいイジメてやるよ。こういうの、好きだろ?」

 奥をズンズン突き上げながら耳元で囁く。そんなのズルい。だって、好きなんだもん。


 呼吸が上手くできなくなってきて、繋いでいた手を力なく握る。

「そろそろ限界か? そんじゃ、解くぞ」

「やらっ、今らめっ! イクからぁっ!! ん゙あ゙ぁぁぁっ!!」

 八千代は奥をこじ開けながら、イクのと同時にリボンを解いてしまった。浅い人生の中でのランキングだが、1番凄い勢いでエグい量の射精をした。

「ははっ。すげぇな」

「しゅ、しゅげぇじゃ、にゃいよ····。おちんちん、変になっちゃうよぉ······」

「どっちでイッた?」

「そんなの、わかんないよぉ····。両方?」

「気持ちよかったか?」

「····良かった····凄かった。けど、もう普通にイかせて? 奥、もっとぐぽぐぽして欲しい····」

 八千代の手をキュッと握って言った。

「ん゙っ····ったく。今の、煽ってんぞ」

「んぇ? 煽ってないも、ん゙ん゙っ」

「アイツらのチョコもあんの?」

「あ、あるよ?」

「わかってっけど、妬けるな」

「ひあぁぁっ!? 八千代っ、奥、ちゅおいっ! らめっ、イ゙ッちゃゔぅ゙っ····あ゙ぁ゙ぁあ゙ぁぁぁ」

 妬きはじめた八千代は手に負えない。本気で抱き潰しにくるんだもの。今はストッパーも居ない。もしかしてこれって、危ない状況なのかな。

「八千代っ、奥゙ぅっ、ちゅぶれぢゃゔっ····苦し····抉りゃないでぇぇ!!」

 奥を潰したまま押し上げて、奥へ奥へと入ってくる。

「ん゙ぇ゙ぇぇ····ゔっ、ゔえ゙ぇ゙ぇぇ····ああぁぁっ! そこ····らめっ、んぉ゙っ、あ゙っ、ん゙ぐぅ゙ぅ゙ぅ····吐くのやら····イ゙ッちゃ、ゔぇ゙ぇ゙ぇぇぇ」

「もっと吐け。締まりやべぇ」

「もっ、出ない、吐ぐの、ない゙ぃ····」

「そうか。そんじゃ、もうちょい奥行くぞ」

「んぇっ、まら入ぅの!? らめっ、壊れちゃう! お腹破けちゃうよぉ! らぁっ、めぇぇぁあ゙ぁ゙っ!!! 奥゙、深しゅぎ····お゙え゙ぇ゙ぇぇぇ」

「ここ、痙攣やべぇな。ビックビクしてる。あー····俺もイクぞ。ここに出すからな」

「待っへ、今出したら、らめっ、おしっこ出ちゃう」

「ははっ。出せよ。全部見てやるから」

「やらぁぁっ! アァッ····んくっ····イ゙ッぐぅぅ····やぁぁぁっ!!」

 お尻でイキながら、盛大におしっこを漏らしてしまった。今溢れてくる涙が、イキ過ぎてなのか恥ずかしさからなのか分からない。

「お前、可愛すぎな」

「おしっこ漏らして可愛いってなんなの!? わっかんないよぉ····ばかぁ······」

 僕は、顔を覆って涙が止まるのを待った。

「結人、愛してる。口開けろ」

 力づくで手を退けられ、言われるがままキスを受け入れる。すると、コロンと何かが入ってきた。

「んぅ!? ひゃひ(なに)?」

 チョコだ。それも、とびっきり甘いの。

「ホワイトデーも、抱き潰すからな」

 そう言って、八千代は僕のナカからズポンッと出ていった。宣言通りの甘さに、僕は為す術なくトキめかされている。絶賛、心臓が煩い。


 3人が来るまで、お互いにチョコを食べさせ合って、時々キスを交わして、チョコよりも甘い時間を過ごした。
 お昼ご飯に八千代がラーメンを作っていると、凄く息を切らせたりっくんが来た。

「ゆいぴ、お待たせ····ゴホッゴホッ。寂しくなかった? 場野に怖い事されてない?」

「されてないよ。今ね、りっくんの方が怖い。大丈夫? ほら、落ち着いてお水飲んで」

 りっくんに水を渡すと、凄い勢いで飲み干した。どれだけ慌てて来てくれたのだろうか。
 りっくんに続いて、朔と啓吾が一緒に来た。玄関ロビーで会ったらしい。

「なに? どったの? 莉久、息あがりすぎじゃねぇ?」

「なんかね、すごく慌てて来たみたい。どうしたんだろうね」

 聞くと、バレンタインだからとはっちゃけた八千代に、抱き潰されていないか心配だったらしい。概ね予想通りだとは言えなかった。
 それよりも、皆が今日はバレンタインだと認識してたのだとわかった。どうも、僕からチョコを貰えるとは思っていなかったので、スルーしていたらしい。

「ねぇ、皆さ、女の子からチョコ貰わなかったの?」

 八千代が作ってくれたラーメンを啜りながら聞いた。もう僕が頼まなくても、八千代は当たり前のように全員分作ってくれる。

「貰ってねぇよ。全部断ったもん」

「俺も。全部断ったし、置いとかれた分は返したよ。ゆいぴからの以外要らないし」

「俺も全部返してきた。結人以外のは貰えねぇからな」

「俺のは殆ど差出人不明だったからな。全部捨てた」

「えぇ····捨てるのはダメでしょ。場野は相手の気持ちもちょっと考えな?」

 啓吾が諭すが、八千代は聞く耳など持たない。

「差出人不明ってのがまずキモイだろ。んなもん食えるかよ。返しようもねぇし」
 
「そりゃそうだけどさぁ····。けど、差出人書いてあったやつもあったんだろ? それも捨てたの?」

「あぁ、まぁ知らねぇ奴だしな。直接渡してこねぇなら相手する必要もねぇだろ」

「極論だねぇ。相手の子は勇気出してくれてんのにさ。場野はホンット心無いよねぇ。仮にゆいぴに置き換えて考えてみなよ。陰で泣いてるかもよ?」

 りっくんは、なんて例えを引っ張り出してくるんだ。たとえそうなっても泣かないもん。

「お前、そういうのやめろよ。結人出してくんのはずりぃだろ」

「心あったんだ。場野が心発動できんの、ゆいぴ限定なんだね」

「うるっせぇな····」

「あはは。八千代は僕だけっての多いね。嬉しいけど恥ずかしいな。それよりさ、皆が返したり断ったりしてるの、全然知らなかったんだけど」

「あ~····結人は? 貰わなかったの?」

「貰ってないよ。あっでも、クラスの女子がね、友チョコの交換会に入れてくれたよ。みんな本気で作ったらしくてね、どれも美味しかったの」

「え、手作りなの? ゆいぴ、女子の手作り食べたの?」

「え? うん。男子は僕一人だったから気まずかったんだけどね。僕、その時お菓子持ってなかったし、貰ってばっかりで······え?」

 気づくと、皆が痛い視線を送ってきていた。何かマズかっただろうか。

「それ、ホントに全部友チョコ? 本命混じってない?」

 りっくんだけでなく、皆同様の心配をしているようだ。

「やだなぁ。僕に本命なんてあるわけないでしょ。それに、友チョコに本命混ぜるとか····ないよね?」

「知らねぇけど、お前が女の手作り食ってたことに腹立つわ」

 八千代がご立腹だ。八千代だけではない。皆の機嫌が悪い。これは非常にマズイ。

「あのね、えっと、ごめんね? 美味しそうだなって思って1つ貰ったら囲まれちゃって、どれも美味しくて、お腹減ってたからつい····」

「ぶはっ、バレンタインのチョコを腹減ってたからって····。そういや、昨日昼前に女子に囲まれてんの見たなぁ。そんで昼休み、結人から甘い匂いしてたんだ。なんかお菓子食ったんだろうなって思ってたけど、アレかぁ」

「たぶんソレです。友チョコ貰うの嫌だった?」

「お前はどうなんだ。俺らがチョコ貰ったら、嫌じゃねぇのか?」

 朔がズバッと切り返してくる。

「うー······本命だとやだ」

「それと同じだ。俺らは本命じゃなくも嫌だ」

「えっと、あぁ····どうしよう····。食べちゃった」

「ふはっ····。食べちゃったね。ゆいぴはそのままでいいよ。本命だって言って貰ったら食べないんでしょ? わかってるよ。朔も意地悪すんのやめたげなよ」

「悪かった。ちょっと妬けたから、ささやかな仕返しだ」

「あのね、皆は今まで貰ったチョコってどうしてたの? 甘いの苦手なのにいっぱい貰ってたんでしょ? 全部食べてたの?」

 聞くと皆、家族や友達にあげていたらしい。このぶんでは、僕のチョコも食べてもらえないかもしれない。
 八千代の以外はカカオ80%の物にした。僕はそれでも食べられなかったけど、皆はどうだろうか。食べるのキツいかな、なんて不安がぐるぐると巡る。


「ねぇゆいぴ、俺らにチョコくれないの?」

「······あげる。けど、食べれるの?」

「えっ、ホントにあるの!? ゆいぴからチョコ貰えるの!!??」

「結人に貰ったもんなら、あんこ乗っけたケーキに蜂蜜が掛かってても食うぞ」

「いくらなんでも吐くわ。朔、無理なことは言っちゃダメね。結人も流石に、そんなんはくれないだろうけど」

「あはは。僕でもそんなの食べないよ····。あのね、あんまり甘くないのって思って選んだんだ。けど、無理はしないでね。僕は苦くて食べれなかったから、美味しいのかわかんなくて····。無理だったら捨ててくれていいから」

「ありがとう。結人に貰ったもん捨てるとか有り得ねぇ。大切に食うな」

 と、朔が目を輝かせて言った。嬉しいやら恥ずかしいやら、朔の素の笑顔が眩しい。

「俺は普通のチョコでも、大量じゃなかったら食えるよ。別に、甘いの嫌いじゃないし。こないだマカロン食ってたじゃん」

「····あぁっ!! そっか。だったらあんなに悩まなくて良かったんだぁ····なぁんだ······」

 女子の目に耐えながらチョココーナーでかなり悩んだのに、僕ってば本当に間抜けだ。頭の回転が、オルゴールの如く低速だ。

「あのね、ゆいぴが俺らの事考えて選んでくれたってのが嬉しいんだよ。ホントにありがとう。家宝にするね」

「りっくん、置いとかないで食べてね」

「えぇ~····ダメなの? んーじゃ、食べさせて?」

「んもう····しょうがないなぁ。はい、あーん」

「あー、ん····。あぁ、ホントに甘くないや」

「俺も! あー····」

「えへへ。はい、どうぞ」

「ん、ほんろら。れも、ほんろり甘い」

「結人····んぁ」

「朔もだね。はい、あーん」

「····おぉ、これなら全部食えそうだ」

 皆にあーんして食べさせてあげた。ホワイトデーが楽しみだなぁなんて、甘っちょろい事を思っていた僕は、またまたチョコよりも甘かったらしい。
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