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1章 始まりの高2編
香上くんvs八千代
しおりを挟む僕の現在の隣人、香上くん。今日も、いつも通り距離が近かった。他の人に対しても、ぐいぐい距離を詰めていくタイプだが、ことさら僕への詰め方は酷い。ペットか何かだと思われているのだろうか。
放課後、進路の事で先生に呼び出された八千代と、体育祭実行委員のりっくんと啓吾を、1人教室で待っていた。待っている間、週末のデートの行き先をリストアップしようと、スマホと睨めっこしていた。SNSを見れるまでには成長したけれど、アプリ毎に違う操作方法には慣れない。どうも、高性能な機械は苦手だ。
「あれ、なんでだろ····」
「お、武居だ。どした?」
タイミング良く廊下を歩いていた香上くんが、スマホをたぷたぷしている僕の元へ歩み寄ってきた。
「香上くん······。えっと、これね、どうやって検索するのかわかんなくって。虫眼鏡のマークが消えちゃったんだ····」
「お前、機械音痴だよな。授業中もパソコンの前で固まってただろ」
「え、見てたの?」
「めっちゃ見てた。固まってる武居、めっちゃ可愛かったからな」
香上くんは優しく微笑んで、ほっぺをつついてきた。これは、ペットではなく子供扱いではないだろうか。それも、きっと幼児くらいに思っているのだろう。
「か、可愛くないよ! あれはちょっと、思ってたのと違う画面になって焦っただけで····」
「そーなんだ。ま、いーや。わかんないのどれ?」
「えっ····と、これ······」
香上くんは、後ろから僕を抱き締めるようにして、勝手にスマホを操作していく。咥えている棒付きの飴だろう、ふわっと甘い匂いがした。
「あー、これ。ほら、ここ引っ張ったら出てくるだろ?」
「ホントだ! 凄い····。て言うか、なんでこんな大事なマーク消えちゃうんだろうね。仕様に問題あるんじゃないの、これ」
「ブファッ······んで、何探すの?」
(は? なんで今笑われたの?)
「えっと、美術館····び····じ、ゅ····つ······」
「打つのおっっっそ!」
「こ、これでも早くなったんだよ」
「マジか。絶対うちの爺ちゃんの方が打つん早いわ」
「嘘····。僕、家で1番打つの早いんだけど」
「お前ん家、揃って打ってるとこ見てぇな」
「····で、検索。あれ? 違うページ開いちゃった····」
「ぶはっ····なんでそうなんだよ······」
香上くんは、僕の両肩に肘を乗っけて笑っている。笑って前屈みになると、香上くんの長い襟足が耳に触れてこそばゆい。
堪らなくなり、離れてほしいと言うつもりで振り向いた。すると、香上くんの顎に額が擦れ、少しだけ生やした髭でジョリっとした。
「痛っ」
「お、わりぃ」
「大丈夫。僕こそごめんね」
「俺は大丈夫だって。やー、ね、童顔だってバカにされっから、ちょっと生やしてみてんの」
「そうなんだ。香上くん、髭ない方がかっこいいと思うけど。あの、それより、ちょっと近すぎるような······」
「······嫌だった?」
(おー、ほっぺ真っ赤だな。う、わー····やべ。なんだろ。キスしてぇな。······あれ? なんで俺のちんこ反応してんだ?)
「嫌····っていうか、近いのは苦手かな。あと、僕のセキュリティ的な人が······」
「は? セキュリティって何?」
「おい」
(来ちゃった····。ほんっとタイミング悪いなぁ)
「いっ····ってぇな!」
香上くんの肩を掴み、力強く引き剥がしたのは八千代だった。
「お前ら、何やってんの?」
「あー····武居がさ、スマホの操作わかんねぇみたいだったから、ちょっと教えてたんだよ。んだよ、何怒ってんの?」
一触即発とは、まさに今、これだ。香上くんが、八千代ほど好戦的ではないのが救いだ。
「お前、結人に近すぎんだよ。ベッタベタ触りやがって。前々から気に食わなかったんだけど。この際だからハッキリ言っとくわ。コイツ、俺らのモンだから今後一切触んな」
八千代は僕の頭を抱えて、はっきりと言い放った。それは、かなりの問題発言じゃないのか?
「お前らのもんって····あー! あの噂マジだったんか。え、じゃぁ付き合ってんの? 俺らっつー事は、他とも付き合ってんの? 何それ~。乱れてんねぇ」
「お前うるせぇな。言いふらすんじゃねぇぞ。したら社会的に殺す。あと、今度コイツでそれ勃たしたら切るからな」
「気づいてたんだ。へいへーい。気をつけますよ。そっちの趣味はねぇし。はぁ~ん····嫉妬深い彼氏持つと大変だねぇ。じゃーな、武居。また明日な~」
「うん、ばいばい。あ、教えてくれてありがとう!」
香上くんは、少し振り返って手を振って行ってしまった。
「八千代、あれはダメだよ。親切に教えてくれてたのに。悪い人じゃないと思うし」
「親切? 下心丸出しだっただろうが。お前、あのまま俺が来なかったら、キスくらいされてたぞ。ったく······。良い奴か悪い奴かじゃねぇんだよ。お前に触んのは、俺ら以外許せねぇの」
夕暮れの教室。カーテンが舞い上がる中、八千代は僕を優しく見つめて、とろけるようなキスをしてくれた。
「家、来るか?」
「····うん、行く」
「俺らも行くけど?」
「待って待って。結人ぉ、今日は俺ん家でしょ?」
「ひゃぁっ!! りっくん!? 啓吾も····ビックリした····。そ、そうだよね。ごめんね、啓吾····」
「ビックリしたのは俺らの方だからね。場野さぁ、俺らじゃなかったらどうすんだよ。ゆいぴも、こんな所でキスさせちゃダメだよ」
「結人はしゃーねぇよ。ダメなんは場野ね。シャワールームん時といい、ちょっとハメ外しすぎな。結人は気持ち良いと流されちゃうんだから、俺らがちゃんとしてやんないとダメだろ」
「おー····わりぃ。気ぃつけるわ」
(あれ? それって結局、僕が悪くない?)
「ねぇ、待って。あのね、流されちゃう僕が悪いんだと思うんだけど····」
「ゆいぴはいいの。むしろ、流されててくれなきゃ俺たちが困るよ」
「流されてくれてなきゃ、今こうなってないかんね。つっても、流されんのは俺らだけにしてね」
「だから俺らが守んだろうが。まぁ、俺は既にさっき守ったけどな」
久々に、八千代のドヤ顔を見た。
「「え······」」
事の顛末を説明しながら、結局八千代の家へと向かった。
啓吾は八千代の家に着くなり、電気と冷房をつけキッチンに向かう。あれよあれよと八千代の家に来たけれど、線香花火対決の景品はいいのだろうか。
「ねぇ、啓吾。今日は啓吾の家に行くんじゃなかったの? いいの?」
「今度でいーよ。それどころじゃねぇって。香上かぁ····厳重注意だな。そういや、今更だけど朔は? 結人と一緒に待ってると思ってたんだけど」
「なんかね、お父さんに呼び出されたとかで、実家に行くって先に帰っちゃった。見えなくなるまで、ごめんなって手振ってた」
「朔、ちっちゃい子みたいなトコあるよな。結人とは違った雰囲気で癒されるわ。しっかし、坊ちゃんは大変そうだねぇ。俺らとは別世界みたいだな」
啓吾は、冷蔵庫から出してきた麦茶を注ぎながら言った。
「お前、人ん家の冷蔵庫勝手に開けんなよな」
「えー、今更じゃん。皆ここに好きなん入れてんじゃんか。それぞれのコップまであるし」
「啓吾、俺のプリンも取って」
「僕のアイスもお願い」
「はいはーい」
「お前ら····。結人は良いつったけど、なんでお前らまで置いてってんだよ」
「そんな事言っても、ちゃんと置いといてあげる所が八千代の良い所だよね。僕、八千代の優しいとこ好きだよ」
「····お前はこっち来い」
「あっ、僕のアイス····」
「戻しとくから大丈夫だよ~。行っといで~」
啓吾が、取り出したアイスをそのまま戻してしまった。りっくんが流れるように僕から鞄を取り上げ、僕は無慈悲にも浴室に連れられ綺麗に洗浄された。
「なんか、この光景も久しぶりだね。ゆいぴが泣きながら、ぐずぐずになって戻ってくんの」
「結人の泣き顔はヤバイな。俺、こんな気持ち初めてで最初戸惑ったわ。加虐心を擽るっつーか····」
「わかる。ゆいぴの泣き癖はクるよねぇ」
2人はプリンを食べながら、八千代に解されている僕を眺めている。
「あんっ····もう、いいよ。八千代、そのコリコリ····やだぁ」
「もうちょい解さねぇとだろ。傷ついたらどうすんだ」
「もう大丈夫だよぉ。早く、八千代のおちんちん欲しい····」
「····ふぅ。お前、その煽んの気ぃつけろよ」
「んぇ? な、にっ、いぁっ····ん゙ん゙っ」
八千代がゆっくりと僕のナカに入ってきた。
「毎度んな煽り方されてっと、そのうち、壊しちまいそうなんだよ」
「わかる~。可愛く煽っちゃって、どんだけ危ない事してるか思い知らせたくなるって言うか、滅茶苦茶にしたくなるんだよな」
「もっと泣かせたくはなるね。俺は、ゆいぴに酷い事したくないけど」
プリンを食べ終えた2人が参戦する。啓吾は僕の口に、りっくんは手に、大きくなったソレをあてがう。
僕が口を開けると、啓吾は馴染ませながら奥へと進む。喉の奥に到達すると、ゆっくりと奥に押し込む。
「ぁ゙え゙っ····ゔぉ゙····」
「あー····ぬるぬる出てきた。これ気持ちぃわ。そろそろイイかな。ごっくんできる?」
「ん゙っ····んんっ、ぁ゙がっ、お゙ぇ゙っ、ゔ、ごぼっ──」
食べてしまいたい一心で何とか飲み込むと、とぅるんっと、気持ち良く喉の奥まで入ってしまった。啓吾は、容赦なくおちんちんを突っ込むと、僕の首を上から緩く押さえた。
「うっ·····あー、結人わかる? ここまで入ってんの」
(わ、わかんないよ····息····できな····死んじゃう····)
「ごめんねぇ。苦しいよな。もうイクよ。直接流し込むからな。吐かないでねぇ」
喉に直接出されると、きゅっと喉が締まり全身が激しく痙攣する。脚は伸びきってツリそうだ。頭が真っ白で、喉から滑り抜けたおちんちんの事しか考えられない。
「おまっ、待て。締めすぎ、んな。んぁっ····」
八千代が身動き出来ず、ナカで果ててしまったようだ。今日は、久しぶりにゴムを付けているから、掻き出される心配がなくて安心だ。掻き出されるだけで、数回はイッてしまうから、いつも体力がもたないんだ。
待ってましたと、りっくんが僕のナカに入ってきた。まだ余韻が残ったままの僕に、容赦ない突きを見舞う。
「ゆいぴ、ナカまだ痙攣してるね。ねっとり絡みついてきて、すっごい気持ち良いよ」
「やっ、あっ、待って、まだ、イッ····あぁっ」
「前もしてあげるねぇ」
りっくんが、僕のモノを扱き始めた。前からも後ろからも強い刺激が与えられ、脳が焼きついてしまいそうだ。
「やだぁ! ダメっ、もう、前はいい····んあぁっ、出ちゃ、出ちゃうぅ」
「あーあ、今日も噴いちゃったねぇ。俺、もうちょっとシてたいから、出なくなるまで噴いてて」
「やめっ、あ~~~っ····ダメっ、頭変になるっ····んうっ、ちんちんも、バカになっちゃう····あぁっ、潮、噴くの止まんないよぉ」
「アイツ、結人にひでぇ事出来ねぇつってなかったか?」
「ついさっき言ってたねぇ。実際、莉久が1番しつこく虐めるんだよな。これだから遅漏は····」
決して皆が早漏というワケではなく、りっくんが皆よりも長いだけなのだ。僕のナカに居るのが幸せなようで、1秒でも長く居ようとする。
今日も今日とて、好き放題に僕のナカを掻き混ぜる。ゴムを着けている所為か、ナマでする時よりも長い。因みにりっくんには、突きながら僕のお尻を揉みしだく癖がある。外部からのちょっとした刺激が、他とは少し違う快感を生む。
「ゆいぴ、もうちょっとね。あー····、イクよ。いっぱい出すよ····んんっ」
そして、1回に出す量も大概1番多い。以前、僕に対する愛情の分多いんだと自慢げに語っていた。その所為で、八千代からめちゃくちゃ強いデコピンをくらっていた。
りっくんが僕のナカから出ていくと、啓吾が入れ替わりで僕の股ぐらに割り込んでくる。
「啓吾····ごぇっ、ごぇんね。も、むぃ····なんぃも出なぃ····」
上手く喋れず、舌っ足らずに限界を伝える。
「出ないか。そっか····じゃぁ、メスイキしててね。ほぉら、ここまで挿れるからね~」
下腹部を指で抑えながら言う。想像しただけで、奥にビリッと電流が走った気がした。そして宣言通り、啓吾が僕のナカに押し挿ってくる。
「やっ、メス? 僕、女の子じゃ、ないもんっ····あん、もうイキたくないぃ」
「んな事言わないでよ。気持ち良くしてあげるから」
啓吾は僕を抱き締めて、頭を撫でながらゆっくりと動いてくれた。心まで満たされてしまった僕は、ふわっと眠りに落ちてしまった。
「あら、結人寝ちゃったんだけど。気持ち良くって、そっちじゃなかったんだけどな····。ま、いっか。そんじゃ、ちょーっとだけ激しくしてもイイかな」
「啓吾、鬼畜だね」
「お前、念願の睡姦だな。加減してやれよ」
「場野には言われたくありません~」
「んっ····んぁ····やっ、あっ····」
「寝ながら喘いでるゆいぴ可愛すぎ」
「声が漏れちまってる感じが堪んねぇな。もっかいシてぇ」
「わかる。めっちゃわかるけど、今日はそろそろ帰らせてあげないとなぁ」
「だな。おい、大畠。そろそろ時間」
「あー、そっか。ごめん、もうちょいだから」
皆が僕をどれだけ大切にしてくれているか、夢現に愛情を感じた。
「ん····」
目を覚ますと、綺麗にお布団に包まれていた。
「おはよ、ゆいぴ」
「身体、大丈夫か? 無理させてごめんな」
啓吾が僕の頭を撫でながら謝って、優しいキスをくれた。
「そろそろ送ってくわ。お前らも帰れ」
久しぶりに、八千代のバイクに乗せてもらった。ヘロヘロになる僕の為に、僕と八千代を繋げるベルトを準備してくれていたのだが、いかんせん子供っぽくて辛い。だが、落ちてしまうよりはマシだ。
無事に家まで送り届けてもらう。と、八千代は周囲に人が居ないことを確認する。そして、優しくキスをすると、耳朶を摘まみながら耳元で「じゃぁな」と、とびきり甘く囁く。
そんな事をされたら、家で平常心で居られないことを知っての悪戯だ。だから、お返しに「寂しいけど、我慢するね」って言ってやった。
赤くなった八千代を見るのは、存外気分が良いんだ。
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