ちっこい僕は不良の場野くんのどストライクらしい

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1章 始まりの高2編

付き合ってナニしたい?

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 誰かが慌ててやって来る。誰だろう。
 そんな事より、僕のナカでうねっているコイツを、どうにか大人しくさせたい。気持ち良いし、もっと気持ち良くなりたいんだけど、これ以上感度がバカになるのが怖い。

 いつもヤダヤダなんて言ってばかりで、素直になれなくて悪いと思っている。八千代が僕を快楽漬けにしたいだけじゃない事も、本気で僕を想ってくれている事も、本当はわかっている。けれど、恥ずかしさが勝つ所為なのか、自分の気持ちを認めたくないのか、わからないけれど言葉にできないままだ。
 それを差し引いても、この感じ方はマズイ気がするので、イヤと言わせてもらおう。
 なんて、イキすぎて朦朧とする意識の中でぼんやりと考えている間に、誰かの足音はすぐそこまで来ていた。
 
(あ、誰か来ちゃった。やだ見られちゃう······)

「ゆいぴ! どうした、の····って、あー····」

「なになに!? 結人大丈夫なん? て、あっ、うわー····」

 りっくんと啓吾だった。見られてマズイことは変わらないけれど、心底安心してしまった。僕の助けてって声を聞いて、飛び込んできてくれたようだ。
 突き上げたお尻に深く刺さり、振動しながらうねっているバイブの機械音が、静まり返った部屋に響く。
 2人は、僕の痴態を見てアソコをギンッギンにおっ勃てている。それを見て、僕は夢中で懇願した。

「ねぇ····りっくん、啓吾、もうコレ····オモチャ、やだぁ····誰か····挿れてぇ」

 りっくんは、僕の醜態を見て気を失いそうになっている。啓吾は、そそくさとベルトを外し始めた。その間をぬって、八千代がTシャツを脱ぎながら、いち早く僕に辿り着く。
 バイブを引き抜くと、胡座をかき僕を抱き上げた。対面で座らせるのかと思ったら、八千代のビッグ八千代で一気に突き上げられた。

「ん゙あ゙ぁぁぁ!!」

 快感がお尻から脳天まで貫き、勢いよく噴き上げてしまった。

「結人、噴けるようになったんだな。やべぇ····エッロいな~。なぁ場野、早く替わってよ」

「うるせぇ。そこでシコりながら待ってろ」

「ゆいぴ·····ゆいぴが····あれ、AVなの? 啓吾、ゆいぴ大丈夫? ヤバくない?」

「あの乱れっぷりはヤベェな。ちんこ痛いんだけど」

「ゔ~····俺も」

「ひぁっ、やち····やちよ······あぇ? りっくんと、啓吾は····来ないの?」

「····これはゆいぴが悪いよね」

「おう。あれは結人が悪い」

 2人はいそいそと、息を荒らげて迫ってくる。

「おい。俺に抱かれてんのに、何アイツら呼んでんだよ」

 八千代が少し怒って、突き上げ方が強くなった。奥をゴツゴツ叩かれている様で、突き上げられる度に意識が飛んでしまいそうになる。

 力尽きて背中をベッドに預けると、僕の手にはりっくんのモノが、口には啓吾のモノがあてがわれた。

「ゆいぴ、俺の····扱ける?」

「ふぇ····うん。んっ····こう?」

「んぁっ、ゆいぴの手、柔らかくて気持ち良い」

「えへへ、良かったぁ」

「結人、結人。ヤじゃなかったら、俺の咥えて?」

「うん、はむ····ふぁいほーふ(だいじょーぶ)」

「ぅぐっ····やべぇ、温けぇ····。結人、ホントに嫌じゃねぇの?」

「ふっ····ひややあいお(嫌じゃないよ)····ほひひー(おいしー)····ふひゃぁっ」

 不意に突き上げられ、八千代の異変に気づく。フーッフーッと、血管が切れそうなくらい青筋が浮き上がった八千代。これは、間違いなくキレている。

「お前ら、マジで殺すぞ。乱交じゃねぇんだよ。結人も、余所見すんな」

 ピストンが激しさを増す。どんどん奥を突き進み、若干の恐怖を感じた。

「ひぅっ! ふっ····ん゙ぅっ····待って、やち····そこ、なんか、入っちゃ····だめぇ」

「まだここは挿れねぇよ。けど、あんま余所見してっと、我慢してやんねぇぞ」

「ごめっ、ごめ、なさっ····やぁぁっ」

「ちょ、場野! 酷くすんなよ!?」

「わーってる! 加減できねぇから喋りかけんな」

 りっくんが止めてくれたが、激情を抑えきれない八千代。僕の所為だ。また妬かせてしまったから。

「俺だってまだ、お前の口犯してねぇし、手でもさせた事ねぇんだぞ。それを、後から来た奴が····くそっ」

 激昂に任せ、時折最奥を突かれる。挿れないと言っていたのに、奥にある入り口がこじ開けられそうだ。

「大丈夫だ。奥は、まだ、挿れねぇ····んっ、締めすぎんな」

「だってぇ、勝手にっ····奥、もう····入っちゃうよぉっ」

「やべ····つけんの忘れてた。このまま····いいか?」

「「はぁぁ!?」」

「んぇ? いいよ····ナカに出して。僕も、イッちゃうぅんっはぁぁっ」

「「ちょっ、だめぇ!!」」

 りっくんと啓吾の制止も虚しく、八千代は僕のナカにぶちまけた。
 その後、僕の体力を鑑みて、りっくんと啓吾はお預けをくらった。僕の都合と言うより、八千代が僕を離さなかったから、と言うのが正しいかもしれない。

「お前ら呼んでねぇし。何勝手に上がってんの? しかも、俺がまだ結人にさせてねぇ事アレコレさせんじゃねぇよ」

「なぁ····。このお付き合いって、場野と結人に俺らがくっついてる感じなの?」

「当たり前だろ」

「は? ゆいぴを皆で平等に共有するんでしょ!?」

「いつも思うけど、そこに僕の意思も何も関係ないんだね····」

「この際だから言わせてもらうけどさぁ、もう場野だけの結人じゃねぇじゃん? 俺らも好きにして良くない? 今日だって、場野の独断で結人連れ込んだんだろ? 挙句バイブ突っ込んでるし」

「あ? それが何だよ」

「あのなぁ、なんでそんな勝手がお前だけ許されるんだよ。お前がそういう事するんだったら、俺らだって勝手にヤって良くね?」

「そうだよ! 場野ばっかズルい! 俺、ゆいぴを綺麗にするところからシたい」

「俺もー!」

 りっくんは啓吾の主張に賛同し、啓吾はりっくんの発言に挙手で賛成した。

「だいたいさぁ、俺らが後から来たって言ってっけど、莉久に言わせれば場野だってそうじゃね?」

「あ゙ん?」

 八千代の血管が限界を迎えているようだ。啓吾が口を開く度に、ハラハラしてしまう。それは、同調しているりっくんですら、僕と同じ気持ちのようだ。

「だからさ、それぞれで結人と楽しんでいこうぜ? シェアつっても、結人は1人だし、毎回全員でってのも結人の負担になるだろ」

「「確かに····」」

「それに、2人で楽しみたい時とか、2人で楽しみたい事とかあるじゃん?」

「「····確かに」」

「あるの!?」

「「「ある」」」

 一体、それぞれが何を企んでいるのか、恐ろしすぎて聞く事ができない。
 凄く真面目に話し合っているところで申し訳ないのだが、そろそろどうでも良くなってきた。あんなに激しいセックスの後なのだ。眠い。

「僕のシェアの話はどうでもいいんだけど····」

「え、それどうでもいいの? あら、結人眠い?」

「そりゃ、お前らが来る前からイキっぱなしだったからな」

 何をふんぞり返って言っているんだか。誰の所為でクタクタなのか、わかっていないようだ。

「あのね、僕ね、デートとかしたい。手繋いだり、抱き締め合ったり、見つめ合ってキスして照れて······そんなくすぐったい····恋がしたい······」

 眠くて虚ろな所為か、言葉が勝手に飛び出していた。

「結人····そんなピュアな事、死んだ魚の目ぇして····」

「ゆ、ゆいぴ····デートしよ! いっぱいドキドキきゅんきゅんさせてあげる!」

「デートしただろ」

「「「······え?」」」

 少し目が覚めた。りっくんと啓吾も、同時に驚いた。

「ゲーセン行っただろ。手繋いで走っただろ。キスはまぁ····照れてはねぇな」

「待てよ。いつデートしたの? 俺もゆいぴとデートした事ないのにぃ!?」

「あっ! 初めて拉致られてった時か! あれ、デートだったんだ。マジか。あんな誘い方でデートだと思うわけねーじゃん。場野バカじゃねぇ? あっははは──いでっ」

 啓吾は八千代からゲンコツを賜った。

「そっか。あれデートだったんだ····僕の推し····あっ!!」

「「推し?」」

「コイツ、オタクなん知らねぇの?」

「「知らない····」」

 3人でまだ何か喋っているけど、明日が推しの誕生日なのを思い出したら、ニヤけるのが止まらなくなって、色々考えていたらそのまま眠ってしまった。

「結人、めちゃ幸せそうな顔して寝ちゃったけど」

「帰る時間まで寝かしといてやれ」

 僕は、皆の優しさに包まれて眠った。そして、起こされるなり慌てて帰り、色々と準備をして推しの誕生日を迎えた。
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