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12 呼び水
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ヴィカは昼食を終えた後に、部屋の外へ出た。壁を伝って廊下を少し進んだところで立ち止まり、首を反らして辺りを見回す。客室も結構な広さではあったが、廊下も天井が高く所狭しと豪華な装飾が施されていた。客室の外に出る機会のなかったヴィカの口から、感嘆の声が漏れた。
「すごい…」
絵を見ながら、ヴィカはゆっくりと歩を進める。天井には、様々なものが描かれていた。見たこともない動物や道具、動物と所々混じったような奇妙な姿をした人間が途切れることなく、どこまでも繋がっている。
「なにかのお話になってるのかな。ルプスは知ってる?」
ヴィカは、己の速度に合わせて隣を歩く黒い狼に視線を移した。フンと鼻を鳴らしたルプスは、頭をヴィカの腰に擦りつけた。まるで、興味がない、とでも言っているかのようだった。
ヴィカはくすりと笑みをこぼすと、ルプスの頭を優しく撫でた。
「きれい…。でも、なんだか不思議と目が惹きつけられるんだ…」
上を仰ぎ見ながら、彼はぽつりと呟く。
絵の続きが見たくて、ヴィカは再び足を前に動かした。しかしいくらも進まないうちに、その足は止まってしまう。
「あ…、あれ…?」
がくがくと笑い出した膝に、ヴィカは首を傾げた。下半身に全く力が入らない。壁に両手をついて体勢を立て直そうと試みたが、努力の甲斐なく、少年は床に座り込む形になってしまった。
振り返ると、視線の先には客室へと通ずる扉があった。その距離はせいぜい数十メートル程で、ヴィカは落胆した。
「これくらい歩いただけで力尽きるとか…」
情けない。
昨日まではカテリーナの手を借りて、客室内を歩き回るのがやっとで、満足に歩けないのも無理はないのだが、少年の心の中は己への不甲斐なさでいっぱいだった。
「うぷっ」
がくりと肩を落とすヴィカの鼻先を、ルプスが舐めた。驚いて上体を反らしても、大きな舌が追いかけてくる。
「…ふ、ルプス…っくす、くすぐ…った…!」
無遠慮に顔中を舐め回されて、ヴィカの口から笑いが漏れる。するとルプスは動きを止めて、お座りの状態に戻った。大きな尻尾がふわりと左右に揺れる。
頭上に疑問符を浮かべているヴィカの顔を、つぶらな瞳が覗き込んだ。少年の様子を窺うような真っ直ぐな視線に、ヴィカは狼に慰められているような感覚を受けた。
「へへ、ありがと…」
いい子、と頭を撫でてあげれば、くうん、とルプスは気持ちよさそうに一鳴きした。
それから黒狼はヴィカの背中に回ると、彼の尻をしきりに鼻で突き始めた。突然のことに戸惑う少年の制止の声にも反応せず、鼻先を地面と臀部の隙間に突っ込んだ。次の瞬間、とてつもなく強い力で押し上げられ、ヴィカは妙な声を発しながら体勢を崩した。
「ルプス?ど、どうしたの?」
床に両手を突き、四つん這いの状態のヴィカは、上擦った声で尋ねながらルプスを振り返る。その彼の脚の間に、這いながら器用に体を滑り込ませたルプスは、少年を背に乗せて起き上がった。
「わっ」
目を白黒させるヴィカの重みなど物ともせずに、ルプスは廊下を歩き始めた。一歩踏み出すたびに脚の付け根が盛り上がるせいで、狼の背中から落っこちそうになったヴィカは、慌ててルプスの首にしがみついた。
ルプスが客室に向かって進んでいるのがわかって、ヴィカは狼の賢さに舌を巻いた。それと同時に、ルプスの体が大きくなったような感覚を受けた。成犬よりも大きいとは感じていたが、人を背中に乗せれる程ではなかったように思う。
ヴィカは首を捻ったが、狼の体が一瞬で変わるなんてありえない、と己の考えを一蹴した。
熱心な練習の甲斐あって、ヴィカが歩ける距離は連日伸びていた。
練習には、天井画が大いに役立った。摩訶不思議なものが描かれた絵は、もっと続きが見たいと少年の好奇心を刺激することに成功し、やる気の原動力となっていた。また、一日の成果をツヴェーテやカテリーナに話す時にも、彼がどこまで歩けたのかを示す物差しの役割も果たしていた。
「あの天井画が余程気に入ったようだな」
「うん!なんか面白くて、ついつい見ちゃう」
ツヴェーテの言葉に、ヴィカはにっこりと笑って頷いた。そんな彼の手は、足元に寝転がるルプスの体を撫でている。
「ならば、図書室に行ってみると良い」
「図書室?」
「天井画をまとめた書物がある。書物を手にこの部屋まで戻って来るのも、良い練習になるだろう」
「うんっ。行ってみる!」
瞳をきらきらと輝かせて大きく頷くヴィカに、地獄王も口元を綻ばせた。
それから数日後、ルプスの案内で図書室に辿り着いたヴィカはその壮観さに息を呑んだ。
円形状の広い室内の壁には書棚が嵌め込まれており、上から下までびっしりと本が収納されている。見たこともない光景に圧倒されて、ヴィカはぽかんと口を開いて周囲を見回していた。
「お待ちしておりました、ヴィカさん」
見覚えのある白梟に話しかけられて、慌てて口を閉じて頭を軽く下げる。こんにちは、と挨拶をすれば、黄色い丸い目が優しく細められた。
「陛下から話は伺っております。天井画の本をご所望とか。どうぞこちらへ」
ウルラに促され、後に続く。図書室内は、しんと静まり返っていた。
意識をあちこちに彷徨わせているからだろうか、自分への視線をやたらと感じて、ヴィカは居心地の悪さを感じていた。
なぜだろう、と不思議に思って、目が合った女性の二人組に向かってお辞儀をする。彼女たちも同じ様に挨拶を返してくれるのだが、ヴィカから視線をそらすことなく、口に手をあてて何やら囁いている。
「…あの方が、例の…」
「確かにオッドアイだわ…」
彼女達の会話内容を耳にして初めて、ヴィカは自分の瞳が注目の的になっていることを知った。
少年は当惑した。
水色と紫。自分の瞳の色が左右違っているのことは、鏡を見て知っていた。そのことに関してはなんとも思っていなかったものの、そう言えば会う人皆、瞳の色は一色のみだった。ウルラのように梟であったり、グスイのように成人には見えぬ程小柄であったりと、変わった容貌の者達と接していたせいで、己がおかしいなどと夢にも思っていなかったのだ。
ヴィカの心臓が、早鐘を打ち始めた。周囲の目から瞳を隠すかのように、深く俯く。
『死ね!』
『忌々しい目を持った、悪魔の子供め!』
ぐわん、と視界が歪む。と同時に、突如として頭の中に声が響いてきた。
「っ!」
もつれる足を踏ん張って、体が傾きそうになるのを耐えた。先を歩くウルラに遅れまいと、書棚に手をつきながら前に進む。
今のはなんだったのだろう。随分と悪意に満ちた声と言葉だった。
思いを巡らせると、頭に鋭い痛みが走る。胃が収縮するのがわかった。妙なものが咽喉までせり上がってくる。
気持ち悪い。
そう思った瞬間、全身から力が抜けて、ヴィカの体は床の上に横たわっていた。
「すごい…」
絵を見ながら、ヴィカはゆっくりと歩を進める。天井には、様々なものが描かれていた。見たこともない動物や道具、動物と所々混じったような奇妙な姿をした人間が途切れることなく、どこまでも繋がっている。
「なにかのお話になってるのかな。ルプスは知ってる?」
ヴィカは、己の速度に合わせて隣を歩く黒い狼に視線を移した。フンと鼻を鳴らしたルプスは、頭をヴィカの腰に擦りつけた。まるで、興味がない、とでも言っているかのようだった。
ヴィカはくすりと笑みをこぼすと、ルプスの頭を優しく撫でた。
「きれい…。でも、なんだか不思議と目が惹きつけられるんだ…」
上を仰ぎ見ながら、彼はぽつりと呟く。
絵の続きが見たくて、ヴィカは再び足を前に動かした。しかしいくらも進まないうちに、その足は止まってしまう。
「あ…、あれ…?」
がくがくと笑い出した膝に、ヴィカは首を傾げた。下半身に全く力が入らない。壁に両手をついて体勢を立て直そうと試みたが、努力の甲斐なく、少年は床に座り込む形になってしまった。
振り返ると、視線の先には客室へと通ずる扉があった。その距離はせいぜい数十メートル程で、ヴィカは落胆した。
「これくらい歩いただけで力尽きるとか…」
情けない。
昨日まではカテリーナの手を借りて、客室内を歩き回るのがやっとで、満足に歩けないのも無理はないのだが、少年の心の中は己への不甲斐なさでいっぱいだった。
「うぷっ」
がくりと肩を落とすヴィカの鼻先を、ルプスが舐めた。驚いて上体を反らしても、大きな舌が追いかけてくる。
「…ふ、ルプス…っくす、くすぐ…った…!」
無遠慮に顔中を舐め回されて、ヴィカの口から笑いが漏れる。するとルプスは動きを止めて、お座りの状態に戻った。大きな尻尾がふわりと左右に揺れる。
頭上に疑問符を浮かべているヴィカの顔を、つぶらな瞳が覗き込んだ。少年の様子を窺うような真っ直ぐな視線に、ヴィカは狼に慰められているような感覚を受けた。
「へへ、ありがと…」
いい子、と頭を撫でてあげれば、くうん、とルプスは気持ちよさそうに一鳴きした。
それから黒狼はヴィカの背中に回ると、彼の尻をしきりに鼻で突き始めた。突然のことに戸惑う少年の制止の声にも反応せず、鼻先を地面と臀部の隙間に突っ込んだ。次の瞬間、とてつもなく強い力で押し上げられ、ヴィカは妙な声を発しながら体勢を崩した。
「ルプス?ど、どうしたの?」
床に両手を突き、四つん這いの状態のヴィカは、上擦った声で尋ねながらルプスを振り返る。その彼の脚の間に、這いながら器用に体を滑り込ませたルプスは、少年を背に乗せて起き上がった。
「わっ」
目を白黒させるヴィカの重みなど物ともせずに、ルプスは廊下を歩き始めた。一歩踏み出すたびに脚の付け根が盛り上がるせいで、狼の背中から落っこちそうになったヴィカは、慌ててルプスの首にしがみついた。
ルプスが客室に向かって進んでいるのがわかって、ヴィカは狼の賢さに舌を巻いた。それと同時に、ルプスの体が大きくなったような感覚を受けた。成犬よりも大きいとは感じていたが、人を背中に乗せれる程ではなかったように思う。
ヴィカは首を捻ったが、狼の体が一瞬で変わるなんてありえない、と己の考えを一蹴した。
熱心な練習の甲斐あって、ヴィカが歩ける距離は連日伸びていた。
練習には、天井画が大いに役立った。摩訶不思議なものが描かれた絵は、もっと続きが見たいと少年の好奇心を刺激することに成功し、やる気の原動力となっていた。また、一日の成果をツヴェーテやカテリーナに話す時にも、彼がどこまで歩けたのかを示す物差しの役割も果たしていた。
「あの天井画が余程気に入ったようだな」
「うん!なんか面白くて、ついつい見ちゃう」
ツヴェーテの言葉に、ヴィカはにっこりと笑って頷いた。そんな彼の手は、足元に寝転がるルプスの体を撫でている。
「ならば、図書室に行ってみると良い」
「図書室?」
「天井画をまとめた書物がある。書物を手にこの部屋まで戻って来るのも、良い練習になるだろう」
「うんっ。行ってみる!」
瞳をきらきらと輝かせて大きく頷くヴィカに、地獄王も口元を綻ばせた。
それから数日後、ルプスの案内で図書室に辿り着いたヴィカはその壮観さに息を呑んだ。
円形状の広い室内の壁には書棚が嵌め込まれており、上から下までびっしりと本が収納されている。見たこともない光景に圧倒されて、ヴィカはぽかんと口を開いて周囲を見回していた。
「お待ちしておりました、ヴィカさん」
見覚えのある白梟に話しかけられて、慌てて口を閉じて頭を軽く下げる。こんにちは、と挨拶をすれば、黄色い丸い目が優しく細められた。
「陛下から話は伺っております。天井画の本をご所望とか。どうぞこちらへ」
ウルラに促され、後に続く。図書室内は、しんと静まり返っていた。
意識をあちこちに彷徨わせているからだろうか、自分への視線をやたらと感じて、ヴィカは居心地の悪さを感じていた。
なぜだろう、と不思議に思って、目が合った女性の二人組に向かってお辞儀をする。彼女たちも同じ様に挨拶を返してくれるのだが、ヴィカから視線をそらすことなく、口に手をあてて何やら囁いている。
「…あの方が、例の…」
「確かにオッドアイだわ…」
彼女達の会話内容を耳にして初めて、ヴィカは自分の瞳が注目の的になっていることを知った。
少年は当惑した。
水色と紫。自分の瞳の色が左右違っているのことは、鏡を見て知っていた。そのことに関してはなんとも思っていなかったものの、そう言えば会う人皆、瞳の色は一色のみだった。ウルラのように梟であったり、グスイのように成人には見えぬ程小柄であったりと、変わった容貌の者達と接していたせいで、己がおかしいなどと夢にも思っていなかったのだ。
ヴィカの心臓が、早鐘を打ち始めた。周囲の目から瞳を隠すかのように、深く俯く。
『死ね!』
『忌々しい目を持った、悪魔の子供め!』
ぐわん、と視界が歪む。と同時に、突如として頭の中に声が響いてきた。
「っ!」
もつれる足を踏ん張って、体が傾きそうになるのを耐えた。先を歩くウルラに遅れまいと、書棚に手をつきながら前に進む。
今のはなんだったのだろう。随分と悪意に満ちた声と言葉だった。
思いを巡らせると、頭に鋭い痛みが走る。胃が収縮するのがわかった。妙なものが咽喉までせり上がってくる。
気持ち悪い。
そう思った瞬間、全身から力が抜けて、ヴィカの体は床の上に横たわっていた。
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