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辺境の奴隷狩り
28 決意
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「なぁ、悪魔。 さっきの事だけど、この世界にも悪魔っているのか?」
獣道をローブの男がやってきた方に向かい、歩きながら朔は気になった事を悪魔に聞いてみた。
『居る。 悪魔かどうか分からないけど、アタシのご飯を…奪った奴が居る。 ふふふふふふ…、許せない…見つけたら美味しく食べてやる……』
食事が目の前で食事を奪われたのがよほどショックだったのか、うわ言のように返してくる悪魔。 三大欲求の内、食欲しかないのだから、そこにかける思いは強いのは仕方ない事だろう。
「やっぱり居るのか。 だとしても、出来るだけかかわりあいたくは無いな」
『何でよっ! このアタシからご飯奪ってった奴よ!? 食べなくてどうするの!?』
「いや、勝てそうもないし」
実際、朔が強いのは悪魔の力があるからだ。 それを忘れると、取り返しのつかない事になりかねない。 現に悪魔は今にも探し出して殺そうと考えてる。 この世界の悪魔がどんな存在かは知らないが、借り物の力を振るっている朔では、到底太刀打ち出来そうも無い。
『あんたが殺せないなら、アタシが殺す。 そして食べてやる。 決定!』
「あぁ、そうだね、お前が相手するなら構わないけどね、そん時はちゃんと勝てよ?」
『とうぜん! このアタシが負けるところなんて、アタシが想像でき無いんだから大丈夫!』
この悪魔の「大丈夫」ほど信用が置けない物はない。 もし鵜呑みにする者が居たら、朔の体を見せて懇々と説得してやる、朔はそう心に決めている。
「そうだ、あの男爵これから食べに行くか?」
そんな事を思いながらも、朔が口にしたのは別の事であった。 いい加減、悪魔の機嫌とテンションを何とかしないと、このまま捜索の旅に引っ張り出されかねないのだ。
『えっ? 行くっ!』
これまでの恨み節が、何処かへすっ飛んで消えてしまったかのように、笑顔で即答する悪魔。 普段何を考えているのか分からないが、食べ物(魂)で釣れば案外チョロイのが助かる。
「オッケー、たしか、方向はこっちで合ってる筈だから、このまま行けば…『ひゃぅんっ!』」
朔が「すぐ着くだろう」と、続けようとした言葉に、悪魔の嬌声(きょうせい)が重なる。
「お、おい。 どうした?」
『ご飯、来た~。 おいしいの~』
とろんと、蕩けるような瞳に恍惚感を宿して、悪魔は朔に幸せを伝えてくる。
「ご飯って、刻印を付けた奴、他に居たか?」
『男爵の城に居た人達と~、遊びに来た人かな?』
「いつの間に…」
『きゅん…。 ひゃん…。 くぅん………。 …でへへへへへ』
悪魔は声と身もだえを暫く続けた後、満足そうな顔で、ボテ腹(注)イメージです)を擦り、だらけきった顔で笑っている。
20回以上は反応していただろう。 つまりはこの短い間に、20人は死んでいると言う事だ。 朔の居た世界では銃の乱射で可能だろうが、この世界なら、魔術が使われたか、多人数の戦闘か、もう一つの可能性として”朔か悪魔の様な存在”が殺して回ったかしたのだろう。
話の流れからして、最後の可能性も高い。
「ちっ」
もし、朔と同じなら今戦えば確実に勝てない。 恐らくはこの世界の人間だろうから、魔術も使え、剣技も上だろう。 できる事なら今は遭いたくない。
『サク! サクって凄いね!? ご飯が取られて、一番食べたい時に食べたいのが来た! これが”通う”ってやつなんだ! びっくりしたし、すごく美味しいよ!』
それは確実に”通う”の道から外れてるとは思うが、機嫌もなおった事だし、よしとして、「おい悪魔。 ここから離れるぞ」と、悪魔に告げ、朔は森の中を南に向かい始める。
(この世界そんなに甘くは無いのかも。 生き残るには真剣に剣と魔法の腕を磨く必要があるな)
自分が死ぬのは構わない、もはや一度死んだ身だ。 だが、自分が死んだ後、社長や、鶴見ヶ丘のような人間が、のうのうと、のさばっているのを朔は決して許すことが出来無いのだ。
この先、自分と同じような者を相手にしなければならなくなった場合、朔が怪我をすればするほど、治すのに悪魔の魔力が消費される。 千日手ともなれば、その消費される魔力すら惜しまれる状況にならないとも限らない。 銃の扱いを覚えたように、技術を磨き、この世界での戦い方を覚え、対処できるにこしたことはないだろう。
朔は決意を固め、森を歩くのだった。
**********
教会跡で遊牧民を保護したタルラ達は、斥候の見つけた足跡を辿り、森の獣道を歩いていた。
「戦いもせず逃げ出すとは、見下げた奴らだ!」
囚われていた遊牧民の惨状に怒を抑え切れないタルラの口から、何度目かの不平がついて出る。
「お嬢様、盗賊は騎士ではございません。 守るのは自分の身一つでしょう。 考え方の違う者を相手にする時は、その違いに憂慮しなければ、思わぬ所で足元を掬われます。 己を御し、相手を理解して対応したほうが、戦を早く終わらせることができるものです」
「それは分かっている。 分かってはいるが…」
(やはり私はまだまだ、トーレスや兄上には及ばない様だな)
現に森で襲われて以来、トーレスの目と言動には鋭さが増している。 今も命のやり取りをしている最中である事を、それとなく伝えてくる。 騎士とは言え戦場に出た事のないタルラにとっては、そのどれもが金言で有り、目指すべく手本の様に見えてならないのだ。
家からトーレスを借りる心苦しさは有ったが、彼をこの旅の侍従として付けてくれた兄に、今となっては感謝しか浮ばないタルラであった。
「タルラ様、この先に幾人もの死体がございました。 恐らくは逃げ出した盗賊達だと思われます」
トーレスと話すタルラに、一人の兵士が駆け寄り前方の状況がもたらされた。
報告してきた兵の案内に従い、前へ進むと、夥(おびただ)しい血溜まりの中、十数人の首をきられた死体が倒れていた。 死体の装備は全て剥がされ、主が誰かも分からぬ状態の首があちこちに転がっている。
「これは…」
「恐らく口封じだろう。 やられたな」
タルラより先に来ていたイベール子爵が、言葉の後を引き継ぎ応える。
「トーレス。 どう観る?」
「剣で力任せに切られたと思われます。 切り口の太刀筋が全く通っておりません」
「人型の妖魔か、魔物と言った所か?」
「そうですね、豚頭(オーク)か、食人鬼(オーガー)なら、あるいは、といった所でしょうか。 それでも、この剣の入り方で首を断ち切れるとなると、余程の力とスピードで振るわねばなりませんが」
豚頭(オーク)も、食人鬼(オーガー)も、この森に巣食う忌むべき存在である事には変わりないが、このような森の浅い所で見かけることは滅多にない種族でもある。
それに、先ほどから斥候(スカウト)達が周囲を探っているが、妖魔の足跡は見つかっていない。
「子爵様、ここに子供と思われる足跡が」
代わりにタットンが見つけたのは、ひと回り小さい靴の跡だった。
「足跡に血がついているな、怪我をしているのか、返り血かは分からぬが、どっちに向かっている?」
「森の外れの方へ、このまま行くと、アボーテ男爵様の領地に出るかと」
松明に照らされた地面を覗きながら、行方を尋ねるイベール子爵に他の斥候が応える。
「追うとしよう。 巻き込まれて怪我をしているのなら、保護して事情を聞きださねばならぬし、この足跡の持ち主がこれをやったと言うなら、我らと戦う事もありうる。 皆! 気を抜くなよ!」
「「「「はっ」」」」
イベール子爵の号令の下、一向は再び歩き出した。
そして暫くの後、もう一体の死体を見つける。 鎧下ではなく下着を着て首を落とされた男だ。 持ち物は見当たらない。 死体の周りには深く抉られた、小さな踏み込みの跡があった。
「人に化けた魔物の可能性もある! 森を抜け次第、一隊はわが領へ向かい、守りを固めるように伝えに走れ、砦への伝令もも出すように伝えろ! 残りはアボーテ男爵の街ヘ向かう! 斥候は足跡を追え! 途中見つけたら連絡を遣せ! いいな!?」
魔物が住まう森に隣接する街の領主として、イベール子爵の判断は当然の事であったろう。
だが、斥候が追っていた足跡は森の出口付近で、途切れ、アボーテ男爵の城へ辿りついたタルラ達を向かえたのは、いきなり見た事もない蛇の魔物が現れ、男爵とトルネリオを始め、何人も殺して消えたとの報告と、魔物が暴れた血の跡。
「森と城。 いったい、この地で何が起こっているのか…」
見えないところで、好からぬ事が起こり始めているのかもしれない。
心の中にそんな不安がよぎるのを抑えきれないタルラ達であった。
獣道をローブの男がやってきた方に向かい、歩きながら朔は気になった事を悪魔に聞いてみた。
『居る。 悪魔かどうか分からないけど、アタシのご飯を…奪った奴が居る。 ふふふふふふ…、許せない…見つけたら美味しく食べてやる……』
食事が目の前で食事を奪われたのがよほどショックだったのか、うわ言のように返してくる悪魔。 三大欲求の内、食欲しかないのだから、そこにかける思いは強いのは仕方ない事だろう。
「やっぱり居るのか。 だとしても、出来るだけかかわりあいたくは無いな」
『何でよっ! このアタシからご飯奪ってった奴よ!? 食べなくてどうするの!?』
「いや、勝てそうもないし」
実際、朔が強いのは悪魔の力があるからだ。 それを忘れると、取り返しのつかない事になりかねない。 現に悪魔は今にも探し出して殺そうと考えてる。 この世界の悪魔がどんな存在かは知らないが、借り物の力を振るっている朔では、到底太刀打ち出来そうも無い。
『あんたが殺せないなら、アタシが殺す。 そして食べてやる。 決定!』
「あぁ、そうだね、お前が相手するなら構わないけどね、そん時はちゃんと勝てよ?」
『とうぜん! このアタシが負けるところなんて、アタシが想像でき無いんだから大丈夫!』
この悪魔の「大丈夫」ほど信用が置けない物はない。 もし鵜呑みにする者が居たら、朔の体を見せて懇々と説得してやる、朔はそう心に決めている。
「そうだ、あの男爵これから食べに行くか?」
そんな事を思いながらも、朔が口にしたのは別の事であった。 いい加減、悪魔の機嫌とテンションを何とかしないと、このまま捜索の旅に引っ張り出されかねないのだ。
『えっ? 行くっ!』
これまでの恨み節が、何処かへすっ飛んで消えてしまったかのように、笑顔で即答する悪魔。 普段何を考えているのか分からないが、食べ物(魂)で釣れば案外チョロイのが助かる。
「オッケー、たしか、方向はこっちで合ってる筈だから、このまま行けば…『ひゃぅんっ!』」
朔が「すぐ着くだろう」と、続けようとした言葉に、悪魔の嬌声(きょうせい)が重なる。
「お、おい。 どうした?」
『ご飯、来た~。 おいしいの~』
とろんと、蕩けるような瞳に恍惚感を宿して、悪魔は朔に幸せを伝えてくる。
「ご飯って、刻印を付けた奴、他に居たか?」
『男爵の城に居た人達と~、遊びに来た人かな?』
「いつの間に…」
『きゅん…。 ひゃん…。 くぅん………。 …でへへへへへ』
悪魔は声と身もだえを暫く続けた後、満足そうな顔で、ボテ腹(注)イメージです)を擦り、だらけきった顔で笑っている。
20回以上は反応していただろう。 つまりはこの短い間に、20人は死んでいると言う事だ。 朔の居た世界では銃の乱射で可能だろうが、この世界なら、魔術が使われたか、多人数の戦闘か、もう一つの可能性として”朔か悪魔の様な存在”が殺して回ったかしたのだろう。
話の流れからして、最後の可能性も高い。
「ちっ」
もし、朔と同じなら今戦えば確実に勝てない。 恐らくはこの世界の人間だろうから、魔術も使え、剣技も上だろう。 できる事なら今は遭いたくない。
『サク! サクって凄いね!? ご飯が取られて、一番食べたい時に食べたいのが来た! これが”通う”ってやつなんだ! びっくりしたし、すごく美味しいよ!』
それは確実に”通う”の道から外れてるとは思うが、機嫌もなおった事だし、よしとして、「おい悪魔。 ここから離れるぞ」と、悪魔に告げ、朔は森の中を南に向かい始める。
(この世界そんなに甘くは無いのかも。 生き残るには真剣に剣と魔法の腕を磨く必要があるな)
自分が死ぬのは構わない、もはや一度死んだ身だ。 だが、自分が死んだ後、社長や、鶴見ヶ丘のような人間が、のうのうと、のさばっているのを朔は決して許すことが出来無いのだ。
この先、自分と同じような者を相手にしなければならなくなった場合、朔が怪我をすればするほど、治すのに悪魔の魔力が消費される。 千日手ともなれば、その消費される魔力すら惜しまれる状況にならないとも限らない。 銃の扱いを覚えたように、技術を磨き、この世界での戦い方を覚え、対処できるにこしたことはないだろう。
朔は決意を固め、森を歩くのだった。
**********
教会跡で遊牧民を保護したタルラ達は、斥候の見つけた足跡を辿り、森の獣道を歩いていた。
「戦いもせず逃げ出すとは、見下げた奴らだ!」
囚われていた遊牧民の惨状に怒を抑え切れないタルラの口から、何度目かの不平がついて出る。
「お嬢様、盗賊は騎士ではございません。 守るのは自分の身一つでしょう。 考え方の違う者を相手にする時は、その違いに憂慮しなければ、思わぬ所で足元を掬われます。 己を御し、相手を理解して対応したほうが、戦を早く終わらせることができるものです」
「それは分かっている。 分かってはいるが…」
(やはり私はまだまだ、トーレスや兄上には及ばない様だな)
現に森で襲われて以来、トーレスの目と言動には鋭さが増している。 今も命のやり取りをしている最中である事を、それとなく伝えてくる。 騎士とは言え戦場に出た事のないタルラにとっては、そのどれもが金言で有り、目指すべく手本の様に見えてならないのだ。
家からトーレスを借りる心苦しさは有ったが、彼をこの旅の侍従として付けてくれた兄に、今となっては感謝しか浮ばないタルラであった。
「タルラ様、この先に幾人もの死体がございました。 恐らくは逃げ出した盗賊達だと思われます」
トーレスと話すタルラに、一人の兵士が駆け寄り前方の状況がもたらされた。
報告してきた兵の案内に従い、前へ進むと、夥(おびただ)しい血溜まりの中、十数人の首をきられた死体が倒れていた。 死体の装備は全て剥がされ、主が誰かも分からぬ状態の首があちこちに転がっている。
「これは…」
「恐らく口封じだろう。 やられたな」
タルラより先に来ていたイベール子爵が、言葉の後を引き継ぎ応える。
「トーレス。 どう観る?」
「剣で力任せに切られたと思われます。 切り口の太刀筋が全く通っておりません」
「人型の妖魔か、魔物と言った所か?」
「そうですね、豚頭(オーク)か、食人鬼(オーガー)なら、あるいは、といった所でしょうか。 それでも、この剣の入り方で首を断ち切れるとなると、余程の力とスピードで振るわねばなりませんが」
豚頭(オーク)も、食人鬼(オーガー)も、この森に巣食う忌むべき存在である事には変わりないが、このような森の浅い所で見かけることは滅多にない種族でもある。
それに、先ほどから斥候(スカウト)達が周囲を探っているが、妖魔の足跡は見つかっていない。
「子爵様、ここに子供と思われる足跡が」
代わりにタットンが見つけたのは、ひと回り小さい靴の跡だった。
「足跡に血がついているな、怪我をしているのか、返り血かは分からぬが、どっちに向かっている?」
「森の外れの方へ、このまま行くと、アボーテ男爵様の領地に出るかと」
松明に照らされた地面を覗きながら、行方を尋ねるイベール子爵に他の斥候が応える。
「追うとしよう。 巻き込まれて怪我をしているのなら、保護して事情を聞きださねばならぬし、この足跡の持ち主がこれをやったと言うなら、我らと戦う事もありうる。 皆! 気を抜くなよ!」
「「「「はっ」」」」
イベール子爵の号令の下、一向は再び歩き出した。
そして暫くの後、もう一体の死体を見つける。 鎧下ではなく下着を着て首を落とされた男だ。 持ち物は見当たらない。 死体の周りには深く抉られた、小さな踏み込みの跡があった。
「人に化けた魔物の可能性もある! 森を抜け次第、一隊はわが領へ向かい、守りを固めるように伝えに走れ、砦への伝令もも出すように伝えろ! 残りはアボーテ男爵の街ヘ向かう! 斥候は足跡を追え! 途中見つけたら連絡を遣せ! いいな!?」
魔物が住まう森に隣接する街の領主として、イベール子爵の判断は当然の事であったろう。
だが、斥候が追っていた足跡は森の出口付近で、途切れ、アボーテ男爵の城へ辿りついたタルラ達を向かえたのは、いきなり見た事もない蛇の魔物が現れ、男爵とトルネリオを始め、何人も殺して消えたとの報告と、魔物が暴れた血の跡。
「森と城。 いったい、この地で何が起こっているのか…」
見えないところで、好からぬ事が起こり始めているのかもしれない。
心の中にそんな不安がよぎるのを抑えきれないタルラ達であった。
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