南風に恋う

外鯨征市

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第4話

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「鮫島くん、ちょっと仕事いい?」
「どうしました?」
 レジカウンターで作業をしていた鮫島は素早く書類を片付けると、店長に連れられて店内の壁際に移動した。
 連れていかれた先は店の壁際に展開されている楽譜コーナーだった。
「今日中にここの棚の商品を全部撤去して」
 店長が指示を出した。
 その先には鮫島が全ての陳列を担当した楽譜やCDが並んでいる。それらの表紙やジャケットには愛しの『尾神樹里』が写っていた。
 この売り場を撤去するという話は聞いていない。
 新しい商品が入荷する予定もない。
 別のコーナーを設置するという話すら出たことがない。
 鮫島は店長の意図が分からなかった。
「なにかあったんですか?」
「俺もざっくりとしか聞いていないんだけど、なんか権利関係の問題で販売ができなくなったらしい」
「権利関係って……」
 嫌な予感と同時に気持ちの悪い汗が全身から噴き出してきた。店内ではガンガンに冷房が効いているはずなのにワイシャツやスラックスがべっとりと鮫島の全身に張りついている。
 不快なその感覚を振り払うかのように、彼は無意識のうちに展示されているCDを手に取っていた。
「うん。なんかここの事務所のアイドルが契約解除になって、イラストレーターとの契約で商用利用ができなくなったらしい」
 契約解除。
 鮫島の予想は残念なことに的中してしまった。
 ここのグループで最近契約解除になったアイドルなんて一人しかいない。
 それは鮫島が最も大事にしていた彼女だ。
「この楽譜やCDたちはどうなるんですか?」
「いつも通り流通業者に返品して、そこで廃棄されるだろうね」
「廃棄、ですか?」
「うん。大型のシュレッダーで完全に粉々」
 それはつまり二度と商品として流通させない事を意味していた。
 事務所に所属している他のバーチャルアイドルは新しい商品としてまた出版されることだろう。しかしそこには尾神樹里の姿はないはずだ。
 これらの商品はシュレッダーで粉砕される。
 それは尾神樹里の抹消を意味していた。
「……そんなの、僕にはできません」
「できませんって言われてもさ」
「そんなの……僕には……」
「ちょっと! 鮫島くん!」
 彼は耐えることができなかった。
 手に取ったCDを胸に抱いて膝をついてしまった。
 堪えようとしていた涙があふれてくる。
 かみ殺していた声も止まらない。
 周囲の客が何事かと見ているが彼にとってはどうでも良かった。
 存在を抹消されようとしている尾神樹里のCDジャケットを抱いたまま、鮫島はわんわんと泣きじゃくった。
 感情が止まらない。
 誰に何を言われようが構わない。
 もうこの店をクビになっても関係ない。
 愛しい彼女が抹消されることなんて鮫島には我慢ができなかった。
 店長は戸惑うばかり。
 それも当然のはずだ。
部下が店内で大号泣するなんて初めての事に違いない。
「店長、鮫島を泣かすなよ」
 客の誰かが仲裁に入ったのだろうか。
 感情をむき出しに泣き叫ぶ鮫島はその正体が分からなかった。
 その人物は鮫島の名前を呼んでいる。
 肩を揺らしながら、何度も彼の名前を呼び続けていた。
 鮫島は感情をかみ殺しながら、力を振り絞って顔を挙げた。
 背中に巨大なソフトケースを抱えた人物。
「おい鮫島! しっかりしろ!」
 チューバを背負ったまま片膝をつき、宗太郎は鮫島に問いかけていた。
 その姿はまるでハリウッド映画か何かのヒーローのようだ。
 しかし肝心の鮫島は泣きじゃくっていて事情を説明できるような状況ではなかった。
「店長、いったい何があった?」
「私もよく分からないんですけど、これの返品を指示したらこうなったんです」
 店長は返品作業を指示した商品を示して説明した。
 宗太郎はそのコーナーから一枚のCDを手にした。表のジャケットや裏面の収録曲一覧を眺める。そして彼は鮫島が胸に抱いているCDをチラリと見ると再び店長に質問した。
「よくある事か?」
「いえ、返品作業はいつもの事なんですけど」
「そうか……」
 宗太郎は店長が手にしていた書類を覗きこんでいた。
 そして何かを思ったようだ。
「今から防音室を借りられるか?」
「はい、今日の予約は入っていませんので」
「じゃあ二時間で頼む。それとしばらく鮫島を借りておくぞ」
「え……?」
「こんな精神状態で接客なんてできると思うか?」
「それはそうですけど……」
「それならば何も問題はないだろう?」
 有無を言わせない彼の気迫に店長は鮫島の貸し出しを承諾した。
 宗太郎は鮫島が胸に抱いていたCDをさらりと取り上げると、それを泣きじゃくる彼の目の前で振って見せた。
「このアイドルの魅力を俺に教えてくれ」

 鮫島は宗太郎と店長に支えられながら防音室へと連行された。
 宗太郎が言っていた通り、今の彼はまともに接客をできるような状態ではない。かといって商品の陳列や清掃すらできる状態でもない。
 実質的な昼休憩だ。
「宗太郎さん、それではお願いします」
「任せとけ」
 店長は防音室を退室し、扉は独特な音を立てて閉鎖された。
「……なんとなく察している」
 室内が密閉された直後に宗太郎が話し始める。
「好きなアイドルが返品されることに耐えられなかった。返品されたら粉砕処理される可能性が高いからな。そして自分の手でシュレッダーに放り込まなくても、それに加担することに耐えられなかった。違うか?」
 彼はいきなり本質に切り込んできた。
「それでどの子が好きなんだ?」
「………………」
「オタクである事に恥じることはない。オタクなんて腐るほどいる」
「………………はい」
 目の前にいる宗太郎だって楽器オタクだ。普通の人間ならば特定の楽器メーカーの型番なんて暗唱できない。ましてやチューバ奏者がフルートの型番を暗唱するだなんて。
 あの乱数放送のような彼の暗唱に鮫島は感心すると同時に何かの恐怖を覚えていたものだ。
 彼の言うようにオタクである事に恥じることはない。
 鮫島はバーチャルアイドルが好き。
 宗太郎は楽器が好き。
 何かが好きであるという事に何の違いがあるというのだろうか。
「……実は――」
「待て、こいつら知っているぞ!」
 勇気を振り絞って口を開こうとした鮫島を宗太郎はさえぎった。
 彼は興奮気味にジャケットに描かれたバーチャルアイドルたちの名前を暗唱していく。
ムキムキマッチョマンの宗太郎が彼女の存在を知っているどころか、名前や趣味まで知っているという事に驚いた。
「……なんで知っているんですか?」
「このグループ、国産楽器メーカーとコラボしていただろ?」
「はい、一年前の話ですけど」
「確か特定の楽器を買うとグッズが貰えるキャンペーンをやっていたはずだ。昔の部下にグッズ目当てでアルトサックスを買った陸士長がいた」
 やはり同じ事を考える人がいるのかと鮫島は泣きじゃくりながらも考えていた。
 鮫島がフルートを購入した理由の一つが彼女の楽譜クリップや楽譜ファイルが貰えるからだった。さらにはフルートのそのモデルを選んだのも彼女がおすすめしていたからだった。
「たしかこのアイドルたちに趣味でフルートを吹いているやつがいたな」
 記憶を辿りながら宗太郎はCDジャケットからそのバーチャルアイドルを探し出す。
 ようやく発見したその少女を指さすと彼は名前を言い当てた。
「尾神樹里、だったか?」
「実はその子……事務所から契約解除されたんです」
「契約満了か?」
「いえ……」
 そのような喜ばしい理由ではない。
 本当の事は所属事務所からの公式発表で鮫島は把握している。
 しかし彼はそれを口にする勇気はなかった。言葉に出してしまえば彼女の落ち度を認めてしまうような気がした。鮫島は彼女のそれが原因で所属事務所をクビになってしまったと受け入れることができていなかった。
 頑として詳しい状況を説明しない鮫島に対して宗太郎が語り掛ける。
「鮫島はフルートを吹いていたよな。それも社会人になってから再開したと」
 遠まわしな質問だったが、鮫島はその意味を容易に理解することができた。
 ましてや彼女の話から突然彼の趣味の話になったのだ。その二つの関係性なんて彼にとっては心当たりがありすぎた。
「……女か?」
 宗太郎は先日と同じ質問をした。
 しかし今回はからかうような口調ではない。「鮫島はそういう理由でフルートを再開したんだろう?」と確信を持っている様子だった。
 この状況下では隠し通せるわけはない。
 自身の趣味やそのきっかけを話すべきか迷っていた鮫島だったが、宗太郎の「お前の過去なんてすべてお見通しだぞ」とでも言うかのようなその一言によって背中を押された。もしかしたらそれはブラフかもしれないが、この話に乗らない理由はなかった。
「……僕がフルートを再開したのは彼女がきっかけだったんです」
 鮫島はぽつりぽつりと語り始めた。
 それを宗太郎は急かすことはなかった。
 自分のペースで話してくれ。
 彼はそう言うかのようにただ頷きながら耳を傾けていた。
「国産楽器メーカーとコラボしていたって話したじゃないですか。それって彼女が配信中にフルートを生演奏したことがきっかけで実現したんです」
「たしかそうだったな」
「もしかしてその配信を見ていたんですか?」
「いや、楽器メーカーのホームページで紹介されていた」
 先日、宗太郎からチューバの注文を受けた時、彼は毎日のように楽器メーカーのホームページを眺めていたと言っていた。きっとそのページのどこかにコラボ情報が載っていたのだろう。
「僕はその配信を見ていて投げ銭もしたんです」
「投げ銭、というと金と一緒にコメントを送る機能のことだろ?」
「はい。それで僕は「ニートだから平気」って送りました。そしたら彼女は僕のために怒ってくれて、次の日には就活するって約束したんです。もちろん翌朝にはハローワークに駆け込んで、コンビニでアルバイトの情報誌を買ってきました」
「ほう。今ここにいるということはその約束を果たせたんだな?」
 約束どおり翌朝には就職活動を開始したことに宗太郎は感心していた。
 しかし鮫島は照れながら、そして申し訳なさそうにその下心を話し始めた。
「実はここのアルバイトを選んだのって、楽器店だったらお客様として樹里ちゃんが来店するかもしれないって思ったからなんです」
「別に恥じることはない。男なんて下心の塊だ」
 宗太郎が茶化すかのように相槌を打った。
 しかし不思議と腹が立たなかった。
 それどころか深刻になりつつあった話題が少し明るい方向へと傾いたかのような気がした。
「仕事を頑張っていたのだって樹里ちゃんへの投げ銭代を稼ぐためだったんです。それに毎日仕事でフルートを見ていたらどうしても樹里ちゃんを思い出して、僕も彼女と同じ趣味をやりたいと思ったんです」
「それでフルートを買ったんだな?」
 たいした行動力だ、と宗太郎は感心する。
 それは鮫島も自分の事ながら同感だった。
 まさか就活することもなくネットで尾神樹里の配信を見ることだけが生きがいだった自分がアルバイトで働き、それどころか推しと同じ趣味を持つためにシフトに多く入って収入を増やし、本当にフルートを買ってしまった。
 今の自分はあの時の自分からは到底想像できないだろう。
「それに彼女は過去に吹奏楽部でフルートを吹いていたんです。僕も吹奏楽部でフルートを吹いていたので親近感を覚えたんです。そりゃあ吹奏楽部出身どころかフルート経験者なんて『ロミオ』の中にはたくさんいるでしょうけども」
 元フルート奏者ということで共感するものがあったのだろう。
 鮫島は部活引退と共にフルートを辞めてしまったが、尾神樹里はそれ以降も続けていた。同じ趣味が欲しいというよりも彼は彼女に追いつきたいという思いだった。むしろ追い越したいというライバル感情さえ覚えていた。
「話の腰を折ってすまないが、『ロミオ』とは何の事だ?」
「彼女のファンの愛称です」
「尾神樹里……由来はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』だな? 服毒自殺をしたロミオを追ってジュリエットは短剣で命を絶った。そこまでの事をしなくても尾神樹里は『ロミオ』を孤独にはしないという意味を込めていたんだな」
 このファンネームは最初の放送で名づけられた。
 最初は尾神樹里が事前に考えていたものから採用しようという流れだったが、デビュー配信を見ていたファンがこの名前を提案したのだ。最初は宗太郎の言う通り『ロミオとジュリエット』から名前を貰ってダジャレのような感覚で呼んでいた。
 しかし彼女の活動が進んで熱心な『ロミオ』たちが増えていくにつれ、その意味は重いものとなっていた。由来となった『ロミオとジュリエット』のように、彼女は『ロミオ』たちをひとりにはしない、『ロミオ』たちも彼女をひとりにはしない。ふたりはいつまでも一緒だという意味に変化していった。
「彼女とお別れはできたか?」
「いえ、契約解除の発表から動画サイトにもSNSにも彼女は現れませんでした」
 僕たちはいつまでも一緒だと誓い合った。
 しかし彼女は突然僕たちの前から消えてしまった。
 別に誓いを果たせなかった彼女を恨んでいるわけではない。
ただ鮫島たちは最後にちゃんとした形でお別れをしたかった。契約解除ではなく事務所を卒業という形で彼女を見送りたかった。
「彼女の声を最後に聞いたのはいつだ?」
「契約解除の数日前でした。あの時はまさかこんな事になるなんて予想できませんでした」
 あの配信は鮫島もリアルタイムで視聴していた。
 その時の彼女はこれが最後の会話になるという素振りすら見せていなかった。
「お別れはできなかったんだな?」
「はい……」
 彼女は別れをほのめかすどころか「また次の配信で」と笑顔で配信を終えていた。まさかそれが最後の配信になるだなんて誰が想像できただろうか。
 もしあれが最後の会話になると知っていたら、鮫島は全財産を使ってでも投げ銭と共に最後のコメントを送っていたはずだ。土下座をして親から借金をしてでも最後に気持ちのこもった感謝と愛のコメントを送っていたはずだ。
 しかし今となっては彼女に何かを伝えることはできない。
 もうすべてが終わってしまった。
「……『ロミオ』ではない俺が言うのも変だが、『ロミオ』たちで集まってお別れ会をするというのはどうだ?」
「……オフ会ですか?」
 宗太郎は頷いた。
 鮫島は過去に『ロミオ』たちで集まったことがある。しかしそれはテレビ会議を使ったオンラインのものだった。他県で開催されるオフ会に参加するだなんて、公共交通機関が発達していないことから『陸の孤島』とも呼ばれる宮崎県に住んでいるアルバイターにとっては資金的にハードルが高いものだった。
それに加えて彼にとって資金をオフ会へ割くよりも推しへの投げ銭に突っ込んだほうが有意義だと考えていた。
「そうだな……。みんなで集まって吹奏楽団でも結成するのはどうだ?」
「吹奏楽団、ですか?」
「彼女はフルートが好きだったんだろ? それこそ配信で生演奏するぐらいに」
 たしかに彼女はよくフルートの話をしていた。
 初見演奏をするという配信で初めて彼女のフルートが登場し、それ以降はよく吹奏楽部時代の思い出話に花を咲かせていた。
 そしてあの初見演奏の配信は鮫島にとってもターニングポイントになった。彼女に投げ銭をして説教されて、下っ端のアルバイトに過ぎないけども彼女の約束を果たして働きだした。そして彼女に追いつきたくて仕事を頑張り、とうとう彼女と同じフルートという趣味を持つことができた。
「陸の孤島と呼ばれる宮崎県だが、ここにも楽器ができる『ロミオ』がいるはずだ。そいつらを集めて吹奏楽団を作ろう。そして来年の春にホールを借りて演奏会をしよう」
「来年の春、ですか」
「そうだ。彼女がいなくなってしまった春に『ロミオ』たちが演奏会をする。もちろん彼女が活躍していた動画サイトでその演奏会を生配信するんだ」
 準備から実行に一年も掛けるオフ会なんて聞いたことがない。
 鮫島が知っている限り、過去最大規模のオフ会になるかもしれない。
「アマチュアだとしても俺たちは音楽家の端くれだ。何かを伝えるのであれば音楽家には音楽が一番だろう?」
 不思議な感覚だ。
 さっきまで泣きじゃくっていた鮫島の瞳からは涙が消えていた。
 悲しみという感情が別の何かに置き変わったようだ。
 この感情を何というのか分からない。
 強いて言うならば義務感だろうか。
 仲間の『ロミオ』を集めて吹奏楽団を結成する。
 そして尾神樹里のためのお別れ演奏会を開催する。
 鮫島はひとりの『ロミオ』としての義務感に駆られていた。

 宗太郎に話を聞いてもらった鮫島は防音室を出た。
 店内で感情的になり醜態をさらした事を謝ろうと彼は店長の元に向かったが、店長から出た業務命令はシフトを終えて帰宅することだった。もう今日の鮫島は業務を続行できる状況ではないと判断したのだろう。店長は怒ることなく、それどころか彼の精神状態を心配する様子でその指示を出した。
 自宅に帰ってきた鮫島はアルバイト用のリュックサックを床に置くと、スマホを手にして椅子に座った。
 彼の中ではもう覚悟ができていた。
 自宅が近づくにつれてその意志が固くなっていった。
 推しのためにできることならば何だってやってやる。
 鮫島は自身のSNSを開き、メッセージを書き込んだ。

  『ロミオ』の皆さん
  樹里ちゃんとのお別れ会をしませんか?
  彼女は吹奏楽が好きでした。
  宮崎県で樹里ちゃんのための吹奏楽団を編成して、
  彼女のための演奏会をしたいと思います。
  参加をご希望の方はDMをください。

 鮫島は文章を書いては消しを繰り返し、ようやく完成した文章を投稿した。正直この文章でも自分の気持ちは完全には伝わらない。しかし文字数制限があるSNSではこれが精一杯だった。
 投稿して二、三分が経過。
 彼のSNSに通知が出てきた。

  ≪ハルトマン軍曹≫
  フカニートって宮崎県在住だったのかよ
  俺も宮崎県に住んでる
  どうぞ

  ≪フカちゃん≫
  うるせーよ微笑みデブ
  あと俺はニートじゃねぇ
  どうぞ

  ≪ハルトマン軍曹≫
  サックスを持っていくから詳細を教えろ
  あと微笑みデブは二等兵だ
  どうぞ

  ≪フカちゃん≫
  詳細は今度決める
  オーバー

 メッセージを送りあったハルトマン軍曹とは昔からの知り合いだ。
 今となってはいつから交流が始まったのか覚えていない。しかし『ロミオ』同士ということで意気投合したのは確実だ。
 このハルトマン軍曹は遠いどこかに住んでいると思っていたが、まさか同じ宮崎県に住んでいたなんて。ましてやサックスを吹いているとは想像もしなかった。
 この人物が頼りになるかは分からないが、さっそく計画の仲間が見つかった事で少し安心した。そして気が付くと普段は使わない項目に通知が出ていた。
 それはDMが届いたことを示すマークだった。
 きっと参加希望者が連絡してきたのだろう。

  ≪タシロン≫
  突然のメッセージで失礼します。
  お別れオフ会の投稿を拝見してDMを送らせて頂きました。
  当方、宮崎県在住のロミオです。
  担当楽器はチューバです。
  よろしければお別れオフ会の詳細を教えて頂けますか?
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