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18話し合いとは?
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「マリアナはおるかぁ!!!!」
応接室の扉が勢いよく開くと、耳をつん裂く様な大声が響いた。
あら、随分早かったですわね。
「なっ、義父上!」
「あら、お父様」
驚くアニキスと、呑気な私。
両極端な私達を見たお父様のお顔が、凄い事になっていますわ。
「お父様、そんなに興奮されては血圧が上がりましてよ?」
クスリと小さく笑い、私の横に座る様、お父様に促します。
そんな中、唐突な来客に初めは驚いていたカトレアが、フィオラの専属侍女だけあり、私の言葉に、直ぐに行動しましたわ。
流石に出来た侍女ですわ。
お父様がお好きな、濃いめの紅茶に大量ミルクですわね。
「マリアナ、急に今日本宅に戻れなど、お前は何を考えておるのだ!王妃になって落ち着いたと思えば、何も変わっておらんではないか!」
お父様、私が王妃になってもう十八年近いですわよ。
最近なったような言い方は、どうかと思いますわ。
「お父様、今更何を言われてますの?私の性格がそうそう治る訳がございませんでしょ?」
「威張る事ではないわぁ!」
真横で大声を出されるものだから、唾がすごいですわね。
とりあえず、扇子で防御しましょう。
「義父上、義姉上の事は諦めた方が………と、言うか、なぜこの様になったのかちゃんと説明願いますよ?義姉上」
狂犬のようになったお父様を宥めつつ、アニキスが呆れ返った表示で、私に視線を向けました。
その赤い瞳がスッと細められ、鋭くなります。
「はぁ、アニキス、その目はやめてちょうだい。アズラエル様に叱られてるみたいだわ」
「アズラエルに似ているのは今更です。従兄弟ですからね。それより、ちゃんと説明して頂きたいのですが?」
まったく、融通が利かないんですから。
「今日、私が帰りました理由。それは、お父様が交わした契約についての苦情ですわ」
*****
ー時は進み、現在ー
「お嬢様ぁ、お茶です」
ララミーが気の抜けた口調で、テーブルにお茶を置いてくれました。
真面目なカトレアと対局な、ふわふわ娘。
これで仕事は完璧にこなすんですもの。不思議なものです。
まぁ、仕事が出来ない侍女を隣に置くつもりはありませんけど。
あら、ミントティーですか?
「ありがとう。やはり疲れているように見えるかしら?」
クスリと笑い、カップを手に取ります。
口に含むと、スッキリした味が気分を変えてくれました。
ララミー…………貴女、回復薬を混ぜ込んだわね。
味は変わらないけど、効果が凄いわよ?
「最近お嬢様の周りで小蝿が五月蝿くしてますしね。本当ぉに、お嬢様がダメだと仰るから我慢してますが、私は殺虫剤撒き散らしたくて仕方ないんですよ?」
ハエだとか、殺虫剤だとか…。
この子、カトレアとは別の意味で怖いですわね。
私の専属侍女はこの二人。
諜報は二人とも得意ですが、その他の属性は違います。
カトレアは暗器と攻撃魔法。ララミーは、薬と回復や間接魔法が得意です。
カトレアはどちらかと言うと、真面目で分かりやすい性格なのですが、ララミーは、たまに何を考えているのか分からないですわね。
私至高主義と言う事は分かりますが、危ない実験をしていたりと、前世で言う、マッドサイエンティストに近い子です。
先日は、「新しい実験君が手に入る~」とか言って浮かれてましたわね。
あれ、絶対人体実験してますわ。
怖いので、あまり深くは聞きませんけど。
「さて、伯母様がお帰りになった理由は、聞かせて頂けるのかしら」
大人達の「大事」な話の場合は、蚊帳の外の可能性が高いですが、もし、あのピンクとクズ男の件が絡んでいるなら、私にも話が来るでしょう。
………あら?
ぼんやりと考え事をしていると、一階から音がしました。
きっとお母様が帰宅なされたねね。
「あら、お母様の怒りの声が聞こえるのは、私の気のせいかしら?」
「いいえ、お嬢様。奥様のお説教がはじまったみたいです」
一階から、お母様の淑女らしからぬ怒りの声。
まぁ、王妃様が先触れなく帰宅したら、それは怒るわよね。
しかも、今回は侍女一人しか連れて帰ってないようだし。
『お姉様は国母の自覚がありますの!』
『フローラ、落ち着いて』
『旦那様はお黙りくださいませ!毎度の事ですが、お姉様は、周りの迷惑を考えて行動されてください!しかも、当日にお父様を呼び出すなんて、非常識にもほどがあります!』
『いや、フローラ。私と義父上で、そこは散々説教させてもらったから』
『私はまだしておりません!』
何ですの。
夫婦喧嘩になってますわ。
お父様ファイトー。
『いくら大事な話があるとは言え、手順は大事ですわ!』
『フローラ、ワシも散々説教したから落ち着け』
『お父様はお姉様に甘いです!』
……少し面白いですわね。
聴覚の魔法を少々発動。
『アニキス、この家で一番怖いのはフローラだな』
『義父上、間違いありませ………!』
『フローラ、燭台を下ろしなさい!』
『お父様、旦那様、聞こえましてよ!』
うん、盗聴はやめときましょう。
まぁ、遮断結界が無いと言う事は、話は済んだのでしょうが、家族として恥ずかしいですわ。
応接室の扉が勢いよく開くと、耳をつん裂く様な大声が響いた。
あら、随分早かったですわね。
「なっ、義父上!」
「あら、お父様」
驚くアニキスと、呑気な私。
両極端な私達を見たお父様のお顔が、凄い事になっていますわ。
「お父様、そんなに興奮されては血圧が上がりましてよ?」
クスリと小さく笑い、私の横に座る様、お父様に促します。
そんな中、唐突な来客に初めは驚いていたカトレアが、フィオラの専属侍女だけあり、私の言葉に、直ぐに行動しましたわ。
流石に出来た侍女ですわ。
お父様がお好きな、濃いめの紅茶に大量ミルクですわね。
「マリアナ、急に今日本宅に戻れなど、お前は何を考えておるのだ!王妃になって落ち着いたと思えば、何も変わっておらんではないか!」
お父様、私が王妃になってもう十八年近いですわよ。
最近なったような言い方は、どうかと思いますわ。
「お父様、今更何を言われてますの?私の性格がそうそう治る訳がございませんでしょ?」
「威張る事ではないわぁ!」
真横で大声を出されるものだから、唾がすごいですわね。
とりあえず、扇子で防御しましょう。
「義父上、義姉上の事は諦めた方が………と、言うか、なぜこの様になったのかちゃんと説明願いますよ?義姉上」
狂犬のようになったお父様を宥めつつ、アニキスが呆れ返った表示で、私に視線を向けました。
その赤い瞳がスッと細められ、鋭くなります。
「はぁ、アニキス、その目はやめてちょうだい。アズラエル様に叱られてるみたいだわ」
「アズラエルに似ているのは今更です。従兄弟ですからね。それより、ちゃんと説明して頂きたいのですが?」
まったく、融通が利かないんですから。
「今日、私が帰りました理由。それは、お父様が交わした契約についての苦情ですわ」
*****
ー時は進み、現在ー
「お嬢様ぁ、お茶です」
ララミーが気の抜けた口調で、テーブルにお茶を置いてくれました。
真面目なカトレアと対局な、ふわふわ娘。
これで仕事は完璧にこなすんですもの。不思議なものです。
まぁ、仕事が出来ない侍女を隣に置くつもりはありませんけど。
あら、ミントティーですか?
「ありがとう。やはり疲れているように見えるかしら?」
クスリと笑い、カップを手に取ります。
口に含むと、スッキリした味が気分を変えてくれました。
ララミー…………貴女、回復薬を混ぜ込んだわね。
味は変わらないけど、効果が凄いわよ?
「最近お嬢様の周りで小蝿が五月蝿くしてますしね。本当ぉに、お嬢様がダメだと仰るから我慢してますが、私は殺虫剤撒き散らしたくて仕方ないんですよ?」
ハエだとか、殺虫剤だとか…。
この子、カトレアとは別の意味で怖いですわね。
私の専属侍女はこの二人。
諜報は二人とも得意ですが、その他の属性は違います。
カトレアは暗器と攻撃魔法。ララミーは、薬と回復や間接魔法が得意です。
カトレアはどちらかと言うと、真面目で分かりやすい性格なのですが、ララミーは、たまに何を考えているのか分からないですわね。
私至高主義と言う事は分かりますが、危ない実験をしていたりと、前世で言う、マッドサイエンティストに近い子です。
先日は、「新しい実験君が手に入る~」とか言って浮かれてましたわね。
あれ、絶対人体実験してますわ。
怖いので、あまり深くは聞きませんけど。
「さて、伯母様がお帰りになった理由は、聞かせて頂けるのかしら」
大人達の「大事」な話の場合は、蚊帳の外の可能性が高いですが、もし、あのピンクとクズ男の件が絡んでいるなら、私にも話が来るでしょう。
………あら?
ぼんやりと考え事をしていると、一階から音がしました。
きっとお母様が帰宅なされたねね。
「あら、お母様の怒りの声が聞こえるのは、私の気のせいかしら?」
「いいえ、お嬢様。奥様のお説教がはじまったみたいです」
一階から、お母様の淑女らしからぬ怒りの声。
まぁ、王妃様が先触れなく帰宅したら、それは怒るわよね。
しかも、今回は侍女一人しか連れて帰ってないようだし。
『お姉様は国母の自覚がありますの!』
『フローラ、落ち着いて』
『旦那様はお黙りくださいませ!毎度の事ですが、お姉様は、周りの迷惑を考えて行動されてください!しかも、当日にお父様を呼び出すなんて、非常識にもほどがあります!』
『いや、フローラ。私と義父上で、そこは散々説教させてもらったから』
『私はまだしておりません!』
何ですの。
夫婦喧嘩になってますわ。
お父様ファイトー。
『いくら大事な話があるとは言え、手順は大事ですわ!』
『フローラ、ワシも散々説教したから落ち着け』
『お父様はお姉様に甘いです!』
……少し面白いですわね。
聴覚の魔法を少々発動。
『アニキス、この家で一番怖いのはフローラだな』
『義父上、間違いありませ………!』
『フローラ、燭台を下ろしなさい!』
『お父様、旦那様、聞こえましてよ!』
うん、盗聴はやめときましょう。
まぁ、遮断結界が無いと言う事は、話は済んだのでしょうが、家族として恥ずかしいですわ。
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