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皆様ご機嫌よう。
私、フィオラは先日から全くもって不快な毎日を送っておりますの。
原因はあの小娘。
あのお花畑ピンクは、とうとう私に標的を定めたようです。
本人の意思か、母親である元クズインの指示だかは分かりませんが、毎日毎日、本当にご苦労な事ですわ。
「フィオラさま、そんなに私がお嫌いなんですか!」
今日も元気に私の教室に来られてますわ。
Bクラスの人間がSクラスに来る事事態、非常識な事が分かりませんのかしら。
さて、今日は架空の私に何をされたのかしら?
昨日は、破られたと、ボロボロになった教科書をお持ちでしたわね。学園から頂いたものを破くなど正気とは思えませんわ。あれは民の税で作られたものですのに。
「今日も無視ですか!貴女が私の制服を裂いたんでしょ!護身術の授業から帰ったら私のスカートが裂けてました!ほら!」
私の目の前でバサバサとスカートを揺らす小娘。
本当に、うざったい。
なんて幼稚な。
「………はぁ、ラファエロさん、私、何度も申しましたが、私の名前を呼ぶ許可はだしてませんわよ?それに、貴女が受けた護身術はいつの時間ですの?」
埒が開きませんわ。
「さっきです!だから私この服のままなんですよ!見てわかりませんか?」
武術授業用の服をこれでもか…と強調なさいますが、分かりませんし、分かりたくもないですわ。
「貴女、何か頭にわいてまして?前の時間でしたら、私のクラスは全員音楽堂でヴァイオリンの授業でしたわ。音楽堂から貴女のクラスまでどれくらい離れているとお思い?だいたい、Sクラスから貴女のBクラスまでだって、かなりの距離ですわ。よく考えて発言なさるのね」
浅はかな考えの攻撃は撃破しやすいですが、こう毎日ですとイライラしますわ。
現在、アシェは外交のため城から出られません。
彼女はそれを頭に入れて、毎日来るのでしょうが。
「ラファエロさん?貴女、ご自分が矛盾だらけな事をしている自覚はありますの?」
話す事はないとばかりに、私は視線を外しました。
その瞬間。
「………悪役令嬢のくせに」
はい?
この方、今何とおっしゃいました?
ボソリと小声でしたが、ハッキリ聞こえましたよ?
そして、あろうことか、私の腕を掴まれましたわ。
呆れる程お馬鹿な娘ですわね。
「ラファエロさん?伯爵家の貴女が侯爵家の私に、このような事をなさって大丈夫なんですの?」
掴まれた腕が若干痛いですが、満面の笑みを向けさせて頂きますわね?
身の程知らずの小娘が。
「そうやって、また身分がどうとか言って、差別するんですね!それに、私は王太子であるアシェリーさまの運命の恋人なんです!未来の王妃よ!貴女が頭を下げなさいよ!」
……………はぁ。
アシェは、いつこんな小娘と恋人になったのかしら?
それに、学園内で本当に良かったですわね。
今の言葉、ここ以外の場所で発言されたなら、お家もろとも潰されても文句は言えなくてよ?
「……貴女、ご自分が可愛くないのかしら?」
「はぁ?何言ってるんですか?私は可愛いいに決まってるじゃない!」
容姿の話しじゃないわよ!
きっと、頭の中身は藁や綿が詰まってらっしゃるのね?私、付き合いきれませんわ。
私は一つ溜息を吐くと、掴まれた腕に魔力を纏いました。
彼女が掴んだ場所に、ぐるりと腕を覆うように展開した魔法陣。
魔法陣は、水色に発光しながら冷気を纏い始めました。
私が得意とする、氷の魔術。
…………あら、誰ですの?性格が出てるなんて仰るのは。
「きゃ!冷たい」
ふぅ、やっと離してくださいましたね。
痛かった。
「わ、私に魔法をぶつけたわね!酷い、やっぱり私が憎いんじゃない!そうよね、あんたの婚約者は私が好きだし、アシェリーさまは私の恋人だし!悔しいんでしょ?ざまぁないわ!」
うん、頭おかしんじゃね?
あ~、とうとう前世の私が出ちゃったじゃない!
てか、どーして斜め上どころか、明後日の方向に頭ん中が行くかなぁ…。
超ウザいんですけど!
って、ほらほら、周りがドン引きしてるの気付きなさいよ。
引いてるよ?引きまくってるよ?
「はぁ、もうお相手をするのも嫌ですわ」
「なんですって!」
もう疲れた!
帰る!
「ほら?貴方の保護者様が来られたみたいでしてよ?」
「え?……ユリウスさま!」
もうすぐ次の授業ですものね、迎えにきたんでしょうが……正直、このクズ男の顔を見ただけで倍疲れたのは勘違い?
「ユリウスさま!またフィオラさまにイジメられましたぁ~!」
クズ男に泣きながら縋り付く小娘。それに対して、慰めるように頭を撫でるクズ男。
あ、私の事睨みましたわね。
「貴様!」
「ストップ。五月蝿いですわ」
「僕の言葉を遮るな!」
「五月蝿いと申しました。私は腕を掴んだままラファエロさんが離さないから、魔法を展開させただけです。寧ろ被害者は私ですのよ?」
本当に気分が悪い。
私は、そばに居たクラスメイトの方に、早退する旨を伝えながら席から立ち上がりました。
「逃げるのか!」
「最低ですね、フィオラさま!」
無視ですわ。
「後は宜しくお願い致します」
………ほら、貴方がたの後ろ、先生が仁王立ちしてらっしゃいましてよ?
気を利かせたクラスの方が先生を呼びに行ってくださったみたいです。
と言うか、ベルバラですわね。
では、私は帰ると致しますわ。
あー、腕痛い!
私、フィオラは先日から全くもって不快な毎日を送っておりますの。
原因はあの小娘。
あのお花畑ピンクは、とうとう私に標的を定めたようです。
本人の意思か、母親である元クズインの指示だかは分かりませんが、毎日毎日、本当にご苦労な事ですわ。
「フィオラさま、そんなに私がお嫌いなんですか!」
今日も元気に私の教室に来られてますわ。
Bクラスの人間がSクラスに来る事事態、非常識な事が分かりませんのかしら。
さて、今日は架空の私に何をされたのかしら?
昨日は、破られたと、ボロボロになった教科書をお持ちでしたわね。学園から頂いたものを破くなど正気とは思えませんわ。あれは民の税で作られたものですのに。
「今日も無視ですか!貴女が私の制服を裂いたんでしょ!護身術の授業から帰ったら私のスカートが裂けてました!ほら!」
私の目の前でバサバサとスカートを揺らす小娘。
本当に、うざったい。
なんて幼稚な。
「………はぁ、ラファエロさん、私、何度も申しましたが、私の名前を呼ぶ許可はだしてませんわよ?それに、貴女が受けた護身術はいつの時間ですの?」
埒が開きませんわ。
「さっきです!だから私この服のままなんですよ!見てわかりませんか?」
武術授業用の服をこれでもか…と強調なさいますが、分かりませんし、分かりたくもないですわ。
「貴女、何か頭にわいてまして?前の時間でしたら、私のクラスは全員音楽堂でヴァイオリンの授業でしたわ。音楽堂から貴女のクラスまでどれくらい離れているとお思い?だいたい、Sクラスから貴女のBクラスまでだって、かなりの距離ですわ。よく考えて発言なさるのね」
浅はかな考えの攻撃は撃破しやすいですが、こう毎日ですとイライラしますわ。
現在、アシェは外交のため城から出られません。
彼女はそれを頭に入れて、毎日来るのでしょうが。
「ラファエロさん?貴女、ご自分が矛盾だらけな事をしている自覚はありますの?」
話す事はないとばかりに、私は視線を外しました。
その瞬間。
「………悪役令嬢のくせに」
はい?
この方、今何とおっしゃいました?
ボソリと小声でしたが、ハッキリ聞こえましたよ?
そして、あろうことか、私の腕を掴まれましたわ。
呆れる程お馬鹿な娘ですわね。
「ラファエロさん?伯爵家の貴女が侯爵家の私に、このような事をなさって大丈夫なんですの?」
掴まれた腕が若干痛いですが、満面の笑みを向けさせて頂きますわね?
身の程知らずの小娘が。
「そうやって、また身分がどうとか言って、差別するんですね!それに、私は王太子であるアシェリーさまの運命の恋人なんです!未来の王妃よ!貴女が頭を下げなさいよ!」
……………はぁ。
アシェは、いつこんな小娘と恋人になったのかしら?
それに、学園内で本当に良かったですわね。
今の言葉、ここ以外の場所で発言されたなら、お家もろとも潰されても文句は言えなくてよ?
「……貴女、ご自分が可愛くないのかしら?」
「はぁ?何言ってるんですか?私は可愛いいに決まってるじゃない!」
容姿の話しじゃないわよ!
きっと、頭の中身は藁や綿が詰まってらっしゃるのね?私、付き合いきれませんわ。
私は一つ溜息を吐くと、掴まれた腕に魔力を纏いました。
彼女が掴んだ場所に、ぐるりと腕を覆うように展開した魔法陣。
魔法陣は、水色に発光しながら冷気を纏い始めました。
私が得意とする、氷の魔術。
…………あら、誰ですの?性格が出てるなんて仰るのは。
「きゃ!冷たい」
ふぅ、やっと離してくださいましたね。
痛かった。
「わ、私に魔法をぶつけたわね!酷い、やっぱり私が憎いんじゃない!そうよね、あんたの婚約者は私が好きだし、アシェリーさまは私の恋人だし!悔しいんでしょ?ざまぁないわ!」
うん、頭おかしんじゃね?
あ~、とうとう前世の私が出ちゃったじゃない!
てか、どーして斜め上どころか、明後日の方向に頭ん中が行くかなぁ…。
超ウザいんですけど!
って、ほらほら、周りがドン引きしてるの気付きなさいよ。
引いてるよ?引きまくってるよ?
「はぁ、もうお相手をするのも嫌ですわ」
「なんですって!」
もう疲れた!
帰る!
「ほら?貴方の保護者様が来られたみたいでしてよ?」
「え?……ユリウスさま!」
もうすぐ次の授業ですものね、迎えにきたんでしょうが……正直、このクズ男の顔を見ただけで倍疲れたのは勘違い?
「ユリウスさま!またフィオラさまにイジメられましたぁ~!」
クズ男に泣きながら縋り付く小娘。それに対して、慰めるように頭を撫でるクズ男。
あ、私の事睨みましたわね。
「貴様!」
「ストップ。五月蝿いですわ」
「僕の言葉を遮るな!」
「五月蝿いと申しました。私は腕を掴んだままラファエロさんが離さないから、魔法を展開させただけです。寧ろ被害者は私ですのよ?」
本当に気分が悪い。
私は、そばに居たクラスメイトの方に、早退する旨を伝えながら席から立ち上がりました。
「逃げるのか!」
「最低ですね、フィオラさま!」
無視ですわ。
「後は宜しくお願い致します」
………ほら、貴方がたの後ろ、先生が仁王立ちしてらっしゃいましてよ?
気を利かせたクラスの方が先生を呼びに行ってくださったみたいです。
と言うか、ベルバラですわね。
では、私は帰ると致しますわ。
あー、腕痛い!
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