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第八話

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 サリー視点


 サリーを見つけ出した魔法使いは困っていた。サリーは確かに光の魔法は使えるもののあまりにも魔法の才能がなくどんなに教えても全く成長しない。


「何で出来ないのよ!きっとあんたの教え方に原因があるんだわ、この無能が!!」


 こんな調子で出来なことを他人のせいにする始末。それでも何とか回復系の魔法を覚えさせ、我が国の病院で患者を治療するように命令する。



「なんで私がそんなことしなきゃいけないのよ」


「聖女様、これはあなたのお役目なのですよ」


「そんなこと言われてもめんどくさいし、他人を助けて私に何のメリットもないしやりたくない」


「そんな…ではどうすれば治療をして貰えますか?」


「う~ん、そうだイケメンの男をあてがってよ、三人くらい。そしたら私もやってあげるわ」


 本当にこの女は聖女なのか?その疑問を払拭できないまま要求を聞き届け患者を治療してもらう。確かに怪我人は治せているが今の聖女の力では病人を治すことが出来ない。

 これが本当にあの聖女の力なのか?最近風の噂で聞いたのだがハート王国があの治すのは不可能とまで言われた魔力アレルギーの治療に成功したらしい。聖女ですら出来ないことを出来るわけがないと噂と決めつけていたがもし本当ならこの女は一体…

 魔法使いはもう一度聖女の身辺について調べることにした。
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