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11 恥
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「聖女様、どうか私達と共にゼラス教の本殿がある王都に来ていただきたい」
「え!?王都?行く!絶対行くわよ!楽しみだわ、王都でショッピング!!」
楽しそうに王都を夢見るシーナ。
大司教たちは早速王都へ向かう準備を始める。
ニアはマリンに声をかける。
「ちょっと小屋を借りていい?」
「はい」
「ありがとう。聖女様、こちらへ。その恰好では少し示しがつきません故、着替えていただきます」
「本当?ちょうどこんな泥くさい服着替えたかったのよ」
「行きましょう」
シーナとニアが家に入っていた後、ナーゼストとマックスは今後の帰路について話し合っている中、眼鏡をかけた女性ラライネだけがマリンをじっと見つめている。
「なんですか?」
「あなたが妙に落ち着いているのが気になって。お姉さんが聖女になったのよ、もう少し驚かない?」
「ビックリはしてます…。まさかシーナが聖女だなんて」
ラライネの質問に答えるマリン。
しかし時折視線が空中へと移動する。
「何を見ているの?」
「な、何でもないです!」
「本当に?」
ラライネはどうしてかマリンに必要以上に詰め寄ってくる。
それを見かねたのか大男のマックスが声をかけてきた。
「おいラライネ、子供をいじめるんじゃなねぇよ。すまんな。いつもはこんな奴じゃないんだが、今日は何だか様子がおかしいんだ」
「だって、この子はお姉さんが聖女になったのにあまりにも無関心すぎる。それに何処か別の所に目を向けてる」
「そんなの当たり前だろ。姉貴が聖女に選ばれたなんて世界中探してもこの子だけだ。現実味が持ててないんだよ」
「そうだけど。絶対何かある…はず」
「お前な~、いい加減にしろよ!」
喧嘩しそうになる2人。
それ見てマリンはあたふたする。
ど、どうしよう!?
喧嘩は良くないし止めなくちゃ!
マリンが仲裁に入ろうとするのと同時に小屋の扉が開かれた。
出てきたのは白く荘厳な礼服に身を包んでシーナだった。
「お似合いです。聖女様」
「ありがとう!私も気に入ったわこれ。じゃあ、早速王都に向かいましょうか」
「聖女様、進言をお許してください」
シーナが王都に向かおうと宣言した途端、声をかけたのはラライネだった。
出鼻をくじかれたことでシーナは少し不機嫌になる。
「何?」
「はい。王都へは妹様も連れて行くべきです。聖女様であるシーナ様の血筋、この方も何かゼラス教に貢献してくれるような気がします」
ラライネの進言は一理ある。
マックスも含め他の大司教もこの意見には賛成だった。
しかしシーナは冷え切った声でこう言い切った。
「いやよ。こんな妹と王都で生活するなんて、恥でしかないわ」
「え!?王都?行く!絶対行くわよ!楽しみだわ、王都でショッピング!!」
楽しそうに王都を夢見るシーナ。
大司教たちは早速王都へ向かう準備を始める。
ニアはマリンに声をかける。
「ちょっと小屋を借りていい?」
「はい」
「ありがとう。聖女様、こちらへ。その恰好では少し示しがつきません故、着替えていただきます」
「本当?ちょうどこんな泥くさい服着替えたかったのよ」
「行きましょう」
シーナとニアが家に入っていた後、ナーゼストとマックスは今後の帰路について話し合っている中、眼鏡をかけた女性ラライネだけがマリンをじっと見つめている。
「なんですか?」
「あなたが妙に落ち着いているのが気になって。お姉さんが聖女になったのよ、もう少し驚かない?」
「ビックリはしてます…。まさかシーナが聖女だなんて」
ラライネの質問に答えるマリン。
しかし時折視線が空中へと移動する。
「何を見ているの?」
「な、何でもないです!」
「本当に?」
ラライネはどうしてかマリンに必要以上に詰め寄ってくる。
それを見かねたのか大男のマックスが声をかけてきた。
「おいラライネ、子供をいじめるんじゃなねぇよ。すまんな。いつもはこんな奴じゃないんだが、今日は何だか様子がおかしいんだ」
「だって、この子はお姉さんが聖女になったのにあまりにも無関心すぎる。それに何処か別の所に目を向けてる」
「そんなの当たり前だろ。姉貴が聖女に選ばれたなんて世界中探してもこの子だけだ。現実味が持ててないんだよ」
「そうだけど。絶対何かある…はず」
「お前な~、いい加減にしろよ!」
喧嘩しそうになる2人。
それ見てマリンはあたふたする。
ど、どうしよう!?
喧嘩は良くないし止めなくちゃ!
マリンが仲裁に入ろうとするのと同時に小屋の扉が開かれた。
出てきたのは白く荘厳な礼服に身を包んでシーナだった。
「お似合いです。聖女様」
「ありがとう!私も気に入ったわこれ。じゃあ、早速王都に向かいましょうか」
「聖女様、進言をお許してください」
シーナが王都に向かおうと宣言した途端、声をかけたのはラライネだった。
出鼻をくじかれたことでシーナは少し不機嫌になる。
「何?」
「はい。王都へは妹様も連れて行くべきです。聖女様であるシーナ様の血筋、この方も何かゼラス教に貢献してくれるような気がします」
ラライネの進言は一理ある。
マックスも含め他の大司教もこの意見には賛成だった。
しかしシーナは冷え切った声でこう言い切った。
「いやよ。こんな妹と王都で生活するなんて、恥でしかないわ」
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