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第五話

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「広ーい!!」


 私は聖獣たちと共にボーネス共和国の聖獣育成施設に来ている。ボーネス共和国の聖獣育成施設は広大な草原や水生聖獣ようの巨大な水槽、聖獣たちの為だけのこの施設にファルナは感動していた。


「そうだろう!この施設は我が国が世界一と自負しているほどだからな。凄くないわけないのだ!!」


「本当にすごいよ!みんな遊んでおいで」


 ファルナの言葉と同時に聖獣たちは各々自由に遊び始める。久しぶりに生き生きしている聖獣たちを見て安心する。この国には私の育成したことの無い聖獣たちもいるだろう。見たことも無い聖獣たちを育てているのを想像するだけで心が躍りだしそうになる。


「ではファルナ殿、改めてよろしく頼む」


「はい!宜しくお願いします」


  私は施設の中にある居住区で住み最高の環境で聖獣たちを育成することになった。初日は施設案内をしてもらった。そこでは私の見たことない聖獣たちが生き生きと生活していた。特にボーネス共和国が海に面していることから水生聖獣が数多くいた。見たことも無い聖獣たちに目移りしていると前から来る女性とぶつかってしまった。


「あっ!ごめんなさい」


「こちらこそすみません、あれ?あなたファルナさんじゃない?」


「え、私のことを知っているんですか?」


「もちろんです!ファルナさんの育成した聖獣たちはどの子も素晴らしいことで有名です。お会いできてとても感激です」


「あのお名前は?」


「私はドルカって言います。これからよろしくお願いしますファルナさん」


「こちらこそよろしくドルカさん」


 ボーネス共和国で初めての友達ができた。
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