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潜入!ポークレア王国!!

ep.4 決着sideトーイチ②

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 ポークレア王国
『セイト』
 タイシュの館 一階 客間

 
 元日本人女子高生の転生者『霧城 漣』改め『レン』との出合いのあと、その場にいた全員で一階の応接室に移り話をしていた。
 主にレンが転生してからの話だったのだが…。

「お、おおぅ…なかなかハードだな…」

「でしょ?大変だったんだから…」

 要約すると、住んでいた農村がオークの集団に襲われて、母親の死によって元々持っていた仮面の能力の覚醒と合わせて『霧城 漣』の記憶も覚醒…。
 仮面の能力により三國武将召喚、その後オークを殲滅。『コウ=メイ』の能力により母親を含め農村の人たちも無事復活。
 以降、『コウ=メイ』たち三國武将の協力を得て今に至る…と。………『コウ=メイ』有能過ぎじゃないかな?

「…で武将たちって、あの無双ゲーの奴等だよね?…なんで?」

「…さあ?あたしがあのゲームが好きだったからじゃないかな?」

「…えぇ、それだけで…?」

 まあ、俺のスキルも大概だし…そんなものか…?

「…で、その仮面って…あの盗賊団のリーダーのヤツだよね?悪魔系の…」

「多分ね…。これもあたしが最後にプレイしてたゲームだったから…じゃないかな?」

 なんかアレだな…。色々混じってる感じだな…。
 それでいて悪魔召喚ではなく三國武将召喚とか大概チートな気がするんだけれど…。

「今じゃ『カン=ウー』たちに鍛えさせられて、この街の武将以外じゃ一番強くなったちゃったのよ?信じられる?女の子鍛えるなんて…」

「あぁ、うん、そうね…はは」

 …とレンの愚痴に俺は苦笑い。おい、周りのお前ら、なんで誇らしげにしているんですかね?愚痴られてるよ完全に…。止めて差し上げろ。
 …で、愚痴は愚痴として、俺も聞きたいことを…

「他にものか?」

 そう言い、武将たちを見る。そんな俺の目線を察し、レンは…

「…他?いるわよ、魏と呉の武将もね…。今はみんな情報収集やら修行やらで街にはいないんだけれどね」

 ………………いるのかぁ、そうか、そうですか…。
 
 …ということは王国がなにをしてこようとも戦力的にここは平気じゃね?…いや、王国くらい余裕で滅ぼせそうなんですけど?…と俺が思ったのは悪くないと思うんだ、うん。

 途中、メイドさんがお茶を持ってきてくれたので休憩を挟みつつ話をする。…が、この異世界でネコ耳メイドさんはどうなんですかね?え?本物?そうかぁ…あ、あとで耳触ってもいいですかね?
 おい、レンさん…その冷たい視線はなんですかね?俺はその扉は開いてないから止めてもらっていいですか…。

 奴隷については、俺が推理したとおりだった。
 王国や教会勢力が攫ってきた人たちを買い、保護し、機会を伺いつつ解放、連合国側に戻そうと計画していたらしい。
 先の情報収集はその勢力や元締めを探し出す為でもあるようだ。

 …しかし魏呉の無双系武将が情報収集か…。情報収集(物理)感が凄いんだが…。

「ん?そういえば劉備と曹操、孫堅なんかもいるのか?」

「それがいないのよねえ。なんでかは知らないんだけど…。あっ、でも『ハク=フ』なら喚べたわよ。『コウ=キン』と情報収集に行っちゃってるけれど…』

 盟主の武将はいない…となると孫権もいなさそうだな…。しかし…孫策。あんたは武将枠とか…アリそうで安心した。

「ねえトーイチ?トーイチ以外にはいないの?」

 そのレンの質問がを指しているのかは、聞かずともわかった…。
 だから俺は…

「……いるよ。帝国に二人…」

 先輩やマサシのこと、かつていたであろう召喚された勇者のこと、勇者の創ったダンジョンが存在することなど、俺が知っていることをレンに話す。
 笑いながらその話を聞くレンは確かに元日本人女子高生のだった…。



~~~~~~~~~~~~~~~~



「すぅ~……ふぅ…」

「トーイチ、タバコ吸うんだ…」

 館の外に出て、缶コーヒーを片手に一服中……レンがやってきた。

「ん?あぁ…。異世界こっち来たときに身体は若くなったけれど、元は成人しているからな…」

 そうレンに答えたが、レンの視線はタバコと缶コーヒーを往復している。
 そしてレンはスゥッと指を指し…

……で手に入れたのカナ?カナ?」

「ギクリッ?」

 ギクリッて言っちゃったよ。っ~か何でそのネタ知ってるんだ?

「ん?どうしたのカナ?ん?」

 ハイライトの消えた瞳で近づいてくるレン。怖い、怖いよ!ハイライトさん仕事してっ!?

 もちろんこの後、タブレットのことがバレ、お菓子やらスイーツやらをたらふく買わされたのは言うまでもない…。



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓



久し振りの更新、すみません。

ほぼ確認…の回。
トーイチサイドは落ち着くとこに落ち着いたかな。
次は戦闘回。果たして…。
次回もよろしくお願いします。
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