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潜入!ポークレア王国!!
ep.2 潜入side:トーイチ②
しおりを挟むポークレア王国
ロインの町
賢者モードではあったものの、集団のモニタリングは確りとしていた。
『確り』と………ホント。
集団の反応が、先頭と思われるところから順に消えていったので、恐らく『セイト』へ入ったのだろうと推測。
その位置から少し離れた、『セイト』からは見えないだろう場所をマーキングして、俺は賢者モードに身を任せ、意識を飛ばした。
翌日…
ロインの町の宿屋をチェックアウト。
予めマーキングした『セイト』外の地点に『転移』で跳ぶ。
「………なるほど…」
『セイト』を見ると、立派な城壁に立派な建物…。
ソレは漫画やゲームなどで見た、三國志のソレに酷似していた。
城門にいる門番さんの格好も、心なしかそう見えてしまうほどには…。
「さて………どうしようかな…」
正面から馬鹿正直に、ギルドカードを出して入場するか?
『気配遮断』や認識阻害などの『結界』を展開して、ソッと侵入するか?
ん~~~………………『マップEX』に映らないようにするような手練がいると考えると侵入は止めた方がいいか…。
俺はギルドカードの情報を確認して、『ステータス偽装・隠蔽』のスキルで書き換えをしておく。
まあ何もしないよりはマシだろう…くらいなのだが…。
しかし…
「………結構、並んでんな…」
そう…。
未だ発展著しい『セイト』には多くの人達が入ろうと、城門の前には行列が…。
「仕方ない…か…」
俺はうへぇ…と思いながら、行列の最後尾に並んだ…。
~~~~~~~~~~~~~~~~
ポークレア王国
『セイト』
何の問題もなく、『セイト』に入ることができた。
いや…。
問題はあったか…。
入るのに何時間掛かってんだよ…。
宿屋をチェックアウトして比較的直ぐにこちらに来たから、余裕で昼前だったはずなんだが…。
もう陽が傾いてんだよなぁ…。
並んでいる最中にバーベキューコンロを出すワケにもいかないので、『アイテムボックスEX』内の串焼きなどを取り出して食べてはいたが…
「……… 腹減った…」
門を入り、目の前のメインストリート。
ソコは中世の建物よりも、中華風の建物が並んでいる。
いや、メインストリートだけではないが…。
数年前までただの農村だったとは、とても思えない街並みである。
綺麗に並んでいる建物に、整備されているであろう石畳。
区画整理も確りとされていそうである。
ソレはさておき………とりあえず飯に。
門の側だから、飯屋や酒場が多く目に付く。
………が、外から来た人達も俺と同じく当然腹が減っているワケで…。
どのお店も賑わっている。………というかいっぱいである。
「………くっ、そこら中から良い匂いがするのに………店が空いてない」
仕方ないので、俺は手持ちの食べ物を軽くつまみながら、先に宿をとっておくか………と若干肩を落とし、歩を進めた。
「………………黒髪に黒目…」
途中………そんな声が聞こえたような気がしたが、腹が減っていた俺は気に止めることもなく、宿屋と飯屋の看板を探していた…。
ちなみに『セイト』に入ったことでモニタリングしていた集団のマーキングが再び戻ったことをここに報告しておこう。
いや、誰にだよっ!?
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
普通にお話が進んだ回。
次回もよろしくお願いします。
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