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潜入!ポークレア王国!!
ep.1 南へ…②
しおりを挟むポークレア王国
ロインの町
テーブル席は埋まっていたので、カウンター席に三人並んで座る。
俺の左にリディア、右にリュウジ。
ちょっと…
挟まないでくれません?
とりあえずオススメの物とエールを注文して乾杯。
店内に耳を傾け、噂話などを拾っていく。
「………………」
うん、全然分からない…。
二人は多分普通に拾っているのだろう、何となくソワソワしている俺とは違い、落ち着いてエールのジョッキを傾けながら情報を整理しているようだ。
ちなみに俺がソワソワしているのは、情報を拾えないからである。
歓楽街に行きたいなぁ…とかは考えていない。
ホント…。
だから太ももをツネルのは止めて下さいリディアさん痛いですごめんなさい。
~~~~~~~~~~~~~~~~
三時間ほどが経過し、酒場を出る。
ポークレア王国の名に恥じない、美味しい豚肉料理でした、ごちそうさま。
宿に戻り、得られた情報の精査を行う。
と言っても俺はアレだったので二人から出揃うのを黙って待つだけなのだが…。
あと何で俺の部屋でやるんですかね?
『防音結界』張れるだろうって?
そうですね、展開しておきます。
そして出揃った情報は…
・この辺りの領主貴族とここから更に南にある街が争っているらしい。
・南の街の名は『セイト』。数年前に農村が大きくなり街まで発展したらしい。
・『セイト』は『タイシュ』と呼ばれている人物が治めているらしい。
・この辺りの領主貴族が自前の軍を率いても落とせないほど強固な街らしい。
・領主貴族の狙いは『セイト』の税金や特産品などらしい。
・領主貴族の街では、最近奴隷市が活発で闇市も行われるらしい。
・当然、闇市では非合法で手に入れた奴隷が売買されているとも…。
・奴隷売買に関しては『セイト』も絡んでいるらしい。
こんなところか…。
「………まあ、あからさまな情報が簡単に出てきたな…」
「そうね…」
「ですね…」
「………で、どう動く?」
「ここから近いのは………と言ってもまあまあ距離はあるけれど、『セイト』の方が近いらしいわ」
「貴族領主の街は、ここから東の方みたいですね」
「トーイチはどっちが気になる?」
「そうだな…」
リディアの質問に考える…。
あからさまなのは貴族領主だけど…。
『セイト』に『タイシュ』か………ソレって『成都』に『太守』だと思うんだよなぁ。
………でもしソウなら、俺の予想では元の世界の人間が絡んでいるはず………なんだけど…。
「個人的に気になるのは『セイト』だな…。でも本来の目的通り、領主貴族の街に行った方が良いだろう…」
被害者を…
早く助けださないといけない…。
それに…
「大元だとしたら………売買のリストとかあるだろうしな…」
ソレが手に入れば、一網打尽に出来る。
「気にはなる………でもソッチは後だ…」
『コクリ』………二人も頷き、こうして次の目的地が決まった。
明日は午前中に補給して出発することにして解散となった…。
とりあえずリディアさんは俺の部屋から出て行ってくれませんかね?
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
比較的マジメ?な、お話回。
サブタイに反して東へ行っちゃう一向。
次回もよろしくお願いします。
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