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潜入!ポークレア王国!!
ep.0 side:仮面の…④
しおりを挟むポークレア王国
南方の農村
戦闘終了後…
『シー=リュウ』に…
「………主君」
「ひゃいっ!?」
いきなりイケメンに話し掛けられて、驚いてしまった…。何だよ、「ひゃいっ!?」って…。
「んっ…んん………何?『シー=リュウ』…」
「まだ残敵がいるようです。殲滅のご命令を…」
「オッケー!チェンジ『カン=ショウ』………残敵の掃討、お願いね」
「応っ!任されたわいっ!」
あたしの言葉に応じた『カン=ショウ』はその装飾を施された弓を空に向け構える。先ほどと同じように矢は紅い光。
『カン=ショウ』は構えたまま眼を閉じて、その間も光は集束していく。
そして…
「ふんっ!!」
『バシュッ!!!』
眼を開いたと同時に、無数の紅い閃光が空に放たれる。
一定の高さから、その閃光はそれぞれの方向に散っていき、着弾音と共にオーク達の断末魔が聞こえた…。
「『カン=ショウ』ありがとっ」
「なんのなんのっ!またご命令下されぃっ!」
次にあたしは別の人物を喚び出す。
彼なら…
彼ならば…
このバッドエンド一直線の村を何とかしてくれるのではないかと期待を込めて…。
「チェンジ『コウ=メイ』っ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~
数日後…
村は結構壊されちゃったけど、何とかみんなで暮らせている。
それは何故かって?
いろいろとあるんだけど、簡単に答えると『コウ=メイ』の『大規模蘇生法術』によるもの。
コレにより村のみんなは無事蘇生した。
お母さんも、もちろんお父さんも…。
『コウ=メイ』には本当に感謝である。
………あたしの魔力を使い尽くさなければ…。
『大規模蘇生法術』を行使するためには『コウ=メイ』だけの魔力では、とても賄えないということであたしの魔力が必要だと言われた。
そもそも生活魔法が使える程度の魔力量だっただろうって?
そうだったんだけれど…
あの意識が跳躍した時…
あたしが転生者だと思い出した。
同時に『仮面の能力』と使い方と、そして前世の記憶も思い出し、さらに封印されていたものが解けたかのように魔力が溢れ出したのだ。
まあ、転生者にありがちなチートなんだろうな…。そんな感じだったんだけど………。
まさか限界以上に魔力を持っていかれるとは思ってなかったワケで…
もちろん限界以上に魔力を持っていかれたあたしは、あっさり気絶。バターンと前に倒れたあたしを術後の『コウ=メイ』が起こしてくれた時は鼻血まみれだったらしい…。
とりあえず『コウ=メイ』のようなインテリイケメンに抱き起こされたということで勘弁しておいてやろうと思う。
ちなみに蘇生したお母さんとお父さんがあたしを抱える『コウ=メイ』を見て「「誰っ!?」」となったことは言うまでもない。
そして数日後、目を覚ましたあたしに両親が詰め寄られたことも言うまでもない。
………というか………どう説明したものやら…。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
シリアスさん………ギリギリ頑張ったんじゃなかろうか…。
というワケで『コウ=メイ』さん登場でハッピーエンド?
あたしの正体も少し解禁。
次でep.0は終われるか?
次回もよろしくお願いします。
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