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アライズ連合国~ポークレア王国
ウァーアンダーの神殿②
しおりを挟むポークレア王国
初級ダンジョン『ウァーアンダーの神殿』
スタスタスタ…と早歩きで『ウァーアンダーの神殿』下層から中層、上層へと歩を進める。
このダンジョンの魔物はオーク中心………いや、オークの系譜しか出現しないみたいだ。
まあ初級のダンジョンだし、俺達は苦戦することもなくサクサクッと抜けていく。
途中のボスは例に漏れず後ろ向きで仁王立ちしているので、こちらも例に漏れずリディアがスマッシュしてワンショットキルしていったことをここに報告しておく。
また、こちらも例に漏れず俺とリュウジが玉ヒュンしたのは言うまでもない…。怖い…。
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二層から一層に入り『マップEX』が地上での位置を特定。
やはり………というかこれで、ポークレア王国に存在するダンジョンに俺達が転送されていたことが確定した。
そして一層の外に怪しそうな集団がいることも…。
「………どうしたの?」
「また顔が悪いですよ…」
「おい、顔が悪い言うな。………いや、このダンジョンの外にな…」
………と二人に話し、どうする?と作戦会議を行う。
一層には安全地帯が無かったのでチョロチョロと湧くオーク達にはワンパンで沈んでもらっている。
「ただの冒険者じゃないの?」
「人数がそこそこいるからな…。初級ダンジョンにこの人数はおかしいと思う」
「何人くらいですか?」
「えぇ~っと………十八、十九人だな」
「あぁ、ソレはおかしいわね」
「ですね。初級ダンジョンなら四人~六人ってとこだしな…」
俺達が一層までくる時の様子から、魔物が異常発生しているワケでもない。
だからスタンピードの予兆を感じとって国の軍や騎士団、冒険者ギルドの討伐部隊などが来ている………という可能性も無いだろう。
………ということは…
「誘拐犯の一味が戻って来たのか、待ち構えているのか………の二択になるワケだが、どう思う?」
「そうね………私もその予想で良いと思うかな。違ったのなら戦わなければいいだけだしね…」
「俺も同じ意見ですかね…」
リディア、リュウジとも意見を合わせることは出来た。
さて………となるとだ…
「じゃあ、誘拐犯の一味だとして………どうしてやろうか…?」
クックックッ………と俺が笑い声を溢すと「「………うわぁ」」と引く二人。解せぬ。
~~~~~~~~~~~~~~~~
「じゃあリディアのスマッシュは無しで…」
「えぇ~…」
「えぇ~…じゃありません。無しったら無し」
「………チッ」
舌打ちしやがった!?怖いよリディアさん…。
「リュウジは何かあるか?」
「とりあえず逃がさなければ良いんですよね?」
「そうだな………引きずって行くのも面倒だから自分で歩ける程度までには抑えてほしいかな…」
「了解…」
そう言ってリュウジはニヤリと笑みを溢す。おいっ、お前もちょっと怪しいな…。
「トーイチはどうすんの?」
「俺?………そうだな。………フルボッコにしてポーション掛ける」
「一番酷いじゃない…」
「一番酷いな…」
俺のが一番酷いらしい………解せぬ。
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ダンジョンの外にいる人達の運命や如何に?
ちなみに『ウァーアンダー』は豚脂とかラードを指しています。
次回もよろしくお願いします。
応援ありがとうございます!
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