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VS王国+勇者
ハナシアウモノタチ
しおりを挟む魔王国アディス
魔王城 正門前
というワケで正座している女神様に事情聴取中である。
女神様を囲っているのは俺、先輩、ヴィーネさん、マサシ………アレ?マサシ来てたん?
ちょっと離れた所に龍眼の男と白衣の男。
あの白衣の男はどこかで見たことがある気がするが気のせいだろう…。
そして俺はタブレットで長机とパイプ椅子を購入。その場にセットしてドカッと座り、某司令ポーズを取り一言。
「なに立ち上がって椅子に座ろうとしてるんです?女神様はソコです」
「………はい」
ショボーンと正座し直す女神も可愛いが、ここはハッキリ言わないと、また同じように巻き込まれるかもしれないからな。
俺は心を鬼して詰めることにした。
長机とパイプ椅子には俺の他に先輩とヴィーネさん、それとマサシの四人。
その前に正座した女神様が。
早速先輩がタバコを吸い始めたので、俺は丸い平べったい銀色の灰皿を先輩の前に置く。
先輩は「………おう」と一言。
これは大分機嫌が悪いな…。
そんな中、マサシが…
「トーイチさん、女神様に正座は良くないですよ…」
コソッと俺に言うが…
「………マサシ。別に嫌がらせで正座させているワケじゃあない…。わかってくれ…」
「………いや、まあ、それなら………いい…のか?」
俺が某司令ポーズで神妙な感じで言うと、首を傾げながらも引き下がった。
場が収まったので…
「………では女神様。どうして俺をこの場に連れ出したのか………説明をお願いします」
まずは女神様の言い分を聞こうか。
「え………とぉ、まず王国が勇者召喚を行いまして…で、その時に魔王石が使われたんですね」
「………ふぅ………ろくなことしやがらねぇな、あの豚」
先輩がタバコを消しながら言う。
「まったくですね…」
それに同意するマサシ。
まあ俺もその意見には同意だな。
「それで召喚されたのが勇者ではあるんですけれど…」
ソコで俺は…ああ、ソコにいるのがその勇者なワケか…と察する。
「その………良くないモノ、『邪神』が混ざっていまして…」
なんか『邪神』とか言いだしたぞ。
え?何?俺、そんなところに放り込まれたの?
というか先輩達、『邪神』と戦ってたの?
「『邪神』は表面には出ていなかったので、しばらく様子見をしていたんですけれど………マサシさんとの戦闘で表面に出てきてしまいまして…」
「………ああ、それで雰囲気が変わったんですね」
と納得するマサシ。
「『ボッ』………すぅ………ふぅ………『邪神』ねぇ」
新しいタバコに火を着ける先輩。
「私は『邪神』より本気でキレたソウシの方が怖いけれど…」
とはヴィーネさん。
うん、『邪神』のことは知らんから俺も先輩の方が怖いわ………。
「それでその『邪神』が『狂暴』を司ると主神様が仰いまして、これはいけないと思わず…」
「俺を連れ出したと…」
理由は分かったけれど…何故俺が『邪神』やら先輩とマサシが戦っているところに放り込まれるのかが分からん。
というか危ないし俺じゃ力になれんだろう?
「いえ………トーイチさんなら渡り合えると思いますよ。あと二人にはない戦い方とか考え方なら…と」
今は心読まないでくれませんかね?いや、読んでもいいけれど口に出さないでくれませんかね?
「………何だトーイチ、もうそんなに強くなってんのか?………ああ、そういえば特級ダンジョン…」
「………え?トーイチさん、もうそんなに強く?」
ほらね、あっさりバレるし………先輩はダンジョン行ってるから分かるか…。
ここで乱入者…
「ちょっといいかい?」
そう、今話していたタイムリーな人物………いや神物『邪神』が胡散臭い笑みを浮かべ、話に混ざってきた…。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
おや?シリアスさんの様子が…?
思ったより真面目?な話に…。
次回もよろしくお願いします。
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