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VS王国+勇者
………隙だらけだ
しおりを挟む魔王国アディス
魔王城 正門までの道
フルプレートメイルの男アルマトゥーラ・スクートゥムの『シールドバッシュ』。
俺は直前まで引き付けてから、かわしながらのカウンターを狙う。
『バカァッ………シュンッ』
「っ!?………っとぉっ!」
動きに入る前に大盾が割れ、その間から大剣が出てきた。
俺は咄嗟に首を曲げ大剣の刺突をかわしながら後ろに下がる。
何だ、そのギミック?ちょっとカッコいいじゃないか…。
そう思う間もなく、アルマトゥーラ・スクートゥムは『ズンズン』と距離を詰め、大剣と割れて二股になった大盾での攻撃を続ける…。
『ギン…ギン………ギィンッ』
さすがに下がりながらの攻撃じゃ、力が入りきらない。
それにミスリルソードの耐久力も心配だが…。
『ギギィン………ギンッ』
攻められっぱなし…ってのも面白くない…。
「………どうした、マサシ・コバヤシっ!貴様はその程度かっ!」
割れた大盾を元に戻し、再び『シールドバッシュ』を放ってくる。
大剣は大盾に隠れ出所がわからなくなり、俺は刺突かシールドバッシュかの二択を迫られる。
だが大盾はそこからさらに加速し、一気に迫ってきた。
「………チッ」
俺は一つ舌打ちを入れ、大盾をミスリルソードで受け止めるが…
『ガンッ!!』
「っ!?」
軽いっ!?
受け止めた『シールドバッシュ』は予想よりも軽かった。
それは何故か?
途中で『シールドバッシュ』ではなく大盾を手離し加速させ飛ばしたから。
ならアルマトゥーラ・スクートゥムは?
「………隙だらけだ、マサシ・コバヤシ…」
高く跳躍し、大上段に構えた大剣を振り下ろしながらアルマトゥーラ・スクートゥムが呟いた…。
「………甘い」
俺の『魔力感知』は三次元で捉える。
お前が跳んでいるのも分かっていた。
『ガギィンッ………ギャリギャリギャリ…』
『ズドンッ』
俺は大上段からの打ち下ろしにミスリルソードで斜めに受け、俺の左下方に受け流す。
そのまま大剣の刀身を滑らせる様にアルマトゥーラ・スクートゥムの頭部を狙い、振り抜いた…。
『ガギィンッ!!』
「ぐぅっ!?」
ミスリルソードで傷は着いたものの鉄仮面も破壊できないか…。
となるとミスリル合金かアダマンタイトか…。
コイツはそんな物フルプレートで装備してるのか…よく動けるな…。
だが………衝撃までは防げない。
「………隙だらけだ、アルマトゥーラ・スクートゥム。『縮地:乱舞 百花繚乱』」
受け流しからのカウンターで仰け反ったアルマトゥーラ・スクートゥムに連続『縮地』による高速の連撃を全方位から浴びせる。
「ハアァアッ!!」
『ギィンッ!!………ピシッ………パキィン…』
連撃を止める、と同時にミスリルソードの刀身は粉々になった…。
アルマトゥーラ・スクートゥムは立ってはいるものの、その立派なフルプレートメイルは所々がへこみ、無数の傷が付いている。
そして…
『ドスンッ』
重い音を響かせ、後ろに倒れた…。
まあまあ強かったが…
「『勇者の盾』を名乗るなら、盾は離すべきではなかったな…」
聞こえているかは分からないが、俺はそう言い残し正門へ向かった…。
ミスリルソード、経費で落ちるかな…。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
大盾のギミック=キュリOス的な
シールドバッシュ→跳躍=ジェットSアタック的な
魔力感知は三次元=¥的な
縮地:乱舞 百花繚乱=響き的に
経費で落ちるかな=多分落ちるんじゃないかな
短め、ネタ無し?回。
なんとなく書けたので二話同時投稿。
次回もよろしくお願いします。
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