異世界召喚されました……断る!

K1-M

文字の大きさ
上 下
69 / 225
VS王国+勇者

ベルセ襲撃⑥

しおりを挟む
 
 ルセリア帝国
 ベルセの街 西門


「………お前で………ラストだっ!!」

 冒険者ギルド・ベルセ支部長ステルクが大上段からX字に最後のオーガを斬りつける。

 ステルクは一息つくでもなく、そのまま壁を超えオークの群れの方に駆けた。





 
 一方オーク上位種を相手取る冒険者達。
 
「魔法来るぞっ!」
「任せろっ………『氷壁《アイスウォール》』」

 オークメイジの魔法を防ぎ…

「タンク頼むっ!」
「………っしゃあぁっ!!」
『ドゴォッ!!』
「止めたぞっ!殺れっ!!」
「おうっ………っらあぁっ!」

 オークファイターも落ち着いて捌く。
 
 しかし…

 辺りに突如として…

 強烈なプレッシャーが拡がり…

 優勢に戦闘を進める冒険者達を襲う…

「………っ!?」
「うぐっ!?」
「なんだ!?」

 明らかにわかるプレッシャーの出所。
 冒険者達が視線を向けたソコには…

 オークジェネラルを引き連れた…
『オークカイザー』と『オークエンペラー』が姿を見せていた…。



~~~~~~~~~~~~~~~~

 ルセリア帝国
 ベルセの街 冒険者ギルド


「………あ、ギルマス」

「避難はこれで終わりか?」

「はい、確認はこれからですから完全とは言い難いですが…」

「うん、じゃあ引き続きよろしく」

「はいっ!」

 あとをベルセ支部のギルド職員に任せ、ギルド地下訓練場から外に出る。
 
 俺は直ぐに感知を起動し、それぞれの門を確認。

「………………」

 西門はステルク支部長が出たか…。がコレは『オークカイザー』と『オークエンペラー』か?

 東門は一番多かったのに一匹を残してもう終わっている。
 トーイチさん、ホント何者なんだ…。
 しかし残りが『リッチ』………。

「………………」

 ま、大丈夫だろ…。

 南門はさすがリュウジってところか。
 王国兵は既に倒しているな…。
 
 問題は俺の感知でよく分からない二人?二匹?だ。
 俺の感知で分からないって事は、『何か』がこの世界の理から外れている存在、という事だ。

 例えば、この世界の召喚魔法で喚ばれた『勇者』なら分かるだろう…。
 しかし、その『勇者』が別世界で覚えた召喚魔法を使って喚んだ者は理を別とする。

 ソレは使用した魔法の理が違うから。
 
 まあ、だからといって不便な事は特に無いんだけれど…。

 …でリュウジはそのうちの一つとは交戦中みたいだが…。
 もう一つは動いてないな…。

「………………」

 ふむ、良くなさそうなのは西門かな…。
 リュウジは多分なんとかなるだろうし、するだろう。

 トーイチさんは………まあいいか。
 いざとなれば『転移』するだろうし…。

 よし、西門だな。

 俺は西門へ駆け出した。



~~~~~~~~~~~~~~~~

 
 ルセリア帝国
 ベルセの街 東門


「………はっ、その程度でキレる癖に『矮小』だあ?お前の方が小っさいんだよ『骨』っ!」

 キレた『リッチ』をさらに煽り…

『………おのれ………オノレ………っ』

「カルシウム摂って出直して来いっ!」バーカバーカ

 煽り倒した。
 そして…

『ブワァ………ゴオォッ』
 黒炎を全身から強く吹き出しプレッシャーを強める。

『この………ニン…ゲン………がぁっ!!』

 吹き出した黒炎が複数の球体となり、俺を狙って一斉に飛んでくる。
 ………が

『ドンッドンッドンッ!!』

『スクエアビット』からの魔法で全弾撃ち落とす。

『………ぬ』

「『カシュッ…ボッ』………すぅ………ふぅ~…」プカァ~

 俺はスパァーっと一服して煙を浮かべた…。

『………キサマ………我を馬鹿に……スルのヲ…』プルプル

 うむ、もう一押しでさらにキレそうだ………どうやって倒そう…。
 と、平気な顔をして「プカァ」と煙でドーナツを作る…。

『………ガアァアァァッ!!!』

 うむ、さらに『リッチ』がキレた。
 先程よりも激しく黒炎を吹き出し、その背後に巨大な魔方陣が出現する。

「………………」






 ちょっと煽り過ぎたかなぁ…?



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


オークカイザーとエンペラー=感想欄のマジンガー◯の話が残っていたので。もちろん魔神よりは全然弱い。
世界の理=なんかそんな感じ
ギルマス=トーイチを除外
トーイチ=転移してギルマスに押し付けようかな?とか思い始めてる
お父さん=今回は出番無し

『世界の理』とか書き始めたら、かなり長くなりそうだった(考えるのが面倒になった)ので、諦めました。
 
次回もよろしくお願いします。
 
しおりを挟む
感想 1,255

あなたにおすすめの小説

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

超越者となったおっさんはマイペースに異世界を散策する

神尾優
ファンタジー
山田博(やまだひろし)42歳、独身は年齢制限十代の筈の勇者召喚に何故か選出され、そこで神様曰く大当たりのチートスキル【超越者】を引き当てる。他の勇者を大きく上回る力を手に入れた山田博は勇者の使命そっちのけで異世界の散策を始める。 他の作品の合間にノープランで書いている作品なのでストックが無くなった後は不規則投稿となります。1話の文字数はプロローグを除いて1000文字程です。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)

葵セナ
ファンタジー
 主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?  管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…  不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。   曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!  ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。  初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)  ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。