二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

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帰還

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まったく順調ではなかった、初王都へのお出かけと初国王との閲覧、さらには初魔人との戦闘など…多数のイベントを経て、追加イベントぉっ!と言わんばかりにデュナメス公爵との会談まで無事?終了。
俺は我がホームグラウンドとなるヴァーチェへと帰還した。

道中、珍しく盗賊に狙われるも、自慢のゼハールト家専用高機動型馬車IWSPの性能と牽いている馬への付与魔法により、盗賊が駆る馬が追い付けないという面白イベントが発生したが…

「このまま逃げるのも有りなのですが…そのままにすると別の所で被害が…」

と言うシーバスの助言もあり、ソレはいかんっ!…と引き返して捕縛。最寄りの町の詰所に突き出して、めでたく俺たちのお小遣いになったことを報告しておこう。

ゼハートル邸に到着すると家族や使用人たちが出迎えてくれたのは、やはり嬉しいもので…俺はニコニコで屋敷へと入る…が…

「ユーリウス…全部君宛てだよ」

父さんはそう言い、俺にドサリ…と手紙の束を渡してくる。
………え?…こ、コレは?

「中は確認していないけれど多分…」

父さんには予想がついているようだが…俺はソレを持って自室へと移動。着替えもあとに手紙の束に手をつける。

「………………………………」

手紙に書かれていた内容はおおまかに分けて三つ…。

・成人後に当家へ仕えないか。
・当家の娘との婚約を。
・王女を誑かした愚か者に鉄槌を。

お、おおぅ…面倒そうなことばかり書かれていやがる。…というか最後のはおかしくない?
しかし、これ…返事書かないといかんのかな…?………無視して良いかな?

「駄目に決まっているじゃろう…」
「駄目に決まっています…」

とは、義祖父さんとシーバス。入ってきていたのは知っていたけど勝手に入ってくるんじゃないよ…。

「それより、貴族として返事はしっかり書くことじゃな。返事を返さん…というのはさすがにな」
「貴族として最低限…と思ってください」

うっ?…分かった分かった、やるよ…。くっ………現代日本のように既読スルーとかはさすがにアカンか…。
しかしこの、王女うんぬん~言ってるのにはどう返したものかね。誤解ですよ…とでも書いておけば良いかな?

「それで納得するかどうかは相手次第じゃな」

うえっ、面倒くせぇ。ソレ、絶対納得しないヤツじゃん。
ふむ………なら返事の手紙に攻撃魔法でも仕掛けておいて…クックックッ…。

「さすがにお止めください」

ふんっ!さすがにやらないよシーバス。まあ、ちょっと煽るくらいにしておいて、何かしてきたら返り討ちにするくらいで考えておくとしようか…。

「………我が孫ながら恐ろしいことを考えておるな」
「………我が主ながら恐ろしいですね」

いやいや、多分だけど俺が来る前の義祖父さんたちの方がエグいことしてたでしょっ!?
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