二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

K1-M

文字の大きさ
上 下
215 / 250

『対話』

しおりを挟む
「いやぁユーリウス君…今のはちょっと…」
「ユーリウス様…」

すれ違い様の我が愚兄エリウスの呟きに思わずぶん殴ってしまった俺ことユーリウス=フォン=ゼハールトです。
絶賛、騎士団長のオッサンには引かれ、シーバスはオヨヨ…と泣いている振りをされています。

「仕方なかったんです…。この異母兄が「覚えていろ…」なぁんて言うもんだから、こうして忘れてくれるのを願うしか…」

「いやいや、何を遠い目をして言っているんだ?」
「もはや誤魔化す気も無い感じですね…」

だって、もう面倒くさいし…忘れてくれた方が楽じゃん?…と言うワケで…

「ああぁ…みなまで言わないでも良い。騎士団の奴らに後始末はさせておく」

ありがとうございます。

「存外、騎士団長殿もノリが良いようで…」

そうだね。

「国王陛下もお前に似たようなところがあるからな…。こうしたことには慣れている…」

なんか…ソレはソレでいやだな。

「では案内しよう…着いてきてくれ」

そう言われ、団長の後に続く。…あっ、一応エリウスには『ヒール』もしてやったし、罅割れた石畳も土魔法で直しておいたことを報告しておこう…。
あとで聞いた話では、エリウスは団長の呼んだ騎士に自室に寝かされ、起きた時には『夢』としてエリウスの脳内では補完されたようだ。
もちろんエリウスの思想などに変化は無く、実は騎士としては優秀らしいのだが、この件を知った騎士からは頭が残念な奴認定されているらしい。
ちなみに団長のオッサンも接し方が変わったとかなんとか…。

閑話休題。

団長に着いて城内を進む…。が…アレ?昨日と違う廊下だな…。
謁見の間かその控え室じゃないの?

「ん?ああ、ちょっとな…」

団長が言葉を濁す。おかしい…このオッサンならはっきりと物を言いそうだけどな…。

「何か理由でも?」

そしてシーバスの直球。ナイスだ。

「あ、あぁ…その………な」

ん?これは…濁す、と言うよりは言い難い…って感じか?

「言い難い事情でも?」

と再びシーバスの直球。今度はインハイにズバンッという感じで決まる。

「………どうせ後でわかるだろうがオフレコで頼む」

コクリ…と頷く俺とシーバス。

「実は…リリアーナ王女がな…」

あっ…と俺は察する。

そういえば昨日、俺が出た後にライザーソーげふんげふん…赤い光が立ち上っていたな…。と…。
うん…アレだ。国王陛下はきっと『対話』したんだ…と俺は理解した。

「いや、してませんよね?」

シーバス、うるさい。

「ま、まあ、そんなワケでこれから向かうのは国王陛下の寝室なんだ…」

どんなワケだっ!?とツッコミを入れたいところだが、ここは黙っていた方が良いのだろう。
そして国王陛下の寝室に行く、ということで今日の案内人が騎士団長のオッサンだったんだな…と納得した。

そして…

「ここだ…」

目の前には豪奢な装飾が施され…てはいない普通の扉。いや多少は凝っているか?
国王陛下の寝室の前に到着した…。
しおりを挟む
感想 107

あなたにおすすめの小説

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました

ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。 会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。 タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった

Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。 *ちょっとネタばれ 水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!! *11月にHOTランキング一位獲得しました。 *なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。 *パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

処理中です...