二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

K1-M

文字の大きさ
上 下
174 / 250

基本オッサンだろ?

しおりを挟む
都市デュナメスの詰所で隊長さんとのお話が終わり、義祖父さんとグラム商会長にヒートエンドするのを決めた。
その後、聴取も終わり、宿を取りに行っていた御者さんと合流。無事、宿の確保は出来たようで一安心。

詰所を出て、デュナメス内を回る時間もまだ十分にある。御者さんも一緒に回ろうと誘うが、馬の世話があるので…と宿へ戻ってしまった。
うむ、出来る人である。

シーバスには別行動で良いよ、と言ったのだが「ユーリウス様の護衛がありますので…」と護衛なんて必要無いのを分かっているのに着いてくる。
うむ、使えない奴である。

まあ、シーバスは仕事は出来るし、過去に俺にやられてからは義祖父さんと一緒に俺をからかったりと、初対面の時とは比べるまでもないくらいに柔らかくなっているので、コレで良い。…コレで良いのだが…わざと空気読まないで俺で遊ぼうとするのは止めろよな…。

身体は鍛えているし、ビシッとオールバックにした白髪は執事然としたお前に似合ってはいるけれど、街中をそんなジジイと歩いて俺が楽しいと思わないのを分かってやっている辺り、質が悪い。
うむ、使えない奴である。

「一人にすると問題を起こした時に全て力ずくで解決するでしょう?そうならない為です」

いやいやいや、お前も最終的にはいつも結構ノリノリでやってるよねっ!?とツッコミたいが、あながち間違いでもないな…。と納得。
いや納得しちゃうのかよっ!?

まあ、ソレはソレで楽しくはやっているし、確かにシーバスや義祖父さんがいることで俺のストッパーになってもいるからな…。
仕方ない、納得はしないが同行は認めておいてやろう。

エクシア王国の人口第三位の大都市デュナメス…北部に王都エクシアを始め、東部南部西部にヴァーチェを含むこの都市は流通の面で非常に重要な王国の拠点である。
そんなワケで、何か珍しい物が集まっているであろう商業区へと向かう俺の足は軽く、「オラ、ワクワクすっぞ」とどこかの戦闘民族のような感じで歩を進める。

「ギルドには寄らなくても良いのですか?」

シーバスが聞いてくる。
…ギルド?別に行かなくても良いんじゃないか?俺は学生で仮冒険者だし、そもそも用も無いし、そんなフラグしか建たなそうな場所に行きたくないし、アイアリーゼさんいないし。

「最後の言葉に力が込もっているのは気のせいですかね?」

…気のせいですよ、シーバスさん。

コレで変なフラグを建てて、かつ冒険者ギルドなんて基本オッサンがギルドマスターであろう場所に行くなんてあり得ないから。アイアリーゼさんは特別だからっ!

「そうですか…確かここのギルドマスターはアイアリーゼ殿の姉妹だったような気」「すぐに冒険者ギルドに向かうぞシーバスッ!ぐずぐずするなっ!」「…かしこまりました」

そして俺は足早に冒険者ギルドへと足を向ける。シーバスの口元が僅かに上がっているのに気付かずに…。
しおりを挟む
感想 107

あなたにおすすめの小説

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

異世界で等価交換~文明の力で冒険者として生き抜く

りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とし、愛犬ルナと共に異世界に転生したタケル。神から授かった『等価交換』スキルで、現代のアイテムを異世界で取引し、商売人として成功を目指す。商業ギルドとの取引や店舗経営、そして冒険者としての活動を通じて仲間を増やしながら、タケルは異世界での新たな人生を切り開いていく。商売と冒険、二つの顔を持つ異世界ライフを描く、笑いあり、感動ありの成長ファンタジー!

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

処理中です...