二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

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止めないけど?

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「あ…あの…」

未だ、絶賛気絶中の自称騎士のかまってちゃん困ったちゃんの処遇を…長えな。処遇をどうしようか考えていると、リリアーナ王女が恐る恐る話し掛けてくる。王女の取り巻きたちや、まだ散らない野次馬たちからは「王女、頑張ってっ!」やら「王女、ファイトッ!」やら応援の声が聞こえる。
…えっ?なに?俺…そんなに怖がられてるの?

「そ…その、処遇に関してはこちらに任せていただいてもよろしいでしょうか?悪いようにはしませんので…」

…う~~~ん………正直、考えるのが面倒だから、そうしてもらえると助かるっちゃ助かるんだけど…。
あまり甘くされても困るんだよなぁ…」

「や、やっぱり私わたくしには無理ですぅ…」とか言いながら涙目になりパタパタと取り巻きの元に行くリリアーナ王女殿下が可愛い…のは別にいいんだけれど…あれ?なんか俺やっちゃいました?

なになに?悪い顔してニヤリとしながら声が出ていた…なるほど。やっちゃってんな…。
まあ、良いけど…。

王女のプルプル震えている姿は可愛いが、きっぱりと伝えておこうか。

「リリアーナ王女殿下、処遇をそちらにお任せするのは構いません」

「そ、そうですか。ありがとうございます」

「ただし…」

「えっ?た、ただし…?」

「次に俺やゼハールト家の家族に手を出そうというのなら…」

「………………」

「ソイツに連なる全てを潰す」

「っ!?」

「そう伝えておいてください」

低い声で静かに、だが強めに言う。
王女はもう声にならないのか、コクコクコクと涙目で頭を上下に振る王女様。…ちょっと可哀想だったか。
しょうがない…。

テクテクと王女に近付き、スッ…と手を上げる。取り巻きたちは動けず、王女もビクッとしたあとにギュッと目を瞑った。
俺、そんなに怖がられることしたかね?いや、言ったか。まあ、ソレはソレで…

なでなで…

「………えっ?」

おお…この金髪縦ロール、良い触り心地である。
俺がまだ第二次成長期に入ったばかりだから、背丈は王女の方がちょっと上で格好はつかないが…。

「「「えええええっ!!?」」」

…なんだよ、うるせえな。
そう思いつつ、周りを見渡す。…というか睨みつけると、声は止まったものの未だ少しだがざわついている。
ふっと見ると目の前には顔を真っ赤にした王女様がいた。
うわ、プシューと煙を出しそうなほどに顔が赤くなっているな。まあ、だからと言って止めたりしないんだけど…。
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