二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

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言うなら?

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「秘密にはしていないけど、あまり広めない方が良いんでしょ?」

「そうですね。コレで何かするつもりはありませんし、何より面倒です。何だかんだで魔力使いますしね」

ギルドマスターの執務室に風呂を造ったあと、そんな会話が俺とアイアリーゼさんの間でされていた。

「ウフフ…こんなことが出来るのならいくらでも儲けられるし、国にだって重宝されると思うけれど?」

「興味ありませんね。そもそも俺が快適に過ごすために創った魔法ですし…」

食材や料理や、雇用だなんだ言ってはいるが、希望的に俺がすることは最初に動くか最初に提案するか、しかしていない。後はグラム商会に丸投げだ。
そんなでも収入は大分あるから、自ら商売やらをするつもりは無いし、国に仕えるなんてもっての他だ。
冒険者にはなる、だろうけれど、ソレがアイアリーゼさんのお願いだとしてもギルドに『仕える』気は無い。

俺は日本人だった頃や勇者だった頃のように自由に見えてまったく自由じゃない、なんてことは御免被る。
今の家族は大切だから(一部は除くが…)成人まではそのしがらみは大事にするけど、その後は…。

「まあ、国や貴族が無理矢理とかなんやかんや煩く言うなら…」

「言うなら?」

「国だろうが貴族だろうが丸ごと潰します」

「………………」

「………………」

「本気…みたいね」

「もちろん」

「私の隣にいてほしい………そう言っても?」

「うぐっ!?………ぐぐぐ…一緒にいたとしても仕える気は無いですからね」

「ウフフ…残念」

やれやれ、最後はからかわれたようだ。ま、俺の意思は伝わっただろう。

「私は口は固い方だから話したりはしないけど…」

「迷宮で七十人が目にしてますからね。どこからかは話が出るでしょうね…」

人の口に戸は立てられないからな…。

「…いいの?」

「構いませんよ、別に。馬鹿な奴らが消えるだけですから…」

この世から…とは言わない。が、アイアリーゼさんは分かっているだろう。

「話は変わるけど…」

とアイアリーゼさんが言う。うん、思ったより真面目な話になっちゃったな…。

「給湯の魔導具と排水の魔導具、設置してくれないかしら?お礼はコレで…」

と人差し指を自身の唇につけるアイアリーゼさん。

そっ、それはっ!?キスですかっ!?ちゅーですかっ!?

「すぐ設置しますっ!!」

迷わず即答した俺は悪くないと思うんだ。

そして…

「何でいなくなってんだあああぁっ!!?」

訓練場に戻ったアラド君が叫んでいたらしいが、俺とアイアリーゼさんにはまったく聞こえてなかったことを報告しておこう。
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