117 / 250
一気に!
しおりを挟む
「黙れ、ガキ…。潰すぞ…」
満十二歳を過ぎた俺は能力値の制限も八割が解放され、今現在のレベルも上がり、能力値だけでいえば既に前世の勇者だった頃を越えている。
いや…スキルレベルを別にしても、スキル数や統合進化など、確実に強くなっているのではないだろうか…。
だって今なら、あの時の魔王なら右エルボー三発、左エルボー一発からのローリングエルボーで倒せそうだもの。
なので…
『ダダダ…ガラガラガラ、ピシャーンッ!』
「兄貴っ………なっ!?」
「「先輩っ………なっ!?」」
どこかで見たことあるような三人組が駆け込んできた…が、教室内の光景を見て驚いている。
何故………そんな体勢になっているんだっ!?…と。
俺は右足を相手の左足に絡め、左足は相手の首に掛ける。左手で相手の右腕を抱えれば『卍固め』の完成だ。
「ぃ痛だだだだっ………は、離せっ、この野郎っ!」
「あ?うるせぇガキだな…」
『グリグリグリ』
悪態をつくので、右肘で野郎の右脇腹を強目にグリグリと追撃。
「ぃ痛だだだだっ!?」
その光景に駆け込んできた三人組は呆然としている。
それもそうだろう、自分たちはビンタだけで倒され、頼った上級生は一回り小さい俺に、ワケのわからない組技に悲鳴をあげているのだから…。
「ゼハールト君…ワケのわからないうちに…」
「ワケのわからない組技…」
「何かよくわからないが凄えな…」
「上級生相手でも容赦ねえな…」
ここに残っていたクラスメイトたちは個々に何かを口走っているようだ。そして、そのどれかを聞き取ったのだろう…
「や、やっぱりテメエがゼハールトかっ!」
「うるせぇ…」
『グリグリ、ゆさゆさ』
「ぃ痛だだだだっ!!」
俺は右肘グリグリに身体を上下に揺さぶり、卍固めの威力を最大限に強める。
『グリグリ、ゆさゆさ』
「ぃ痛だだだだっ!!」
『グリグリ、ゆさゆさ』
「ぐああああっ!!」
卍固めはオとす類の技じゃないからな、このまま続けても、なかなか終わらないだろう。なら…
「ほら…どうする?このまま俺が本気で力をいれたら、お前の肩は外れるぞ折れるぞ?首も筋が切れるかもな…いや、下手したら折れるかもしれないな…」
「なっ!?」
俺は周りには聞こえないように言う。上級生は今、自分が痛んでいる場所を考えたのか、少し静かになった。
よし、追撃だ。
「俺はお前に何の情も無いからな…。なんならこのまま、お前の脇腹に本気で右肘を打ち込んでやろうか?」
「うぐっ!?」
さらに追撃。
「何本くらい肋骨折れるかなぁ、あっ、内臓に傷がつくくらいはもちろん覚悟してきてるよな?俺に喧嘩売りに来てるんだから?」
「………………」
「降伏しろ…しなければ、さっき言ったやつ全部一気にやるからな…」
満十二歳を過ぎた俺は能力値の制限も八割が解放され、今現在のレベルも上がり、能力値だけでいえば既に前世の勇者だった頃を越えている。
いや…スキルレベルを別にしても、スキル数や統合進化など、確実に強くなっているのではないだろうか…。
だって今なら、あの時の魔王なら右エルボー三発、左エルボー一発からのローリングエルボーで倒せそうだもの。
なので…
『ダダダ…ガラガラガラ、ピシャーンッ!』
「兄貴っ………なっ!?」
「「先輩っ………なっ!?」」
どこかで見たことあるような三人組が駆け込んできた…が、教室内の光景を見て驚いている。
何故………そんな体勢になっているんだっ!?…と。
俺は右足を相手の左足に絡め、左足は相手の首に掛ける。左手で相手の右腕を抱えれば『卍固め』の完成だ。
「ぃ痛だだだだっ………は、離せっ、この野郎っ!」
「あ?うるせぇガキだな…」
『グリグリグリ』
悪態をつくので、右肘で野郎の右脇腹を強目にグリグリと追撃。
「ぃ痛だだだだっ!?」
その光景に駆け込んできた三人組は呆然としている。
それもそうだろう、自分たちはビンタだけで倒され、頼った上級生は一回り小さい俺に、ワケのわからない組技に悲鳴をあげているのだから…。
「ゼハールト君…ワケのわからないうちに…」
「ワケのわからない組技…」
「何かよくわからないが凄えな…」
「上級生相手でも容赦ねえな…」
ここに残っていたクラスメイトたちは個々に何かを口走っているようだ。そして、そのどれかを聞き取ったのだろう…
「や、やっぱりテメエがゼハールトかっ!」
「うるせぇ…」
『グリグリ、ゆさゆさ』
「ぃ痛だだだだっ!!」
俺は右肘グリグリに身体を上下に揺さぶり、卍固めの威力を最大限に強める。
『グリグリ、ゆさゆさ』
「ぃ痛だだだだっ!!」
『グリグリ、ゆさゆさ』
「ぐああああっ!!」
卍固めはオとす類の技じゃないからな、このまま続けても、なかなか終わらないだろう。なら…
「ほら…どうする?このまま俺が本気で力をいれたら、お前の肩は外れるぞ折れるぞ?首も筋が切れるかもな…いや、下手したら折れるかもしれないな…」
「なっ!?」
俺は周りには聞こえないように言う。上級生は今、自分が痛んでいる場所を考えたのか、少し静かになった。
よし、追撃だ。
「俺はお前に何の情も無いからな…。なんならこのまま、お前の脇腹に本気で右肘を打ち込んでやろうか?」
「うぐっ!?」
さらに追撃。
「何本くらい肋骨折れるかなぁ、あっ、内臓に傷がつくくらいはもちろん覚悟してきてるよな?俺に喧嘩売りに来てるんだから?」
「………………」
「降伏しろ…しなければ、さっき言ったやつ全部一気にやるからな…」
0
お気に入りに追加
1,703
あなたにおすすめの小説
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる