二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

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三歳!

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三歳を迎え本邸に向かう前に家族が増えた。準男爵家の四女になる妹だ。

妹の名はレイナ。
セイ兄と同じく血の繋がっている、レイラ母さんから産まれた歴とした妹である。…いや、第一・第二夫人から産まれた子たちに血の繋がりがないワケではないが、セイ兄の様子を見る限りではろくでもなさそうなので、会ったことは無いが兄弟としては微妙である。

産まれたばかりの妹の小さい手に指を『ギュッ』と握られた時は…

「………天使か…」

と思わず呟いてしまったのは仕方がないことだろう…。もちろん異論は認めない。
妹もセイ兄もレイラ母さんも俺が守る!

そして満三歳を迎えた俺は呼び出されゼハールト本邸へと向かう。
俺は当然初めて向かうだが、今回はセイ兄が別邸にいたこともあり二人で向かうことに。

というかいきなり本邸から使いが来て、今から移動とか言って連れ出されたのだが。
普通は先に伝えて準備くらいさせませんかね?
ソレを当たり前にする辺り、当主の命令だとしても、この使いの男もオカシイんじゃないか?

半ば強引に…と言えなくもないような呼び出しに俺は既にお冠である。

そして使いの男が乗ってきた馬車に乗せられ、使いの男の合図で御者が馬車を走らせ始める。
御者の人はまあ仕方ないにしても使いの男は執事だろう。主に対して間違っているようなら意見しても良いようなものだが…。

まあ、その前に俺たちが庶子だということも関係しているのだろう。
男の瞳には若干、見下しているような感がある。
………こいつから教育してやろうか。

「ユーリ、大丈夫?怖い顔しているよ?」

おっと。セイ兄にはバレないようにしないと…。

「だいじょうぶだよ、セイにい。ちょっときんちょうしてるだけ」
「そう?なら良いけれど…」

極上の弟スマイルで全力で誤魔化す。

~~~~~~~~~~~~~~~~

朝早くから馬車に乗り、ほぼ丸一日…途中で昼食を摂るのと、馬を休ませるための休憩を入れて、夕方に街に到着。
街を囲む壁がかなり大きいことから、それなりの街なのだろう。

大きな門を守っている衛兵から通行の許可が下り門を潜ると『マップ』が更新され、その大きさがよくわかる。
別邸のあるところは町というか村って感じだったもんなぁ。出歩いたことはないけど…。

馬車は本邸へ向け街並みを走る。『マップ』を見る限り街の中心に向けて商業区、居住区、貴族区、となっているようだ。
中央には城…ではなく大きなお屋敷が建っているので、ここは首都ではないのだろう。
まあ首都に行くのは後の楽しみにしておこうか。

そして馬車は貴族区に近付く。
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