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曰く付き物件【幽霊姦】
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曰く付き物件なのだと噂を知らされたのは俺がそこに住んで一月が経った頃だった。
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部屋を探している俺に友人は一つの部屋を紹介してくれた。
駅から近く相場より一万も安く、清潔感のある真っ白な壁に備え付きの机と椅子が付いている。広さも家具を揃えていけば丁度良く、寧ろ住みやすい最高の物件。
ただ平穏に住んでいると違う友人が家にやってきた。べろべろに二人酔っ払っていて、終電は逃し近くにあった俺の部屋に友人が入る。
「そういえばさ、お前なんとも無いの?」
「なんともって?」
「いや、この部屋って噂になってんじゃん。出るらしいって」
夜風を浴びて少し酔いが覚めたらしい友人は部屋を見回して小声で話し始める。そんな噂など聞いたことも無かった俺は少し興味を持って友人に顔を近づけた。
「人とかは死んでないらしいんだけどさ、この部屋住んでた奴はみんな口を揃えて言うんだよ。あの部屋は出る!あの部屋はやばい!って」
脅かし口調に声を張り上げて見せた友人の目は据わっていて内容も人伝に聞いたものばかり。面白そうだと膨らんだ興味はすぐに消えていく。
それに俺自身に何も起こっていない。
「でも、俺はなんともないけど?」
「ほんとにぃ?物が動いたり、金縛りは?」
どれだけ頭を巡らせても心当たりはない。首を振って見せると友人はつまらなさそうに缶を飲み干した。
---------------
「ま、なんかあったら教えてくれよ」
「なんかあったら、な」
あれから酔っ払いの話題などくるくる変わるもので面白そうなことがないと分かると話は大学の教授の愚痴に変わっていった。
二日酔いの頭痛に苛まれながら他人事だと話題を求める友人をぞんざいに見送る。彼奴とは違い講義もバイトもない俺は存分に寝ていられるのだ。
---------------
可笑しなことが起きたのはその話を聞いた次の日の夜。軽く胃に入れ眠った俺は真夜中に目が覚めた。
「んー、んぅ……?ん、ぅうー……やめ、やめろって」
頬をゆっくりと何かが撫でる感覚。友人の悪戯だと顔の周りで手を払うが手には何も当たらない。もう起きているというのにやめない事に苛立ち、腕を大きく振り払ったところで覚醒してきた頭は友人は今朝送り出したことを思い出す。
「……ッー!!なに、!?ひぃ、ッ!」
恐怖に震えながら瞼を上げるとそこには暗闇しか映らず人影など一切無かった。
頬から下がり顎を一撫でして首筋を擽るように這い寄られる感触にぞわぞわと肌が粟立っていく。
「ね、ぇ!!やめて、!ころさないでっ、ひッ!やだっ、ぁ!!」
首筋をなぞり両手で首を包まれ、首を絞められる恐れに涙を張り懇願を繰り返す。
いつの間にか身体中の力が入らなくて姿も見えない存在に震えることしかできなくなっていた。人は死んでいないとか言ってたのに!
「っ、はッはぁ……けほっ、ぇほ……おわったぁ、?ッー、なんで!」
首元の圧迫感が消えて無意識に止めていた息がやっと吸えるようになって遅れた苦しさのままに咳き込む。
ヒタリとした、温度のない冷たさはもう感じない。やっと終わったのかと身体を起こそうとするがまた糸が切れたように力が入らない。
「……へ、ひぃあッ!?やっ……!」
突然陰茎が触れられ擦られる触感にビクリ、と身体が跳ねる。服は何処も乱れていないのに陰茎への弄う刺激は直接的で服などないかのようにその動きは段々と激しさを増していく。
「っ、!やめっなんで!やだッ!んんぁあ、!?」
ゆっくりと睾丸を撫でたかと思えば竿を擽り撫でられる。冷たいその感触は得体の知れない存在への恐怖の中に甘い熱を孕ませていく。
「やめッ!てっ!ぁあっ、あッ!ん、ぅうっ……ひっ、ぁあッ!!やッだ、ぁあっ!っ~、!!」
抵抗の言葉を嘲笑うように陰茎に這う感触は卑猥に快楽を煽り続ける。執拗に扱かれ擦られた陰茎は意思とは別に硬く張り詰め、与えられる快感にヒクリヒクリと身悶え震えを繰り返す。
「ぁああッ、ひッ!ぃう、んぁあッ!!あっ、ッ~!ひゃっ!ぁああ!!っ~~ぁああ!!」
先走りに濡れた陰茎はグチュグチュと音を立て耐えがたい快楽を生み出す。実体も何もないのに感触だけは明瞭で厭らしく暴力的なまでの快楽が叩き込まれていく。
「ッ~!?まっ、ぁああっ~!!やら、それやっだぁあ!!むりっ、!んんんッ!!ッ~~~!!」
勃ち上がった陰茎の剥き出しになった亀頭を先走りの滑りで擦られガクリと反射的に跳ね上がるがその快楽から逃れることは出来ず感受することしかできない。
鋭い快感に朦朧とした意識に少しの安堵を感じるが許してくれる筈がなかった。
「ひゃッ、あ!!ッ~!?、あッんん!!ちくびやだっ、っ~!んひッ、ぃひひっ!!こしょこしょッひないれぇ、っ~!!」
陰茎への愛撫もそのままに冷たい感触は身体の上を這い回り、乳首に触れたかと思うと乳輪の周りをこしょこしょと撫で擽る。
指先一つ動かすことさえできない身体は快楽だけは鋭敏に感じ取り脳髄にどろりと蕩けた悦びを染み込ませる。
「ぁっ、ぁあ!!むりッ、ひ!ぃああッ、やだっ、あぁぁあ!!ぃくっ、イッちゃうッ、ぁあッ!っ~~~、!!!ッ~ー!」
迫り来る絶頂の波に涙の膜を張り悲鳴に似た嬌声を脆い抵抗として叫ぶが強烈な快楽の前に意味を成さない。湧き上がる苛烈で甘い痺れに視界を明滅とさせ声も出せず、ビクンと身体が大きく跳ね上がる。
「ッ~、はッ!は、っあ……ぁあ、んッ!っー!?まっれ、!おねがぃっ!むりっ、あ!あっ!ひッぅう!?」
絶頂に浸り息を整える暇も与えず冷たい感触は容赦なく快楽で意識を塗りつぶしていく。
暗い部屋の中、逃げ場のない快楽に蹂躙し尽くされ声が枯れるまで見えぬ行為は延々と続いた。
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部屋を探している俺に友人は一つの部屋を紹介してくれた。
駅から近く相場より一万も安く、清潔感のある真っ白な壁に備え付きの机と椅子が付いている。広さも家具を揃えていけば丁度良く、寧ろ住みやすい最高の物件。
ただ平穏に住んでいると違う友人が家にやってきた。べろべろに二人酔っ払っていて、終電は逃し近くにあった俺の部屋に友人が入る。
「そういえばさ、お前なんとも無いの?」
「なんともって?」
「いや、この部屋って噂になってんじゃん。出るらしいって」
夜風を浴びて少し酔いが覚めたらしい友人は部屋を見回して小声で話し始める。そんな噂など聞いたことも無かった俺は少し興味を持って友人に顔を近づけた。
「人とかは死んでないらしいんだけどさ、この部屋住んでた奴はみんな口を揃えて言うんだよ。あの部屋は出る!あの部屋はやばい!って」
脅かし口調に声を張り上げて見せた友人の目は据わっていて内容も人伝に聞いたものばかり。面白そうだと膨らんだ興味はすぐに消えていく。
それに俺自身に何も起こっていない。
「でも、俺はなんともないけど?」
「ほんとにぃ?物が動いたり、金縛りは?」
どれだけ頭を巡らせても心当たりはない。首を振って見せると友人はつまらなさそうに缶を飲み干した。
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「ま、なんかあったら教えてくれよ」
「なんかあったら、な」
あれから酔っ払いの話題などくるくる変わるもので面白そうなことがないと分かると話は大学の教授の愚痴に変わっていった。
二日酔いの頭痛に苛まれながら他人事だと話題を求める友人をぞんざいに見送る。彼奴とは違い講義もバイトもない俺は存分に寝ていられるのだ。
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可笑しなことが起きたのはその話を聞いた次の日の夜。軽く胃に入れ眠った俺は真夜中に目が覚めた。
「んー、んぅ……?ん、ぅうー……やめ、やめろって」
頬をゆっくりと何かが撫でる感覚。友人の悪戯だと顔の周りで手を払うが手には何も当たらない。もう起きているというのにやめない事に苛立ち、腕を大きく振り払ったところで覚醒してきた頭は友人は今朝送り出したことを思い出す。
「……ッー!!なに、!?ひぃ、ッ!」
恐怖に震えながら瞼を上げるとそこには暗闇しか映らず人影など一切無かった。
頬から下がり顎を一撫でして首筋を擽るように這い寄られる感触にぞわぞわと肌が粟立っていく。
「ね、ぇ!!やめて、!ころさないでっ、ひッ!やだっ、ぁ!!」
首筋をなぞり両手で首を包まれ、首を絞められる恐れに涙を張り懇願を繰り返す。
いつの間にか身体中の力が入らなくて姿も見えない存在に震えることしかできなくなっていた。人は死んでいないとか言ってたのに!
「っ、はッはぁ……けほっ、ぇほ……おわったぁ、?ッー、なんで!」
首元の圧迫感が消えて無意識に止めていた息がやっと吸えるようになって遅れた苦しさのままに咳き込む。
ヒタリとした、温度のない冷たさはもう感じない。やっと終わったのかと身体を起こそうとするがまた糸が切れたように力が入らない。
「……へ、ひぃあッ!?やっ……!」
突然陰茎が触れられ擦られる触感にビクリ、と身体が跳ねる。服は何処も乱れていないのに陰茎への弄う刺激は直接的で服などないかのようにその動きは段々と激しさを増していく。
「っ、!やめっなんで!やだッ!んんぁあ、!?」
ゆっくりと睾丸を撫でたかと思えば竿を擽り撫でられる。冷たいその感触は得体の知れない存在への恐怖の中に甘い熱を孕ませていく。
「やめッ!てっ!ぁあっ、あッ!ん、ぅうっ……ひっ、ぁあッ!!やッだ、ぁあっ!っ~、!!」
抵抗の言葉を嘲笑うように陰茎に這う感触は卑猥に快楽を煽り続ける。執拗に扱かれ擦られた陰茎は意思とは別に硬く張り詰め、与えられる快感にヒクリヒクリと身悶え震えを繰り返す。
「ぁああッ、ひッ!ぃう、んぁあッ!!あっ、ッ~!ひゃっ!ぁああ!!っ~~ぁああ!!」
先走りに濡れた陰茎はグチュグチュと音を立て耐えがたい快楽を生み出す。実体も何もないのに感触だけは明瞭で厭らしく暴力的なまでの快楽が叩き込まれていく。
「ッ~!?まっ、ぁああっ~!!やら、それやっだぁあ!!むりっ、!んんんッ!!ッ~~~!!」
勃ち上がった陰茎の剥き出しになった亀頭を先走りの滑りで擦られガクリと反射的に跳ね上がるがその快楽から逃れることは出来ず感受することしかできない。
鋭い快感に朦朧とした意識に少しの安堵を感じるが許してくれる筈がなかった。
「ひゃッ、あ!!ッ~!?、あッんん!!ちくびやだっ、っ~!んひッ、ぃひひっ!!こしょこしょッひないれぇ、っ~!!」
陰茎への愛撫もそのままに冷たい感触は身体の上を這い回り、乳首に触れたかと思うと乳輪の周りをこしょこしょと撫で擽る。
指先一つ動かすことさえできない身体は快楽だけは鋭敏に感じ取り脳髄にどろりと蕩けた悦びを染み込ませる。
「ぁっ、ぁあ!!むりッ、ひ!ぃああッ、やだっ、あぁぁあ!!ぃくっ、イッちゃうッ、ぁあッ!っ~~~、!!!ッ~ー!」
迫り来る絶頂の波に涙の膜を張り悲鳴に似た嬌声を脆い抵抗として叫ぶが強烈な快楽の前に意味を成さない。湧き上がる苛烈で甘い痺れに視界を明滅とさせ声も出せず、ビクンと身体が大きく跳ね上がる。
「ッ~、はッ!は、っあ……ぁあ、んッ!っー!?まっれ、!おねがぃっ!むりっ、あ!あっ!ひッぅう!?」
絶頂に浸り息を整える暇も与えず冷たい感触は容赦なく快楽で意識を塗りつぶしていく。
暗い部屋の中、逃げ場のない快楽に蹂躙し尽くされ声が枯れるまで見えぬ行為は延々と続いた。
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