ロウとレイのプレイ日記

黒弧 追兎

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スライム 【1】

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「ん、っ!?!?」

ふかふかなロウお手製ベッドで目が醒め伸びをしようとすれば思う通りに体が動かないことに気づいた。X字型に拘束された手足は少し余裕があり、ある程度動かせるものの力を出して壊すほど余裕はない。いくら動かしてもガチャガチャと鳴って体力を奪うだけで全く外れる気配のない鎖に諦めベッドに沈んだ。
俺を拘束した人物は焦らなくてもわかってるんだ。ロウが来るまでもう一度寝てしまおうか。

「レイおはよう。」

突然横から聞こえてきたロウの声に動かない体をびくりと震わせた。部屋のドアはベッドの真正面だからずっと俺の横にいたんだろうか。

「外してー。」

「だーめ。」

叶わないとわかっていてもダメ元でお願いすると予想通りの答えが帰ってきた。くつくつと楽しそうに喉で笑ったロウは一つ唇にキスして部屋を出て行った。

「やっと手に入ったんだよね。」

そう言って帰ってきたロウの手には大きな瓶が握られていた。青色で鈍く光を放っているその瓶の中身は見覚えがありすぎるもので無意識に頬が引き攣った。

「じゃーん、スライム。」

ロウの口から飛び出した名前は今まで何百匹も倒してきた予想通りの低級モンスターで。

「弱いんだけど捕まえようとすると捕獲具とか溶かしちゃうから中々手に入らなかったんだぁ。」

それでもやっと手に入ったらしいスライムの瓶片手にロウの目がキラリと光る。俺の予想通りだったらこのスライム使われるんだろうけど人の身体以外溶かすスライムに拘束具とかベッドとか溶かされるんじゃ。

「研究し尽くして溶かせないようにしたベッドと拘束具だから大丈夫だよ。」

そんな俺の心を読んだように答えたロウは早速スライムの瓶を開けた。通りで急にベッド新しくしたからとか言うわけだ。

「っ!、ひ……ぁ、うぅ……」

俺の身体に乗ったスライムは着ていた服をあっという間に溶かした。体に直接触れたスライムはひんやりと冷たくて鳥肌が立った。
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