今世は絶対、彼に恋しない

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本編

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長いので2話に分けました。今回も前回に引き続き、展開が早いです。シェーヌは情緒不安定です。
そして言っている意味が不明なことが多いと思いますが、それは私の語彙力が残念なために発生してしまった問題です。本当にすみません。

➖➖➖




「では少し、お話をいたしましょう。お嬢様」

 ネオラは自分の部屋へ戻ると私を椅子に座らせ、私の前に立った。私は頭の整理ができていたが、まだ少し混乱していた。
 前々世の私は今の私と同じシェーヌ・エヴラール公爵令嬢で、前世の私は日本という国に住む鷹田咲良という名の者であったこと、その者たちがどのように生きて、どのような最後を迎えたことについての整理はついた。
 だが、シュゼットと目が合った瞬間から意識を乗っ取られていて、その間の私の記憶は塗り替えられていた。それが混乱の原因だ。

 その私の皮を被った"私"の間の記憶は残っている。だからこそ、矛盾に気づいた。
 "私"は何度か、自分の感情や記憶に矛盾を感じ、1人で考え込んでいた瞬間があった。その考え込むときは毎度、その矛盾に初めて気が付いたかのように同じことを考えていた。そしてその考えていた内容も、考えていたという結果も、時間が経てばすぐに忘れられてしまっていた。

「シェーヌお嬢様」

 名前を呼ばれたことで意識が浮上する。慌てて私の名を呼んだネオラを見れば、彼女は心配しているためにか、私を安心させるような朗らかな笑みを浮かべていた。
 そうだ。今の私は"私"じゃない。あの矛盾を誰かに話すことのできるだ。

「ごめんなさい。少し考え事をしてしまって」

「大丈夫ですよ。でも話をしましょうと言ったすぐそばから考え事を始めてしまうくらいですから、よほど混乱されているのでしょうね」

 彼女は先程から浮かべている笑みを崩さず、優しい声で話し、お茶を淹れてくれた。私は一度矛盾のことについて忘れ、別のことについて意識を向けることにした。

 私は視線を、カップを取り出していたネオラへと向けた。
 彼女は優しい、私の、今のシェーヌの侍女。私は人として、彼女をとても好ましく思っている。
 でも、だからこそ、私は前々世や前世の記憶を思い出したときから、そして彼女と出会ったときからずっと感じていた疑問があった。

「ねえ、ネオラ。ずっと考えていたのだけれど貴方は、なの?それとも、?」

 彼女はいつも私に優しく、私のことを大事に思ってくれていた。でもそれは、咲良が愛由美と友達であったための言動なのか、ネオラが私の侍女であるが故の言動なのか。
 そして今のネオラは、ネオラの見た目をしているだけで中身は愛由美なのか、愛由美のことを"前世の自分"として別人のように思っているのか。
 それらが、私の問いたかったことだ。
 
 彼女は私の言葉にピクリと反応したが、お茶を淹れる手は止めず、淹れ終えると私の前にカップを置いた。
 彼女はその動作を終えると、いつかそのことについて問われるだろうとわかっていたかのように、その問いに応えた。

「…そうですね。思い出したばかりのころは、愛由美に意識を強く持っていかれていたと思います。
だからその頃、お嬢様を助けたいと思っていた理由は『咲良が迎えた最期が辛いものなのに、愛由美は何もしてあげることができなかった』からでした。
でも今の私が、お嬢様を助けたいと思っているのは、今目の前にいるお嬢様あなたがとても素敵な方で、"愛由美の友人"としてではなく"お嬢様の侍女"としてただ純粋に、幸せになってほしいと願っているからです」

 彼女は目を閉じて、昔のことを思い出しながら話していた。
 ああ、だからか。だからネオラの私の呼び方が、少し違和感の感じる『シェーヌ様』呼びから、親しみのこもった『お嬢様』に変わったのか。と思った。
 きっと始め彼女は、私の前世が咲良とは理解していても、自分の主人であるシェーヌとは思えなかったのだ。愛由美としての意識が強かったのであれば、私のことは"ゲームの悪役令嬢シェーヌ"という認識が先に来てしまうであろうから。

「……だから私は、ネオラです」

 彼女はすっきりとした笑顔を浮かべて言った。

「じゃあネオラ。私が私をどう認識しているかも、わかっていたりする?」

「はい。当たり前です」

 先程と変わらぬ笑顔を浮かべている彼女を見て、きっともうすでに、私のことも理解しきっているのだろうと思った。私自身でもわかっていないことまで、彼女は理解しているだろうと。

「私もね、ネオラと同じように私はシェーヌだと理解しているわ。前々世のシェーヌでも前世の咲良でもなく、今この場所で生きているだと。
…思い出した瞬間は、わからなかったわ。自分がどのなのか。でもすぐに、自分が前々世の私も前世の自分のことも、どこか他人事のように捉えていたことに気づいたの。
…だからこそ私は、彼を、彼らを、恨むことができた。もしも私が"前々世のシェーヌ"の、"前世の咲良"の、もしくは両方の自我が強ければ、たとえ彼が"前々世のレヴォン様"でも"前世の祐介"でもないと理解していても、彼らの転生先が彼であり、同じ魂の持ち主であることには変わりないからと、恨まなかったことでしょう。…でも、愛することもなかったでしょうね。彼は、"彼女たちの愛した彼ら"ではないから」

 ネオラは黙って私の話に耳を傾け続けていた。
 私は話に区切りがつき、少し話しすぎたためか喉が渇き、カップを手にとって中のものを飲む。中のものはアールグレイだった。そういえば、前世で愛由美と話したときも、レヴォン様に婚約解消を願い出たときにも飲んでいたものはこれだったと思い出す。


『好きだからだよ。シェーヌのことが』


 ああ、まただ。と考えることをやめようとするのに、私の頭はその願いを受け入れず、彼の言葉を繰り返し再生させ、飽きるほどに繰り返して来た考えをまた繰り返し始める。

 結局変わらなかった。彼は私を元々好きになんていなかった。また一緒。最初から期待なんてしてなかった。あのまま思い出せずに、好きでい続けることにならなくて良かった。
 もうあんな思いはしたくない。辛かった、悲しかった、苦しかった。いつか、いつかいつかいつかは。と考え続けて、その"いつか"は来なかった。もう一度あの方の優しい声の言葉をかけてくれるだけで、もう一度私に笑いかけてくれるだけで、もう一度『好き』と言ってくれたのなら、私は、私はーーー

「お嬢様」

 また無限と続いて行くであろう彼への恨みを考えてしまっていたようで、ネオラに声をかけられたことで、ようやくそれから解放される。

 ネオラが声をかけていなかったら私は、何と言っていたのだろうか。そもそもあれは前々世の私が考えていたであろう思い?前世の私?どちらもあっているけど、どちらも少し違う。
 じゃあ、あれは、誰の…

「お嬢様」

 もう一度、彼女が声をかける。またも無意識に考え始めてしまっていたようだ。
 彼女の顔を見れば、少し困ったような呆れたような、そんな表情をしていた。

「ごめんなさい、また考え込んでしまっていたみたい。それで、何か聞こうとしてたかしら?」

「お嬢様は、今ここで生きているレヴォン様を好いておられないのですか。…とお聞きしようとしていたのですが、聞く必要はやはりなかったようですね」

 何のことだ。と首を傾げると、彼女は視線を下げながら言葉を続けた。

「気づいておられましたか?あなたが王太子殿下の話をするときや彼について考えておられるとき、いつも同じ表情をされているのです。
一見その表情は、本当に彼を恨んでおられるのだろうなと思わされるほどに怖く見えるのです。ですがよく見れば、その表情には悲しみ、苦しみ、少しの期待と、それらを沈めようとする葛藤があるのです」

 彼女はそこで言葉をやめ、少し黙った後にもう一度話し始めた。

「……お嬢様、もうそろそろお認めになられてもよろしいのではありませんか。ご自身でも、もうお気づきになられているでしょう。
…あなたが、王太子殿下のことを「やめて‼︎」」

 やめて、やめてやめてやめて
 聞きたくない聞きたくない聞きたくない
 認めない、認めないわ私は

 私は椅子が倒れてしまいそうになるほど勢いよく立ち上がり、聞きたくない言葉を言おうとするその口を自分の両手で塞ぎ一言だけ叫んだ。
 彼女の少し見開かれた目を正面から見つめ、私は理解させるように話した。理解させようとしている相手はネオラのはずなのにまるで、自分に言い聞かせているように感じた。

「貴方が今、何と言おうとしていたかはわかってる。でも、それはありえないのよ。絶対にそうはならない。なってはならないのよ。
貴方には話したでしょう?
彼は私にたくさんの感情をくれたわ。想う人と話す楽しさも、その人から笑いかけてもらえるだけで沸き起こる嬉しさも、その人が他の異性と話しているだけで恨めしく思う嫉妬も、その想いが叶ったときの喜びも。…けれど、全部なかったことにされてしまったのよ。消されてしまったのよ。たった、たった1人の子に。でも、彼を奪っていったその子よりも、簡単に他の人を好きになってしまった彼を、憎んだわ。恨んだわ。
…なのに、そんなことをされたのに、貴方の考えるその感情が、そんな簡単に芽生えると思う?」

 話し続ける間に、私の視線はどんどん下へ下がって行き、最後に私たちの足を見ながら、ポツリと言った。

「誓ったの。今世は絶対、彼に恋しない。って」

 ネオラは口を覆っている私の手首に手をかけると、私の手にはすでにほとんど力が入っておらず、それをするりと離してしまった。彼女は私の手首から手を離すと、両手を握り直した。

「………お嬢様は、幸せになりたいと、思っていらっしゃいますか?」

 解放された口から出た言葉は優しく、私に問いかけてきた。
 私は少し考えてから、小さく縦に首を振った。

「ならば尚更、あなたはそれをお認めになられた方が良いと、私は思います」

「…いいえ」

「私はお嬢様の侍女となってから、1年も経っておりません。ですが、あなたがそれを認めなくては、幸せはやって来ないだろうということは、わかります」

「…嫌よ」

「お嬢様は話しておられましたよね、何回目のお茶会で何があったのか。お茶会を行われた回数が前々世では、ええと、300何回だったのに、今世では500何回であったと。…私は正直細かい数字までは覚えておりませんが、お嬢様は細かい一桁の数字まできっちり覚えておられましたね。
お茶会は6年ほどあったようですが、恨んでいる方とのお茶会の回数を、何回目かのそれで何があったのかを、普通はそんなに細かく覚えていられますか?それは、ありえないでしょうね。お嬢様は必要のないことはすぐに忘れてしまう方ですから」

「…違うわ」

「殿下とお話しをされているとき、お嬢様はいつも嫌そうな顔をしておられますよね。でもそれは、殿下についての話をしているときや考えているときの表情と一緒で、違う感情を隠すような表情なのです。
…悲しみ、喜び、期待といったところでしょうか。本当は話せて嬉しいと、もしかしたらと期待をしたい、でももしその"もしかしたら"がまた来なければ悲しい。そんなところではありませんか?
だからこそ、この人と話したくないと思うようにすることで、その感情を隠しているのではないかと私は思っております」

「…そんなことない」

「恨んでいるからと、憎んでいるからと、その理由であなたは、彼にその感情を向けないと、本気で思っていらっしゃいますか?思っておられないですよね。
なぜならお嬢様は、誰よりもその感情の重さを、複雑さを、理解しているはずですから。
裏切られ婚約破棄され断罪されても、散々好きだと言っておいて裏切られても、それでもなお恨むことなく、嫌いになることもなく、死ぬ最期の時まで持ち続けた、"恋"を。"愛"を。
あなたは、他の誰よりも、その異常な感情を、知っておりますでしょう?」

「…知らないわ」

「お嬢様は理解しておられるはずです。彼が、シェーヌと咲良を裏切ったではないと」

「…彼は彼らと同一人物だわ。変わらない。またシュゼット様を、他の方を好きになったのよ。何も、違わないわ」

「先程おっしゃられていましたよね?『彼は、"彼女たちの愛した彼ら"ではない』と。
もう、わかっているではありませんか」

 彼女の言ったことに、言葉が詰まる。もう、言い返す言葉など尽きていた。それを否定する言葉は、いいえ、や、嫌だとか、そんな小さな子供のわがままのようなものしか、出せるものがなかった。
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