73 / 95
それから二か月
しおりを挟む
「うーん……今日も良い天気。ノノ、お散歩いこう!」
「かしこまりました。どのようなルートで行きましょうか」
「冒険者ギルドに寄って何か依頼がないか聞いて、何も無かったらミス・テールマンに例の件を報告しよ」
「冒険者ではないので報告なんてしなくて良いんですけどね……」
「駄目だよ、お世話になってるんだから」
「かしこまりました……どっちかっていうとお嬢様の方が依頼受注をしてる気がしてる」
ケーキを作ってから二か月。
私とノノはずいぶんといろんなところを歩き回った。城塞都市ヴェントの内部はほぼ網羅した……と思うし、近隣の村にも色々と足を延ばした。
さすがにこのヴェントに残り続けることが難しかったアーヴァインは帝都に連行され、代わりに冒険者ギルドの新ギルド長が来た。五十代ぐらいで片目が切り傷で潰れた感じの強面さんだった。
のだけど。
「あらぁ? アナタがギルド長なんてずいぶん出世したのねぇ……アタシに尻を撫でまわされて泣きながら逃げてたのに」
「ひっ!? テテテッ、テールマン!?」
「おだまり。アタシのことは”ミス”・テールマンとお呼びって何度も教えたでしょう!」
「ひぃぃぃぃぃっ!」
どうやらミス・テールマンの知り合いだったらしい。しかもあんまり好かれてない感じの。
「コイツが駆け出し冒険者としてイキってたから、先輩として喝を挿入れてあげたのよ♡」
「か、勘弁してください……”ミス”・テールマンのあねさん……!」
「うふふ♡ ずいぶん素直になったわよねぇアナタも♡」
結局、お偉いさんは「ミス・テールマンのあねさんがいるのに俺がギルド長なんてできるわけないだろ! 尻が……じゃねぇ、命がいくつあっても足りねぇ!」とのことで帝都に戻ってしまったのだ。
結果、ミス・テールマンがギルド長を続投することになったわけだ。
「ごめんくださーい」
「あらぁマリィちゃん! おはよう。今日はどうしたのかしらぁ」
「何か困ってることがないかと思って!」
「ンまぁ! 優しくて素敵なコね! ご褒美に冒険者ギルドのBランク章をあげちゃうワよ?」
「勝手にお嬢様をギルドに加入させようとしないでください。お嬢様はあくまでも”善意で”受けているのです」
「分かってるワよ、もう、イケズなんだからぁ……でも今日はないのヨ。ここのところマリィちゃんとノノちゃんが大活躍してくれたから、塩漬け依頼も高難易度依頼もぜーんぶ片付いちゃったの♡」
何もないのか。
じゃあ、予定通りに報告をしよっかな。
「あのね。私たち、そろそろ城塞都市を出ていこうと思うの」
「ハァ!? 待って、何が気に入らなかったの? 市長? それとも冒険者? 市民? 言ってくれればソイツの手足を縛って森に放り込んでくるからすぐ教えて!」
「駄目だよ!? そんなことしたらモンスターに襲われちゃうじゃん!」
「そ、それじゃ何で……? 誰かに嫌なこと言われた? それともセクハラ? 手首とか切り落とす?」
「落とさないよ!」
「落ち着いてください。お嬢様は別に気に入らないことがあってここを離れるわけではありません」
「じゃあ何でよ!」
うっ……なんか言いづらい。
ミス・テールマンとノノを交互に見ていると、私の代わりにノノが説明してくれた。
「目的はズバリ、食い倒れです」
「くい……だおれ…………?」
「ええ。超古代文明に伝わる由緒正しい儀式ですね」
食い倒れ。
それは美食の極みとも言われる儀式だ。
「食べたことのないものや言葉を失うほど美味しいもの、手に入れるのが難しく味を言葉で表すのも難しい珍味を歩けなくなるまで食べ、五体投地で食材への感謝を表す儀式ですね」
「歩けなくなるまで!?」
「ええ。過酷な儀式です……ですが、この数か月でお嬢様はずいぶんと体力をつけられましたし、ぜひともやりたいと」
食い倒れって美味しいもの食べて寝るだけだと思ってたから、ノノに詳細を聞いたときはすごくびっくりした。
でも、よく考えたらすごく大切なことだと思ったのだ。
私が何気なく食べているお肉や魚、野菜は皆生きている。
美味しい食材たちの命をいただいて生きている……否、生かしてもらっているのだ。
超古代文明の人たちもそういった感謝を示すために食い倒れをしてたんだって考えたら、私もやりたくなったのだ。
「そのために、まだ食べたことのないものが待つ地域に赴くのです」
「……二人の考えは分かったワ。命を頂く……その慈愛はまさに聖女と呼ぶにふさわしいし、止めないワ」
「ありがとうございます」
「ただ、ロンドやドルツたちには教えてあげてネ」
「あ、ロンドさんは知ってますよ。一緒に行くって準備も進めてます」
「はぁ!? なんでアイツだけ!?」
「なんか、偶然にも私たちが行きたい方向に商談があるんだとか」
「絶対嘘よ!」
もう、何言ってるの。
わざわざ嘘吐いてまで私たちについてくる意味なんてないでしょ!
……もしかして、ノノ狙い……?
確かにノノは美人だし優しいしスタイル良いし料理も上手だ。その上ぎゅってすると良い匂いするから気持ちは分からなくもないけど……。
ロンドさんもやり手の商人さんだし、ノノを任せられなくはない……いやでもお金大好きだし、もっとノノを大切にしてくれる人じゃないとノノのことを任せられないよ!
だからダメだね、うん。
ノノがどうしてもって言うんじゃなきゃ交際は認められません!
「お嬢様? 何やら面白いくらい表情が変わっていましたが、何を考えていたのですか?」
「……ノノの幸せについて?」
「ありがとうございます。私は果報者ですね」
あっ、ぎゅってしてくれた。
へへ、嬉しいな。
「それで、ドルツたちには?」
「まだなので、後で伝えておきましょう」
「そうしてあげて。知らない間にマリィちゃんたちがいなくなったと分かったら、あの二人が帝都で賞金首になるワ」
「えっ!? 何で!?」
「……アーヴァイン殿下がね……色々とね」
「なるほど。さすがに可哀想なので早めにお伝えしましょう」
「? うん」
よく分からないけどノノが分かってるなら良いかな。
その後もミス・テールマンに『出発前に済ませておくこと』なんかのアドバイスをもらった。
凄腕冒険者だっただけあって旅には慣れてるみたいだし、すっごく参考になった。
相談して良かった!
「かしこまりました。どのようなルートで行きましょうか」
「冒険者ギルドに寄って何か依頼がないか聞いて、何も無かったらミス・テールマンに例の件を報告しよ」
「冒険者ではないので報告なんてしなくて良いんですけどね……」
「駄目だよ、お世話になってるんだから」
「かしこまりました……どっちかっていうとお嬢様の方が依頼受注をしてる気がしてる」
ケーキを作ってから二か月。
私とノノはずいぶんといろんなところを歩き回った。城塞都市ヴェントの内部はほぼ網羅した……と思うし、近隣の村にも色々と足を延ばした。
さすがにこのヴェントに残り続けることが難しかったアーヴァインは帝都に連行され、代わりに冒険者ギルドの新ギルド長が来た。五十代ぐらいで片目が切り傷で潰れた感じの強面さんだった。
のだけど。
「あらぁ? アナタがギルド長なんてずいぶん出世したのねぇ……アタシに尻を撫でまわされて泣きながら逃げてたのに」
「ひっ!? テテテッ、テールマン!?」
「おだまり。アタシのことは”ミス”・テールマンとお呼びって何度も教えたでしょう!」
「ひぃぃぃぃぃっ!」
どうやらミス・テールマンの知り合いだったらしい。しかもあんまり好かれてない感じの。
「コイツが駆け出し冒険者としてイキってたから、先輩として喝を挿入れてあげたのよ♡」
「か、勘弁してください……”ミス”・テールマンのあねさん……!」
「うふふ♡ ずいぶん素直になったわよねぇアナタも♡」
結局、お偉いさんは「ミス・テールマンのあねさんがいるのに俺がギルド長なんてできるわけないだろ! 尻が……じゃねぇ、命がいくつあっても足りねぇ!」とのことで帝都に戻ってしまったのだ。
結果、ミス・テールマンがギルド長を続投することになったわけだ。
「ごめんくださーい」
「あらぁマリィちゃん! おはよう。今日はどうしたのかしらぁ」
「何か困ってることがないかと思って!」
「ンまぁ! 優しくて素敵なコね! ご褒美に冒険者ギルドのBランク章をあげちゃうワよ?」
「勝手にお嬢様をギルドに加入させようとしないでください。お嬢様はあくまでも”善意で”受けているのです」
「分かってるワよ、もう、イケズなんだからぁ……でも今日はないのヨ。ここのところマリィちゃんとノノちゃんが大活躍してくれたから、塩漬け依頼も高難易度依頼もぜーんぶ片付いちゃったの♡」
何もないのか。
じゃあ、予定通りに報告をしよっかな。
「あのね。私たち、そろそろ城塞都市を出ていこうと思うの」
「ハァ!? 待って、何が気に入らなかったの? 市長? それとも冒険者? 市民? 言ってくれればソイツの手足を縛って森に放り込んでくるからすぐ教えて!」
「駄目だよ!? そんなことしたらモンスターに襲われちゃうじゃん!」
「そ、それじゃ何で……? 誰かに嫌なこと言われた? それともセクハラ? 手首とか切り落とす?」
「落とさないよ!」
「落ち着いてください。お嬢様は別に気に入らないことがあってここを離れるわけではありません」
「じゃあ何でよ!」
うっ……なんか言いづらい。
ミス・テールマンとノノを交互に見ていると、私の代わりにノノが説明してくれた。
「目的はズバリ、食い倒れです」
「くい……だおれ…………?」
「ええ。超古代文明に伝わる由緒正しい儀式ですね」
食い倒れ。
それは美食の極みとも言われる儀式だ。
「食べたことのないものや言葉を失うほど美味しいもの、手に入れるのが難しく味を言葉で表すのも難しい珍味を歩けなくなるまで食べ、五体投地で食材への感謝を表す儀式ですね」
「歩けなくなるまで!?」
「ええ。過酷な儀式です……ですが、この数か月でお嬢様はずいぶんと体力をつけられましたし、ぜひともやりたいと」
食い倒れって美味しいもの食べて寝るだけだと思ってたから、ノノに詳細を聞いたときはすごくびっくりした。
でも、よく考えたらすごく大切なことだと思ったのだ。
私が何気なく食べているお肉や魚、野菜は皆生きている。
美味しい食材たちの命をいただいて生きている……否、生かしてもらっているのだ。
超古代文明の人たちもそういった感謝を示すために食い倒れをしてたんだって考えたら、私もやりたくなったのだ。
「そのために、まだ食べたことのないものが待つ地域に赴くのです」
「……二人の考えは分かったワ。命を頂く……その慈愛はまさに聖女と呼ぶにふさわしいし、止めないワ」
「ありがとうございます」
「ただ、ロンドやドルツたちには教えてあげてネ」
「あ、ロンドさんは知ってますよ。一緒に行くって準備も進めてます」
「はぁ!? なんでアイツだけ!?」
「なんか、偶然にも私たちが行きたい方向に商談があるんだとか」
「絶対嘘よ!」
もう、何言ってるの。
わざわざ嘘吐いてまで私たちについてくる意味なんてないでしょ!
……もしかして、ノノ狙い……?
確かにノノは美人だし優しいしスタイル良いし料理も上手だ。その上ぎゅってすると良い匂いするから気持ちは分からなくもないけど……。
ロンドさんもやり手の商人さんだし、ノノを任せられなくはない……いやでもお金大好きだし、もっとノノを大切にしてくれる人じゃないとノノのことを任せられないよ!
だからダメだね、うん。
ノノがどうしてもって言うんじゃなきゃ交際は認められません!
「お嬢様? 何やら面白いくらい表情が変わっていましたが、何を考えていたのですか?」
「……ノノの幸せについて?」
「ありがとうございます。私は果報者ですね」
あっ、ぎゅってしてくれた。
へへ、嬉しいな。
「それで、ドルツたちには?」
「まだなので、後で伝えておきましょう」
「そうしてあげて。知らない間にマリィちゃんたちがいなくなったと分かったら、あの二人が帝都で賞金首になるワ」
「えっ!? 何で!?」
「……アーヴァイン殿下がね……色々とね」
「なるほど。さすがに可哀想なので早めにお伝えしましょう」
「? うん」
よく分からないけどノノが分かってるなら良いかな。
その後もミス・テールマンに『出発前に済ませておくこと』なんかのアドバイスをもらった。
凄腕冒険者だっただけあって旅には慣れてるみたいだし、すっごく参考になった。
相談して良かった!
0
お気に入りに追加
712
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!
udonlevel2
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。
皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。
この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。
召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。
確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!?
「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」
気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。
★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
「強くてニューゲーム」で異世界無限レベリング ~美少女勇者(3,077歳)、王子様に溺愛されながらレベリングし続けて魔王討伐を目指します!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
作家志望くずれの孫請けゲームプログラマ喪女26歳。デスマーチ明けの昼下がり、道路に飛び出した子供をかばってトラックに轢かれ、異世界転生することになった。
課せられた使命は魔王討伐!? 女神様から与えられたチートは、赤ちゃんから何度でもやり直せる「強くてニューゲーム!?」
強敵・災害・謀略・謀殺なんのその! 勝つまでレベリングすれば必ず勝つ!
やり直し系女勇者の長い永い戦いが、今始まる!!
本作の数千年後のお話、『アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~』を連載中です!!
何卒御覧下さいませ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる