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まだまだトラブル2
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バンッ、と大きな音とともに入ってきたのは話題にしていた支部長のユザークさん。眉間にしわを寄せて私とノノを睨みつける。
「……他の冒険者が追い詰めたメタルリザードを横取りしようとしたようだな」
「……はい?」
「しらばっくれても無駄だ! メタルリザードとの死闘で武器もアイテムもほとんど無くなったせいでお前らを追い払えなかったと言っていたぞ!」
ずいぶんな捏造だ。
大方、なすりつけて死なせてしまったと思って口をつぐんでいたら私たちがやってきて、戦えなそうな見た目をみて欲を掻いたんだろう。
反論したいけれど、ユザークさんに睨まれて体が動かなくなってしまった。口の中がからからに乾く。
前線で散々向けられていた敵意ある視線。
それが私を縛っていた。
その代わり、というわけではないけれど私の横にいたノノが凄まじい怒気を放っていた。
視線だけでメタルリザードを殺せそうなノノは、別人みたいに冷たい態度でユザークさんに当たる。
「聞き取りを行った冒険者がそう言ったのですか?」
「ああ、そうだ!」
「それが虚偽でない証拠は?」
「俺は冒険者としても長く活動してたんだ! 目を見れば嘘かどうかくらいは分かる!」
「では聞き取りされるまでメタルリザードのことも、私たちのことも碌に伝わっていなかったのはなぜでしょうか?」
「不確定要素の報告義務はない。あいつらにもメンツがあるだろうし、お前らみたいな小娘二人に良いようにあしらわれたなんて言いにくかったんだろう」
「警告しますが、お嬢様を疑い、貶め、陥れることは許しません。お嬢様の手柄を横取りすることも、利益を掠め取ろうとすることも絶対に許しません」
「ふん、もうタネは割れてるんだ。虚勢を貼っても無駄だ。これ以上騒ぐなら詐欺で憲兵に突き出すぞ」
取り付く島もなく断定的に言い切ったユザークさんは、そのまま勢い込んで書類を取り出す。冒険者ギルドの登録申請用紙だ。
「お前ら、冒険者登録をしようとしてたな? 本当なら断ってやりたいところだが、向こうは大事にしなくていいって言ってくれてる。今から出向いてしっかり謝罪すれば、横取りのペナルティとして一か月は薬草探しと街中の溝掃除を——」
意味不明な条件が口から漏れていたが、それが最後まで告げられることはなかった。
ノノがローテーブルを片手で掴み上げてユザークさんをぶん殴ったからだ。
『良好:個体名ノノとナノマシンの親和率が高く、膂力はすでにAランクと同等以上です』
だからあんな大きな木製のテーブルを片手で持ち上げられたのか。掴んだところがノノの手の形に潰れているあたり、握力もとんでもないことになっているんだろうな。
「ご自身が仰っていましたが、寝言は寝てから言うものでは?」
「て、テメェ……!」
吹き飛んで壁にたたきつけられたユザークさんが激高するも、ノノはさらにローテーブルで素振りをする。
掃除のためにハタキを掛けるような手軽さでブオンッ、ブオンッ、と風を切れば、怒って真っ赤だったユザークさんの顔は見る間に青くなっていった。
「次にお嬢様を侮辱したら、本気で殺します」
「ノノ……過激すぎるよ。慣れてるし、このくらい平気だから」
「いいえ! お嬢様はもっと正当な評価を得るべきなのです! 寄生虫のように寄ってたかってお嬢様のことを貶める奴らには、身の程を分からせてやらねば……!」
放っておけばこのままトドメを刺しに行きそうなノノを止めてくれたのは、事の次第をニコニコしたまま見守っていたロンドさんだった。
「討伐されたメタルリザードは私が丸ごと買い取り、御二人に返却します。その上で横取りされたと主張するパーティには私からメタルリザードの討伐依頼を出します。私が買い取ったお金で装備は整えられるはずですし、横取りされなければ倒せるでしょう。問題ありませんよね?」
「……ロンド、お前この二人を信じるのか?」
「質問に質問で返すのはマナー違反ですよ」
「……あいつらなら大丈夫だろう」
「では、ユザーク氏は失敗時の保証人になっていただけますか?」
「無論、構わん」
本人たちが不在な状態で、信じ切っているユザークさんが太鼓判を押す。
傷一つない状態のメタルリザードに追いかけまわされてたわけだし、無理だと思うけれど。
私たちを嘘つき扱いした人たちが痛い目を見るだけなので、止める気も起きない。発端は嘘ついて横取りしようとしたことだもん。
「報酬と違約金を高めに設定します。討伐が真実ならば問題ないどころか良いボーナスになるでしょう。嘘ならば借金まみれになりますが……これで矛を収めていただけませんか?」
訊ねる先は私とノノだ。
「私は別に良いですけど」
「……お嬢様が納得されるならばかまいません」
「続いて登録関係ですが、このまま冒険者登録をすれば周囲からは疎まれ、疑われ続けるわけですし、辞めますよね?」
「はい」
「ならば商人ギルド連盟に行きましょう。ユザークさんは気に入らない人物を懐に入れずに済むし、私は素敵なお嬢さんたちと知己を得られる。御二人は商人ギルドで活動してもらえれば魔物素材の売買は問題なくできます」
パッと聞いた感じ、問題はなさそうだ。
出会ったばかりなので信じると言い切れるほどの材料もないけれど。
『推定:個体名ロンドの言動に虚偽や悪意は確認できませんでした』
ヘルプのGOサインも出たし、これ以上こじれたらノノがユザークさんとか嘘つき冒険者を殺しちゃいそうなので慌てて頷いた。
本日は以上となります!
明日以降も、第一部完結まで毎日複数話更新する予定ですので、ぜひお楽しみに!
「……他の冒険者が追い詰めたメタルリザードを横取りしようとしたようだな」
「……はい?」
「しらばっくれても無駄だ! メタルリザードとの死闘で武器もアイテムもほとんど無くなったせいでお前らを追い払えなかったと言っていたぞ!」
ずいぶんな捏造だ。
大方、なすりつけて死なせてしまったと思って口をつぐんでいたら私たちがやってきて、戦えなそうな見た目をみて欲を掻いたんだろう。
反論したいけれど、ユザークさんに睨まれて体が動かなくなってしまった。口の中がからからに乾く。
前線で散々向けられていた敵意ある視線。
それが私を縛っていた。
その代わり、というわけではないけれど私の横にいたノノが凄まじい怒気を放っていた。
視線だけでメタルリザードを殺せそうなノノは、別人みたいに冷たい態度でユザークさんに当たる。
「聞き取りを行った冒険者がそう言ったのですか?」
「ああ、そうだ!」
「それが虚偽でない証拠は?」
「俺は冒険者としても長く活動してたんだ! 目を見れば嘘かどうかくらいは分かる!」
「では聞き取りされるまでメタルリザードのことも、私たちのことも碌に伝わっていなかったのはなぜでしょうか?」
「不確定要素の報告義務はない。あいつらにもメンツがあるだろうし、お前らみたいな小娘二人に良いようにあしらわれたなんて言いにくかったんだろう」
「警告しますが、お嬢様を疑い、貶め、陥れることは許しません。お嬢様の手柄を横取りすることも、利益を掠め取ろうとすることも絶対に許しません」
「ふん、もうタネは割れてるんだ。虚勢を貼っても無駄だ。これ以上騒ぐなら詐欺で憲兵に突き出すぞ」
取り付く島もなく断定的に言い切ったユザークさんは、そのまま勢い込んで書類を取り出す。冒険者ギルドの登録申請用紙だ。
「お前ら、冒険者登録をしようとしてたな? 本当なら断ってやりたいところだが、向こうは大事にしなくていいって言ってくれてる。今から出向いてしっかり謝罪すれば、横取りのペナルティとして一か月は薬草探しと街中の溝掃除を——」
意味不明な条件が口から漏れていたが、それが最後まで告げられることはなかった。
ノノがローテーブルを片手で掴み上げてユザークさんをぶん殴ったからだ。
『良好:個体名ノノとナノマシンの親和率が高く、膂力はすでにAランクと同等以上です』
だからあんな大きな木製のテーブルを片手で持ち上げられたのか。掴んだところがノノの手の形に潰れているあたり、握力もとんでもないことになっているんだろうな。
「ご自身が仰っていましたが、寝言は寝てから言うものでは?」
「て、テメェ……!」
吹き飛んで壁にたたきつけられたユザークさんが激高するも、ノノはさらにローテーブルで素振りをする。
掃除のためにハタキを掛けるような手軽さでブオンッ、ブオンッ、と風を切れば、怒って真っ赤だったユザークさんの顔は見る間に青くなっていった。
「次にお嬢様を侮辱したら、本気で殺します」
「ノノ……過激すぎるよ。慣れてるし、このくらい平気だから」
「いいえ! お嬢様はもっと正当な評価を得るべきなのです! 寄生虫のように寄ってたかってお嬢様のことを貶める奴らには、身の程を分からせてやらねば……!」
放っておけばこのままトドメを刺しに行きそうなノノを止めてくれたのは、事の次第をニコニコしたまま見守っていたロンドさんだった。
「討伐されたメタルリザードは私が丸ごと買い取り、御二人に返却します。その上で横取りされたと主張するパーティには私からメタルリザードの討伐依頼を出します。私が買い取ったお金で装備は整えられるはずですし、横取りされなければ倒せるでしょう。問題ありませんよね?」
「……ロンド、お前この二人を信じるのか?」
「質問に質問で返すのはマナー違反ですよ」
「……あいつらなら大丈夫だろう」
「では、ユザーク氏は失敗時の保証人になっていただけますか?」
「無論、構わん」
本人たちが不在な状態で、信じ切っているユザークさんが太鼓判を押す。
傷一つない状態のメタルリザードに追いかけまわされてたわけだし、無理だと思うけれど。
私たちを嘘つき扱いした人たちが痛い目を見るだけなので、止める気も起きない。発端は嘘ついて横取りしようとしたことだもん。
「報酬と違約金を高めに設定します。討伐が真実ならば問題ないどころか良いボーナスになるでしょう。嘘ならば借金まみれになりますが……これで矛を収めていただけませんか?」
訊ねる先は私とノノだ。
「私は別に良いですけど」
「……お嬢様が納得されるならばかまいません」
「続いて登録関係ですが、このまま冒険者登録をすれば周囲からは疎まれ、疑われ続けるわけですし、辞めますよね?」
「はい」
「ならば商人ギルド連盟に行きましょう。ユザークさんは気に入らない人物を懐に入れずに済むし、私は素敵なお嬢さんたちと知己を得られる。御二人は商人ギルドで活動してもらえれば魔物素材の売買は問題なくできます」
パッと聞いた感じ、問題はなさそうだ。
出会ったばかりなので信じると言い切れるほどの材料もないけれど。
『推定:個体名ロンドの言動に虚偽や悪意は確認できませんでした』
ヘルプのGOサインも出たし、これ以上こじれたらノノがユザークさんとか嘘つき冒険者を殺しちゃいそうなので慌てて頷いた。
本日は以上となります!
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