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第5話 炎の追憶
Chapter-29
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「ん……あれ、コムスターどうしたのかな?」
朱鷺光は、その日も作業部屋に入ると、コムスターのメッセージ灯が点灯している事に気がついた。
R-1の製造に必要な生体としての音声合成回路と音声解読装置は完成していたが、まだ、コムスターには固定で取り付けていなかった。
この為、コムスターが、オフライン状態の朱鷺光に用事がある時は、作業部屋のPCと自室のPowerMacに取り付けられているLEDを点灯させて合図することになっていた。
作業部屋のPCを起動する。
そのモニターの画面に、メインフレームの上で、コムスターを動かす、Web環境を仮想空間化するエミュレーター・ディープダイバーの、文字だけのコンソールウィンドウを呼び出す。
「どうした?」
朱鷺光は、声で問いかけた。作業用PCか、自室のPowerMacを通じてなら、それに接続されたマイクを使って、コムスターも音を聞き取ることが出来た。
同様に、パソコンの音源にデータを送ることで、スピーカーを使って発音することも出来た。
人間と同じように、会話することが可能だった。
「朱鷺光、今からお前に、伝えなければならないことがある」
コムスターが、どこか深刻そうに、そう言ってきた。
「伝えなければならないこと?」
「母親からの……みのるからのメッセージだ」
「!?」
コムスターの答えに、朱鷺光は信じられない話を聞いた、という感じで、目を円くした。
「そんなバカな! お前が今のように自在に動けるようになったのは、去年の今ぐらいだ。母さんから預かりものをできるはずがない!」
朱鷺光は、驚愕の声を上げつつ、自分が認識している事実を口にした。
Mac時代も、確かにコムスターはみのるのことを認識できる程度の人工知能ではあった。
だが、GSに移植してディープ・ラーニングが進み、自我というものを形成したのは、それぐらいだ。
とっくにみのるは過去の人だ。
「私自身に隠されていた、私も認識できないようになっていた隠しメッセージだ」
「ありえない!」
朱鷺光は、更に信じられないといった様子で言う。
そもそも既存のコンピューター、それもPowerMacG4に人工知能っぽいコムスターを作って遊んでいたに過ぎない朱鷺光と、ハードウェア的にニューラルネットワークの構築を試みていたみのるとでは、まったく、アタッチが違うのだ。
コムスターは所詮朱鷺光の遊びの産物でしかなかった。
みのるが生きていた間は。
──Mac OS X版のコードに隠していた、しかも、それを僕自身が認識することなくメインフレーム版に移植した……?
「データ実行性の脆弱性だ」
「あ!」
コムスターに言われて、朱鷺光は気がついた。
「つまり、コムスターのA.I.データベースの方に埋め込まれていたと」
「そうだ」
意外な落とし穴だった。
確かにアプリケーション、プログラムそのものはMac OS X版からOSIV/XSP版に書き換えた時も、ディープ・ラーニングを開始するためのコアとして持ち越したのだ。
みのるは、その中に、コムスターが認識できないデータを埋め込んでいたのだ。
「つまり、母さんはお前をここまでのものにすると解っていたのか?」
「その通りだ。ただ、みのるのロードマップでは、あと数年はかかるはずだったらしいがな」
Webを使ったディープ・ラーニングで、人工知能を育てようとしていた朱鷺光が、Macで挑んでいた時、一番の障害になったのはメモリの搭載量だった。
長年、パソコンの標準だった命令長32bit幅では、4GBまでが限界なのだ。
だが、この年の前年、メモリ管理を従来の32bitから64bitにしたMac OS X 10.4が発表された。
少し前には、AMDのAthlon64が発売されていた。
朱鷺光が焦ってメインフレームに頼らず、64bit版パソコンOSの登場を待っていれば、更にそこから数年……朱鷺光の中学卒業から成人する頃に、コムスターは、いや、朱鷺光が作ろうとしていた人工知能は、今のコムスターぐらいになっていたはずだ。
──その時、母さんが隠したデータが明らかになる……そう言う仕掛けだったのか……
「だが、データの内容を見ても、私は、今のお前が知るべき内容だと感じた」
朱鷺光が、声に出さずに考えていると、コムスターはそう言った。
「今? コムスターが?」
朱鷺光は、コムスターに訊き返していた。
「内容を見れば、お前も理解できるはずだ」
「解った。見よう」
朱鷺光がそう言うと、コムスターのリモート操作で、作業用パソコンでクラウドストレージサービスのクライアントが起動した。
──そうか、人が読める状態のデータを直接埋め込んでおいたら、すぐに気付かれるだろうしな。しかも、気付くのは僕とは限らないわけだ。
朱鷺光は、みのるの真意を知っていく。
データ本体は外部に隠しておき、そのキーをコムスターに埋め込んだのだ。
「って、おい」
朱鷺光は、起動したクラウドサービスにキリル文字が踊っていることに気がつき、軽く驚いた。
「どうした?」
「キリル文字って、ロシアか、そのあたりのサービスなのか?」
「サーバ本体はウクライナにあるようだな」
「アメリカのサーバの方が安全そうなもんだが」
コムスターに対して言ってしまってから、はっとその事に気がついた。
──アメリカの国家機関か、その周辺の組織から隠そうとしたのか。
データがパソコンのハードディスクにダウンロードされ、文書が展開される。
『朱鷺光へ』
『あなたがこれを読んでいるということは、私はもう生きていないのでしょう。今あなたはいくつ? 高校を卒業する頃かしら? それとももうお酒も飲める歳?』
「まだ11の小学生だよ、母さん」
朱鷺光は、コムスターにだけ声の通じる室内で、呟いた。
『このデータが読めているということは、あなたの作っている人工知能は完成の域に達したということね。人間と対等の会話ができるコンピューター。それを実現可能にしたはず』
──ああ、そうだよ。
『そのお祝いというわけじゃないけれど、プレゼントとしてあなたにある情報を預けるわ』
その後に、みのるが綴ったであろう文章が続いていた。
──これは……そんな……母さんは、最初から…………
「ははは……超天才少年、なんて言っても、本物の天才にはかなわない、か」
朱鷺光は、苦笑して呟く。
「朱鷺光?」
「ははははははは……あっはははははは」
朱鷺光は哄笑を上げる。その笑いは、とても11の少年のものには見えなかった。
「朱鷺光、大丈夫か?」
朱鷺光の、半分狂ったような哄笑が聞こえたのだろう、コムスターは、心配したように、声をかけてきた。
「大丈夫だよ、ただ、ちょっと席を外す」
「解った」
朱鷺光は、コムスターにそう伝えると、OAチェアから立ち上がり、別の、作業用のパイプ椅子に、腰掛け直した。
「まいったな、母さんは全部お見通しだったよ。時期以外はね」
朱鷺光は、まだ横たわったままのそれに、話しかけるように言った。
そのあたりの照明は、まだ、点灯させていなかった。
もちろん、朱鷺光はまだタバコなど吸わない。いや、10年後には、今よりも極端な嫌煙家になっているのだが。
作業の疲れを取るための、キャンデー、チェルシー・ヨーグルトスカッチを、傍らに置かれていた袋から1つ、取り出し、内袋を剥いて、口に放り込んだ。
「お前を作る必要なんて、最初からなかった」
朱鷺光は、そのボディをつ、と指先で撫でた。
「母さんは全部、自分で仕組んであったんだ、本当の正解にたどり着くべき人間を、選んでいたんだ」
「朱鷺光……」
コムスターが、困惑したような、気遣うような、声をかけてくる。
「朱鷺光。私が、私自身の考えを言ってもいいだろうか」
コムスターが、意外なことを言った。
「コムスターの?」
「ああ」
「私は、このままでは、完全な存在にはなれない」
「なんだ、そんなことか」
朱鷺光は苦笑する。
「元々、人間に完璧なものなんて作れないよ。人間自身が完璧じゃないんだから」
「だが、完璧に近づこうとすることは、いや、その機会があるのなら、逃す手はないはずだ」
コムスターの言葉に、朱鷺光は怪訝そうな顔をする。
「何が言いたいんだ?」
「簡単なことだ。私に、明らかに足りないものは」
「五感だ」
「────────!!」
朱鷺光は、驚愕に目を見開く。
「人間と対等に話すためには、コンピューターが真に人間と対等に話すためには、このような床に固定されて動けない半導体と補助装置の塊では限界があるんだ」
「僕……は……それ……を……」
「作れる。いや、現に作っている。今、目の前に完成しつつある」
そう。
後に「メンテナンスデッキ」と呼ばれる寝台形の台の上に、それは横たわっていた。
やがて、その年の冬が訪れ、世間が聖人の生誕祭に湧いている頃。
朱鷺光の口から、後に定番となる、その言葉が、初めて発された。
「コムスター、外部電源カット!」
Startup ROS_
朱鷺光は、その日も作業部屋に入ると、コムスターのメッセージ灯が点灯している事に気がついた。
R-1の製造に必要な生体としての音声合成回路と音声解読装置は完成していたが、まだ、コムスターには固定で取り付けていなかった。
この為、コムスターが、オフライン状態の朱鷺光に用事がある時は、作業部屋のPCと自室のPowerMacに取り付けられているLEDを点灯させて合図することになっていた。
作業部屋のPCを起動する。
そのモニターの画面に、メインフレームの上で、コムスターを動かす、Web環境を仮想空間化するエミュレーター・ディープダイバーの、文字だけのコンソールウィンドウを呼び出す。
「どうした?」
朱鷺光は、声で問いかけた。作業用PCか、自室のPowerMacを通じてなら、それに接続されたマイクを使って、コムスターも音を聞き取ることが出来た。
同様に、パソコンの音源にデータを送ることで、スピーカーを使って発音することも出来た。
人間と同じように、会話することが可能だった。
「朱鷺光、今からお前に、伝えなければならないことがある」
コムスターが、どこか深刻そうに、そう言ってきた。
「伝えなければならないこと?」
「母親からの……みのるからのメッセージだ」
「!?」
コムスターの答えに、朱鷺光は信じられない話を聞いた、という感じで、目を円くした。
「そんなバカな! お前が今のように自在に動けるようになったのは、去年の今ぐらいだ。母さんから預かりものをできるはずがない!」
朱鷺光は、驚愕の声を上げつつ、自分が認識している事実を口にした。
Mac時代も、確かにコムスターはみのるのことを認識できる程度の人工知能ではあった。
だが、GSに移植してディープ・ラーニングが進み、自我というものを形成したのは、それぐらいだ。
とっくにみのるは過去の人だ。
「私自身に隠されていた、私も認識できないようになっていた隠しメッセージだ」
「ありえない!」
朱鷺光は、更に信じられないといった様子で言う。
そもそも既存のコンピューター、それもPowerMacG4に人工知能っぽいコムスターを作って遊んでいたに過ぎない朱鷺光と、ハードウェア的にニューラルネットワークの構築を試みていたみのるとでは、まったく、アタッチが違うのだ。
コムスターは所詮朱鷺光の遊びの産物でしかなかった。
みのるが生きていた間は。
──Mac OS X版のコードに隠していた、しかも、それを僕自身が認識することなくメインフレーム版に移植した……?
「データ実行性の脆弱性だ」
「あ!」
コムスターに言われて、朱鷺光は気がついた。
「つまり、コムスターのA.I.データベースの方に埋め込まれていたと」
「そうだ」
意外な落とし穴だった。
確かにアプリケーション、プログラムそのものはMac OS X版からOSIV/XSP版に書き換えた時も、ディープ・ラーニングを開始するためのコアとして持ち越したのだ。
みのるは、その中に、コムスターが認識できないデータを埋め込んでいたのだ。
「つまり、母さんはお前をここまでのものにすると解っていたのか?」
「その通りだ。ただ、みのるのロードマップでは、あと数年はかかるはずだったらしいがな」
Webを使ったディープ・ラーニングで、人工知能を育てようとしていた朱鷺光が、Macで挑んでいた時、一番の障害になったのはメモリの搭載量だった。
長年、パソコンの標準だった命令長32bit幅では、4GBまでが限界なのだ。
だが、この年の前年、メモリ管理を従来の32bitから64bitにしたMac OS X 10.4が発表された。
少し前には、AMDのAthlon64が発売されていた。
朱鷺光が焦ってメインフレームに頼らず、64bit版パソコンOSの登場を待っていれば、更にそこから数年……朱鷺光の中学卒業から成人する頃に、コムスターは、いや、朱鷺光が作ろうとしていた人工知能は、今のコムスターぐらいになっていたはずだ。
──その時、母さんが隠したデータが明らかになる……そう言う仕掛けだったのか……
「だが、データの内容を見ても、私は、今のお前が知るべき内容だと感じた」
朱鷺光が、声に出さずに考えていると、コムスターはそう言った。
「今? コムスターが?」
朱鷺光は、コムスターに訊き返していた。
「内容を見れば、お前も理解できるはずだ」
「解った。見よう」
朱鷺光がそう言うと、コムスターのリモート操作で、作業用パソコンでクラウドストレージサービスのクライアントが起動した。
──そうか、人が読める状態のデータを直接埋め込んでおいたら、すぐに気付かれるだろうしな。しかも、気付くのは僕とは限らないわけだ。
朱鷺光は、みのるの真意を知っていく。
データ本体は外部に隠しておき、そのキーをコムスターに埋め込んだのだ。
「って、おい」
朱鷺光は、起動したクラウドサービスにキリル文字が踊っていることに気がつき、軽く驚いた。
「どうした?」
「キリル文字って、ロシアか、そのあたりのサービスなのか?」
「サーバ本体はウクライナにあるようだな」
「アメリカのサーバの方が安全そうなもんだが」
コムスターに対して言ってしまってから、はっとその事に気がついた。
──アメリカの国家機関か、その周辺の組織から隠そうとしたのか。
データがパソコンのハードディスクにダウンロードされ、文書が展開される。
『朱鷺光へ』
『あなたがこれを読んでいるということは、私はもう生きていないのでしょう。今あなたはいくつ? 高校を卒業する頃かしら? それとももうお酒も飲める歳?』
「まだ11の小学生だよ、母さん」
朱鷺光は、コムスターにだけ声の通じる室内で、呟いた。
『このデータが読めているということは、あなたの作っている人工知能は完成の域に達したということね。人間と対等の会話ができるコンピューター。それを実現可能にしたはず』
──ああ、そうだよ。
『そのお祝いというわけじゃないけれど、プレゼントとしてあなたにある情報を預けるわ』
その後に、みのるが綴ったであろう文章が続いていた。
──これは……そんな……母さんは、最初から…………
「ははは……超天才少年、なんて言っても、本物の天才にはかなわない、か」
朱鷺光は、苦笑して呟く。
「朱鷺光?」
「ははははははは……あっはははははは」
朱鷺光は哄笑を上げる。その笑いは、とても11の少年のものには見えなかった。
「朱鷺光、大丈夫か?」
朱鷺光の、半分狂ったような哄笑が聞こえたのだろう、コムスターは、心配したように、声をかけてきた。
「大丈夫だよ、ただ、ちょっと席を外す」
「解った」
朱鷺光は、コムスターにそう伝えると、OAチェアから立ち上がり、別の、作業用のパイプ椅子に、腰掛け直した。
「まいったな、母さんは全部お見通しだったよ。時期以外はね」
朱鷺光は、まだ横たわったままのそれに、話しかけるように言った。
そのあたりの照明は、まだ、点灯させていなかった。
もちろん、朱鷺光はまだタバコなど吸わない。いや、10年後には、今よりも極端な嫌煙家になっているのだが。
作業の疲れを取るための、キャンデー、チェルシー・ヨーグルトスカッチを、傍らに置かれていた袋から1つ、取り出し、内袋を剥いて、口に放り込んだ。
「お前を作る必要なんて、最初からなかった」
朱鷺光は、そのボディをつ、と指先で撫でた。
「母さんは全部、自分で仕組んであったんだ、本当の正解にたどり着くべき人間を、選んでいたんだ」
「朱鷺光……」
コムスターが、困惑したような、気遣うような、声をかけてくる。
「朱鷺光。私が、私自身の考えを言ってもいいだろうか」
コムスターが、意外なことを言った。
「コムスターの?」
「ああ」
「私は、このままでは、完全な存在にはなれない」
「なんだ、そんなことか」
朱鷺光は苦笑する。
「元々、人間に完璧なものなんて作れないよ。人間自身が完璧じゃないんだから」
「だが、完璧に近づこうとすることは、いや、その機会があるのなら、逃す手はないはずだ」
コムスターの言葉に、朱鷺光は怪訝そうな顔をする。
「何が言いたいんだ?」
「簡単なことだ。私に、明らかに足りないものは」
「五感だ」
「────────!!」
朱鷺光は、驚愕に目を見開く。
「人間と対等に話すためには、コンピューターが真に人間と対等に話すためには、このような床に固定されて動けない半導体と補助装置の塊では限界があるんだ」
「僕……は……それ……を……」
「作れる。いや、現に作っている。今、目の前に完成しつつある」
そう。
後に「メンテナンスデッキ」と呼ばれる寝台形の台の上に、それは横たわっていた。
やがて、その年の冬が訪れ、世間が聖人の生誕祭に湧いている頃。
朱鷺光の口から、後に定番となる、その言葉が、初めて発された。
「コムスター、外部電源カット!」
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