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第4話 Pretty Woman.
Chapter-20
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「ウィクター・ドーンドリア大学ぅ!?」
帰ってきた颯華に、その話を聞かされて、朱鷺光は素っ頓狂な声を出した。
「あ、やっぱり。この前弘介さんや淳志さんが来て色々話してたみたいだから、なんかあったのかと」
颯華が言う。
左文字家のリビング兼ダイニング。
朱鷺光と颯華は、折りたたみ式のダイニングチェアに腰掛けながら、話していた。
本来、颯華はアマチュア無線部に所属していた。
他の運動部の助っ人に担ぎ出されるほど、運動神経はいい颯華だったが、アマチュア無線の自作機材をああでもない、こうでもないとやっている時が一番楽しいらしい。
ある意味、直接の姉弟2人よりも、朱鷺光寄りの性格をしていると言えた。
もっとも、アマチュア無線のアクティブな競技、FOXテーリング(FOX = 標的に見立てた発信機を、受信機で探す大会)では、常に上位をキープしていたが。
ちなみに、それに必要な機材は、朱鷺光がアドバイスを出していたりするが、逆に言えば、その程度である。作ってしまって、渡すと言ったようなことは、していない。
とはいえ、その活動で、いつもは17時過ぎに帰宅することが多い颯華だったが、今日は、それより早く、左文字家に帰宅していた。
「とは言え、今更高校をどうこうされても、俺達にはもう関係ない話だしなぁ」
朱鷺光は、自分で入れたコーヒーを口に運びながら、そう言った。
「あ、朱鷺光さん。私も、もらっていい?」
「いいよ、少し、煮詰まっちゃってるけど」
「大丈夫、大丈夫」
颯華の言葉に朱鷺光が答えると、颯華はコーヒーメーカーの下カップで保温になっていたコーヒーを、自分用のカップに注ぐ。
颯華は、砂糖をスプーンで山盛り1杯、ミルク2杯を落として、かき混ぜてから、それを口に運んだ。
「私も、最初はそう思ったんだけど、でも……タイミング的にできすぎてるな、っていうのが、どうしても気になっちゃって」
口に含んだコーヒーを嚥下してから、颯華は言った。
「それで、何が狙われてるの? それぐらい、私達にも話しておいてくれたほうが、今はいいと思うんだけど……」
「うーん」
颯華の言葉に、朱鷺光は難しい顔をする。
「できれば巻き込みたくなかったんだけどなぁ、しょうがないか」
そう言うと、朱鷺光は、充分に冷めていた、手の中のカップのコーヒーを、飲み干す。
「連中が狙っているのは、端的に言えば、オムリンなんだよなぁ」
「え、でも、それって一度盗まれたんじゃない? それで、パティアが出てきたんだしさ」
朱鷺光の言葉に、颯華は怪訝そうに言った。
そのオムリンと言えば、パティアと、庭で模擬戦をしていた。
今まで、光之進などを相手に、ゲームなどを使ったバーチャルな研鑽しかできなかったオムリンだが、パティアという、自分と互角の相手を得て、実際の動きのデータ蓄積に、余念がない。もちろん、パティアの側もそうである。
パティアの右腕に装備されているブレードは、一時的に撤去してあった。
代わりに、伸縮型のチタン合金製警棒を持っている。
もちろん、レーザーも流れ弾で庭やガレージを壊すのはよせ、と言ってある。
パティアに持たせた警棒は、オムリンのそれのように、特製の品というわけではなかったが、パティアはそれと、左腕の大型シールドとで、オムリンの攻撃をしのぎながら、すんでのところを狙っていく。
「いや、連中が欲しがってるのは、稼働してるオムリン自身が持っているデータなんだ。具体的に言うと、その一部だけどな。設計だけ盗み出しても、意味がないんだよ」
「なるほど……つまりオムリンの“経験値”が欲しいと」
時光の説明に、颯華は顎を抱える仕種をして、そう言った。
「その通り。いや、颯華が相手だと話が簡単だな」
朱鷺光は苦笑してそう言った。理系肌なのでわかりやすくていい。
文系肌の爽風だと1から10まで説明しなければならないし、学校の成績もよろしいとは言えない澄光は、説明しても解るかビミョーなのだ。
「でも……それで、土壇場で私達を人質に、ってことはありえないかなぁ」
颯華が心配そうに言うが、
「それならそれで、心置きなくぶっ潰せる。こっちはオムリンに加えて、パティアって新戦力も加わったしな」
朱鷺光は、そう言って、ケタケタと笑った。
「あの、私達の心配も、少しはしてね?」
颯華は、ジトッと汗をかいたような気分になりながら、そう言った。
「ま」
朱鷺光は言いながら、龍角散エチケットパイプの箱を取り出し、口に咥えた。
それを、旨そうに深く吸い込んでから、
「搦手で来ようってのは間違いないが、下手なことしても、こっちも決して手段は選ばねぇってことぐらい、あっちも解ってるだろうからなぁ」
と、妙に愉快そうに笑いながら言った。
「ホントに大丈夫なの?」
颯華が、困惑混じりの顔で訊き返す。
「そうそう無茶はやらんだろ。県警もピリピリしてるよって、この前教えてあげたばかりだし」
朱鷺光が、どこか呑気そうにそう言った、その時。
ヴィヴィーン……キュルルルッ、ドドドッ。
4輪車のそれとは明らかに違う、回転数の高い2輪車のエンジンの音が響いてきたかと思うと、庭の中で、それを停止させる音が響いた。
「爽風か、もうそんな時間か」
朱鷺光は、そう言いながら、禁煙パイプを咥え直す。
「え!?」
驚いたように、颯華はリビングの時計を見た。
爽風は特定の部活には入っていないが、週2回、合気道の道場に通っている。
今日がその日だった。だから、颯華より遅かったのだ。
「ファイー、今日の晩飯何?」
朱鷺光は、それに気付いてか気付かずか、台所にいるだろうファイに向かって、廊下越しに、その問いかけをする。
「うちで揚げたもので恐縮ですが、ヒレカツなどをと思っていまして」
「いいねぇ」
ファイの言葉に、朱鷺光は満足そうに笑顔で言う。
「朱鷺光さん!」
「え?」
颯華の、切羽詰まったような言葉に、朱鷺光は、一瞬、唖然とする。
「ああ、朱鷺光さん、そう言えばさっき、澄光さんからメールが有ったんですが」
と言って、ファイが、自身が携帯している小型のスマートフォンを取り出した。
KED製ではないが、「HerOS」搭載の、富士通製のミニスマホだ。
「なんか、夜ご飯をご馳走になってくるとかで、少し遅くなるそうです」
ファイが、そのメールを開いて、朱鷺光に見せながら、そう言った。
「………………!」
朱鷺光は、表情をにわかに険しくする。
自分のポケットから、KED製のハードウェアテンキー付きスマホを取り出して、「澄光携帯」と書かれたアドレスを呼び出した。
数回のコールの後に、着信する。
「うぉい、何やってんだ。食事御馳走になるって、どこの誰にだよ」
朱鷺光は、開口一番、相手の澄光の「もしもし」も終わらないうちに、有無を言わせない様子で、そう言った。
爽風や颯華には甘い朱鷺光だったが、それは2人が女というだけではなく、颯華はそこそこ、爽風はトップクラスに成績がいいからということもあった。
だが、澄光の成績はと言えば、一応、進学校に通ってはいるとは言え、下から数えた方が、圧倒的に早い有様だった。
しかも、遅刻は常習犯。また、人のことは言えないとは言え、素行も良いとは評価されていなかった。
だから、こうした時、どうしても口やかましくならざるを得ないのである。
『学校の先生だよ……やましいことなんかないって』
澄光の言いわけじみた声が、電話越しに聞こえてくる。
「学校の先生か、じゃあしょうがないな」
朱鷺光が、そう言った時。
『あ、ちょっと、一旦電話代わるわ』
電話口の澄光がそう言って、一旦、電話越しにどこかの店内らしい喧騒が聞こえてきた。
『もしもし、お電話代わりました。ええ、講師の平城真帆子と申します。澄光君達は、私に付き合っていただいて、遅くなってしまったものですから、ええ、大丈夫です。責任持って帰しますから』
相手は、社会人らしい物言いで、丁寧にそう言ってきた。
「すみません、うちの愚弟が、ご迷惑おかけします」
朱鷺光は、少し申し訳無さそうにしつつ、言う。
『ええ、大丈夫です、わかりました。左文字朱鷺光博士。ええ、失礼します』
「ええ、失礼します」
わざわざ澄光に電話を戻すこともないと思い、朱鷺光は、そう言って通話を切った。
が、それからきっかり、5秒経って。
「俺のことを博士と呼んだ……?」
と、怪訝そうに眉をひそめた。
帰ってきた颯華に、その話を聞かされて、朱鷺光は素っ頓狂な声を出した。
「あ、やっぱり。この前弘介さんや淳志さんが来て色々話してたみたいだから、なんかあったのかと」
颯華が言う。
左文字家のリビング兼ダイニング。
朱鷺光と颯華は、折りたたみ式のダイニングチェアに腰掛けながら、話していた。
本来、颯華はアマチュア無線部に所属していた。
他の運動部の助っ人に担ぎ出されるほど、運動神経はいい颯華だったが、アマチュア無線の自作機材をああでもない、こうでもないとやっている時が一番楽しいらしい。
ある意味、直接の姉弟2人よりも、朱鷺光寄りの性格をしていると言えた。
もっとも、アマチュア無線のアクティブな競技、FOXテーリング(FOX = 標的に見立てた発信機を、受信機で探す大会)では、常に上位をキープしていたが。
ちなみに、それに必要な機材は、朱鷺光がアドバイスを出していたりするが、逆に言えば、その程度である。作ってしまって、渡すと言ったようなことは、していない。
とはいえ、その活動で、いつもは17時過ぎに帰宅することが多い颯華だったが、今日は、それより早く、左文字家に帰宅していた。
「とは言え、今更高校をどうこうされても、俺達にはもう関係ない話だしなぁ」
朱鷺光は、自分で入れたコーヒーを口に運びながら、そう言った。
「あ、朱鷺光さん。私も、もらっていい?」
「いいよ、少し、煮詰まっちゃってるけど」
「大丈夫、大丈夫」
颯華の言葉に朱鷺光が答えると、颯華はコーヒーメーカーの下カップで保温になっていたコーヒーを、自分用のカップに注ぐ。
颯華は、砂糖をスプーンで山盛り1杯、ミルク2杯を落として、かき混ぜてから、それを口に運んだ。
「私も、最初はそう思ったんだけど、でも……タイミング的にできすぎてるな、っていうのが、どうしても気になっちゃって」
口に含んだコーヒーを嚥下してから、颯華は言った。
「それで、何が狙われてるの? それぐらい、私達にも話しておいてくれたほうが、今はいいと思うんだけど……」
「うーん」
颯華の言葉に、朱鷺光は難しい顔をする。
「できれば巻き込みたくなかったんだけどなぁ、しょうがないか」
そう言うと、朱鷺光は、充分に冷めていた、手の中のカップのコーヒーを、飲み干す。
「連中が狙っているのは、端的に言えば、オムリンなんだよなぁ」
「え、でも、それって一度盗まれたんじゃない? それで、パティアが出てきたんだしさ」
朱鷺光の言葉に、颯華は怪訝そうに言った。
そのオムリンと言えば、パティアと、庭で模擬戦をしていた。
今まで、光之進などを相手に、ゲームなどを使ったバーチャルな研鑽しかできなかったオムリンだが、パティアという、自分と互角の相手を得て、実際の動きのデータ蓄積に、余念がない。もちろん、パティアの側もそうである。
パティアの右腕に装備されているブレードは、一時的に撤去してあった。
代わりに、伸縮型のチタン合金製警棒を持っている。
もちろん、レーザーも流れ弾で庭やガレージを壊すのはよせ、と言ってある。
パティアに持たせた警棒は、オムリンのそれのように、特製の品というわけではなかったが、パティアはそれと、左腕の大型シールドとで、オムリンの攻撃をしのぎながら、すんでのところを狙っていく。
「いや、連中が欲しがってるのは、稼働してるオムリン自身が持っているデータなんだ。具体的に言うと、その一部だけどな。設計だけ盗み出しても、意味がないんだよ」
「なるほど……つまりオムリンの“経験値”が欲しいと」
時光の説明に、颯華は顎を抱える仕種をして、そう言った。
「その通り。いや、颯華が相手だと話が簡単だな」
朱鷺光は苦笑してそう言った。理系肌なのでわかりやすくていい。
文系肌の爽風だと1から10まで説明しなければならないし、学校の成績もよろしいとは言えない澄光は、説明しても解るかビミョーなのだ。
「でも……それで、土壇場で私達を人質に、ってことはありえないかなぁ」
颯華が心配そうに言うが、
「それならそれで、心置きなくぶっ潰せる。こっちはオムリンに加えて、パティアって新戦力も加わったしな」
朱鷺光は、そう言って、ケタケタと笑った。
「あの、私達の心配も、少しはしてね?」
颯華は、ジトッと汗をかいたような気分になりながら、そう言った。
「ま」
朱鷺光は言いながら、龍角散エチケットパイプの箱を取り出し、口に咥えた。
それを、旨そうに深く吸い込んでから、
「搦手で来ようってのは間違いないが、下手なことしても、こっちも決して手段は選ばねぇってことぐらい、あっちも解ってるだろうからなぁ」
と、妙に愉快そうに笑いながら言った。
「ホントに大丈夫なの?」
颯華が、困惑混じりの顔で訊き返す。
「そうそう無茶はやらんだろ。県警もピリピリしてるよって、この前教えてあげたばかりだし」
朱鷺光が、どこか呑気そうにそう言った、その時。
ヴィヴィーン……キュルルルッ、ドドドッ。
4輪車のそれとは明らかに違う、回転数の高い2輪車のエンジンの音が響いてきたかと思うと、庭の中で、それを停止させる音が響いた。
「爽風か、もうそんな時間か」
朱鷺光は、そう言いながら、禁煙パイプを咥え直す。
「え!?」
驚いたように、颯華はリビングの時計を見た。
爽風は特定の部活には入っていないが、週2回、合気道の道場に通っている。
今日がその日だった。だから、颯華より遅かったのだ。
「ファイー、今日の晩飯何?」
朱鷺光は、それに気付いてか気付かずか、台所にいるだろうファイに向かって、廊下越しに、その問いかけをする。
「うちで揚げたもので恐縮ですが、ヒレカツなどをと思っていまして」
「いいねぇ」
ファイの言葉に、朱鷺光は満足そうに笑顔で言う。
「朱鷺光さん!」
「え?」
颯華の、切羽詰まったような言葉に、朱鷺光は、一瞬、唖然とする。
「ああ、朱鷺光さん、そう言えばさっき、澄光さんからメールが有ったんですが」
と言って、ファイが、自身が携帯している小型のスマートフォンを取り出した。
KED製ではないが、「HerOS」搭載の、富士通製のミニスマホだ。
「なんか、夜ご飯をご馳走になってくるとかで、少し遅くなるそうです」
ファイが、そのメールを開いて、朱鷺光に見せながら、そう言った。
「………………!」
朱鷺光は、表情をにわかに険しくする。
自分のポケットから、KED製のハードウェアテンキー付きスマホを取り出して、「澄光携帯」と書かれたアドレスを呼び出した。
数回のコールの後に、着信する。
「うぉい、何やってんだ。食事御馳走になるって、どこの誰にだよ」
朱鷺光は、開口一番、相手の澄光の「もしもし」も終わらないうちに、有無を言わせない様子で、そう言った。
爽風や颯華には甘い朱鷺光だったが、それは2人が女というだけではなく、颯華はそこそこ、爽風はトップクラスに成績がいいからということもあった。
だが、澄光の成績はと言えば、一応、進学校に通ってはいるとは言え、下から数えた方が、圧倒的に早い有様だった。
しかも、遅刻は常習犯。また、人のことは言えないとは言え、素行も良いとは評価されていなかった。
だから、こうした時、どうしても口やかましくならざるを得ないのである。
『学校の先生だよ……やましいことなんかないって』
澄光の言いわけじみた声が、電話越しに聞こえてくる。
「学校の先生か、じゃあしょうがないな」
朱鷺光が、そう言った時。
『あ、ちょっと、一旦電話代わるわ』
電話口の澄光がそう言って、一旦、電話越しにどこかの店内らしい喧騒が聞こえてきた。
『もしもし、お電話代わりました。ええ、講師の平城真帆子と申します。澄光君達は、私に付き合っていただいて、遅くなってしまったものですから、ええ、大丈夫です。責任持って帰しますから』
相手は、社会人らしい物言いで、丁寧にそう言ってきた。
「すみません、うちの愚弟が、ご迷惑おかけします」
朱鷺光は、少し申し訳無さそうにしつつ、言う。
『ええ、大丈夫です、わかりました。左文字朱鷺光博士。ええ、失礼します』
「ええ、失礼します」
わざわざ澄光に電話を戻すこともないと思い、朱鷺光は、そう言って通話を切った。
が、それからきっかり、5秒経って。
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