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第18話 陞爵の話を受ける。
Chapter-18
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ああ、緊張するなぁ……
以前の授爵のときの緊張とは、また少し違った種の緊張だ。
陞爵の儀の翌日、俺は皇帝陛下の私的な茶会に呼ばれていた。
「特に礼儀を気にする必要もないし、落ち着いて談話するつもりでいいんだよ」
姉弟子はそう言っていたが、仮にも皇帝陛下を前にそんな砕けた姿勢をとっていいものやら。
「アルヴィン、よく、落ち着いていられるわね」
「落ち着いてなんかいるわけ無いだろ、さっきからドッキドキしっぱなしだよ」
こういう場には夫妻で参加というのが原則、と言われて、キャロも一緒についてきている。
批判されるの覚悟で正直に言ってしまうと、こういう時はエミが一番冷静を保ってくれるのでありがたい──
と言うか、キャロ自身「エミじゃダメなの?」とか言い出してたんだが、流石に陛下の茶会に同行するのが序列夫人というわけには行かない。
俺は、今日は皇宮の通用門から入る。流石に陛下とは言え私的な茶会に招いた客人のために、城門を開け閉めする騒ぎには出来ないようだ。
城内を進んでいくが、中庭に近づいたところで、俺達は、剣などの武器を、陛下の侍従の1人に預けることになった。まぁ当然か。
と、言っても俺や姉弟子の場合、剣はほとんど儀礼用の飾りで、剣なしでも大抵のことは出来てしまうのだが……
あ、もちろん変なことする気なんてないです。はい。まだ命は惜しいし。
「さ、陛下がお待ちかねです。どうぞ」
侍従長に連れられて、俺達は中庭のテラスに案内された。
花壇には季節の色とりどりの花が咲いている。そして、石畳になっている一角に、テーブルと、ティーセットを用意するメイドさん達の姿、そして────
「ようこそ。やっとこうしてお話ができますね、マイケル・アルヴィン・バックエショフ」
ニコリ、と優しげに微笑む、皇帝アイラ・ハリー2世の姿があった。
「きょ、今日はお招きいただき、あ、ありがたく存じます、こ、皇帝陛下」
俺は緊張のあまり、少しどもってしまいながら、そう言った。
「お招きいただきありがとうございます、陛下。流石にアルヴィンは今、緊張がまだ取れない様子ですので、それはご勘弁ください」
姉弟子が出てきて言い、手振りを加えて説明しながら苦笑した。
「リリーさんはこういう場、初めてじゃないんですか?」
緊張を紛らわそうとしてか、キャロが、わざわざ、姉弟子に問いかけていた。
「リリーは、何度かこうした場でお話することはあったわ」
姉弟子が直接ではなく、陛下がそう、フレンドリーな口調で答えた。
「もっとも、オリバーと一緒か、最初の時は、リリーがお師匠様のところに師事しているときだったけど」
「師匠と? ってことは、授爵する前から出入りしてたってことですか!? 姉弟子」
「まぁ、何度か、だけどな」
俺が訊ねると、姉弟子は苦笑しながらそう答えた。
なるほどな、いちいち、こうした場に慣れているわけだ。
「ところでオリバーって誰です?」
「おまっ……いくらなんでも、それは恩知らずすぎやしないか?」
俺が再度訊ねると、姉弟子は少し驚いたようにしつつ、苦笑してそう言った。
はて? オリバー……俺が世話になってる人…………
「あ! ブリュサンメル上級伯爵ですか」
オリバー・リング・ブリュサンメル。それが上級伯のフルネームだ。
俺が言うと、陛下がニコリ、と笑みを浮かべた。
そりゃ、忘れてたら確かに恩知らずだ。ブリュサンメル上級伯には、最初の授爵の時も、今回の陞爵も、推薦人になってもらっている。
「どうぞ、座って。今お茶を用意させるわ。お菓子も好きに食べてもらっていいわよ」
「はぁ、で、では、失礼します」
俺は、まだ緊張が抜けない中、陛下の勧めるままに、テーブルとセットになった椅子に腰をおろした。
俺の隣に、キャロ、そのさらに隣に、姉弟子が腰を下ろす。
「ね、お菓子、食べてもいいのかしら?」
キャロは、俺に耳打ちするように訊いてくる。
確かに、テーブルの上の皿に用意されたお菓子は、どれも高級そうで、旨そうだ。
「いいのよ、せっかく用意したんですもの、食べてもらった方がもったいないことにならなくて済むわ」
キャロの言葉を聞きつけて、陛下がそう言った。
「あ、そ、それじゃ……いただきます」
キャロは、気恥ずかしくしそうにしながらも、チョコレートなどと言った、現世ではまだまだ貴重な素材が使われたお菓子を、口に運ぶ。
「どう? お口に合う?」
「あ……はい、とても美味しいです」
陛下に訊ねられて、キャロは、少しは緊張がほぐれてきたのか、そう答えた。
「オリバーやリリーから最初に聞いた時は驚いたわ、リリーよりも優秀な魔導師が、早々簡単に出てくるなんて」
俺が、淹れてもらったお茶を口に運んでいると、陛下が、そう言った。
「い、いや、まだ魔導師としても若輩者ですよ、自分は……」
緊張に加えて照れくささを誤魔化すように、俺は苦笑しながら言う。
まぁでも、帝国が把握している魔導師の中では、師匠は人外クラスとして、姉弟子でも上位から数えたほうが早い実力者だろう。
もっとも、魔導師って師匠みたいに半分根無し草な生活してる人間も多いから、実際には俺や姉弟子を簡単に上回っている魔導師なんてザラにいるかも知れないんだが。
「ドラゴンを2匹も倒しておいて、謙遜する必要はないだろう」
姉弟子は、やはりティーカップを口元に運びながら、そう言った。
「ところで、今日は、一体どういう意味での催しなんですか?」
俺は、純粋に気になった事を、聞いてみる。
「報告は聞いてるの、あなたが、エバーワイン男爵領の遺跡に現れたエンシェント・ドラゴンに、唯一遺跡を見ることを許されたことと……その意味を知っているってこと」
陛下の声に、俺は表情が険しくなるのを禁じ得なかった。
それは、単なる緊張からではない。
「申し訳ありませんが、あの遺跡のことは、私も、今は人が触れるべきではない、としか言いようがありません」
「ええ、それは解っているわ。まさかエンシェント・ドラゴンを退治するために、地下に軍勢を送るわけにも行かないもの」
俺が険しい表情で言うと、陛下の方が苦笑交じりに、そう言った。
「ただ、ひょっとしたら、あなたには別の視点から、世の中を見る事ができる人物なのではないか……と思ったの」
そう来たか……確かに、俺は、現世とは全く別世界と言っていい前世から来た人間だが。
「だから、正直に聞かせてほしいの、今、あなたから見てこの国はどうなっているのか」
陛下は、真剣な顔をして、そう言った。
「順調……とは、言えない面があるかもしれません」
「え、ちょっとアルヴィン!?」
俺の重々しい言葉に、驚いたような声を出したのは、キャロだった。
姉弟子は、すました顔をしている。
「例えばどんなところが悪いのか、どうしたら良いのか……あなたなら、解る?」
「それは……」
陛下に言われて、俺は、チラリ……と視線で周囲を見渡した。
おそらく古参の法衣貴族の間者が聞いているのは間違いないだろう。
だが、陛下に訊ねられて、答えないというのも失礼だ。
そこから、俺は、今の帝国について、思うところを話した。
キャロなんかちんぷんかんぷんと言った顔をしている。いや、姉弟子ですら、ちゃんと理解できているかどうか。
ただ、陛下は、利発そうな笑顔を俺に向けて、聞き入っていた。
敵を作っただろうな、そう言う理解はしている。
「とても有意義な話だったわ。やはり、一度あなたとこうして話したのは、正解だったわね」
「お役に立てれば、良いのですが」
これで、帝国が改革できれば、いいのだが。
おそらく無理だろう。
表向き、皇帝陛下を絶対の存在にしているが、古参の法衣貴族は、陛下が改革を説いても、激しく抵抗してくるはずだ。
加えて、今の陛下には────
「ところで……陛下は、その、部屋の中でも、そのヴェールをつけていらっしゃるんですか?」
茶会が終盤にかかったところで、キャロが、純粋に気になったように、質問した。
「そうね、ヴェールを被ったままというのは、貴方達に対して失礼だったわね」
陛下は、そう言うと、そっと、ヴェールを外した。
その下から出てくるのは、人間にしては、やや長い耳。
「え……」
キャロは、知らないんだよな。
俺は、知っている。
原作知識として。
「驚かしてしまったのなら、ごめんなさいね」
陛下は、若干苦笑気味に、穏やかに笑いながら、そう言った。
────アドラーシールム帝国第12代皇帝、アイラ・ハリー・シールム・アドラス2世。
彼女は、先代の皇帝がエルフの妾に産ませた庶子、すなわち、所謂ハーフエルフだった。
そして、先代の皇帝一家が事故で死んだ後、唯一の皇位継承者だった。
以前の授爵のときの緊張とは、また少し違った種の緊張だ。
陞爵の儀の翌日、俺は皇帝陛下の私的な茶会に呼ばれていた。
「特に礼儀を気にする必要もないし、落ち着いて談話するつもりでいいんだよ」
姉弟子はそう言っていたが、仮にも皇帝陛下を前にそんな砕けた姿勢をとっていいものやら。
「アルヴィン、よく、落ち着いていられるわね」
「落ち着いてなんかいるわけ無いだろ、さっきからドッキドキしっぱなしだよ」
こういう場には夫妻で参加というのが原則、と言われて、キャロも一緒についてきている。
批判されるの覚悟で正直に言ってしまうと、こういう時はエミが一番冷静を保ってくれるのでありがたい──
と言うか、キャロ自身「エミじゃダメなの?」とか言い出してたんだが、流石に陛下の茶会に同行するのが序列夫人というわけには行かない。
俺は、今日は皇宮の通用門から入る。流石に陛下とは言え私的な茶会に招いた客人のために、城門を開け閉めする騒ぎには出来ないようだ。
城内を進んでいくが、中庭に近づいたところで、俺達は、剣などの武器を、陛下の侍従の1人に預けることになった。まぁ当然か。
と、言っても俺や姉弟子の場合、剣はほとんど儀礼用の飾りで、剣なしでも大抵のことは出来てしまうのだが……
あ、もちろん変なことする気なんてないです。はい。まだ命は惜しいし。
「さ、陛下がお待ちかねです。どうぞ」
侍従長に連れられて、俺達は中庭のテラスに案内された。
花壇には季節の色とりどりの花が咲いている。そして、石畳になっている一角に、テーブルと、ティーセットを用意するメイドさん達の姿、そして────
「ようこそ。やっとこうしてお話ができますね、マイケル・アルヴィン・バックエショフ」
ニコリ、と優しげに微笑む、皇帝アイラ・ハリー2世の姿があった。
「きょ、今日はお招きいただき、あ、ありがたく存じます、こ、皇帝陛下」
俺は緊張のあまり、少しどもってしまいながら、そう言った。
「お招きいただきありがとうございます、陛下。流石にアルヴィンは今、緊張がまだ取れない様子ですので、それはご勘弁ください」
姉弟子が出てきて言い、手振りを加えて説明しながら苦笑した。
「リリーさんはこういう場、初めてじゃないんですか?」
緊張を紛らわそうとしてか、キャロが、わざわざ、姉弟子に問いかけていた。
「リリーは、何度かこうした場でお話することはあったわ」
姉弟子が直接ではなく、陛下がそう、フレンドリーな口調で答えた。
「もっとも、オリバーと一緒か、最初の時は、リリーがお師匠様のところに師事しているときだったけど」
「師匠と? ってことは、授爵する前から出入りしてたってことですか!? 姉弟子」
「まぁ、何度か、だけどな」
俺が訊ねると、姉弟子は苦笑しながらそう答えた。
なるほどな、いちいち、こうした場に慣れているわけだ。
「ところでオリバーって誰です?」
「おまっ……いくらなんでも、それは恩知らずすぎやしないか?」
俺が再度訊ねると、姉弟子は少し驚いたようにしつつ、苦笑してそう言った。
はて? オリバー……俺が世話になってる人…………
「あ! ブリュサンメル上級伯爵ですか」
オリバー・リング・ブリュサンメル。それが上級伯のフルネームだ。
俺が言うと、陛下がニコリ、と笑みを浮かべた。
そりゃ、忘れてたら確かに恩知らずだ。ブリュサンメル上級伯には、最初の授爵の時も、今回の陞爵も、推薦人になってもらっている。
「どうぞ、座って。今お茶を用意させるわ。お菓子も好きに食べてもらっていいわよ」
「はぁ、で、では、失礼します」
俺は、まだ緊張が抜けない中、陛下の勧めるままに、テーブルとセットになった椅子に腰をおろした。
俺の隣に、キャロ、そのさらに隣に、姉弟子が腰を下ろす。
「ね、お菓子、食べてもいいのかしら?」
キャロは、俺に耳打ちするように訊いてくる。
確かに、テーブルの上の皿に用意されたお菓子は、どれも高級そうで、旨そうだ。
「いいのよ、せっかく用意したんですもの、食べてもらった方がもったいないことにならなくて済むわ」
キャロの言葉を聞きつけて、陛下がそう言った。
「あ、そ、それじゃ……いただきます」
キャロは、気恥ずかしくしそうにしながらも、チョコレートなどと言った、現世ではまだまだ貴重な素材が使われたお菓子を、口に運ぶ。
「どう? お口に合う?」
「あ……はい、とても美味しいです」
陛下に訊ねられて、キャロは、少しは緊張がほぐれてきたのか、そう答えた。
「オリバーやリリーから最初に聞いた時は驚いたわ、リリーよりも優秀な魔導師が、早々簡単に出てくるなんて」
俺が、淹れてもらったお茶を口に運んでいると、陛下が、そう言った。
「い、いや、まだ魔導師としても若輩者ですよ、自分は……」
緊張に加えて照れくささを誤魔化すように、俺は苦笑しながら言う。
まぁでも、帝国が把握している魔導師の中では、師匠は人外クラスとして、姉弟子でも上位から数えたほうが早い実力者だろう。
もっとも、魔導師って師匠みたいに半分根無し草な生活してる人間も多いから、実際には俺や姉弟子を簡単に上回っている魔導師なんてザラにいるかも知れないんだが。
「ドラゴンを2匹も倒しておいて、謙遜する必要はないだろう」
姉弟子は、やはりティーカップを口元に運びながら、そう言った。
「ところで、今日は、一体どういう意味での催しなんですか?」
俺は、純粋に気になった事を、聞いてみる。
「報告は聞いてるの、あなたが、エバーワイン男爵領の遺跡に現れたエンシェント・ドラゴンに、唯一遺跡を見ることを許されたことと……その意味を知っているってこと」
陛下の声に、俺は表情が険しくなるのを禁じ得なかった。
それは、単なる緊張からではない。
「申し訳ありませんが、あの遺跡のことは、私も、今は人が触れるべきではない、としか言いようがありません」
「ええ、それは解っているわ。まさかエンシェント・ドラゴンを退治するために、地下に軍勢を送るわけにも行かないもの」
俺が険しい表情で言うと、陛下の方が苦笑交じりに、そう言った。
「ただ、ひょっとしたら、あなたには別の視点から、世の中を見る事ができる人物なのではないか……と思ったの」
そう来たか……確かに、俺は、現世とは全く別世界と言っていい前世から来た人間だが。
「だから、正直に聞かせてほしいの、今、あなたから見てこの国はどうなっているのか」
陛下は、真剣な顔をして、そう言った。
「順調……とは、言えない面があるかもしれません」
「え、ちょっとアルヴィン!?」
俺の重々しい言葉に、驚いたような声を出したのは、キャロだった。
姉弟子は、すました顔をしている。
「例えばどんなところが悪いのか、どうしたら良いのか……あなたなら、解る?」
「それは……」
陛下に言われて、俺は、チラリ……と視線で周囲を見渡した。
おそらく古参の法衣貴族の間者が聞いているのは間違いないだろう。
だが、陛下に訊ねられて、答えないというのも失礼だ。
そこから、俺は、今の帝国について、思うところを話した。
キャロなんかちんぷんかんぷんと言った顔をしている。いや、姉弟子ですら、ちゃんと理解できているかどうか。
ただ、陛下は、利発そうな笑顔を俺に向けて、聞き入っていた。
敵を作っただろうな、そう言う理解はしている。
「とても有意義な話だったわ。やはり、一度あなたとこうして話したのは、正解だったわね」
「お役に立てれば、良いのですが」
これで、帝国が改革できれば、いいのだが。
おそらく無理だろう。
表向き、皇帝陛下を絶対の存在にしているが、古参の法衣貴族は、陛下が改革を説いても、激しく抵抗してくるはずだ。
加えて、今の陛下には────
「ところで……陛下は、その、部屋の中でも、そのヴェールをつけていらっしゃるんですか?」
茶会が終盤にかかったところで、キャロが、純粋に気になったように、質問した。
「そうね、ヴェールを被ったままというのは、貴方達に対して失礼だったわね」
陛下は、そう言うと、そっと、ヴェールを外した。
その下から出てくるのは、人間にしては、やや長い耳。
「え……」
キャロは、知らないんだよな。
俺は、知っている。
原作知識として。
「驚かしてしまったのなら、ごめんなさいね」
陛下は、若干苦笑気味に、穏やかに笑いながら、そう言った。
────アドラーシールム帝国第12代皇帝、アイラ・ハリー・シールム・アドラス2世。
彼女は、先代の皇帝がエルフの妾に産ませた庶子、すなわち、所謂ハーフエルフだった。
そして、先代の皇帝一家が事故で死んだ後、唯一の皇位継承者だった。
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