1 / 64
第14話 領地の開拓を考えてみる。
Chapter-01
しおりを挟む
さて。
俺ことマイケル・アルヴィン・バックエショフは、ドラゴン退治の功績を讃えられ、準男爵の爵位と、それにしては不釣り合いな規模の下賜領地を賜った。
以前にも少し説明したが、未成年のうちにそれらを受けた俺だが、実際の治権の行使の権限と責任は、この世界、と言うかこの国、アドラーシールム帝国の成年、数えで15の歳の翌年から、ということになっている。
ただ、それは、領地に張り付いている必要はない、といった程度のもので、領主としての権限は実際に行使できるし、それに伴う責任もまた負わなければならない。
子爵以下の中・下級の貴族は、伯爵以上の上級貴族の寄騎となって、バックボーンになってもらうことになる。
……のだが、いくつかの事情から、授爵の推薦状を書いてくれたブリュサンメル上級伯爵との縁を断って、ローチ伯爵家の寄騎となった。
そんな理由で、ブリュサンメル上級伯領の領都・ブリュサムズシティにちょっと居続けるのが気まずい俺は、ブリュサムズシティの冒険者養成学校を卒業すると同時に、自分の領地に入ることにした。
まぁ、理由は、他にもあるんだが。
特に、領地が現状どうなっているのかは、早くこの目で見たかったしな。
前世ではしがないデジタル土方だったとは言え、一応プロジェクトリーダーをやったこともある身としては、プロジェクトの現状把握がどれだけ重要なことか理解している。
ついでに、放置しておくと、切羽詰まった時に大変なことになることも。……あ、このやらかしは俺じゃないぞ、念の為。
情報収集は、実兄で三男のセオと、その同僚だった……つか、今も同僚か。──まぁ、とにかくそれが縁で知り合ったアイザックに仕官してもらって、冒険者養成学校にいなければならなかった3ヶ月の間に、それを頼んでおいた。
そうそう、話は少し逸れるが、アイザックと言えば……
「ごめんな、アイリス。こんな辺境より、帝都の方が過ごしやすかっただろう?」
「そんな事はありません! 私も、アルヴィン様にお使えする身ですから!」
と、言うわけで帝都屋敷の管理については、ローチ家と聖愛教会に紹介してもらった人間に新たにやってもらうことになり、アイリスは領地の方の屋敷の世話をしてもらうことになった。
あんましでかい声で言うのも馬鹿らしいが、旧マークル子爵家のそれである屋敷は、無人となっていたので手入れは必要なものの、俺の元実家であるクリストファー・オズボーン・バックエショフ子爵のそれより、遥かに豪奢だった。
だから、当然のことだがアイリスの他にも、農民の子女などから使用人を雇うことにした。
ただ、ここで識字率の低さに閉口することになった。
日本は、近代化直前で男子13%、女子2%だったらしいが、それですら産業革命直前のヨーロッパに比べると群を抜いてるんだよね。
最初、読み書きと四則演算を採用の条件にしたんだが、まぁそれだとろくに応募者もこない始末。結局、採用してから教育する、ということになった。
ちなみにアイリスも、当然っちゃ当然だが文盲だった。が、帝都屋敷の管理に必要だと感じたらしく、自らある程度学習してくれたとのこと。
向上心があるのはいいことだ。
で、まぁ、ちょうど講師役にもいい人材がいるし。
「ミーラ、お願いできるかな?」
「わかりました。教会の教えを広めるためにも、聖典が読めるに越したことはありませんから」
というわけで、ミーラにひとまず使用人の読み書きと四則演算の教育を頼んだ。
実際のところ、アイリスも聖愛教会の宣教師に頼んで教えてもらったらしい。
ミーラの口添えもあったしな。
しかし……正直、学校建てたていなー……2年程度でいいから、義務教育の。
とは言え、それには先立つものが必要なわけだが……
「ひとまず、領都の名前はどうする」
セオ兄がまず提案してきたのは、準男爵とその領地としての体裁を整えることだった。
「バックエシス、だと実家と被ってしまうから、アルヴィンス、と言ったところか?」
「うーん……今のまま、マークリスのままでいいと思うんだけど、そう言うわけには行かないの?」
俺は、腕を組んで考えてしまう。
別に俺の名前なんて、入ってなくたっていいじゃない、慣れ親しんでる地名でさ。
「直近に例はないと思いましたが、別に、領都を領主の名前に合わせること自体、慣例的なものですから、別にアルヴィン卿がそうしたいのであれば問題ないかと」
アイザックが、そう答えてきたので、この話は終わり。今まで通り、領都はマークリス。
以上、閉廷、解散!
「それじゃあ、次に家紋と家印を決めなければならないが」
セオ兄が言ってくる。そう、それもあるんだよね。貴族家の旗真っ白、ってわけには行かないし。
「それなんだけど、叩き台の案はあるんだけど、この領地が、どんな場所なのか、それを構図に加えたいと思って」
「なるほど、それもいい案だな……」
俺が言うと、セオ兄も顎を抱えるようにして言う。
「だから、まずは2人の、詳細な報告を先に聞きたいかなって」
「わかった。なら、こっちの資料を見てくれ」
セオ兄は、そう言って、俺の前に、書類の束を差し出してきた。
実際のところ、アルヴィン・バックエショフ準男爵領は、旧マークル子爵領よりちょっと東に広がってて、そこで、海岸線に行き当たっている。
「主要な農作物は小麦だけど、西部では稲作の地帯もある。その他に、大規模な農地があるものは、ジャガイモと、イチゴかな」
「イチゴ」
ジャガイモは想定の範囲だったが、イチゴがあるとは。
「南部の農地に多い。それから、ジャガイモだけど、この地で生産されているのは、サツマイモのように赤紫になるものが主流なんだとか」
「ジャガイモが赤くなるの!?」
と、驚いた顔をしたのはキャロだった。
俺の正妻候補婚約者として、先程から俺の座る座席の斜め背後に控えていた。
「カロチン──人参が赤くなるのと同じ成分を蓄えようとする品種があるんだよ」
「アルヴィン卿は、ご存知だったのですね」
俺がキャロに説明すると、アイザックが、感心したようにそう言った。
この2人も、赤紫のジャガイモが成ると聞いて、最初は驚いていたらしい。
「それから、東部の沿岸地帯では、大豆の農園も存在している」
「大豆」
俺は、意外そうな声を出した。
大豆は別段潮風に強いという話もなかったと思うし、意外な……──
いや、待てよ、海岸地帯で大豆栽培って、もしかすると!?
「ひょっとして、その近くで、独特の調味料と言うか、ソースと言うか、そんなものを作っていたりしない?」
「よく解ったな」
セオ兄が、意外そうな声を出した。
海岸部、大豆、と来れば間違いない。
「アル・ソルという、サラサラとしたソースが作られている」
呼び方は違うか……だが、サラサラとしたソース、と言う時点で、あれの可能性が高いだろう。
「それ、手に入れてここまで持ってこれないかな?」
「少量なら、大した手間にはならないと思うが」
俺が言うと、セオ兄はそう答えた。
「とりあえずサンプル程度でいいんだ、お願い」
「解った、それなら手配しよう」
俺が、頭を下げるようにして言うと、セオ兄はあっさりとそう言った。
「ひょっとして、それにもなんだか解ったりするの!?」
「まだ、確信はないけど、多分、そうじゃないかな……と、思うものはある」
キャロの、驚いたような言葉に、俺は苦笑しながら、そう答えた。
「農作物の状況はこんな感じだが」
セオ兄が言う。まぁ、他にも雑多なものを生産しているみたいだが、それはリストにまとめられている。
そして、そのセオ兄が、あまり芳しくなさそうな顔で、続ける。
「やはり水が度々問題になっているな。去年はそれほどでもなかったらしいが、川の水面が低くて、少し日照りが続くと、厳しいことになるみたいだ」
川の水面が低い……土壌に砂礫が多くて、川底が侵食してしまったのかな?
いずれにせよ、何らかの対策は必要そうだ。
俺ことマイケル・アルヴィン・バックエショフは、ドラゴン退治の功績を讃えられ、準男爵の爵位と、それにしては不釣り合いな規模の下賜領地を賜った。
以前にも少し説明したが、未成年のうちにそれらを受けた俺だが、実際の治権の行使の権限と責任は、この世界、と言うかこの国、アドラーシールム帝国の成年、数えで15の歳の翌年から、ということになっている。
ただ、それは、領地に張り付いている必要はない、といった程度のもので、領主としての権限は実際に行使できるし、それに伴う責任もまた負わなければならない。
子爵以下の中・下級の貴族は、伯爵以上の上級貴族の寄騎となって、バックボーンになってもらうことになる。
……のだが、いくつかの事情から、授爵の推薦状を書いてくれたブリュサンメル上級伯爵との縁を断って、ローチ伯爵家の寄騎となった。
そんな理由で、ブリュサンメル上級伯領の領都・ブリュサムズシティにちょっと居続けるのが気まずい俺は、ブリュサムズシティの冒険者養成学校を卒業すると同時に、自分の領地に入ることにした。
まぁ、理由は、他にもあるんだが。
特に、領地が現状どうなっているのかは、早くこの目で見たかったしな。
前世ではしがないデジタル土方だったとは言え、一応プロジェクトリーダーをやったこともある身としては、プロジェクトの現状把握がどれだけ重要なことか理解している。
ついでに、放置しておくと、切羽詰まった時に大変なことになることも。……あ、このやらかしは俺じゃないぞ、念の為。
情報収集は、実兄で三男のセオと、その同僚だった……つか、今も同僚か。──まぁ、とにかくそれが縁で知り合ったアイザックに仕官してもらって、冒険者養成学校にいなければならなかった3ヶ月の間に、それを頼んでおいた。
そうそう、話は少し逸れるが、アイザックと言えば……
「ごめんな、アイリス。こんな辺境より、帝都の方が過ごしやすかっただろう?」
「そんな事はありません! 私も、アルヴィン様にお使えする身ですから!」
と、言うわけで帝都屋敷の管理については、ローチ家と聖愛教会に紹介してもらった人間に新たにやってもらうことになり、アイリスは領地の方の屋敷の世話をしてもらうことになった。
あんましでかい声で言うのも馬鹿らしいが、旧マークル子爵家のそれである屋敷は、無人となっていたので手入れは必要なものの、俺の元実家であるクリストファー・オズボーン・バックエショフ子爵のそれより、遥かに豪奢だった。
だから、当然のことだがアイリスの他にも、農民の子女などから使用人を雇うことにした。
ただ、ここで識字率の低さに閉口することになった。
日本は、近代化直前で男子13%、女子2%だったらしいが、それですら産業革命直前のヨーロッパに比べると群を抜いてるんだよね。
最初、読み書きと四則演算を採用の条件にしたんだが、まぁそれだとろくに応募者もこない始末。結局、採用してから教育する、ということになった。
ちなみにアイリスも、当然っちゃ当然だが文盲だった。が、帝都屋敷の管理に必要だと感じたらしく、自らある程度学習してくれたとのこと。
向上心があるのはいいことだ。
で、まぁ、ちょうど講師役にもいい人材がいるし。
「ミーラ、お願いできるかな?」
「わかりました。教会の教えを広めるためにも、聖典が読めるに越したことはありませんから」
というわけで、ミーラにひとまず使用人の読み書きと四則演算の教育を頼んだ。
実際のところ、アイリスも聖愛教会の宣教師に頼んで教えてもらったらしい。
ミーラの口添えもあったしな。
しかし……正直、学校建てたていなー……2年程度でいいから、義務教育の。
とは言え、それには先立つものが必要なわけだが……
「ひとまず、領都の名前はどうする」
セオ兄がまず提案してきたのは、準男爵とその領地としての体裁を整えることだった。
「バックエシス、だと実家と被ってしまうから、アルヴィンス、と言ったところか?」
「うーん……今のまま、マークリスのままでいいと思うんだけど、そう言うわけには行かないの?」
俺は、腕を組んで考えてしまう。
別に俺の名前なんて、入ってなくたっていいじゃない、慣れ親しんでる地名でさ。
「直近に例はないと思いましたが、別に、領都を領主の名前に合わせること自体、慣例的なものですから、別にアルヴィン卿がそうしたいのであれば問題ないかと」
アイザックが、そう答えてきたので、この話は終わり。今まで通り、領都はマークリス。
以上、閉廷、解散!
「それじゃあ、次に家紋と家印を決めなければならないが」
セオ兄が言ってくる。そう、それもあるんだよね。貴族家の旗真っ白、ってわけには行かないし。
「それなんだけど、叩き台の案はあるんだけど、この領地が、どんな場所なのか、それを構図に加えたいと思って」
「なるほど、それもいい案だな……」
俺が言うと、セオ兄も顎を抱えるようにして言う。
「だから、まずは2人の、詳細な報告を先に聞きたいかなって」
「わかった。なら、こっちの資料を見てくれ」
セオ兄は、そう言って、俺の前に、書類の束を差し出してきた。
実際のところ、アルヴィン・バックエショフ準男爵領は、旧マークル子爵領よりちょっと東に広がってて、そこで、海岸線に行き当たっている。
「主要な農作物は小麦だけど、西部では稲作の地帯もある。その他に、大規模な農地があるものは、ジャガイモと、イチゴかな」
「イチゴ」
ジャガイモは想定の範囲だったが、イチゴがあるとは。
「南部の農地に多い。それから、ジャガイモだけど、この地で生産されているのは、サツマイモのように赤紫になるものが主流なんだとか」
「ジャガイモが赤くなるの!?」
と、驚いた顔をしたのはキャロだった。
俺の正妻候補婚約者として、先程から俺の座る座席の斜め背後に控えていた。
「カロチン──人参が赤くなるのと同じ成分を蓄えようとする品種があるんだよ」
「アルヴィン卿は、ご存知だったのですね」
俺がキャロに説明すると、アイザックが、感心したようにそう言った。
この2人も、赤紫のジャガイモが成ると聞いて、最初は驚いていたらしい。
「それから、東部の沿岸地帯では、大豆の農園も存在している」
「大豆」
俺は、意外そうな声を出した。
大豆は別段潮風に強いという話もなかったと思うし、意外な……──
いや、待てよ、海岸地帯で大豆栽培って、もしかすると!?
「ひょっとして、その近くで、独特の調味料と言うか、ソースと言うか、そんなものを作っていたりしない?」
「よく解ったな」
セオ兄が、意外そうな声を出した。
海岸部、大豆、と来れば間違いない。
「アル・ソルという、サラサラとしたソースが作られている」
呼び方は違うか……だが、サラサラとしたソース、と言う時点で、あれの可能性が高いだろう。
「それ、手に入れてここまで持ってこれないかな?」
「少量なら、大した手間にはならないと思うが」
俺が言うと、セオ兄はそう答えた。
「とりあえずサンプル程度でいいんだ、お願い」
「解った、それなら手配しよう」
俺が、頭を下げるようにして言うと、セオ兄はあっさりとそう言った。
「ひょっとして、それにもなんだか解ったりするの!?」
「まだ、確信はないけど、多分、そうじゃないかな……と、思うものはある」
キャロの、驚いたような言葉に、俺は苦笑しながら、そう答えた。
「農作物の状況はこんな感じだが」
セオ兄が言う。まぁ、他にも雑多なものを生産しているみたいだが、それはリストにまとめられている。
そして、そのセオ兄が、あまり芳しくなさそうな顔で、続ける。
「やはり水が度々問題になっているな。去年はそれほどでもなかったらしいが、川の水面が低くて、少し日照りが続くと、厳しいことになるみたいだ」
川の水面が低い……土壌に砂礫が多くて、川底が侵食してしまったのかな?
いずれにせよ、何らかの対策は必要そうだ。
0
お気に入りに追加
87
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる