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第1話 原作ヒロインとパーティーを組むのをやめてみる。
Chapter-03
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「たぁっ!」
私、キャロル・ロゼ・ハリス・エバーワインは、刃渡りがちょっとした剣ほどある槍で、逃げていく猿を突き刺す。瞬時に引き戻す。
「はっ」
エミがその大柄な体格に反して、身軽に枝に飛び乗り、逃げかけていた猿を一刀両断した。
アルヴィンとジャックが魔法と矢で脅かしてくれたおかげか、猿は浮足立っているみたいで、森の中だって言うのに、私達は猿の群れに追いつくことが出来た。
「たぁっ!」
一目散に奥へと逃げられたら追いつけないのだけど、算を乱しているのか、猿たちは右往左往するように飛び交っては、私やエミのリーチの中に飛び込んでくる。
また1匹、猿を槍の穂先で切り裂くようにして、退治する。
エミが、私のそばに、スタッ、と軽やかに、飛び降りてきた。
「結構奥の方まで入ってきてしまったけど、もう少し叩いておきたいわね」
私は、槍を構え直しつつ、言う。
コクン、とエミが、いつものように、頷いた。
表情を感じさせないが、別に私に盲目的に従ってるだけじゃない。
「せっかく私達を選んでくれたんだもの、それなりの実力は見せておきたいわ」
マイケル・アルヴィン・バックエショフ──このハンター学校始まって以来とも言われる優秀者。
特に魔法の実力は抜きん出てる。それも当然。父親のコネがあったとは言え、あるいは畏敬の意味から“魔女”とも呼ばれる賢者、ディオシェリルが弟子に採ったほどなのだから。
もっともそれは本人の談だけど、実際、彼は武術教練を戦闘魔導師として免除されているし、時折見せてくれるその実力の片鱗だけでも、只者じゃないのは解る。
彼ならそのうち爵位を──それも、一代限りじゃない、準男爵以上のそれになるのは、約束されているようなものだ。
だからなんとしても近づきたい……そう考えた。
私は、家の為の道具としてだけ使われることが嫌だった。実力が伴っているかも解らない、家柄だけの相手と結婚して、妻という飾りになるだけの生き方はしたくなかった。
それで、家を飛び出し、冒険者養成学校に入った。
それも、彼なら──アルヴィンとなら、私も名を上げることができるはず。
ルイズが先走って登録書を出してしまったと聞いた時には、どうしてくれようか、と思った。あの2人は以前からアルヴィンに接近していた。考えることは同じと言ったところなのだろうか。
けれども、アルヴィンはそれを撤回して私達を選んだ。なら、それが間違いじゃなかったと、少なくとも認めてもらえるようにならなきゃ────
ガサッ、ガサガサッ
「!」
私の背後で、大きな気配が動くのが感じ取れた。
エミの表情が険しくなる。
「ボス猿のお出ましかしら……」
私達を狩り出すつもりで、猿たちは私達を取り囲んだのかもしれない。けれど、それでも、返り討ちにしてやれる程度の実力は、私達にだってある。
私は槍を構え直しつつ、後ろを振り返る。
「え……あ、……うそ……」
そこにいたのは。
バキバキと木の枝をへし折りながら、それをかき分けるようにして、私達の方へと向かってくるのは、
「グルルルルルル……」
「グリズリー」
その見上げるような巨体に、私は一瞬、身が竦んで、動けなくなってしまった。それがなければ、あるいは、なんとかなったのかもしれない。
「グゥワゥゥ!!」
「きゃあっ」
グリズリーの爪の一撃を受けてしまう。左腕が熱い。槍を取り落してしまう。
「キャロ!」
エミが声を出しつつ、剣を構えて、私とグリズリーの間に入ってくる。
一撃は剣で弾いたものの、グリズリーは反対側の腕で、エミの膝上あたりを抉った。
「くっ」
よろけて、尻餅をつくように、エミはその場に崩れて座り込んでしまう。
「キャロ、逃げてっ」
エミは、座りこんだまま剣を構えつつ、私にそう言ってくる。
「バカ言わないで、エミを追いて逃げるなんて、そんな事……」
「2人ともやられるよりはマシ……」
エミはそう言いながら、グリズリーを睨みつけている。
本当は自分も怖い、そんなのエミの目を見ればわかる。
グリズリーは、そんなエミに向かって、腕を振り上げ────
ガキィンッ!
金属を打ち据える音が、鳴り響いた。
「ふぅっ、危ねぇ、危ねぇ」
グリズリーの爪は、魔術式の刻まれたラウンド型のシールドに、遮られていた。
「な? こういう時速いだろ?」
アルヴィンは、軽いノリのままで、そう言った。
「アルヴィン!」
エミが声を上げる。グリズリーは、完全にアルヴィンを敵と認識したようだった。
反対側の手の爪で、アルヴィンに襲いかかろうとする!
「アクア・ブラスト!」
グリズリーが腕を振り上げたことで、無防備になった腹部に、アルヴィンは略詠唱ながらも、ほとんどノーウェイトのクイックモーションで水の散弾を撃ち込んだ。
「アイシクル・ランス!」
すかさず、氷の矢を出現させると、後ろへ倒れ込みかけたグリズリーに向かって、撃ち込み、貫いた。
グリズリーは今度こそ、仰向けに倒れ込み、動かなくなった。
──※─※─※──
「ふぅっ、とりあえず間に合ってよかったぜ……」
俺、マイケル・アルヴィン・バックエショフは、キャロルとエミが負傷しつつも、命に別状はなさそうなのを見て、汗を拭うような仕種をする。
前世の記憶が蘇ってから、もう3年ほど経つ。眠れない時に読み返したりしていたとは言え、俺の“原作知識”も、欠けているところがあっても、おかしくなかった。
一度、ノートにでも書き出して、整理しておいた方がいいみたいだな。そうでないと、避けうる危険を、避けずにぶつかってしまう事になりかねない。
「エミ、仰向けに寝ることはできるか?」
「うん……少し、痛い、けど……」
俺の言葉に、エミはなんとか足を伸ばし、仰向けに寝転んだ。革のコートで防御しきれていない太ももから、痛々しく血が流れている。
ただ、傷口は……うん、きれいに切れている。これなら、後遺症を残さず治療できるはずだ。
俺は、その太ももに向かって、右手を掲げた。
「リカバリィ」
対象の自然治癒力を、一時的に活性化させて治療するタイプの、オーソドックスな回復魔法だ。
師匠のところで学んだのは、何も戦闘魔法だけじゃない。この種の魔法と、その使用方法に関する知識も、きっちり叩き込まれた。
エミの傷口が癒着し、出血が収まっていく。
「痛みもおさまった……やっぱりアルヴィンはすごい……」
エミはそう言うものの、
「立ち上がれなくなるほどの傷だ、まだ完全じゃない、無理に立とうとしないほうがいいぞ」
と、俺はエミにそう言い、エミがコクン、と頷くのを確認した。
「さて、キャロの傷も……」
ガバッ
言いかけて、いきなり、キャロに抱きつかれた。
な、なな……なんですかいきなり……その、あれですよ? 前世じゃ36をちょいと過ぎたいいオッサンでしたよ? でも、14の美少女に抱きつかれて、その、ふくよかな部分を押し付けられちゃったりなんかして、ドキマギしないほど男、辞めてませんよ?
「ありがとう……アルヴィン……助けに来てくれて……本当にもうだめかと思った……ありがとう……」
キャロが、なんだか泣きじゃくるようにしながらそう言うのを聞いて、俺は、少し毒気を抜かれたかのように、穏やかに笑った。
「たまたまだよ。2人が先にグリズリーに出くわしてたから、俺が助けに入れたんだ。俺だっていきなりあんなのに出くわしてたら、立場は逆だったかもしれないぞ?」
軽くため息をつきながら、俺は、そう言った。
別にウソはついてないし気休めでもない。この2人の実力だったら、不意打ちさえ受けていなければ、対処できたはずだ。
「うん……そうなのかもしれないけど……でも……嬉しい……」
そう言って、キャロルは、ニコリ、と笑う。
「その、何だ、キャロの傷も手当しちゃわないと、痕が残っても、困るし」
「あ、うん、お願い……」
キャロルが、少し離れて、切りつけられた利き腕の上腕部を見せてくれたので、俺は、そこに、リカバリィの魔法をかけた。
でも、あれだな……
なんかちょっと、こういうの、悪くない気がしてきちゃったぞ……
どうするよ、俺…………
私、キャロル・ロゼ・ハリス・エバーワインは、刃渡りがちょっとした剣ほどある槍で、逃げていく猿を突き刺す。瞬時に引き戻す。
「はっ」
エミがその大柄な体格に反して、身軽に枝に飛び乗り、逃げかけていた猿を一刀両断した。
アルヴィンとジャックが魔法と矢で脅かしてくれたおかげか、猿は浮足立っているみたいで、森の中だって言うのに、私達は猿の群れに追いつくことが出来た。
「たぁっ!」
一目散に奥へと逃げられたら追いつけないのだけど、算を乱しているのか、猿たちは右往左往するように飛び交っては、私やエミのリーチの中に飛び込んでくる。
また1匹、猿を槍の穂先で切り裂くようにして、退治する。
エミが、私のそばに、スタッ、と軽やかに、飛び降りてきた。
「結構奥の方まで入ってきてしまったけど、もう少し叩いておきたいわね」
私は、槍を構え直しつつ、言う。
コクン、とエミが、いつものように、頷いた。
表情を感じさせないが、別に私に盲目的に従ってるだけじゃない。
「せっかく私達を選んでくれたんだもの、それなりの実力は見せておきたいわ」
マイケル・アルヴィン・バックエショフ──このハンター学校始まって以来とも言われる優秀者。
特に魔法の実力は抜きん出てる。それも当然。父親のコネがあったとは言え、あるいは畏敬の意味から“魔女”とも呼ばれる賢者、ディオシェリルが弟子に採ったほどなのだから。
もっともそれは本人の談だけど、実際、彼は武術教練を戦闘魔導師として免除されているし、時折見せてくれるその実力の片鱗だけでも、只者じゃないのは解る。
彼ならそのうち爵位を──それも、一代限りじゃない、準男爵以上のそれになるのは、約束されているようなものだ。
だからなんとしても近づきたい……そう考えた。
私は、家の為の道具としてだけ使われることが嫌だった。実力が伴っているかも解らない、家柄だけの相手と結婚して、妻という飾りになるだけの生き方はしたくなかった。
それで、家を飛び出し、冒険者養成学校に入った。
それも、彼なら──アルヴィンとなら、私も名を上げることができるはず。
ルイズが先走って登録書を出してしまったと聞いた時には、どうしてくれようか、と思った。あの2人は以前からアルヴィンに接近していた。考えることは同じと言ったところなのだろうか。
けれども、アルヴィンはそれを撤回して私達を選んだ。なら、それが間違いじゃなかったと、少なくとも認めてもらえるようにならなきゃ────
ガサッ、ガサガサッ
「!」
私の背後で、大きな気配が動くのが感じ取れた。
エミの表情が険しくなる。
「ボス猿のお出ましかしら……」
私達を狩り出すつもりで、猿たちは私達を取り囲んだのかもしれない。けれど、それでも、返り討ちにしてやれる程度の実力は、私達にだってある。
私は槍を構え直しつつ、後ろを振り返る。
「え……あ、……うそ……」
そこにいたのは。
バキバキと木の枝をへし折りながら、それをかき分けるようにして、私達の方へと向かってくるのは、
「グルルルルルル……」
「グリズリー」
その見上げるような巨体に、私は一瞬、身が竦んで、動けなくなってしまった。それがなければ、あるいは、なんとかなったのかもしれない。
「グゥワゥゥ!!」
「きゃあっ」
グリズリーの爪の一撃を受けてしまう。左腕が熱い。槍を取り落してしまう。
「キャロ!」
エミが声を出しつつ、剣を構えて、私とグリズリーの間に入ってくる。
一撃は剣で弾いたものの、グリズリーは反対側の腕で、エミの膝上あたりを抉った。
「くっ」
よろけて、尻餅をつくように、エミはその場に崩れて座り込んでしまう。
「キャロ、逃げてっ」
エミは、座りこんだまま剣を構えつつ、私にそう言ってくる。
「バカ言わないで、エミを追いて逃げるなんて、そんな事……」
「2人ともやられるよりはマシ……」
エミはそう言いながら、グリズリーを睨みつけている。
本当は自分も怖い、そんなのエミの目を見ればわかる。
グリズリーは、そんなエミに向かって、腕を振り上げ────
ガキィンッ!
金属を打ち据える音が、鳴り響いた。
「ふぅっ、危ねぇ、危ねぇ」
グリズリーの爪は、魔術式の刻まれたラウンド型のシールドに、遮られていた。
「な? こういう時速いだろ?」
アルヴィンは、軽いノリのままで、そう言った。
「アルヴィン!」
エミが声を上げる。グリズリーは、完全にアルヴィンを敵と認識したようだった。
反対側の手の爪で、アルヴィンに襲いかかろうとする!
「アクア・ブラスト!」
グリズリーが腕を振り上げたことで、無防備になった腹部に、アルヴィンは略詠唱ながらも、ほとんどノーウェイトのクイックモーションで水の散弾を撃ち込んだ。
「アイシクル・ランス!」
すかさず、氷の矢を出現させると、後ろへ倒れ込みかけたグリズリーに向かって、撃ち込み、貫いた。
グリズリーは今度こそ、仰向けに倒れ込み、動かなくなった。
──※─※─※──
「ふぅっ、とりあえず間に合ってよかったぜ……」
俺、マイケル・アルヴィン・バックエショフは、キャロルとエミが負傷しつつも、命に別状はなさそうなのを見て、汗を拭うような仕種をする。
前世の記憶が蘇ってから、もう3年ほど経つ。眠れない時に読み返したりしていたとは言え、俺の“原作知識”も、欠けているところがあっても、おかしくなかった。
一度、ノートにでも書き出して、整理しておいた方がいいみたいだな。そうでないと、避けうる危険を、避けずにぶつかってしまう事になりかねない。
「エミ、仰向けに寝ることはできるか?」
「うん……少し、痛い、けど……」
俺の言葉に、エミはなんとか足を伸ばし、仰向けに寝転んだ。革のコートで防御しきれていない太ももから、痛々しく血が流れている。
ただ、傷口は……うん、きれいに切れている。これなら、後遺症を残さず治療できるはずだ。
俺は、その太ももに向かって、右手を掲げた。
「リカバリィ」
対象の自然治癒力を、一時的に活性化させて治療するタイプの、オーソドックスな回復魔法だ。
師匠のところで学んだのは、何も戦闘魔法だけじゃない。この種の魔法と、その使用方法に関する知識も、きっちり叩き込まれた。
エミの傷口が癒着し、出血が収まっていく。
「痛みもおさまった……やっぱりアルヴィンはすごい……」
エミはそう言うものの、
「立ち上がれなくなるほどの傷だ、まだ完全じゃない、無理に立とうとしないほうがいいぞ」
と、俺はエミにそう言い、エミがコクン、と頷くのを確認した。
「さて、キャロの傷も……」
ガバッ
言いかけて、いきなり、キャロに抱きつかれた。
な、なな……なんですかいきなり……その、あれですよ? 前世じゃ36をちょいと過ぎたいいオッサンでしたよ? でも、14の美少女に抱きつかれて、その、ふくよかな部分を押し付けられちゃったりなんかして、ドキマギしないほど男、辞めてませんよ?
「ありがとう……アルヴィン……助けに来てくれて……本当にもうだめかと思った……ありがとう……」
キャロが、なんだか泣きじゃくるようにしながらそう言うのを聞いて、俺は、少し毒気を抜かれたかのように、穏やかに笑った。
「たまたまだよ。2人が先にグリズリーに出くわしてたから、俺が助けに入れたんだ。俺だっていきなりあんなのに出くわしてたら、立場は逆だったかもしれないぞ?」
軽くため息をつきながら、俺は、そう言った。
別にウソはついてないし気休めでもない。この2人の実力だったら、不意打ちさえ受けていなければ、対処できたはずだ。
「うん……そうなのかもしれないけど……でも……嬉しい……」
そう言って、キャロルは、ニコリ、と笑う。
「その、何だ、キャロの傷も手当しちゃわないと、痕が残っても、困るし」
「あ、うん、お願い……」
キャロルが、少し離れて、切りつけられた利き腕の上腕部を見せてくれたので、俺は、そこに、リカバリィの魔法をかけた。
でも、あれだな……
なんかちょっと、こういうの、悪くない気がしてきちゃったぞ……
どうするよ、俺…………
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