泡沫のゆりかご 三部 ~獣王の溺愛~

丹砂 (あかさ)

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本編

第25話 素直さへの甘露 8※

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 ギガイはレフラの身体を反して、背中からすっぽりと包み込む。

「ギガイさま……?」

 そして、何をするのか、と不安そうに見上げるレフラにキスをした。こんな状況に、奥の疼きは恐らくだいぶ治まっているだろう。
 それでも全く引く気がないのは、身体ではなく、心が満たされなかったせいか。それとも、半ば意地になっているのか。

(恐らくそういったところだろうが……)

 となれば、頑固なレフラをこのまま諦めさせるのは難しい。ギガイは諦めたように潤滑剤を取り出して、それを大きな掌と、レフラの屹立へ大量に垂らして纏わせた。

「止めたい時は無理をせずにあの言葉も使え。その時はちゃんと止めてやるから」

 そこまで宣告されるという事が、どういう意味を持つのか。暗に告げたこの後の状況がしっかりと伝わったのか、レフラの顔が引き攣った。

「やっぱり、今日は ───」
「やります……だから、はやくして、くださ、い……」

 それなのに、ギュッと後ろから回されたギガイの腕にしがみ付き、顔をそこへ埋めて早くとレフラは促してくる。ここまで不安そうにしながらも、止めると言わないレフラの強情さに、ギガイはもはや感心さえしてしまう。

「噛んでも、爪を立てても構わない。お前の舌を噛まないように気を付けろ」

 そして一言声を掛けて、レフラの柔らかくなった茎を握り込んだ。そのまま上下に手を動かし、まずは茎全体を柔らかく扱く。不安の中でも、与え慣れた温もりと刺激だからか、レフラの茎は簡単に、固さを取り戻して立ち上がる。

「あっ……ふぅぁ、ぁぁ……」

 呼吸の度に薄く開いた唇から、甘い吐息が零れ出す。再び感じ始めた姿を堪能しながら、大きな手の平で亀頭を包み、指先で裏筋や括れを何度も辿る。その間も、もう片手で上下に擦り上げれば、呆気なくレフラは精を吐き出した。

「─── ッァァア!」

  イッた衝撃にハァハァと息を荒げながらも、いつもよりもむしろ穏やかなその愛撫に、レフラが困惑の色を浮かべて、ギガイの方を再び見上げた。

「舌を噛むなよ」

 ギガイはその視線の問いかけに応えないまま、亀頭を包み込んでいた手を動かし始める。それはさっきまでの穏やかさなどなかったように、滑りを用いてクルクルと素早く、レフラの弱い先端を刺激する。

「ひッ、あーーッ!!あぁ、っああぁぁーーッ!!」

 しかも反対の手で、亀頭を押し下げるように力を込めれば、その力に負けて、手の平の下で先端の孔が広がっていた。敏感な粘膜を隠しておけなくなったそこを、ますます擦れば、あまりの刺激に、レフラの身体が腕の中で身悶える。

「あぁぁ、あぁアァァーーッ!! ひっぁ、ひゃッァァ!!」

 腕だけで、その抵抗の殆どを難なく押さえつけ、ギガイはレフラの亀頭や先端の孔を止まる事無く刺激する。茎や手の平に纏った潤滑剤は、酷く滑らかに、その動きを助けていた。

「まっ、まってぇぇぇ、イッた、イッたからぁぁ」

 何度もその刺激に負けて吐き出して。その度に敏感さを増していく亀頭を、休む間もなく攻め立てられているのだ。レフラがどうにか攻め立てるギガイの手を止めようと、立てた爪がギガイの手の甲に傷を作る。だがその程度の力や傷には、ギガイの動きを一瞬でも、留めるだけの効力はなかった。

「おね、がいぃ、すこし、やすま、せてぇぇ」

 案の定、強すぎる快感に頬を紅く染めながらも、レフラはボロボロと泣いていた。頬を伝い落ちる雫が、激しく振られる頭に合わせて、散っては灯の明かりに煌めいていく。

「どうする? もう今日は諦めるか?」

 ギガイは茎を捕らえながら、亀頭を引き下げていた手を離す。そしてレフラの顔を上向かせた後、涙を唇で拭いながらも、親指の腹で孔を弄った。
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