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城で起こったこと
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エスターとシャーロットが甘い甘い甘ったるい時を過ごしている間……
城はある噂で持ち切りだった
「最近、出るんだって……」
「うそっ! また⁈ 」
「以前出たのって十年以上前でしょう?」
ゴシゴシと洗い物をする手は休む事なく、ランドリーメイド達の会話は続く。
「なんでも、啜り泣く様な声と小さな悲鳴が聞こえるらしいよ、アレよね兄王子に殺された時の……」
「今回は血塗られたドレスが落ちていたって!」
「えっ!本当ーっ⁈ 」
「そう、庭師が見つけたらしいわよ、引き裂かれたみたいにボロボロだったんだって……」
「落ちる人影も出るんでしょう⁈ 」
「そう……夜中に窓から落ちる人影を見たらしいわ」
「アレよね、『北の塔の姫と兵士の幽霊』!」
「怖いーっ!」
きゃーっ!
洗い場にはメイド達の怯える声が響いていた。
噂の真相は知る人ぞ知る……
ーーーーーー*
「結局、王女様のお陰で二人の間が深まっただけじゃないの?」
「ゲホゲホッ」
うっ、飲んでいた紅茶がおかしなところへ入ってしまった。
私達がレイナルド公爵邸に帰った二日後、ソフィアが訪ねて来た。
彼女は来月、結婚式を挙げる。レオン様はせっかくだから盛大に行おうと仰ったらしいが奥様のお一人が懐妊された為、ソフィアが身内だけで行いたいと話をしたらしい。
その招待状を持って来てくれたのだ。
「心配して損したわ……ふふ、とにかく無事で良かったわね。……それにしても」
ソフィアはジロジロと私を見るとニヤッと笑う。
私の横にはエスターがピッタリと寄り添い、涼しい顔をして紅茶を飲んでいる。
その彼の左腕はずっと私の腰に添えられていた。
「エスター様は本当に、マリアナ王女様がこの国から出ていかれるまで仕事に行かれないんですか?」
「そうだ」
当然だと言わんばかりに冷然と言うエスター。
ソフィアはぷうっと頬を膨らませ私を見る。
「ちょっと、この人私に対する態度が酷くない⁈ 」
「……ははは」
エスターは以前ソフィアが私を罵っていた事が気に入らない。しかし、レオン様の妻であり、私が攫われた時に知らせてくれた事もあって渋々公爵邸に来ることを認めていた。
「エスター……」
(もう少し優しくしてあげて……)
彼に目で訴えてみた。私達は魂で惹かれあっているのだから、心が通じてもおかしくはない……と思う。
ぐっと腰が引き寄せられて、顎を持ち上げられた。
青い目がフッと細められ、顔が近くなる。
「何? 僕に甘えてるの?」
「ちっ、違うっ! 違うのっ、エスターっ」
「そこにいる人の事なんて気にしなくてもいいよ」
「……気にしてよ」
呆れ顔のソフィアが低い声で呟いた。
「ごっ、ごめんなさいソフィア。それで……えっと他は何の話だったかしら」
ソフィアは紅茶をコクリと飲み、カップを戻す。
「もうっ、ドレスの事よウエディングドレス。お母様がね、注文していたらしいんだけど……あなたのドレスのデザインがまた違っていたらしいのよ。どうせその隣にいらっしゃる騎士様が関わっているのだと思うんだけどね」
「そうなの?」
「僕の大切な人に着せるんだから僕がデザインしてもいいと思うけど? ダメじゃないよねシャーロット」
ワザと耳に口を寄せ囁くエスター。
塔から帰って来てから普段の距離が近くなった。離れるたびに捕らわれてしまう私が心配らしいのだけど……。
「は、はい……嬉しいです」
そんな私達のやり取りを眺めるソフィアは、甘過ぎるわっ、と言いながら、レイナルド公爵邸のシェフによる絶品ケーキを一口食べる。
「おいしい……レオンとお姉様方にも食べさせてあげたいくらい」
食べ終えたソフィアは、なんだか恥ずかしそうに私に訊ねた。
「……ねぇ、シャーロットは何処で何と言ってもらったの?」
「え? 何を?」
「やだ、『結婚しよう』って言ってもらったでしょ? 私はレオンから一昨日の夜に満天の星空の下で言ってもらったの……彼がちゃんと言っていなかったからって、私の前にひざまづいてね『一生大切にする、私と結婚してください』って、すごく素敵だったのっ!」
ポッと赤くなり身悶えするソフィア。
「……それで、シャーロットは?」
『結婚しよう』?
たしか……
「エスターは叔父様に婚姻を申し込んでくれたけど……」
それではダメなのかな?とソフィアに訊ねる。
何故か横にいるエスターがヒュッと息を呑み、腰に添えられた手が離れた。
「えっ? お父様に言っただけなの ⁈ 」
「ええ、言ってくれたの……それだけじゃダメ?」
「ダメよっ、やだ」
ソフィアはエスターを凝視する。
「ちゃんと言ってあげて下さいよ、エスター様」
「あ……ああ」
バツの悪そうな顔でエスターが返事をした。
ふふ、と笑ったソフィアは、また紅茶を飲む
「それからマリアナ王女様の事だけれど、結婚が決まったそうよ。良かったわね、これであなたも一安心よ」
「結婚? 本当に?」
あんなにエスターだけを想っていた方が……
本当?
ーーーーーー*
ここは城の王の間。
玉座に座る国王とその横に座る王妃。
二人が見下ろす先にはマリアナ王女が不満げな顔で立っている。
「やってくれたね……マリアナ」
王はマリアナを呼び、叱りつけていた。
エスターの『花』を二度も攫った事をレイナルド公爵家から強く抗議されたのだ。
「だって、私はエスターが好きなんです! エスターが欲しいのっ!」
「欲しいからと何でも手に入るものでは無いのだよ」
王が優しく話して聞かせるが、マリアナ王女は分からない様な顔をする。
「どうして?私は王女なのよ? 手に入らないなんて可笑しいわ」
「そうか、王女ならば何でも手に入ると思っているのか……」
ふう、と王はため息を吐いた。
マリアナは16歳になった。
こんな風に我儘に育ってしまったのは私の責任だ。
可愛がり過ぎたのだ……全てを与え叶えてきた。
そのせいか他人の気持ちを考えられない人間になってしまった。
「今、ミリアリアが留学している国は知っているかな」
「知っていますわ、同盟国でしょう? 海の向こうの何も無い国ですわ」
王はうむ、と頷く。何も無いということはないのだが……知っていただけ良しとしよう。
「彼の国の第二王子がお前を欲しいそうだよ」
「……何言ってるの? お父様」
その一言に、さすがにマリアナ王女も驚愕した。
同盟国の第二王子は変わり者と有名だったからだ。
雪の様に白い髪、褐色の肌に榛色の瞳をもつ秀麗な王子なのだが、その性格は冷淡で気に入った者以外は決して寄せ付けない。それに噂では特殊な収集癖があるという。
その為三十を過ぎても中々結婚相手が決まらずにいたのだ。
「彼方の王子も、お前と同じく何でも手に入ると思っている方らしいよ」
「嫌よっ」
「そう言うと思っていたよ、しかしもう了承したんだ、望まれていくんだ。幸せな事ではないか」
「嫌っ、私はエスターがいいのっ」
王はその言葉を待っていたかの様に満面の笑みを見せる。
「お前がそう言うだろうと、ミリアリアが王子に話を付けてくれてな、名前を一つ増やして下さったそうだ」
「名前?」
「サリム・エスター・クストア・マニデル王子だ、良かったなマリアナ」
「…………!」
王は玉座から立ち上がると王杖をマリアナ王女の前に突きつける。
「これは王命だ。本来なら王女が人攫いに加担するなどあり得ぬ事。それが同盟国の王族との婚姻などと、罰とも思えぬ寛大な処分をしてもらえただけでも有難いとおもわぬか!」
王は厳然とした態度でマリアナ王女に言い渡した。
「それは! 私はただ頼んだだけですわ」
「マリアナ、それが首謀者なのだという事が分からないのかい? いいかいコレは、婚姻というのは名ばかりの国外追放なのだよ」
「……そんなっ」
「それが嫌ならこれからこの国で一生幽閉され暮らすことになるのだよ?」
( 幽閉は絶対に嫌!)
そう思ったマリアナ王女は仕方なく結婚を受け入れた。
二週間という短期間で、マリアナ王女は同盟国のサリム王子の元へ嫁いだ。
変わり者と名高い王子が持つ邸の中にはあちらこちらに鳥籠が置いてあった。邸の中には無数の鳥の鳴き声が響いている。
「鳴き声が美しいだろう? 私はこの声が大好きなんだよ。ああ、君の声もミリアリア王女に聞いていた通りだ、まるで小鳥の囀りのように美しいね」
サリム王子は彼女の高い声が小鳥の様に愛らしいと大層喜び、大きな鳥籠の様な部屋を作るとマリアナ王女をどこにも行けない様に閉じ込めた。
城はある噂で持ち切りだった
「最近、出るんだって……」
「うそっ! また⁈ 」
「以前出たのって十年以上前でしょう?」
ゴシゴシと洗い物をする手は休む事なく、ランドリーメイド達の会話は続く。
「なんでも、啜り泣く様な声と小さな悲鳴が聞こえるらしいよ、アレよね兄王子に殺された時の……」
「今回は血塗られたドレスが落ちていたって!」
「えっ!本当ーっ⁈ 」
「そう、庭師が見つけたらしいわよ、引き裂かれたみたいにボロボロだったんだって……」
「落ちる人影も出るんでしょう⁈ 」
「そう……夜中に窓から落ちる人影を見たらしいわ」
「アレよね、『北の塔の姫と兵士の幽霊』!」
「怖いーっ!」
きゃーっ!
洗い場にはメイド達の怯える声が響いていた。
噂の真相は知る人ぞ知る……
ーーーーーー*
「結局、王女様のお陰で二人の間が深まっただけじゃないの?」
「ゲホゲホッ」
うっ、飲んでいた紅茶がおかしなところへ入ってしまった。
私達がレイナルド公爵邸に帰った二日後、ソフィアが訪ねて来た。
彼女は来月、結婚式を挙げる。レオン様はせっかくだから盛大に行おうと仰ったらしいが奥様のお一人が懐妊された為、ソフィアが身内だけで行いたいと話をしたらしい。
その招待状を持って来てくれたのだ。
「心配して損したわ……ふふ、とにかく無事で良かったわね。……それにしても」
ソフィアはジロジロと私を見るとニヤッと笑う。
私の横にはエスターがピッタリと寄り添い、涼しい顔をして紅茶を飲んでいる。
その彼の左腕はずっと私の腰に添えられていた。
「エスター様は本当に、マリアナ王女様がこの国から出ていかれるまで仕事に行かれないんですか?」
「そうだ」
当然だと言わんばかりに冷然と言うエスター。
ソフィアはぷうっと頬を膨らませ私を見る。
「ちょっと、この人私に対する態度が酷くない⁈ 」
「……ははは」
エスターは以前ソフィアが私を罵っていた事が気に入らない。しかし、レオン様の妻であり、私が攫われた時に知らせてくれた事もあって渋々公爵邸に来ることを認めていた。
「エスター……」
(もう少し優しくしてあげて……)
彼に目で訴えてみた。私達は魂で惹かれあっているのだから、心が通じてもおかしくはない……と思う。
ぐっと腰が引き寄せられて、顎を持ち上げられた。
青い目がフッと細められ、顔が近くなる。
「何? 僕に甘えてるの?」
「ちっ、違うっ! 違うのっ、エスターっ」
「そこにいる人の事なんて気にしなくてもいいよ」
「……気にしてよ」
呆れ顔のソフィアが低い声で呟いた。
「ごっ、ごめんなさいソフィア。それで……えっと他は何の話だったかしら」
ソフィアは紅茶をコクリと飲み、カップを戻す。
「もうっ、ドレスの事よウエディングドレス。お母様がね、注文していたらしいんだけど……あなたのドレスのデザインがまた違っていたらしいのよ。どうせその隣にいらっしゃる騎士様が関わっているのだと思うんだけどね」
「そうなの?」
「僕の大切な人に着せるんだから僕がデザインしてもいいと思うけど? ダメじゃないよねシャーロット」
ワザと耳に口を寄せ囁くエスター。
塔から帰って来てから普段の距離が近くなった。離れるたびに捕らわれてしまう私が心配らしいのだけど……。
「は、はい……嬉しいです」
そんな私達のやり取りを眺めるソフィアは、甘過ぎるわっ、と言いながら、レイナルド公爵邸のシェフによる絶品ケーキを一口食べる。
「おいしい……レオンとお姉様方にも食べさせてあげたいくらい」
食べ終えたソフィアは、なんだか恥ずかしそうに私に訊ねた。
「……ねぇ、シャーロットは何処で何と言ってもらったの?」
「え? 何を?」
「やだ、『結婚しよう』って言ってもらったでしょ? 私はレオンから一昨日の夜に満天の星空の下で言ってもらったの……彼がちゃんと言っていなかったからって、私の前にひざまづいてね『一生大切にする、私と結婚してください』って、すごく素敵だったのっ!」
ポッと赤くなり身悶えするソフィア。
「……それで、シャーロットは?」
『結婚しよう』?
たしか……
「エスターは叔父様に婚姻を申し込んでくれたけど……」
それではダメなのかな?とソフィアに訊ねる。
何故か横にいるエスターがヒュッと息を呑み、腰に添えられた手が離れた。
「えっ? お父様に言っただけなの ⁈ 」
「ええ、言ってくれたの……それだけじゃダメ?」
「ダメよっ、やだ」
ソフィアはエスターを凝視する。
「ちゃんと言ってあげて下さいよ、エスター様」
「あ……ああ」
バツの悪そうな顔でエスターが返事をした。
ふふ、と笑ったソフィアは、また紅茶を飲む
「それからマリアナ王女様の事だけれど、結婚が決まったそうよ。良かったわね、これであなたも一安心よ」
「結婚? 本当に?」
あんなにエスターだけを想っていた方が……
本当?
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ここは城の王の間。
玉座に座る国王とその横に座る王妃。
二人が見下ろす先にはマリアナ王女が不満げな顔で立っている。
「やってくれたね……マリアナ」
王はマリアナを呼び、叱りつけていた。
エスターの『花』を二度も攫った事をレイナルド公爵家から強く抗議されたのだ。
「だって、私はエスターが好きなんです! エスターが欲しいのっ!」
「欲しいからと何でも手に入るものでは無いのだよ」
王が優しく話して聞かせるが、マリアナ王女は分からない様な顔をする。
「どうして?私は王女なのよ? 手に入らないなんて可笑しいわ」
「そうか、王女ならば何でも手に入ると思っているのか……」
ふう、と王はため息を吐いた。
マリアナは16歳になった。
こんな風に我儘に育ってしまったのは私の責任だ。
可愛がり過ぎたのだ……全てを与え叶えてきた。
そのせいか他人の気持ちを考えられない人間になってしまった。
「今、ミリアリアが留学している国は知っているかな」
「知っていますわ、同盟国でしょう? 海の向こうの何も無い国ですわ」
王はうむ、と頷く。何も無いということはないのだが……知っていただけ良しとしよう。
「彼の国の第二王子がお前を欲しいそうだよ」
「……何言ってるの? お父様」
その一言に、さすがにマリアナ王女も驚愕した。
同盟国の第二王子は変わり者と有名だったからだ。
雪の様に白い髪、褐色の肌に榛色の瞳をもつ秀麗な王子なのだが、その性格は冷淡で気に入った者以外は決して寄せ付けない。それに噂では特殊な収集癖があるという。
その為三十を過ぎても中々結婚相手が決まらずにいたのだ。
「彼方の王子も、お前と同じく何でも手に入ると思っている方らしいよ」
「嫌よっ」
「そう言うと思っていたよ、しかしもう了承したんだ、望まれていくんだ。幸せな事ではないか」
「嫌っ、私はエスターがいいのっ」
王はその言葉を待っていたかの様に満面の笑みを見せる。
「お前がそう言うだろうと、ミリアリアが王子に話を付けてくれてな、名前を一つ増やして下さったそうだ」
「名前?」
「サリム・エスター・クストア・マニデル王子だ、良かったなマリアナ」
「…………!」
王は玉座から立ち上がると王杖をマリアナ王女の前に突きつける。
「これは王命だ。本来なら王女が人攫いに加担するなどあり得ぬ事。それが同盟国の王族との婚姻などと、罰とも思えぬ寛大な処分をしてもらえただけでも有難いとおもわぬか!」
王は厳然とした態度でマリアナ王女に言い渡した。
「それは! 私はただ頼んだだけですわ」
「マリアナ、それが首謀者なのだという事が分からないのかい? いいかいコレは、婚姻というのは名ばかりの国外追放なのだよ」
「……そんなっ」
「それが嫌ならこれからこの国で一生幽閉され暮らすことになるのだよ?」
( 幽閉は絶対に嫌!)
そう思ったマリアナ王女は仕方なく結婚を受け入れた。
二週間という短期間で、マリアナ王女は同盟国のサリム王子の元へ嫁いだ。
変わり者と名高い王子が持つ邸の中にはあちらこちらに鳥籠が置いてあった。邸の中には無数の鳥の鳴き声が響いている。
「鳴き声が美しいだろう? 私はこの声が大好きなんだよ。ああ、君の声もミリアリア王女に聞いていた通りだ、まるで小鳥の囀りのように美しいね」
サリム王子は彼女の高い声が小鳥の様に愛らしいと大層喜び、大きな鳥籠の様な部屋を作るとマリアナ王女をどこにも行けない様に閉じ込めた。
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