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 謁見からシフトした御前会議の場で、おれの外遊デビューが決まってしまった。気持ち的には戦場いくさばに赴く心積りだ。

 シュザネット帝国は連邦国家を平定する意思がない。広くて寒くて、手に入れたって自分たちでは活かしきれないのが分かっている土地だからだ。地下資源はそれなりにありそうだけど、凍死の危険を冒してまで掘りに行きたくない。

「連邦国家は『連邦』と言うだけあって、大小の国々が連なっています。建前上はどの国も平等ですが、実際は最も広大な土地を持つツァージャイル共和国が力を持っていますね」

 馬車に揺られながら、ロベルトさんの講義を受ける。時々傍らのカナリーさんが捕捉してくれた。

「戦を仕掛けたところで、ツァージャイルにたどり着くまでに、沢山の小国を平らげなくてはなりません」

 親玉を叩く前に、寒さに凍えて全滅しそうだ。

「ですから、我が帝国としてはジーンスワークより北の土地は、いらないのですわ」

 納得した。管理官の派遣とか極寒冷地の食料問題とか、お金だけかかる上、征服者として土地の人に恨まれるなんて利益がない。

 逆に言うと、山脈から南は暖かいので、北の連中には大層魅力的に見えるらしい。隣の芝生は青いって言うけどね。

 ロベルトさんはジーンスワークからの旅の疲れも見せず、あれこれと世話をしてくれる。今回は旦那さんのマリクさんも一緒だ。

 表向き抗議の使者御一行さまなので、護衛以上の騎士は連れて行けない。代わりに、見た目は凡そ戦闘員には見えない儚げなロベルトさんと、穏やかな大型犬みたいなマリクさんがそばにいる。あと、意味深に微笑んでるけど、侍女さんトリオもなんかやらかしそう。

 トレアくんは置いて来た。普通の小姓さんだから戦闘になったら危ないし。侍従長さんはシェランディアの王宮に乗り込むときの面子に必要なので、危険を承知で随行している。護身術程度しか修めてないようだけど、おれはそれすら出来てない。アントニオさんは腕っ節が強いので随行している。

 あとはヴァーリ団長と騎士さまが三十名。外務省から担当補佐官が二名、侍従が五名。魔術師さんは三名。結構な大所帯だと思ったけど、全然足りないって言われた。一般人に扮した騎士さまと傭兵さんもいるらしい。人数は教えてくれなかった。あと、魔術師団の副団長さまが、現地合流する。

 るぅ姉は王妃宮に匿われて、ミカエレさまがガッチリ警護することになった。ミカエレさま、るぅ姉の無事な姿を見て、感極まって抱き締めてたよ。おれには見えなかったけど、ブライトさま曰く魔力増加が著しくて、一瞬辺りが白く染まったんだって。本人、魔術師団長さまに指摘されるまで、まるで気付いていなかったよ。

 ミカエレさまの他にるぅ姉のそばには魔術師団長さま、騎士団の副団長さま、るぅ姉付きの騎士さま。あと、傭兵さんがひとり。ご領主さまの元部下で、暁の獅子って二つ名持ちのバルダッサーレ・ヴィンチさん。縦も横も大きくて、癖のある赤毛が目を引く人だった。

 王妃宮の警備は通常より強化されたし、王都の騎士さまは常時警戒態勢だって。

 ご領主さま? 騎士団に居座って、副団長さまを顎で使っていらっしゃったよ。ジーンスワークで北の変化があったら、いつでも帰領出来るようにしてるけど。

 別口で、外務省の諜報部が間者を北とシェランディア王国に追加で送ったらしい。これは直接聞いたんじゃなくて、匂わせってヤツで耳にした。詳しく知らない方がいいけど、全く無知でもダメな案件だって。

 道程は気ばかり焦る。

 魔術師さまのところには、ステッラ副団長の魔法の蝶が絶えず送られてくる。揺れがキツくて身体中が痛いのが皆んなにバレていて、これ以上は動けないと言われてしまった。地味に凹む。

 窓を開けて外の景色を見る。南下するに従って、木々の種類が変わって来た。

「玻璃、大丈夫。心配ないよ」

 おれの不安が表情カオに出ていたんだろう。ブライトさまが柔らかく微笑んだ。

「ステッラが結婚する前の話しを聞いて」

 ちょっと内緒話みたいだ。

「彼がまだ、騎士団に入団したばかりのことだ」

 小柄なアルノルドさんは、騎士団の訓練に付いていくのがやっとで、新人同士の打ち合いでも勝った試しが無かった。入団しても落ちこぼれは容赦なく退団させられるのが規則なのに、何故か試験のたびに居残った。贔屓とか上官に取り入っているとか噂が出るのは、すぐだった。アルノルドさんがとても可愛かったからだ。

 ある日不満が爆発した一部の訓練生が、アルノルドさんに狼藉を働いた。夜中、寮の部屋に押し入ったんだって。

 おれは思わず、ブライトさまの腕にすがった。アルノルドさんもそんな目にあったんだ。

「未遂だよ」
 
 通報を受けて駆けつけた上官が見たのは、室内が真っ黒になる程の鼠の群れと、寮舎で飼っていた七匹の猫と、その真ん中でけろりと座っているアルノルドさん、身体中を鼠と猫に齧られた訓練生が三人。

 獣王の眼で鼠を呼び寄せ、それを狙って来た猫までも取り込んだ。

「彼は上官に言ったそうだよ。『傷は大したことないけど、鼠は病を呼ぶから気をつけて』とね」

 鼠と猫が去った部屋から運び出された三人は、医務室で消毒されて意識を取り戻したけど、すっかり正気を失っていたんだって。

 彼らは知らなかったんだ。アルノルドさんは、獣王の眼の力を見込まれて、ヴァーリ団長に請われての入団だったことを。獣魔や馬、伝書鳩を従属させるという、余人にはできないことが仕事なんだ。

 訓練への参加義務はなかった。それは秘密ではなかったので、殆どの上官は知っていた。彼らだって仲間として普通に話しかければ、アルノルドさんの特殊な事情は本人の口から知れたはずだ。最初からアルノルドさんの容姿を、色眼鏡で見ていたんだね。

「シェランディアの王が足入れ婚の夜の権利を主張しても、指一本触れることは出来ないだろうね。鼠のいない厨房なんてないし、鼠捕りの猫は必ず飼育される」

 ⋯⋯無数の鼠に襲われるって、ホラーだな。

「ステッラは鼠一匹、小鳥一羽から、何万、何億の軍勢を生み出すことができるんだ。獣魔の一頭や二頭、可愛いものだよ」

 厩で軍馬のブラッシングして、魔狼のユーリャちゃんたちをモフるような、おっとりした人で良かったね? アルノルドさん、最強?

「だから旦那さん、突入するの我慢してくれているんですね」

 納得した。自分の奥さんが酷い目に遭いそうなときに、我慢なんて辛いだろうに。

 ジーンスワークへの旅と比べると、かなりの強行軍だと思う。おれと外務の補佐官さんの体力がないんだよ。豪華な馬車でゴロゴロしているだけなのに(体を休めるのが仕事って言われた)、揺れが疲労を蓄積していく。

「はじめての外遊が、こんなに殺伐としていてごめんね」

 おれの頭を膝に乗せて髪を梳きながら、ブライトさまが謝まった。ブライトさま悪くないよー。

 国境を越えてシェランディア王国に入る際、国境検問所で暫し足止めされた。宗主国の王太子の足を止めるなんて、反逆の意思ありと見做されても仕方ないと思うんだけど。

 検問官はおれの存在を疑っていたらしい。本物は王宮にいると思っているからだ。

 おれは大正ロマン風の小紋を着て、なるべく派手目に装った。ブライトさまは渋ったけど、ロベルトさんとモーリンさんを従えて検問官の前に立つことにした。

 ブライトさまにエスコートされて馬車を降りる。王太子さまに手を引かれる平たい顔の異世界人なんて、おれ以外にいないだろう。どうだ、これ以上の説得力はない。

「そなたら、我が主人あるじの後見を得た異世界の華姫を疑うと?」

 ロベルトさんが威丈高に言った。ツンと顎を上げて冷たい眼で検問官を睨む。ブライトさまは高貴な方だから、検問官とは直接口を聞かない。

 「ましてや、宗主国の王太子殿下、否、帝国の皇太子殿下の訪いを阻むと申すかや?」

 ロベルトさんは旅の途中なので略礼装だけど、いつもの服と違ってヒラヒラと裾が長い。銀糸の美しい髪も結い上げて、髪飾りが南国の太陽の下で煌めいている。ロベルトさん、メッチャ美人。で、その美人が冷たく眼を細めるととても恐い。口調もご領主さまみたいだ。

「待ってください。ぼくをお疑いと伺いました。それは何を根拠となされておいででしょう」

 ジャパニーズ奥義、曖昧な微笑み。検問官はおそらく伯爵子息よりは身分が下なので、お辞儀はしない。

 小道具で帯に挿していた末広(扇子)をパッと広げて口元を隠す。末広これ、礼装のときに使うものだから小紋のときはNGなんだけど、扇面が金銀なので、ハッタリかますのに丁度いいと思って仕込んでみた。

 案の定、検問官は黄金色の末広に驚き、おれの装いを上から下まで見た。

「申し訳ありません。殿下のお連れさまなら、ご本人に間違いありません。直ぐにお通りください!」

 ピシッと姿勢を正して、声を張り上げる。若干顔色が悪い。帝国の皇太子殿下を検問するって、一生のうちに、そう体験できるものじゃない。仮想敵国の検問官だけど、同情しちゃうな。

 強行突破は最後の手段だったから、なんとかなって良かった。見たことないキモノの効果か、黄金色の末広か、ロベルトさんの氷の眼差しか⋯⋯全部だったと言うことで。

 おれは馬車に戻って、ホッと息をついた。

「玻璃の勇気に感謝する」

 自分を害する可能性がある国で、姿を晒す恐怖。後宮に納められたアルノルドさんには、自衛手段があった。それを持たないおれを、ブライトさまは心配している。

 今回の旅にあたり、おれは幾つかアクセサリーを貰った。ブレスレット三つとアンクレット二つ。小さな石が連なったデザインで、それぞれにブライトさまの魔力が込められている。万が一引き離されたとき魔力を辿れるようになっているが、おれはそれを活用できるわけじゃない。ホントにただのGPSだ。

 ブライトさまはおれの手首を引き上げて、ブレスレットにキスをした。手のひらを返して、そこにもキス。おれもお返しに、ブライトさまの手を取ってキスをした。

 ブライトさまに凭れて揺れをやり過ごしていると、下の階から(二階建キャンピングカー仕様なんだ)モーリンさんが上がってきて、魔術師さまから、今後のスケジュールについて問い合わせがあると言った。

「変更はない。ステッラ副団長は大使館にいるか?」

「はい。ご本人の報告に虚偽がなければ」

 大使館とは名ばかりの、管理官庁舎だと聞いた。対等な国交じゃなく、シュザネット王国が上の立場だからね。途中の旅籠も使わないくらいだ。宿泊はシェランディアの施設は使わない。

 シェランディア王国の首都に入ったのは、夜も更けてからだった。おれは半分眠っていて、馬車を降りるのもブライトさまに抱かれていた。

 管理官庁舎で出迎えてくれたのは、駐在管理官だったらしいけど、おれは挨拶できなかった。トロトロまどろんでいるうちに、ベッドに押し込まれて寝かしつけられる。閉じる目蓋を無理やり開くと、ブライトさまがおでこにキスをくれた。

「ゆっくりおやすみ」

「はい⋯⋯」

 すうっと意識が沈んで、気付くと知らない天井だった。

 うっそー。おれ寝こけて朝になっちゃった。ここ、管理官庁舎の宿泊棟だよね。管理官さんとステッラ副団長に、挨拶したかったのに。

 泡食って起き上がろうとしたら、隣に眠っていたブライトさまが目を開けた。まだカーテンの向こうは暗い。おれが眠った後もきっと情報交換とかしてるから、もっと眠らせてあげなきゃ。

「まだ早いです。それとも早朝から何かありますか?」

 モーニングミーティングとか、ご飯食べながら打ち合わせとか。ないならもう少し、眠ってもらおう。

 と、思ったのに。

 ブライトさまが蕩ける笑顔でのしかかってきた。

 あれ? なんでふたりして、素っ裸ですのん?

 触れる感触は素肌だ。肘で体を支えたブライトさまはチュッと唇を重ねてきた。

「おはよう。よかった、元気そうだ」

 疲れただけだから、一晩眠って復活したよ。

「はい。昨夜はお風呂も入らずに寝ちゃいましたね。今から支度って出来るでしょうか?」

「一応、拭いてはあるけど、用意させるよ」

「お湯を張るだけなら、自分で⋯⋯やんっ」

 耳いじっちゃダメ。

「ふふ、可愛い」

「ダメです、アルノルドさんの救出が先です」

 あちこち触られながら、抗議する。ダメなときは、ちゃんと伝える約束だもん。

「魔力が薄くなってるんだ。昨夜、ステッラの良人おっとに、万が一のために補充しておくよう進言された」

 おれ挨拶してないのに、一方的に魔力観察されてる! て言うか、初めましての挨拶、ピカピカでただいま満たされてます、な状態でするの⁈ 恥ずか死ねる!

 アルノルドさんも、体内の旦那さまの魔力を辿って無事が確認できた。だから、おれもブライトさまの魔力で染めてもらうのは大事だけど⋯⋯。

「ごめんね。そんな理由で愛し合いたくないんだけど⋯⋯」

「ううん、ぼくもお腹の中、寂しくなってたから」

 これは本当。

 ブライトさまの魔力はぽかぽかと暖かい。カナリーさんたちに確認したところ、ぽかぽかが減少するタイミングで、おれのピカピカが薄れてくるらしいから、この感覚は魔力の流出なんだろう。⋯⋯する度バレるんだね。

「寂しいの?」

「⋯⋯うん」

 頷くと、また唇が落ちてきた。今度は小鳥のキスじゃない。おれの唇をこじ開けて、ねっとりと舌が絡められた。

 裸の素肌を手のひらが滑って、胸の尖りに辿り着く。先端を愛撫されて、喉がひくりと動いた。声はブライトさまの口の中に消える。

 キスと胸への愛撫で息も絶え絶えになった頃、ようやく唇が離された。

「お腹の中が寂しいなんて、なんて誘い文句だろうね」

 ⋯⋯ヤバイ。ケモノスイッチ押しちゃった?

 大きく足を広げられ、おれの大事なところにブライトさまのが擦り付けられた。おれのもさっきのキスで元気になってるけど、ブライトさまのは恐ろしいほど太くて長くて熱い。でも、おれに痛い思いなんて一切させない。

 ぐずぐずに溶かされて、受け入れる。おれの口からはあんあんと言う声しか出てなくて、時折耳に吹き込まれる睦言にも感じてしまう。

「あん、⋯⋯あっ。もう、あったかいの、ちょーだい⋯⋯ッ。ひゃあんッ」

 奥、こんこんしちゃ、ダメ!

「イきそう?」

「うん⋯⋯うん⋯⋯、イくの、イくの⋯⋯ッ」

 一緒がいい! そう思ったとき、最奥でグプンと音がした。

「ぁあぁぁっ⋯⋯んはッ、あぁん」

 長く続く絶頂。昇る頂きは高い。

「ちょーだいッ、ちゃんとちょーだいッ」

「今、あげるよ⋯⋯ッ」

 ⋯⋯熱い。

「ぽかぽか⋯⋯きたぁ⋯⋯」

「可愛い⋯⋯玻璃。こら、もぐもぐしないの」

「おなか、あったかいの⋯⋯きもちいい⋯⋯」

 ブライトさまが居座る場所が、勝手に蠢く。

「ね、もう、くれないの?」

 ちょっと悪戯してみたくなった。あれ、普段のおれ、こんなことするっけ? なんて、頭の裏側で考えながら、くすくすと笑いが漏れる。

 繋がったまま、腰を回してみた。

「あ⋯⋯はっ、んん」

 ダメ、自爆する! 今のダメだった!

「⋯⋯魔力に酔ったとはいえ、君が悪い」
「え?」

 突然の抽送。

「はっ、あぁああん⋯⋯やっ、そこっ⋯⋯あん、ひゃあんッ⋯⋯やんッ」

 揺さぶられて、昇り詰めて、熱を受け止めて。カーテンの向こうはすっかり明るくなっていた。

 その数時間後、足腰立たないおれがブライトさまに抱きかかえられて、アルノルドさんの旦那さまと顔を合わせた瞬間。

「ピッカピカだねぇ」

 おれは赤面する以外にできることがなかったのだった。
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