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知らない話を語る人の、愛のお話。
出会いは記憶の彼方に。3/8
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最後ちょっとだけ、時系列的に『恋のお話』とかぶります。
⁂ ⁂ ⁂ ⁂ ⁂
ジョセフが宰相府に配属されて一ヶ月が経ち、いよいよエスターク王国の若き国王リュシフォードが婚姻の儀式を大聖堂で行う日も迫ってきた。
宰相府と典礼府、外務府も交えて国の内外へ向けた沢山の招待状を作る。美しい筆蹟の持ち主は軒並み引っ張られていったので、宰相府もかなり人手不足に陥った。それでもランバートは、先年にあった王弟のお披露目会の準備期間よりも、断然マシだと笑った。
全ての準備を終えて、宰相府の面々は、粛々と当日を待つばかりだ。
ランバートは人気のない宰相府の執務室で戸締りをしながら、入り口で待つ背の高い男の気配を感じていた。姿勢良く立つ姿はまさに高潔な騎士で、自分の下で燻っているのは申し訳なく思う。利き手の腱を傷付けたと言っていたが、入念な訓練で日常生活には支障がないようだ。世間話の合間に聞いたところによると、体術の訓練は怠っていないらしい。
そんな逞しい男に送られて自宅に帰るのは、とてつもない安心感があった。最初は食事の心配をされて、一緒に夕食を摂ることから始まった。ジョセフの配属初日に共に食事を摂ったが、その後なんとなく忙しさにかまけて夕食を摂りそびれていたのがバレた。
ランバートは日頃から食事を抜き慣れていたので気にしていなかったが、ジョセフは大いに気にしたようだ。
ジョセフは欲しい資料はすぐに集めてきたし、遅れがちな提出書類も各部署から効率的に集めてきた。どんな魔法を使っているのか、不思議に思う手腕のお陰で、ランバートの仕事は格段に楽になった。そのために雇用された補佐官補佐ではあったが、予想を上回る有能さに大助かりだった。
おまけにジョセフはお茶を淹れるのも上手かった。本人曰く、騎士見習いのころに仕込まれたものらしい。騎士の中には身の回りの全てを自分付きの見習いにさせる者もいると聞いて、感心するやら呆れるやら、ランバートはお茶を飲みながらお猫様からの差し入れの菓子をいただく日々を過ごした。
ランバートはお茶を飲む余裕があったのに驚いていたが、ジョセフは休憩時間が短すぎることに驚いていた。そこからなし崩しに食事を抜かしていることがバレて、半ば強制的に共に帰宅するようになった。
「ちゃんと食事をするまで、家に帰しませんからね」
ジョセフはいい笑顔でランバートを脅した。
幸いジョセフのおかげで仕事は以前より早く片付いているので、退勤時間も早くなっている。残業は無くならないが格段に早いあがりなので、ランバートはそれでジョセフの気がすむなら、一日くらいいいかと妥協した。
それがズルズルと続き、習慣化してしまった。
最初の日は屋台で食事をした。時間が時間だけに酔っ払いがひしめいていたが、立派な体躯の元騎士に絡んでくる輩はいなかった。
そのときランバートは夕食を摂らなくなった理由を思い出した。彼が仕事の終わりに寄れる飲食店は、夜遅いせいもあって飲み屋ばかりだった。酔っ払いに絡まれて怖くなって、空腹を紛らわしながら眠ったのが最初だ。
「ジョセフがいてくれると、安心して美味しいものが食べられるね」
たくさん注文した料理の端っこを、チマチマとつついただけでお腹がいっぱいになる。昼間にお猫様の差し入れを食べた日などは空腹感がない。けれどジョセフは絶対的に栄養が足りてないからと、最後にもう一口食べさせてくるから、ランバートは少しずつ食べる量が増えてきていることを自覚した。
残りを全部綺麗に平らげたジョセフは、当然のように自宅まで送ってくれる。終いには朝も迎えにやってきて、なし崩しに朝食まで一緒に食べている。四六時中一緒にいて、まるで家族のようだ。ランバートは甲斐甲斐しい補佐官補佐にすっかり安心して、自宅の鍵を渡したのだった。
いつの間にか寝室の扉の向こうから、朝の挨拶をするジョセフの声を目覚ましがわりにしている。流石に申し訳なくなって、ランバートは朝食を食べながら謝る毎日だ。
「こんなつもりで鍵を渡したんじゃないんだけど。毎朝ごめんね。もともと生活力は自分でも情けないくらいないんだけど、君にこんなに負担をかけるなんて」
「負担なんて思っていませんよ。むしろ他に起しにくる男がいなくてよかった」
「⋯⋯被害者は今のところジョセフだけだよ」
「そういうことじゃないんですけれどね」
そんな会話を交わしつつ食べているのは、ジョセフが道すがらに買ってきたパンに、やっぱりジョセフが買ってきた惣菜を乗せたものだ。
ランバートはすぐに満腹になってしまったが、ジョセフが残りをさっと手元に寄せて、止める間もなく齧り付いた。
「待って待って、私の食べたとこだけ千切るから!」
「もう食べちゃいました」
ランバートは至れり尽くせりの補佐官補佐にすっかり甘やかされて、自分が駄目になっていくのではと心配になった。
そうした日々の終わりに、可愛らしいお猫様の美しい花嫁姿を見て感動して、披露目のパレードも夜会も恙無く終え、ランバートは肩の荷を下ろした。
「ジョセフに送ってもらうのも、次の繁忙期までお預けかな」
潤んだ瞳でランバートは言った。幸せそうな国王夫妻の姿に感動して号泣した名残だ。国賓のお世話は宰相府の管轄ではないので、夜会が終わればランバートの役目も終わる。
いつも通りにふたり並んで夜道を歩いた。夜の街は自国の王の成婚に沸き返り、屋台も食堂も人が溢れて祝いの杯を交わしている。
「座るところがなさそうだ。どうしようかな。お腹空いたのに」
珍しく自分から空腹を訴えるランバートに、ジョセフは喜んだ。しかし、そこかしこで乾杯の掛け声が響き、朗らかに歌い踊る人々を押しのけて座席を確保するのは難しそうだ。
ふたりは屋台で食べるのは諦めて、持ち帰りの出来る料理をいくつか見繕うと、ランバートの家で食べることにした。
「そう言えば、夜に部屋に入ってもらうのって初めてだっけ?」
ランバートは言いながらテーブルの上に買ってきた夕食を並べて、めでたい日だからと、以前宰相閣下にもらったいい酒の封を切る。
「いえ、俺は酒は遠慮します」
「あれ? 呑めるよね? 結構ザルって聞いたけど」
騎士団の連中は酒豪が多い。ジョセフも実はその口だとランバートは知っている。
「食事だけしたら、帰りますから」
「泊まってけば?」
「⋯⋯、言ってる意味、分かってます?」
「酔っ払っても平気だよ。ベッド貸すし。私はソファーで充分だし。なにしろ小さいから」
国王陛下の伴侶様ほどではないが、ランバートは一般男性の平均身長にわずかに届かない。
「⋯⋯他意はないことはわかりました」
宙を睨んだジョセフは何かを諦めたようにため息を漏らした。
それからふたりは夕食を食べた。もちろん大半がジョセフの腹に収まった。ランバートもいつもよりちょっぴりだけ沢山食べた。気分が高揚していたおかげだろう。
場所を移してソファーで飲む上等の酒は、大層美味でランバートは上機嫌だった。頼れる補佐官補佐は仕事の面だけじゃなく、プライベートまで完璧に面倒を見てくれる。
「私、ジョセフが仕事を辞めたら、死んじゃいそうです」
ジョセフの補佐がなくなったら、仕事が回らなくなるに決まっている。一度覚えた快適な職場環境は、知らなかったころに戻せるわけがない。
しみじみ言うと、グラスを傾けていたジョセフの動きが止まった。ローテーブルにグラスを置いて、隣に座るランバートに向き直る。
「では、一生そばに居させてください」
「え?」
「結婚を前提に、お付き合いしてください」
「ええぇ⁈」
「怪我で退役することになったとき、書類を持って来たんです。皆が『若いのに』『勿体ない』と俺を哀れむ中、あなたはひとりだけ『お疲れさまでした』と言って微笑んだんです」
ランバートには覚えがない。
「真っ青な顔色で、真っ黒な隈を作ってふらふらして、俺よりよっぽど『お疲れさまでした』と言ってあげなきゃいけないあなたに労られて、一目で惚れました」
暫く呆然としていたランバートは、何を言われたのか理解すると白い面貌を薄紅に染めた。
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ジョセフが宰相府に配属されて一ヶ月が経ち、いよいよエスターク王国の若き国王リュシフォードが婚姻の儀式を大聖堂で行う日も迫ってきた。
宰相府と典礼府、外務府も交えて国の内外へ向けた沢山の招待状を作る。美しい筆蹟の持ち主は軒並み引っ張られていったので、宰相府もかなり人手不足に陥った。それでもランバートは、先年にあった王弟のお披露目会の準備期間よりも、断然マシだと笑った。
全ての準備を終えて、宰相府の面々は、粛々と当日を待つばかりだ。
ランバートは人気のない宰相府の執務室で戸締りをしながら、入り口で待つ背の高い男の気配を感じていた。姿勢良く立つ姿はまさに高潔な騎士で、自分の下で燻っているのは申し訳なく思う。利き手の腱を傷付けたと言っていたが、入念な訓練で日常生活には支障がないようだ。世間話の合間に聞いたところによると、体術の訓練は怠っていないらしい。
そんな逞しい男に送られて自宅に帰るのは、とてつもない安心感があった。最初は食事の心配をされて、一緒に夕食を摂ることから始まった。ジョセフの配属初日に共に食事を摂ったが、その後なんとなく忙しさにかまけて夕食を摂りそびれていたのがバレた。
ランバートは日頃から食事を抜き慣れていたので気にしていなかったが、ジョセフは大いに気にしたようだ。
ジョセフは欲しい資料はすぐに集めてきたし、遅れがちな提出書類も各部署から効率的に集めてきた。どんな魔法を使っているのか、不思議に思う手腕のお陰で、ランバートの仕事は格段に楽になった。そのために雇用された補佐官補佐ではあったが、予想を上回る有能さに大助かりだった。
おまけにジョセフはお茶を淹れるのも上手かった。本人曰く、騎士見習いのころに仕込まれたものらしい。騎士の中には身の回りの全てを自分付きの見習いにさせる者もいると聞いて、感心するやら呆れるやら、ランバートはお茶を飲みながらお猫様からの差し入れの菓子をいただく日々を過ごした。
ランバートはお茶を飲む余裕があったのに驚いていたが、ジョセフは休憩時間が短すぎることに驚いていた。そこからなし崩しに食事を抜かしていることがバレて、半ば強制的に共に帰宅するようになった。
「ちゃんと食事をするまで、家に帰しませんからね」
ジョセフはいい笑顔でランバートを脅した。
幸いジョセフのおかげで仕事は以前より早く片付いているので、退勤時間も早くなっている。残業は無くならないが格段に早いあがりなので、ランバートはそれでジョセフの気がすむなら、一日くらいいいかと妥協した。
それがズルズルと続き、習慣化してしまった。
最初の日は屋台で食事をした。時間が時間だけに酔っ払いがひしめいていたが、立派な体躯の元騎士に絡んでくる輩はいなかった。
そのときランバートは夕食を摂らなくなった理由を思い出した。彼が仕事の終わりに寄れる飲食店は、夜遅いせいもあって飲み屋ばかりだった。酔っ払いに絡まれて怖くなって、空腹を紛らわしながら眠ったのが最初だ。
「ジョセフがいてくれると、安心して美味しいものが食べられるね」
たくさん注文した料理の端っこを、チマチマとつついただけでお腹がいっぱいになる。昼間にお猫様の差し入れを食べた日などは空腹感がない。けれどジョセフは絶対的に栄養が足りてないからと、最後にもう一口食べさせてくるから、ランバートは少しずつ食べる量が増えてきていることを自覚した。
残りを全部綺麗に平らげたジョセフは、当然のように自宅まで送ってくれる。終いには朝も迎えにやってきて、なし崩しに朝食まで一緒に食べている。四六時中一緒にいて、まるで家族のようだ。ランバートは甲斐甲斐しい補佐官補佐にすっかり安心して、自宅の鍵を渡したのだった。
いつの間にか寝室の扉の向こうから、朝の挨拶をするジョセフの声を目覚ましがわりにしている。流石に申し訳なくなって、ランバートは朝食を食べながら謝る毎日だ。
「こんなつもりで鍵を渡したんじゃないんだけど。毎朝ごめんね。もともと生活力は自分でも情けないくらいないんだけど、君にこんなに負担をかけるなんて」
「負担なんて思っていませんよ。むしろ他に起しにくる男がいなくてよかった」
「⋯⋯被害者は今のところジョセフだけだよ」
「そういうことじゃないんですけれどね」
そんな会話を交わしつつ食べているのは、ジョセフが道すがらに買ってきたパンに、やっぱりジョセフが買ってきた惣菜を乗せたものだ。
ランバートはすぐに満腹になってしまったが、ジョセフが残りをさっと手元に寄せて、止める間もなく齧り付いた。
「待って待って、私の食べたとこだけ千切るから!」
「もう食べちゃいました」
ランバートは至れり尽くせりの補佐官補佐にすっかり甘やかされて、自分が駄目になっていくのではと心配になった。
そうした日々の終わりに、可愛らしいお猫様の美しい花嫁姿を見て感動して、披露目のパレードも夜会も恙無く終え、ランバートは肩の荷を下ろした。
「ジョセフに送ってもらうのも、次の繁忙期までお預けかな」
潤んだ瞳でランバートは言った。幸せそうな国王夫妻の姿に感動して号泣した名残だ。国賓のお世話は宰相府の管轄ではないので、夜会が終わればランバートの役目も終わる。
いつも通りにふたり並んで夜道を歩いた。夜の街は自国の王の成婚に沸き返り、屋台も食堂も人が溢れて祝いの杯を交わしている。
「座るところがなさそうだ。どうしようかな。お腹空いたのに」
珍しく自分から空腹を訴えるランバートに、ジョセフは喜んだ。しかし、そこかしこで乾杯の掛け声が響き、朗らかに歌い踊る人々を押しのけて座席を確保するのは難しそうだ。
ふたりは屋台で食べるのは諦めて、持ち帰りの出来る料理をいくつか見繕うと、ランバートの家で食べることにした。
「そう言えば、夜に部屋に入ってもらうのって初めてだっけ?」
ランバートは言いながらテーブルの上に買ってきた夕食を並べて、めでたい日だからと、以前宰相閣下にもらったいい酒の封を切る。
「いえ、俺は酒は遠慮します」
「あれ? 呑めるよね? 結構ザルって聞いたけど」
騎士団の連中は酒豪が多い。ジョセフも実はその口だとランバートは知っている。
「食事だけしたら、帰りますから」
「泊まってけば?」
「⋯⋯、言ってる意味、分かってます?」
「酔っ払っても平気だよ。ベッド貸すし。私はソファーで充分だし。なにしろ小さいから」
国王陛下の伴侶様ほどではないが、ランバートは一般男性の平均身長にわずかに届かない。
「⋯⋯他意はないことはわかりました」
宙を睨んだジョセフは何かを諦めたようにため息を漏らした。
それからふたりは夕食を食べた。もちろん大半がジョセフの腹に収まった。ランバートもいつもよりちょっぴりだけ沢山食べた。気分が高揚していたおかげだろう。
場所を移してソファーで飲む上等の酒は、大層美味でランバートは上機嫌だった。頼れる補佐官補佐は仕事の面だけじゃなく、プライベートまで完璧に面倒を見てくれる。
「私、ジョセフが仕事を辞めたら、死んじゃいそうです」
ジョセフの補佐がなくなったら、仕事が回らなくなるに決まっている。一度覚えた快適な職場環境は、知らなかったころに戻せるわけがない。
しみじみ言うと、グラスを傾けていたジョセフの動きが止まった。ローテーブルにグラスを置いて、隣に座るランバートに向き直る。
「では、一生そばに居させてください」
「え?」
「結婚を前提に、お付き合いしてください」
「ええぇ⁈」
「怪我で退役することになったとき、書類を持って来たんです。皆が『若いのに』『勿体ない』と俺を哀れむ中、あなたはひとりだけ『お疲れさまでした』と言って微笑んだんです」
ランバートには覚えがない。
「真っ青な顔色で、真っ黒な隈を作ってふらふらして、俺よりよっぽど『お疲れさまでした』と言ってあげなきゃいけないあなたに労られて、一目で惚れました」
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