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番外編
運命はそこにある。
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狼の民×魔女っ子
狼の民の長の総領息子であるマティアスは、一族に於いては王子様と言っていい。血筋も実力も一族の中では群を抜いていて、妻を迎えるのに不足しているのは、年齢だけだった。
マティアスの番はベリンダといい、ふたつ年上の只人である。
マティアスはベリンダと初めて出会った日を覚えていない。別に彼が薄情というわけではない。自分の姉や母親に初めて会った日を覚えている人が、どれほどいるだろうか。物心ついたときから当たり前に傍いる人、それがベリンダと言う少女だ。
一方のベリンダはマティアスに出会った日を、朧げに覚えている。頭の上に可愛いとんがり耳を生やして、ふさふさの尻尾を持つ赤子が、まっすぐに自分に向かってハイハイしてきた。狼の民はもともと四つ足の種族なので、赤子といえど結構な速度だった。
後に大人たちによって補足された記憶によると、マティアスは尻餅をついたよちよち歩きのベリンダににじり寄り、口を舐め、ほっぺたを舐め、首を甘噛みしたらしい。
狼の民の習性をよく知らなかったベリンダの母親、緑の魔法使いルシンダは、微笑ましく見ていた。慌てたのは狼の民側である。一族の王子が一歳にもならぬうちに、番を見出したのだから。
傍にいた母親によってマティアスの父親である長が呼ばれ、長老が呼ばれ、祭事を司る巫女長が呼ばれた。
一族の長と付く者全てが集められ、ルシンダに頭を下げて、ベリンダと狼の民の総領息子を会う機会を作って欲しいと頼んだ。
ベリンダ自身が長じてマティアスを受け入れなかったのなら仕方がないが、狼の民に理解のない只人の家族は、番と見初められた存在を隠してしまうことがままある。只人は本能が薄く本人も番の認識ができない上、異種族を受け入れがたく思う風潮もある。
狼の民側にとっては深刻である。幼いうちに番と出会ってしまった場合、自我が形成される前に引き離されてしまうと、人格形成がうまくいかず、最悪死んでしまう。
緑の魔法使いはにっこり笑って狼の民側の懇願を受け入れた。ただし条件付きで。
娘が狼の民の若長を好きになったら。
もちろん、若長の成人は待つこと。
狼の民の長は条件を受け入れた。もともと彼らは甲斐性のない雄の婚姻を認めていない。自分の家も持てない半人前が、一丁前に番の純潔を奪うなど、雄の風上にもおけぬ愚かな所業と誹られる。
こうしてマティアスとベリンダは双方の家族公認で、親しく交流することになった。ベリンダの父親を蚊帳の外に置いて。⋯⋯その夜、幼い娘の嫁入りを思って彼が枕を濡らしたのは、仕方のないことだった。
マティアスは幸運なことにベリンダの傍にあって、冷静で思慮深い性格に育った。天真爛漫な番の行動を上手くフォローしたし、難しいことを考えるのが苦手なベリンダは、年下ながら頼もしいマティアスに上手に甘えることができた。
領主の息子のアリスレアとベリンダが仲良くなったときも、彼は神子返りでマティアスを脅かす存在にはなり得なかったし、アリス本人に婚約者がいたのでなんの問題もなかった。
マティアスが十二歳、ベリンダが十四歳のとき、事件は起きた。婚約者を尋ねて王都に行ったアリスレアが、そのまま帰って来なくなったのだ。
「アリスぅ、なんでアリスが王妃様なのよぅ」
なんでも話せる親友を失って、ベリンダは少し不安定になった。慰めるマティアスもベリンダが自分以外の存在に心を揺らすことに苛立った。それは、泣きながらベリンダが言った言葉で和らいだけれど。
ベリンダはマティアスに対する恋心を、アリスレアに話すことで一族の王子たる狼の民の総領息子に嫁ぐ不安を和らげていたのだ。
魔法使いは気儘だ。
黒の魔法使いと緑の魔法使いの間に生まれたベリンダは、身の内に抱える魔力の量は妖精に近い。
神々と妖精の気紛れはしばしば騒動を巻き起こす。ベリンダは自分がその気が強いことを自覚していて、いずれ狼の民を率いていくマティアスと婚姻を結ぶことを不安に思っていた。
もうひとつ、否、同じことか。ベリンダは一部の番を持たぬ狼の民から嫌がらせを受けていた。只人は総領息子の妻に相応しくないというもので、彼女はアリスレアに口止めして不安を吐露していた。
マティアスは大人に混じって狩をしたり、集落の警備に参加したりしながら、ベリンダを労り、甘やかして、大切にした。マティアスがベリンダを大切にすればするほど、陰で雑言を浴びせる輩は、ひどく狡猾に彼女を苛んだ。
ベリンダを目の敵にしていたのは、番のいない若い雌の集団だった。彼女たちはより条件のいい雄と番うことを夢見ていたけれど、群れで一番の雄はすでに番を定めていた。
別にベリンダにとって代わろうとは思っていない。番を定めた狼の民は、他を見向きもしないのは本能で知っている。ベリンダを排除したところで、空いた席に自分たちの誰かが座ることなどない。ただ、条件のいい雄を自分たちの鼻先から掻っ攫っていた只人の少女に嫌がらせがしたかっただけだ。
彼女らは知らなかったが、ベリンダは強かった。魔法使いの両親の間に生まれて、妖精たちに可愛がられた少女は、つぶやきひとつで彼女らを屠ることができたろう。ベリンダはただ、大好きなマティアスが将来導くことになる狼の民を傷つけたくない一心で、彼の前ではほわほわと微笑んだ。
そして調子に乗った彼女らは、大人の目を盗んで集団でベリンダを囲い、さんざっぱら貶して愉悦に浸っているところを、マティアスそのひとに見つかったのである。
いまだ未成年ながら長の直系で、乳児のころに番を定めたマティアスは、精神的にも身体的にも安定して、感覚も鋭かった。まして愛しい番の細やかな変化を見逃すはずがない。ベリンダを信じて見守っていたに過ぎなかった。
目の前で番を害された狼の民は、相手を屠るまで止まらない。爪を立て、牙を剥き出し、唸り声を上げて飛びかかってきた狼の民の総領息子に気づいた雌たちは、自身の生を諦めた。十二歳の少年に敵わないことを知っていたからだ。
ドーン、と音がして、マティアスと雌たちの間に巨大な隕石孔が出現した。
パラパラと降り注ぐ砂利の雨を浴びながら、雌たちは隕石孔の中心を見た。そこにいたのは、赤い多毛を風にそよがせた魔法使いの少女で、彼女は雌たちと対面で隕石孔の淵に立つマティアスに説教を始めた。
「ダメよぅ、マッティ。この子たちは、マッティの民だよぅ」
「でも、ベリーを蔑ろにしている。ベリーは俺の番だ。狼の民を率いる母たる者だ。ベリーが彼女たちを統べるために、自分で解決したいのかと見守っていたけど、直接目にしたら、手を出さずにいられない」
「この子たちもね、好きな人ができたらわかってくれるよぅ。だって、狼の民だもん」
好きな人ーー狼の民にとっての番。ベリンダには淡くしか感じられない本能だが、彼女たちはいつか感じるだろう。そして、自分たちの愚かな行動を思い出して後悔するはずだ。
「あたしが狼の民だったら、この子たち、なんにもしなかったよぅ。一族の大事なマッティを、只人が盗っちゃったから、ちょっと意地悪しただけだよぅ」
「ベリーはそいつらを許すの?」
「もともと怒ってないよぅ。ちょっぴり悲しかっただけ」
マティアスは大きく抉れた隕石孔に飛び込んだ。ひらりと尻尾を立ててベリンダの元に降り立つと、すでに身長も並んだ年上の少女をぎゅっと抱きしめた。
「優しいベリーが好きだよ」
「あたしも優しいマッティが好き。だからあの子たちのこと、許してあげよう?」
「⋯⋯⋯⋯次はないよ?」
「うん。あの子たちも、もうなんにもしないよ」
ベリンダは隕石孔の上を見上げた。若い雌たちは無言で首を縦に振った。総領息子の本気の怒りも恐ろしいし、自分たちが只人と蔑んだ魔法使いの少女もとんでもない力を見せつけてきた。彼女たちはベリンダを認めざるを得なかった。
こうしてベリンダは少しだけ、狼の民の総領息子の妻になる自信がついた。⋯⋯大事な幼馴染みが、帰って来ない心配は別として。
それから三年の間、ふたりはシュトレーゼンの緑豊かな土地で、互いを補い合いながらゆっくりと大人に向かって成長した。
マティアスとベリンダが、人格を変えて逞しくなって帰ってきたアリスレアと再会するのは。
もうすぐ。
狼の民の長の総領息子であるマティアスは、一族に於いては王子様と言っていい。血筋も実力も一族の中では群を抜いていて、妻を迎えるのに不足しているのは、年齢だけだった。
マティアスの番はベリンダといい、ふたつ年上の只人である。
マティアスはベリンダと初めて出会った日を覚えていない。別に彼が薄情というわけではない。自分の姉や母親に初めて会った日を覚えている人が、どれほどいるだろうか。物心ついたときから当たり前に傍いる人、それがベリンダと言う少女だ。
一方のベリンダはマティアスに出会った日を、朧げに覚えている。頭の上に可愛いとんがり耳を生やして、ふさふさの尻尾を持つ赤子が、まっすぐに自分に向かってハイハイしてきた。狼の民はもともと四つ足の種族なので、赤子といえど結構な速度だった。
後に大人たちによって補足された記憶によると、マティアスは尻餅をついたよちよち歩きのベリンダににじり寄り、口を舐め、ほっぺたを舐め、首を甘噛みしたらしい。
狼の民の習性をよく知らなかったベリンダの母親、緑の魔法使いルシンダは、微笑ましく見ていた。慌てたのは狼の民側である。一族の王子が一歳にもならぬうちに、番を見出したのだから。
傍にいた母親によってマティアスの父親である長が呼ばれ、長老が呼ばれ、祭事を司る巫女長が呼ばれた。
一族の長と付く者全てが集められ、ルシンダに頭を下げて、ベリンダと狼の民の総領息子を会う機会を作って欲しいと頼んだ。
ベリンダ自身が長じてマティアスを受け入れなかったのなら仕方がないが、狼の民に理解のない只人の家族は、番と見初められた存在を隠してしまうことがままある。只人は本能が薄く本人も番の認識ができない上、異種族を受け入れがたく思う風潮もある。
狼の民側にとっては深刻である。幼いうちに番と出会ってしまった場合、自我が形成される前に引き離されてしまうと、人格形成がうまくいかず、最悪死んでしまう。
緑の魔法使いはにっこり笑って狼の民側の懇願を受け入れた。ただし条件付きで。
娘が狼の民の若長を好きになったら。
もちろん、若長の成人は待つこと。
狼の民の長は条件を受け入れた。もともと彼らは甲斐性のない雄の婚姻を認めていない。自分の家も持てない半人前が、一丁前に番の純潔を奪うなど、雄の風上にもおけぬ愚かな所業と誹られる。
こうしてマティアスとベリンダは双方の家族公認で、親しく交流することになった。ベリンダの父親を蚊帳の外に置いて。⋯⋯その夜、幼い娘の嫁入りを思って彼が枕を濡らしたのは、仕方のないことだった。
マティアスは幸運なことにベリンダの傍にあって、冷静で思慮深い性格に育った。天真爛漫な番の行動を上手くフォローしたし、難しいことを考えるのが苦手なベリンダは、年下ながら頼もしいマティアスに上手に甘えることができた。
領主の息子のアリスレアとベリンダが仲良くなったときも、彼は神子返りでマティアスを脅かす存在にはなり得なかったし、アリス本人に婚約者がいたのでなんの問題もなかった。
マティアスが十二歳、ベリンダが十四歳のとき、事件は起きた。婚約者を尋ねて王都に行ったアリスレアが、そのまま帰って来なくなったのだ。
「アリスぅ、なんでアリスが王妃様なのよぅ」
なんでも話せる親友を失って、ベリンダは少し不安定になった。慰めるマティアスもベリンダが自分以外の存在に心を揺らすことに苛立った。それは、泣きながらベリンダが言った言葉で和らいだけれど。
ベリンダはマティアスに対する恋心を、アリスレアに話すことで一族の王子たる狼の民の総領息子に嫁ぐ不安を和らげていたのだ。
魔法使いは気儘だ。
黒の魔法使いと緑の魔法使いの間に生まれたベリンダは、身の内に抱える魔力の量は妖精に近い。
神々と妖精の気紛れはしばしば騒動を巻き起こす。ベリンダは自分がその気が強いことを自覚していて、いずれ狼の民を率いていくマティアスと婚姻を結ぶことを不安に思っていた。
もうひとつ、否、同じことか。ベリンダは一部の番を持たぬ狼の民から嫌がらせを受けていた。只人は総領息子の妻に相応しくないというもので、彼女はアリスレアに口止めして不安を吐露していた。
マティアスは大人に混じって狩をしたり、集落の警備に参加したりしながら、ベリンダを労り、甘やかして、大切にした。マティアスがベリンダを大切にすればするほど、陰で雑言を浴びせる輩は、ひどく狡猾に彼女を苛んだ。
ベリンダを目の敵にしていたのは、番のいない若い雌の集団だった。彼女たちはより条件のいい雄と番うことを夢見ていたけれど、群れで一番の雄はすでに番を定めていた。
別にベリンダにとって代わろうとは思っていない。番を定めた狼の民は、他を見向きもしないのは本能で知っている。ベリンダを排除したところで、空いた席に自分たちの誰かが座ることなどない。ただ、条件のいい雄を自分たちの鼻先から掻っ攫っていた只人の少女に嫌がらせがしたかっただけだ。
彼女らは知らなかったが、ベリンダは強かった。魔法使いの両親の間に生まれて、妖精たちに可愛がられた少女は、つぶやきひとつで彼女らを屠ることができたろう。ベリンダはただ、大好きなマティアスが将来導くことになる狼の民を傷つけたくない一心で、彼の前ではほわほわと微笑んだ。
そして調子に乗った彼女らは、大人の目を盗んで集団でベリンダを囲い、さんざっぱら貶して愉悦に浸っているところを、マティアスそのひとに見つかったのである。
いまだ未成年ながら長の直系で、乳児のころに番を定めたマティアスは、精神的にも身体的にも安定して、感覚も鋭かった。まして愛しい番の細やかな変化を見逃すはずがない。ベリンダを信じて見守っていたに過ぎなかった。
目の前で番を害された狼の民は、相手を屠るまで止まらない。爪を立て、牙を剥き出し、唸り声を上げて飛びかかってきた狼の民の総領息子に気づいた雌たちは、自身の生を諦めた。十二歳の少年に敵わないことを知っていたからだ。
ドーン、と音がして、マティアスと雌たちの間に巨大な隕石孔が出現した。
パラパラと降り注ぐ砂利の雨を浴びながら、雌たちは隕石孔の中心を見た。そこにいたのは、赤い多毛を風にそよがせた魔法使いの少女で、彼女は雌たちと対面で隕石孔の淵に立つマティアスに説教を始めた。
「ダメよぅ、マッティ。この子たちは、マッティの民だよぅ」
「でも、ベリーを蔑ろにしている。ベリーは俺の番だ。狼の民を率いる母たる者だ。ベリーが彼女たちを統べるために、自分で解決したいのかと見守っていたけど、直接目にしたら、手を出さずにいられない」
「この子たちもね、好きな人ができたらわかってくれるよぅ。だって、狼の民だもん」
好きな人ーー狼の民にとっての番。ベリンダには淡くしか感じられない本能だが、彼女たちはいつか感じるだろう。そして、自分たちの愚かな行動を思い出して後悔するはずだ。
「あたしが狼の民だったら、この子たち、なんにもしなかったよぅ。一族の大事なマッティを、只人が盗っちゃったから、ちょっと意地悪しただけだよぅ」
「ベリーはそいつらを許すの?」
「もともと怒ってないよぅ。ちょっぴり悲しかっただけ」
マティアスは大きく抉れた隕石孔に飛び込んだ。ひらりと尻尾を立ててベリンダの元に降り立つと、すでに身長も並んだ年上の少女をぎゅっと抱きしめた。
「優しいベリーが好きだよ」
「あたしも優しいマッティが好き。だからあの子たちのこと、許してあげよう?」
「⋯⋯⋯⋯次はないよ?」
「うん。あの子たちも、もうなんにもしないよ」
ベリンダは隕石孔の上を見上げた。若い雌たちは無言で首を縦に振った。総領息子の本気の怒りも恐ろしいし、自分たちが只人と蔑んだ魔法使いの少女もとんでもない力を見せつけてきた。彼女たちはベリンダを認めざるを得なかった。
こうしてベリンダは少しだけ、狼の民の総領息子の妻になる自信がついた。⋯⋯大事な幼馴染みが、帰って来ない心配は別として。
それから三年の間、ふたりはシュトレーゼンの緑豊かな土地で、互いを補い合いながらゆっくりと大人に向かって成長した。
マティアスとベリンダが、人格を変えて逞しくなって帰ってきたアリスレアと再会するのは。
もうすぐ。
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