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将軍、獣を屠る。
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ベリンダの細い肩をマティアスが抱いた。大きな尻尾が労るように、ゆらゆらと揺れている。
黒いウネウネ、ワサワサ、ぐるぐる巻き。
擬音が多くて要領を得ないベリンダの訴えを、軍務卿がブラウンに説明するよう命じる。彼は最近、同じ隊にいたアーシーとの繋がりでジェレマイアと知己を得て、軍務卿にその為人を買われて重用されるようになった。斥候や諜報に長けた彼は、誘拐されたアーシーの妻の足取りを掴むことによって、自分の価値を将軍に知らしめた。
ブラウンは自分が纏める班の人員数名と、魔獣の巣を探して黒い森に入った。ベリンダが掘った空堀のおかげで驚くほど騎士団の被害はないが、黒い森の中では次々に魔獣が生まれている。鼠のように倍々に膨れ上がる勢いで、巣を特定してそこを集中的に叩くためだ。
それをベリンダは、こっそり追いかけた。人間の騎士に気配を気取られないようにすることなど、雑作もない。
彼女の師は両親だったが、他にも魔法を教えてくれる存在があった。妖精たちである。樹と土と水の精霊の眷族である彼らは、才能ある幼い少女に面白がって我先にと魔法を教えた。四人目の火の妖精と、五人目の風の妖精がやってきたとき、流石に人間離れすると、ベリンダの母親が止めたのだった。
結果的に偵察に行ったブラウンたちの命を救ったのは、ベリンダであった。襲いかかる魔獣を蔦で絡ませ、落とし穴に落としーーこれはちゃんと落とし穴であったーー、陸地にあって溺死させた。何が起こったかと身構えた騎士の前に、ほにゃっと笑ったベリンダが姿を現したとき、彼らは自分たちの鍛錬不足に肝が冷えた。
「魔獣が屯する洞窟の入り口に、女性が立ち塞がっていたのです。恐怖を感じるほどに美しく、神々しい御方でした。ベリンダ嬢はイェン神だと言いましたが、然もありなんというほどの、圧倒的な存在感でした」
ジェレマイアは詳しく容姿についての特徴を聞いて、正しく姉神イェンだと確信した。
姉神イェンは洞窟の入り口にて、奥から溢れてくるタール状の触手に絡め取られているように見えた。慌てて引き剥がそうとしたが、それはイェンに止められたという。イェンは絡め取られているのではなく、這い出してこようとする瘴気を全身で食い止めているのだった。
抑え込みきれなかった黒いうねりは洞窟の入り口に集る魔獣に取り憑き、取り憑かれた個体の胎は膨れ、仔を産み続けていた。産まれた仔は見る間に立ち上がり、早送りのように成長するとあっという間に成獣になり、大半が姿を晦ました。残った少ない個体は雌なのか、瘴気に犯されて新たな魔獣を産んだ。
「我らに気づいたイェン神からの神託です。『湖の水を剣に纏わせよ』と」
「湖の水たぁ、なんだろなぁ?」
「ベリンダ嬢、シュトレーゼン領の、あの湖であろうか?」
シュトレーゼン領に赴いたことのない軍務卿が首を傾げて、ジェレマイアがベリンダに問うた。
「持ってるけど、もう、少ししかないよぅ」
シュトレーゼン領を出てくるとき、呪いをかけた瓶に詰めて持って来たが、傷薬を作るのに殆ど使ってしまったと言う。持ち込んだ物資の中にあった薬の類は、長引く討伐のなかとっくに底を尽いて、ベリンダが薬草を摘んで天幕の中で調合している状態だった。
討伐の初めの頃はベリンダもマティアスと共に戦闘に加わっていたのだが、今は薬師の真似事に追われている。彼女の支援がなくなったぶん、戦闘に余裕がなくなった。
「⋯⋯シュトレーゼン領は王都を挟んで反対側だ。馬も騎手も潰す気で往復しても、水が届くまで二十日は掛かる」
軍務卿が唸るように言った。ギリギリと奥歯が音を立てる。
「それでも行かねば⋯⋯途中の駅(馬の交換所)と王都で常駐の騎士と交代させればなんとかなるか? 王都は通過するが、ヴィッツ侯爵家に書状を託ける余裕はないな⋯⋯」
ジェレマイアはブラウンに騎手と馬の選定を命じようとした。それを遮って、マティアスが軍務卿の前に進み出た。
「狼の民の俺なら七日でいける。今なら、シュトレーゼンに緑の君がいる。緑の君なら風の妖精を呼び寄せて、目を閉じて開く間に、俺をここまで連れて戻ってくれるだろう」
十五歳の少年に、大人の男でも生命に関わる無茶をさせることになる。ジェレマイアも軍務卿も、しばらく何も言えなかった。
「条件がある」
唇を噛み締める大人たちに向かって、大人びた顔立ちの狼の民の総領息子は言った。
「俺が戻るまで、ベリーを絶対に『落とし穴』の向こうに行かせないで。それから、俺のいない間にベリーにコナかけるヤツ、全員控えておいて。後で殺すから」
「マッティ、ダメだよぅ。簡単に『殺す』って言う人、あたしキライ」
「ベリー、これは言葉の綾だ!」
「それでも、キライだよ。言葉の延長上に結果があるんだよ。今は言葉だけ。でもその先は? だから、あたしの大好きなマッティは、そんなこと言わないよね。他の男なんて見ないで待ってるから、無事に帰ってきて」
「⋯⋯ベリーは狡い。こう言う時だけ、ちょっとお姉さんぶる」
「うふふ。だって本当にちょっとだけ、お姉さんなんだもん」
ベリンダはマティアスの手のひらに、その白い頬を擦り付けた。大人たちが返事をする前に、少年少女は覚悟を決めてしまった。
マティアスが騎士をひとり伴って出立した後、ジェレマイアはベリンダから湖の水を残った分量の半分を譲り受けた。水薬を小分けする小瓶に注いで、懐に入れる。
「軍務卿、これは私の仕事です」
「わかってるさ。俺が行きたいところだが、頭ってのは最後に腹ぁ括るのが仕事だ。ジェレマイア、任せたぞ。ブラウン、帰ってきたばかりで悪いが、案内してやってくれ。嬢ちゃんはいい子にして、天幕の中で薬を作っててくれや」
軍務卿が自嘲めいた笑いを漏らした。一番危険なところを部下に任せるのは性に合わないが、彼は軍務の最高責任者だった。代わりに信頼する将軍に任せる。
マティアスが帰ってくるまでの七日、姉神イェンが食い止めていると言う瘴気を表に出さないよう手助けしなければならない。神たるイェンが全力を投じている相手に、只人の自分がどこまで持ち堪えることができるのか、ジェレマイアは自問した。
やらねばならぬ。
アリスレアと彼の胎にいる己が子に、護ると誓った約束は違えてはならない。
小隊を組んで空堀を越え、黒い森に入る。夕方に向けて夜行性の魔獣が起き出してきて小隊を襲った。彼らは三人一組になって魔獣に挑み、ジェレマイアと案内役のブラウンを先に行かせた。ここを凌いだら空堀の外へ退避するよう命じて、ジェレマイアは先を進んだ。
日が暮れるとイェンが居るという洞窟はすぐに見つけることができた。姉神イェンは自身が煌々と輝き、その所在を強烈に知らしめていた。おかげでジェレマイアたちは、明かりを灯して見つかる危険を冒さずにすんだ。
異様な光景だった。洞窟から伸びるタール状の触手は、神々しいイェンの輝きを喰い、喰われ、時にイェンのまろやかな肢体にねっとりと絡み付いた。時折イェンをすり抜けた触手が魔獣に到達すると、口からもぞもぞと体内に侵入していく。
魔獣は白目を剥いて口から泡を噴きながら、ウロウロと忙しなく歩き回る。立ち止まっていきんでは仔を産み落とすのだ。人であれ動物であれ、生命を産み出す姿は神聖な筈だが、とてもそうとは感じられない。
「アリスの夫ね! 丁度いいわ。神剣に相応しい男か見極めてあげるから、そこのケモノ、聖水まぶした剣でぶった斬ってちょうだい! わたくし、見ての通り動けないのよ。ユレが居ないと本来の力が発揮できないわ!」
イェンは目敏くジェレマイアを見つけると、常の全てを面白がるような素振りは一切見せず、瞳の色を紅から紫、そして碧、ふたたび紅と、目まぐるしく変化させた。
「承知致した!」
ジェレマイアは自分とブラウンの剣に湖の水を垂らすと、産まれ落ちたばかりの魔獣の首を撥ね上げた。
アリスレアの胎の子を思う。
自分の子を救うために、魔獣の仔の生命を狩る。ジェレマイアは胸の痛みには気付かぬことにして、ひたすらに剣を振るったのだった。
黒いウネウネ、ワサワサ、ぐるぐる巻き。
擬音が多くて要領を得ないベリンダの訴えを、軍務卿がブラウンに説明するよう命じる。彼は最近、同じ隊にいたアーシーとの繋がりでジェレマイアと知己を得て、軍務卿にその為人を買われて重用されるようになった。斥候や諜報に長けた彼は、誘拐されたアーシーの妻の足取りを掴むことによって、自分の価値を将軍に知らしめた。
ブラウンは自分が纏める班の人員数名と、魔獣の巣を探して黒い森に入った。ベリンダが掘った空堀のおかげで驚くほど騎士団の被害はないが、黒い森の中では次々に魔獣が生まれている。鼠のように倍々に膨れ上がる勢いで、巣を特定してそこを集中的に叩くためだ。
それをベリンダは、こっそり追いかけた。人間の騎士に気配を気取られないようにすることなど、雑作もない。
彼女の師は両親だったが、他にも魔法を教えてくれる存在があった。妖精たちである。樹と土と水の精霊の眷族である彼らは、才能ある幼い少女に面白がって我先にと魔法を教えた。四人目の火の妖精と、五人目の風の妖精がやってきたとき、流石に人間離れすると、ベリンダの母親が止めたのだった。
結果的に偵察に行ったブラウンたちの命を救ったのは、ベリンダであった。襲いかかる魔獣を蔦で絡ませ、落とし穴に落としーーこれはちゃんと落とし穴であったーー、陸地にあって溺死させた。何が起こったかと身構えた騎士の前に、ほにゃっと笑ったベリンダが姿を現したとき、彼らは自分たちの鍛錬不足に肝が冷えた。
「魔獣が屯する洞窟の入り口に、女性が立ち塞がっていたのです。恐怖を感じるほどに美しく、神々しい御方でした。ベリンダ嬢はイェン神だと言いましたが、然もありなんというほどの、圧倒的な存在感でした」
ジェレマイアは詳しく容姿についての特徴を聞いて、正しく姉神イェンだと確信した。
姉神イェンは洞窟の入り口にて、奥から溢れてくるタール状の触手に絡め取られているように見えた。慌てて引き剥がそうとしたが、それはイェンに止められたという。イェンは絡め取られているのではなく、這い出してこようとする瘴気を全身で食い止めているのだった。
抑え込みきれなかった黒いうねりは洞窟の入り口に集る魔獣に取り憑き、取り憑かれた個体の胎は膨れ、仔を産み続けていた。産まれた仔は見る間に立ち上がり、早送りのように成長するとあっという間に成獣になり、大半が姿を晦ました。残った少ない個体は雌なのか、瘴気に犯されて新たな魔獣を産んだ。
「我らに気づいたイェン神からの神託です。『湖の水を剣に纏わせよ』と」
「湖の水たぁ、なんだろなぁ?」
「ベリンダ嬢、シュトレーゼン領の、あの湖であろうか?」
シュトレーゼン領に赴いたことのない軍務卿が首を傾げて、ジェレマイアがベリンダに問うた。
「持ってるけど、もう、少ししかないよぅ」
シュトレーゼン領を出てくるとき、呪いをかけた瓶に詰めて持って来たが、傷薬を作るのに殆ど使ってしまったと言う。持ち込んだ物資の中にあった薬の類は、長引く討伐のなかとっくに底を尽いて、ベリンダが薬草を摘んで天幕の中で調合している状態だった。
討伐の初めの頃はベリンダもマティアスと共に戦闘に加わっていたのだが、今は薬師の真似事に追われている。彼女の支援がなくなったぶん、戦闘に余裕がなくなった。
「⋯⋯シュトレーゼン領は王都を挟んで反対側だ。馬も騎手も潰す気で往復しても、水が届くまで二十日は掛かる」
軍務卿が唸るように言った。ギリギリと奥歯が音を立てる。
「それでも行かねば⋯⋯途中の駅(馬の交換所)と王都で常駐の騎士と交代させればなんとかなるか? 王都は通過するが、ヴィッツ侯爵家に書状を託ける余裕はないな⋯⋯」
ジェレマイアはブラウンに騎手と馬の選定を命じようとした。それを遮って、マティアスが軍務卿の前に進み出た。
「狼の民の俺なら七日でいける。今なら、シュトレーゼンに緑の君がいる。緑の君なら風の妖精を呼び寄せて、目を閉じて開く間に、俺をここまで連れて戻ってくれるだろう」
十五歳の少年に、大人の男でも生命に関わる無茶をさせることになる。ジェレマイアも軍務卿も、しばらく何も言えなかった。
「条件がある」
唇を噛み締める大人たちに向かって、大人びた顔立ちの狼の民の総領息子は言った。
「俺が戻るまで、ベリーを絶対に『落とし穴』の向こうに行かせないで。それから、俺のいない間にベリーにコナかけるヤツ、全員控えておいて。後で殺すから」
「マッティ、ダメだよぅ。簡単に『殺す』って言う人、あたしキライ」
「ベリー、これは言葉の綾だ!」
「それでも、キライだよ。言葉の延長上に結果があるんだよ。今は言葉だけ。でもその先は? だから、あたしの大好きなマッティは、そんなこと言わないよね。他の男なんて見ないで待ってるから、無事に帰ってきて」
「⋯⋯ベリーは狡い。こう言う時だけ、ちょっとお姉さんぶる」
「うふふ。だって本当にちょっとだけ、お姉さんなんだもん」
ベリンダはマティアスの手のひらに、その白い頬を擦り付けた。大人たちが返事をする前に、少年少女は覚悟を決めてしまった。
マティアスが騎士をひとり伴って出立した後、ジェレマイアはベリンダから湖の水を残った分量の半分を譲り受けた。水薬を小分けする小瓶に注いで、懐に入れる。
「軍務卿、これは私の仕事です」
「わかってるさ。俺が行きたいところだが、頭ってのは最後に腹ぁ括るのが仕事だ。ジェレマイア、任せたぞ。ブラウン、帰ってきたばかりで悪いが、案内してやってくれ。嬢ちゃんはいい子にして、天幕の中で薬を作っててくれや」
軍務卿が自嘲めいた笑いを漏らした。一番危険なところを部下に任せるのは性に合わないが、彼は軍務の最高責任者だった。代わりに信頼する将軍に任せる。
マティアスが帰ってくるまでの七日、姉神イェンが食い止めていると言う瘴気を表に出さないよう手助けしなければならない。神たるイェンが全力を投じている相手に、只人の自分がどこまで持ち堪えることができるのか、ジェレマイアは自問した。
やらねばならぬ。
アリスレアと彼の胎にいる己が子に、護ると誓った約束は違えてはならない。
小隊を組んで空堀を越え、黒い森に入る。夕方に向けて夜行性の魔獣が起き出してきて小隊を襲った。彼らは三人一組になって魔獣に挑み、ジェレマイアと案内役のブラウンを先に行かせた。ここを凌いだら空堀の外へ退避するよう命じて、ジェレマイアは先を進んだ。
日が暮れるとイェンが居るという洞窟はすぐに見つけることができた。姉神イェンは自身が煌々と輝き、その所在を強烈に知らしめていた。おかげでジェレマイアたちは、明かりを灯して見つかる危険を冒さずにすんだ。
異様な光景だった。洞窟から伸びるタール状の触手は、神々しいイェンの輝きを喰い、喰われ、時にイェンのまろやかな肢体にねっとりと絡み付いた。時折イェンをすり抜けた触手が魔獣に到達すると、口からもぞもぞと体内に侵入していく。
魔獣は白目を剥いて口から泡を噴きながら、ウロウロと忙しなく歩き回る。立ち止まっていきんでは仔を産み落とすのだ。人であれ動物であれ、生命を産み出す姿は神聖な筈だが、とてもそうとは感じられない。
「アリスの夫ね! 丁度いいわ。神剣に相応しい男か見極めてあげるから、そこのケモノ、聖水まぶした剣でぶった斬ってちょうだい! わたくし、見ての通り動けないのよ。ユレが居ないと本来の力が発揮できないわ!」
イェンは目敏くジェレマイアを見つけると、常の全てを面白がるような素振りは一切見せず、瞳の色を紅から紫、そして碧、ふたたび紅と、目まぐるしく変化させた。
「承知致した!」
ジェレマイアは自分とブラウンの剣に湖の水を垂らすと、産まれ落ちたばかりの魔獣の首を撥ね上げた。
アリスレアの胎の子を思う。
自分の子を救うために、魔獣の仔の生命を狩る。ジェレマイアは胸の痛みには気付かぬことにして、ひたすらに剣を振るったのだった。
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