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それから編
和泉くんは逃げられない
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和泉御幸は目の前にちょこんと座る笹岡雄大の姿に、顳顬がピクピク痙攣するのを感じた。
なんでコイツは、ここにいる?
寮の自室で寛いでいたら、土産だと言ってズッシリしたパウンドケーキを持って現れたので、つい招き入れてしまった。招き入れたのは自分だから、なんでもなにもないのだが、伊集院隼人のことが話題になると冷静ではいられない。
「相談なら、古林の方がいいんじゃないかな?」
腹黒いし、太々しいし、と和泉は心の中で付け足した。笹岡の三従兄弟半の古林宗近は、最近本性を現して爪を隠さなくなって来た。眼鏡の奥の瞳は完全に猛禽類だ。
「御幸くんは、隼人くんと同じ生徒会役員でしょ。僕より隼人くんのことに詳しいかと思って」
ほにゃんと笑って言われて、和泉はちょっと安堵した。よかった、今日の笑顔は『ほにゃん』だった。
「別にプライベートまで詳しくない」
ちょっと後ろめたさはあるが。伊集院がかつて相手をしたチワワには、和泉がほったらかした過激なチワワも含まれる。伊集院のプライベートが華々しかった原因のひとつに、和泉の不精もあったのだ。それを言うわけにもいかないので、なんとなく視線を泳がせる。
「そっかぁ。プティ・アンジェ・グループのこと、聞きたかったんだけどな」
「ああ、伊集院本人のことじゃないのか。取引相手としてなら少し情報はあるか」
「うん、このケーキ、鷺子さんと作ったんだけどね」
「待て、鷺子さんとは伊集院鷺子女史か?」
「そうだよ」
このぽやっとした傾国はこの夏休みの間に、プティ・アンジェ・グループの次期様を引っ掛けて来たらしい。女性のトータルビューティをプロデュースするかのグループは、長姉を跡継ぎにすると発表している。
「コテージにお邪魔して、みんなでパジャマパーティーしたよ」
「ロッジでふたりきりじゃなかったのか」
惚気を聞かされるわけではないようだ。肩から自然と力が抜けた。
「ふたりなら小さな方でもよかったけどね」
伊集院の下心には気付いていなかったのだろう。単純に人数と広さの問題として片付けていて、男として伊集院が可哀想になった。いや、身内にけしからんことをされるのを推奨してはいけない。和泉は自分につっこんだ。
笹岡と伊集院はロッジに泊まるつもりで準備をしていたが、コテージで話し込んでいる間に、使用人の手によって荷物が移動されていた。食料が詰まったクーラーボックスはともかく、事前に用意した石鹸洗濯済みのリネンを奪われては、姉の我儘に付き合うほかなかった。
一緒にいた鷲人は伊集院の下の兄で、兄弟の順番は三番目だと言った。鷺子の補佐をしていて、彼女の足りない言葉を捕捉してくれる存在だ。
鷲人に説明されて、笹岡は鷺子が自分になにを求めているのか理解した。プティ・アンジェ・グループの新作コスメの発表会に、メイクアップモデルとして起用したいと言う話しだったのだ。
「受けるのか?」
「無理だよ~。困っているなら助けてあげたいけど、この地味顔でモデルさんなんてないでしょ?」
いや、だからこそ。
整っていて、なおかつ地味。最高の素材だ。
整っていて派手な顔はもともと美しい。化粧品の良さがわかりにくいのだ。
その点笹岡の整っていて地味な顔は、何にでも化けられる。それこそ伊集院が側にいなくても、常時色気をダダ漏れ状態にできるだろう。ポスターの盗難が目に見える。ストーカーホイホイの完成だ。
「それに、洗顔料で顔洗った瞬間にアウトだから」
ベースメイクをする前に皮膚トラブルに陥るモデルなんて、使えない。断る大義名分があって、伊集院はさぞかし安堵したことだろう。
「そこからオーガニック・コスメの話しになってね」
グループでは海沿いにスパ&リゾートホテルを持っていて、エステ三昧の宿泊プランが人気だと言う。そこでも年に何件かは、肌トラブルを抱えた客からの問い合わせが入るらしい。
敏感肌やアレルギー皮膚炎の症状はひとりひとり違う。事前の申告があれば、責任が持てないのでお断りするのが現状だ。
「ねぇ隼人、あんたの部署でアレルギー対策に特化したエステティックホテル、作ってみない?」
鷺子が突然言い出した。
「アレルギーかぁ。だったらアレルギーの子どもが安心して泊まれる山荘とかよくない? 保育士と小児科とか呼吸器科の医者を常駐させんの。リネン類は全部石鹸洗濯して使用石鹸の成分もパンフレットで公表するのもいい」
「やけに具体的ね」
「ゆーだがシャンプーとか、裏側に書いてある成分表、じっくり読むんだ」
伊集院が仕事の話をしている。笹岡は初めて見る姿にドキドキした。
「アレルギーがひどい子どもがいると、旅行とかエステって行けないでしょ。そう言うママさんの心と体をケアしてあげるって、女性のためのトータルビューティの範疇に入んない?」
伊集院が引き継ぐことになったナチュラル・ライフ事業部は、グループの中では小さいらしい。だが、今まで力を入れていなかっただけあって、伸び代に期待できる。
「入るわよ! よく言った、末っ子! 鷲人、報告書まとめてお父様に送ってちょうだい。隼人、あんたの大学卒業に合わせてオープンよ!」
「⋯⋯って、話しが纏まってね」
「待て! ホテル建設がひとつ、そんな兄弟間の世間話で決まるわけないだろう⁈」
笹岡がコテージでの伊集院姉弟の話しを終えると、和泉がつっこんだ。
「ホテルっていうか、もっとこじんまりした山荘みたいだよ。一日三組とか、そんな感じで」
「そこまで話しが進んでいるのか⁈」
「うん。それでね、一緒にパウンドケーキ焼いてたら鷺子さんが、山荘のカフェで僕のケーキとお茶を振る舞わないかって」
⋯⋯継兄よ、その山荘はお前を囲い込む檻ではないのか? 就職先が永久就職になりそうなんだが。
「雄大、それは教育学部じゃダメなんじゃないか?」
「調理師免許は独学とアルバイトでいけない? う~ん、幼稚園教諭二種と保育士は教育学部でないと履修が難しそうだよね」
「教師じゃなくて、保育士になりたかったんだっけ?」
「憧れだけどね。免許とっても就職は難しそうだったけど」
子どもに手洗いさせたり、汚れたリネンを洗濯するのに、職員ひとりのために洗剤を取り替えてくれるはずもない。
伊集院の山荘計画が本当に動き出すのなら、笹岡の夢は叶うかもしれない。疲れた母親たちを癒しながら、子どもたちと遊ぶ。笹岡にぴったりの仕事だとも思う。
ただし、夢のように優しい檻の中だけれど。
ことがことだけに、古林の耳にも入れておいた方が良さそうだ。
そうして和泉はなんだかんだで結局、惚気話を聞かされていたことに気づいた。逃げたい⋯⋯多分一生逃げられない。
ほにゃんと笑う笹岡にむかって、和泉は渇いた笑いを向けるのだった。
なんでコイツは、ここにいる?
寮の自室で寛いでいたら、土産だと言ってズッシリしたパウンドケーキを持って現れたので、つい招き入れてしまった。招き入れたのは自分だから、なんでもなにもないのだが、伊集院隼人のことが話題になると冷静ではいられない。
「相談なら、古林の方がいいんじゃないかな?」
腹黒いし、太々しいし、と和泉は心の中で付け足した。笹岡の三従兄弟半の古林宗近は、最近本性を現して爪を隠さなくなって来た。眼鏡の奥の瞳は完全に猛禽類だ。
「御幸くんは、隼人くんと同じ生徒会役員でしょ。僕より隼人くんのことに詳しいかと思って」
ほにゃんと笑って言われて、和泉はちょっと安堵した。よかった、今日の笑顔は『ほにゃん』だった。
「別にプライベートまで詳しくない」
ちょっと後ろめたさはあるが。伊集院がかつて相手をしたチワワには、和泉がほったらかした過激なチワワも含まれる。伊集院のプライベートが華々しかった原因のひとつに、和泉の不精もあったのだ。それを言うわけにもいかないので、なんとなく視線を泳がせる。
「そっかぁ。プティ・アンジェ・グループのこと、聞きたかったんだけどな」
「ああ、伊集院本人のことじゃないのか。取引相手としてなら少し情報はあるか」
「うん、このケーキ、鷺子さんと作ったんだけどね」
「待て、鷺子さんとは伊集院鷺子女史か?」
「そうだよ」
このぽやっとした傾国はこの夏休みの間に、プティ・アンジェ・グループの次期様を引っ掛けて来たらしい。女性のトータルビューティをプロデュースするかのグループは、長姉を跡継ぎにすると発表している。
「コテージにお邪魔して、みんなでパジャマパーティーしたよ」
「ロッジでふたりきりじゃなかったのか」
惚気を聞かされるわけではないようだ。肩から自然と力が抜けた。
「ふたりなら小さな方でもよかったけどね」
伊集院の下心には気付いていなかったのだろう。単純に人数と広さの問題として片付けていて、男として伊集院が可哀想になった。いや、身内にけしからんことをされるのを推奨してはいけない。和泉は自分につっこんだ。
笹岡と伊集院はロッジに泊まるつもりで準備をしていたが、コテージで話し込んでいる間に、使用人の手によって荷物が移動されていた。食料が詰まったクーラーボックスはともかく、事前に用意した石鹸洗濯済みのリネンを奪われては、姉の我儘に付き合うほかなかった。
一緒にいた鷲人は伊集院の下の兄で、兄弟の順番は三番目だと言った。鷺子の補佐をしていて、彼女の足りない言葉を捕捉してくれる存在だ。
鷲人に説明されて、笹岡は鷺子が自分になにを求めているのか理解した。プティ・アンジェ・グループの新作コスメの発表会に、メイクアップモデルとして起用したいと言う話しだったのだ。
「受けるのか?」
「無理だよ~。困っているなら助けてあげたいけど、この地味顔でモデルさんなんてないでしょ?」
いや、だからこそ。
整っていて、なおかつ地味。最高の素材だ。
整っていて派手な顔はもともと美しい。化粧品の良さがわかりにくいのだ。
その点笹岡の整っていて地味な顔は、何にでも化けられる。それこそ伊集院が側にいなくても、常時色気をダダ漏れ状態にできるだろう。ポスターの盗難が目に見える。ストーカーホイホイの完成だ。
「それに、洗顔料で顔洗った瞬間にアウトだから」
ベースメイクをする前に皮膚トラブルに陥るモデルなんて、使えない。断る大義名分があって、伊集院はさぞかし安堵したことだろう。
「そこからオーガニック・コスメの話しになってね」
グループでは海沿いにスパ&リゾートホテルを持っていて、エステ三昧の宿泊プランが人気だと言う。そこでも年に何件かは、肌トラブルを抱えた客からの問い合わせが入るらしい。
敏感肌やアレルギー皮膚炎の症状はひとりひとり違う。事前の申告があれば、責任が持てないのでお断りするのが現状だ。
「ねぇ隼人、あんたの部署でアレルギー対策に特化したエステティックホテル、作ってみない?」
鷺子が突然言い出した。
「アレルギーかぁ。だったらアレルギーの子どもが安心して泊まれる山荘とかよくない? 保育士と小児科とか呼吸器科の医者を常駐させんの。リネン類は全部石鹸洗濯して使用石鹸の成分もパンフレットで公表するのもいい」
「やけに具体的ね」
「ゆーだがシャンプーとか、裏側に書いてある成分表、じっくり読むんだ」
伊集院が仕事の話をしている。笹岡は初めて見る姿にドキドキした。
「アレルギーがひどい子どもがいると、旅行とかエステって行けないでしょ。そう言うママさんの心と体をケアしてあげるって、女性のためのトータルビューティの範疇に入んない?」
伊集院が引き継ぐことになったナチュラル・ライフ事業部は、グループの中では小さいらしい。だが、今まで力を入れていなかっただけあって、伸び代に期待できる。
「入るわよ! よく言った、末っ子! 鷲人、報告書まとめてお父様に送ってちょうだい。隼人、あんたの大学卒業に合わせてオープンよ!」
「⋯⋯って、話しが纏まってね」
「待て! ホテル建設がひとつ、そんな兄弟間の世間話で決まるわけないだろう⁈」
笹岡がコテージでの伊集院姉弟の話しを終えると、和泉がつっこんだ。
「ホテルっていうか、もっとこじんまりした山荘みたいだよ。一日三組とか、そんな感じで」
「そこまで話しが進んでいるのか⁈」
「うん。それでね、一緒にパウンドケーキ焼いてたら鷺子さんが、山荘のカフェで僕のケーキとお茶を振る舞わないかって」
⋯⋯継兄よ、その山荘はお前を囲い込む檻ではないのか? 就職先が永久就職になりそうなんだが。
「雄大、それは教育学部じゃダメなんじゃないか?」
「調理師免許は独学とアルバイトでいけない? う~ん、幼稚園教諭二種と保育士は教育学部でないと履修が難しそうだよね」
「教師じゃなくて、保育士になりたかったんだっけ?」
「憧れだけどね。免許とっても就職は難しそうだったけど」
子どもに手洗いさせたり、汚れたリネンを洗濯するのに、職員ひとりのために洗剤を取り替えてくれるはずもない。
伊集院の山荘計画が本当に動き出すのなら、笹岡の夢は叶うかもしれない。疲れた母親たちを癒しながら、子どもたちと遊ぶ。笹岡にぴったりの仕事だとも思う。
ただし、夢のように優しい檻の中だけれど。
ことがことだけに、古林の耳にも入れておいた方が良さそうだ。
そうして和泉はなんだかんだで結局、惚気話を聞かされていたことに気づいた。逃げたい⋯⋯多分一生逃げられない。
ほにゃんと笑う笹岡にむかって、和泉は渇いた笑いを向けるのだった。
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