5 / 7
5話 怖いのは・・・
しおりを挟む
「よしっ!!」
東で白く光っていた太陽は、もう西で赤く光っているけれど、ようやくあの時のサカナを手に入れることができた。何度も溺れかけて、へとへとだ。ボクは魚を咥えて、タロウさんがいるはずの住み家へ戻ろうとする。タロウさんだってお腹が減っているに違いない。急がねば。
「ちょっと、待てよ」
ボクが走っていると、嫌な声が聞こえた。ボクがその声の方向を見ると、ボクをイジメていた野良ネコたちだった。
「良いもの持ってるじゃんか。なぁ、ミーヤ」
ボクを数人で囲む野良ネコたち。
「おお、怖い怖い。ミーヤが睨んでるぜっ。アハハハッ」
ボクは無視して、間から住み家へ行こうとすると、
「オイ待て待て待てよ」
先回りして、今度は完璧に通せんぼしてくる。
「なぁ、聞いたぜ? お前のダチのワンコロ。殺されるみたいだな、ワンコロだけにコロされる」
不謹慎な笑い方をする野良ネコたち。
「タロウさんを侮辱すんじゃねぇ!!!」
ボクは頭に来て、咥えていたサカナを落としながら、叫ぶと、ビビる野良ネコたち。ボクは再び、サカナを咥えて、身体で押しながら、野良ネコたちの間をすり抜ける。けれど、奴らは数匹。自分たちの数の優位を思い出したかのように再びじわじわと余裕を取り戻していく。
「ふん、雑魚がいきってんじゃねぇよ。もうお前を守る奴やいねーんだよっ!!」
そういって、野良ネコたちが襲い掛かって来た。
東で白く光っていた太陽は、もう西で赤く光っているけれど、ようやくあの時のサカナを手に入れることができた。何度も溺れかけて、へとへとだ。ボクは魚を咥えて、タロウさんがいるはずの住み家へ戻ろうとする。タロウさんだってお腹が減っているに違いない。急がねば。
「ちょっと、待てよ」
ボクが走っていると、嫌な声が聞こえた。ボクがその声の方向を見ると、ボクをイジメていた野良ネコたちだった。
「良いもの持ってるじゃんか。なぁ、ミーヤ」
ボクを数人で囲む野良ネコたち。
「おお、怖い怖い。ミーヤが睨んでるぜっ。アハハハッ」
ボクは無視して、間から住み家へ行こうとすると、
「オイ待て待て待てよ」
先回りして、今度は完璧に通せんぼしてくる。
「なぁ、聞いたぜ? お前のダチのワンコロ。殺されるみたいだな、ワンコロだけにコロされる」
不謹慎な笑い方をする野良ネコたち。
「タロウさんを侮辱すんじゃねぇ!!!」
ボクは頭に来て、咥えていたサカナを落としながら、叫ぶと、ビビる野良ネコたち。ボクは再び、サカナを咥えて、身体で押しながら、野良ネコたちの間をすり抜ける。けれど、奴らは数匹。自分たちの数の優位を思い出したかのように再びじわじわと余裕を取り戻していく。
「ふん、雑魚がいきってんじゃねぇよ。もうお前を守る奴やいねーんだよっ!!」
そういって、野良ネコたちが襲い掛かって来た。
1
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
夫と愛人が私を殺す計画を立てているのを聞いてしまいました
Kouei
恋愛
結婚してから3か月。
夜会である女性に出会ってから、夫の外出が増えた。
そして夫は、私の物ではないドレスや宝飾の購入していた。
いったい誰のための物?
浮気の現場を押さえるために、クローゼットで夫と愛人と思われる女性の様子を窺っていた私。
すると二人は私を殺す計画を立て始めたのだった。
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
俺と向日葵と図書館と
白水緑
ライト文芸
夏休み。家に居場所がなく、涼しい図書館で眠っていた俺、恭佑は、読書好きの少女、向日葵と出会う。
向日葵を見守るうちに本に興味が出てきて、少しずつ読書の楽しさを知っていくと共に、向日葵との仲を深めていく。
ある日、向日葵の両親に関わりを立つように迫られて……。
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
Husband's secret (夫の秘密)
設樂理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
夫のカノジョ / 垣谷 美雨 さま(著) を読んで
Another Storyを考えてみました。
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
【完結】離婚の危機!?ある日、妻が実家に帰ってしまった!!
つくも茄子
ライト文芸
イギリス人のロイドには国際結婚をした日本人の妻がいる。仕事の家庭生活も順調だった。なのに、妻が実家(日本)に戻ってしまい離婚の危機に陥ってしまう。美貌、頭脳明晰、家柄良しの完璧エリートのロイドは実は生活能力ゼロ男。友人のエリックから試作段階の家政婦ロボットを使わないかと提案され、頷いたのが運のツキ。ロイドと家政婦ロボットとの攻防戦が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる