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「魔法・・・・・・魔法よ」
どうやら、少しだけ魔法について思い出してきた。
「でも、そもそも私なんて平民なんか魔法についてあることしか知らないですよ」
「そうよね、うん。私、魔法を学ぶわ」
なるほど、こういうことですね、神様。
天啓を得ました。魔法を覚えるのは大変だと思いますけれど、お風呂のためなら私、頑張れそうです。
「よし、さっそく魔法の勉強よ。運転手、速度を上げなさいっ!!」
私が急に顔を出して叫ぶと、運転手がびくっとして、馬にムチを入れる。すると、馬車は少しだけスピードが上がった。
「じゃあ、さっそく勉強を始めましょう」
ご都合主義なのか、神様の思し召しなのか、家には魔法をマスターするための分厚い本がホコリを被って置いてあった。私は本を見る・・・・・・・・・
「って、なんで、読めないのよっ!!?」
私は天井を見ながらツッコミを入れる。
「いや、絶対、読める流れだったよね。そろそろイージーゲームなところみせてくれないと、ただのニートになりますよ? いいんですか? ねぇっ?」
私が尋ねても、当然のように返事はない。さすがに、貴族なのに字が読めないとなれば、魔女狩りみたいなのにあうでしょ普通。この世界、ベーリーハードモードだとしたら、私には無理。攻略サイト見ないで、攻略とかできないもん。
「何をしたらクリアなのかまず教えて欲しいし・・・。私は指示してくれないと何もできない女の子ですよーー」
咲菜の時は、バドミントン部に入ったけれど、それだって友達に言われたから入ったし、どうしてもバドミントンじゃなきゃいけない理由は無かった。まぁ、さすがにバドミントン部がガチで、恋愛小説とか恋愛ゲームをやる時間を作れないようだったら、入らなかったかもしれないけど。
「誰か答えてよーーー、もうっ。楽しくないよ、こんな世界・・・」
お風呂が中心だったけれど、行動すれば何かいいことが起こる世界なんじゃないかと思って行動してみたけれど、全部微妙な結果に終わっている。金色の浴槽はツンデレ風に心の底ではテンション上がったけれど、やっぱりあの温度の温さでプラマイゼロ、むしろマイ。
コンコンッ
「ユーフェミア様、キリエです」
「はい、どうぞ」
キリエはゆっくりと扉を開ける。また、申し訳そうな顔をしていて、ユーフェミアの気質のせいか、キリエをイジメて可愛がりたくなってしまう。
「大丈夫ですか?」
「えっ、あっ、うんもちろんよっ!!」
私は文字が読めないのがバレないように魔法の書を閉じて、笑顔で答える。
「・・・・・・そうですか?」
キリエは私の様子を見ながら、近づいてくる。私は乗っ取りたくてユーフェミアを乗っ取っているわけではない。けれど、とても後ろめたいせいか、キリエが近づくごとに、心臓の鼓動が速くなってきた。
どうやら、少しだけ魔法について思い出してきた。
「でも、そもそも私なんて平民なんか魔法についてあることしか知らないですよ」
「そうよね、うん。私、魔法を学ぶわ」
なるほど、こういうことですね、神様。
天啓を得ました。魔法を覚えるのは大変だと思いますけれど、お風呂のためなら私、頑張れそうです。
「よし、さっそく魔法の勉強よ。運転手、速度を上げなさいっ!!」
私が急に顔を出して叫ぶと、運転手がびくっとして、馬にムチを入れる。すると、馬車は少しだけスピードが上がった。
「じゃあ、さっそく勉強を始めましょう」
ご都合主義なのか、神様の思し召しなのか、家には魔法をマスターするための分厚い本がホコリを被って置いてあった。私は本を見る・・・・・・・・・
「って、なんで、読めないのよっ!!?」
私は天井を見ながらツッコミを入れる。
「いや、絶対、読める流れだったよね。そろそろイージーゲームなところみせてくれないと、ただのニートになりますよ? いいんですか? ねぇっ?」
私が尋ねても、当然のように返事はない。さすがに、貴族なのに字が読めないとなれば、魔女狩りみたいなのにあうでしょ普通。この世界、ベーリーハードモードだとしたら、私には無理。攻略サイト見ないで、攻略とかできないもん。
「何をしたらクリアなのかまず教えて欲しいし・・・。私は指示してくれないと何もできない女の子ですよーー」
咲菜の時は、バドミントン部に入ったけれど、それだって友達に言われたから入ったし、どうしてもバドミントンじゃなきゃいけない理由は無かった。まぁ、さすがにバドミントン部がガチで、恋愛小説とか恋愛ゲームをやる時間を作れないようだったら、入らなかったかもしれないけど。
「誰か答えてよーーー、もうっ。楽しくないよ、こんな世界・・・」
お風呂が中心だったけれど、行動すれば何かいいことが起こる世界なんじゃないかと思って行動してみたけれど、全部微妙な結果に終わっている。金色の浴槽はツンデレ風に心の底ではテンション上がったけれど、やっぱりあの温度の温さでプラマイゼロ、むしろマイ。
コンコンッ
「ユーフェミア様、キリエです」
「はい、どうぞ」
キリエはゆっくりと扉を開ける。また、申し訳そうな顔をしていて、ユーフェミアの気質のせいか、キリエをイジメて可愛がりたくなってしまう。
「大丈夫ですか?」
「えっ、あっ、うんもちろんよっ!!」
私は文字が読めないのがバレないように魔法の書を閉じて、笑顔で答える。
「・・・・・・そうですか?」
キリエは私の様子を見ながら、近づいてくる。私は乗っ取りたくてユーフェミアを乗っ取っているわけではない。けれど、とても後ろめたいせいか、キリエが近づくごとに、心臓の鼓動が速くなってきた。
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