23 / 24
アナザーストーリー
AS6 剛剣と師匠 ダンゼンの絆
しおりを挟む
「・・・んで、お前は25歳になって、ずーたいがでかくなったにも関わらず、闘いには負けるは、女は寝取られるは、目標を見失うは、になってんのか」
「あぁ、そうだ」
「おいらの夢もちゃっちくなっちまったもんだ」
ギオンヌはボロ衣服のほつれをいじりながら、嫌みを言う。
「すまん」
「すまんじゃねーよ、謝んじゃねぇ」
「だが・・・俺は・・・」
「ったく辛気臭せーな。まっ、いいわっ。お前がそうなる日もいつか来ると思っていた。ついてこい」
そうっ言ってギオンヌは町の方へと歩いて行くので、ダンゼンも着いていく。
「よし、ここだ。今日はここに泊まってもらうぞ。飯は適当に食え」
「ここは・・・?」
「おいらの家だ」
そこは、オンボロの家で中に入ると汚く散らかった家だった。
ギオンヌはダンゼンが家に入ると、今度は自分が家から出ようとする。
「待ってくれ、ギオンヌはどこへ?」
「夜遊びだよ、日が暮れたら良いことしてもらえるようになってんだっ。とりあえず、今日はしっかり休め。いいなっ?明日になったら・・・相談に乗ってやるから」
「ちょっと、待て・・・」
ダンゼンの言葉なんて耳に入らず、ギオンヌはスキップをしながら立ち去ってしまう。
「ったく・・・せっかく大金を仕送りしているのに散財ばかりして・・・。本当に剣は何も生み出さないな・・・っ」
ダンゼンは目は寝れそうな場所を探して、横になる。
戦場で剣を振り、死線を共に越えた仲間たちとの強い絆は存在する。
しかし、そういった絆を断ち切るのもまた剣であり、何人もの仲間を失ってきた。そして、戦から帰る度に王国の様子は変わり、人も変わる。
柔剣の使い手であり、金髪の美女ソフィアのことを愛したが、それもルーク王子と結ばれてしまった。
戦の報酬も自分で使ったり、師匠であるギオンヌに使ったりしていてほとんど残っていない。
「はぁ・・・」
ダンゼンはそのまま目を閉じ、眠りについた。
◇◇
「んんっ」
ダンゼンは目を覚ます。
お日様の光は大分高くなっていた。
「ふふっ」
ダンゼンは何年振りになるかわからないくらい、久しぶりにだらしない生活をしてしまった自分を可笑しいと感じた。
(俺もそろそろ隠居生活に・・・)
隠居と考えると、自分の人生は何も得ておらず、失ってばかりで空しく、そして悲しく感じてきた。
「おっ、起きたか」
「ギオンヌ、おはよう。まさか、朝帰りか?」
「まっ、当然だ。おいらはモテモテだかんな」
(お気楽なものだ・・・っ)
ダンゼンは背伸びをして、入り口にいたギオンヌの傍へ行く。
「おい、まずは顔を洗ってこい、身なりをしっかりしろ。そしたら・・・出かけるぞ」
「飯は・・・っ」
「うまい店を知っているから案内してやる」
「おう」
ギオンヌの言われるがままにダンゼンは顔を洗って、跳ねた髪をとかし、身なりを整える。
「よし、準備は良さそうだなっ」
「あぁ」
そして、二人は町を歩いて行く。
「なんだか、さびれた町だな」
「んだと?」
「だって、全然人がいない」
歩いてしばらくしてもダンゼンたちは人に全然会わなかった。
(いや、でも家だってたくさんある・・・、水も空気も悪くなさそうが・・・)
「この町ではときどき外には出てはいけない宗教があるのさ」
「ギオンヌはいいのか?」
「おいらはそういう面倒くさいのはいいんだ。逆に今のお前にはすがる存在が必要かもしれんぞ?」
「まぁ・・・戦場に行く前は軍神に祈祷をお願いしてから向かうが・・・。他の神に浮気する趣味はない」
「そうか、それならいい。ほれ着いたぞ」
二人が着いたのは昨日の店だった。
(なんだ、また女と酒か・・・。まぁ、辛いことを忘れるならそれもいいか・・・)
「ほれ、先に入れっ」
「あぁ」
カラン、コロンッ
「こんにちは・・・」
「ダンゼン、いつも・・・ありがとう!!!」
ポンッ
ポンッ
いくつかのお酒の瓶のコルクを飛ばす。
「なんだ・・・これは・・・っ」
「しししししっ」
ダンゼンが驚くのを嬉しそうにダンゼンの後ろでギオンヌが笑っていた。
店の中には老若男女数えきれないくらいの人々がおり、みんなギオンヌと同じように笑っていた。
「みんな、あなたに感謝しているの」
ミンミンが率先して、ダンゼンの手を取り、中央へと案内する。
「ありがとう、ダンゼン様っ」
「ありがたや、ありがたや・・・」
「ありがとっ、ダンゼンのお兄・・・様」
ダンゼンが近づくために人々が感謝を伝えていく。
「これはどういうことなんだっ?」
ダンゼンの戸惑う顔を見て、ミンミンは誇らし気に豊満な胸を張る。
「ダンゼン様から仕送りいただいたお金でこの町は下水と上水を整備し、道路なども補修したり、飢饉や疫病のときのために食料や薬確保し、暮らしやすい町を作ることができました。私が代表して御礼申し上げます」
ミンミンが頭を下げると、みんなから拍手を浴びる。
「そっそれ、わしが言うやつ・・・」
「あっ、ごめんなさい町長」
「あはははっ」
町の人々が笑いだす。
「そんな・・・俺は・・・」
ダンゼンはギオンヌを見ると、「まぁ、いいから、いいから」と笑顔であしらわれる。
「なので、昨日ギオンヌ様からぜひとも今日、ダンゼン様感謝祭を開きたいとお話が町全員にありましたので、今日はじゃんじゃん飲んで、じゃんじゃん食べて盛り上がっていきましょう!!!」
「いぇーーーーい!!!」
みんなが、グラスを掲げる。
そして、ミンミンがダンゼンの耳元に近寄る。
「そのあと・・・私にじゃんじゃんしてもいいですからねっ」
ウィスパーボイスでミンミンがダンゼンの耳元で囁いて、投げキッスを送って立ち去る。
状況についていけてないダンゼンにはその言葉は右から左だった。
「ささっ、こちらに来てください、ダンゼン様~」
そう言って、若い女の子たちに引っ張られ食事のあるテーブルに座らされた。
その後も、いろんな人がダンゼンと喋り、特産物などを持ってきてくれた。そして、余興だと言って踊ったり、芸を披露したり、歌ったりもしてくれた。
最初は表情が硬かったダンゼンは表情が軟らかくなり、心も柔らかくなった。
◇◇
帰り道。
「なぁ、師匠」
「なんだ、気持ちわりーな、なんだ?金でもせびる気か、おおん?」
歩いていたところをダンゼンが立ち止まるので、振り返ったギオンヌ。久しぶりに師匠と聞いてこそばゆくなっている。
「今日はありがとうございました」
ダンゼンが深々と頭を下げる。
「おい、馬鹿止めろって、明日槍でも降ってきちまうっ」
「俺の仕送りを全部この町のために充ててたのか?」
ダンゼンが周りを見る。月夜でもわかる治安の良い町。
「・・・勘違いすんな、おいらが楽できる住みやすい町を作っただけだ。ただ、まぁ、おいらが作った金なんて言えば、窃盗だの疑われそうだからお前の名前を出してやっただけさ」
「嘘をつくなよ、師匠。自分は貧乏な暮らしをしてるじゃないか」
「あれが楽なんだよ、おいらには」
「ふっ、そうかい」
二人は再び歩き出す。
「なぁ、師匠」
「なんだよ」
「この町が師匠の夢だったりする?」
「・・・まぁ、な」
二人はそのまま歩いて行く。
「師匠」
「なんだよ」
「俺、元気出たわ」
「・・・おう」
「みんなのために俺は剣を振るう。それが最高で最強で・・・そんでかっこいい剣士で、騎士で・・・そんでそんで最高の弟子だから」
「んだよ、それ。欲張りだなお前」
想いが溢れすぎて、変な言葉の言い方をしているダンゼンにギオンヌが笑う。
「でも俺・・・本当に師匠の弟子で良かった」
「ふん・・・っ」
二人は家の前まで無言で歩いた。
何も言わなくても、久しぶりに会っても一緒に居ればお互いのことがなんとなくその瞬間だけはわかった。
先に家に入ろうとするギオンヌは、入り口で立ち止まる。
そして、振り返らずに言った。
「おいらもよ、ほんとーーーーっに最高の弟子を持って・・・幸せだよ、馬鹿野郎が」
ダンゼンとギオンヌは喧嘩をしてばかりである。
けれど、柔剣の師弟に負けない、強固で確かな絆がそこにはあった。
Fin
「あぁ、そうだ」
「おいらの夢もちゃっちくなっちまったもんだ」
ギオンヌはボロ衣服のほつれをいじりながら、嫌みを言う。
「すまん」
「すまんじゃねーよ、謝んじゃねぇ」
「だが・・・俺は・・・」
「ったく辛気臭せーな。まっ、いいわっ。お前がそうなる日もいつか来ると思っていた。ついてこい」
そうっ言ってギオンヌは町の方へと歩いて行くので、ダンゼンも着いていく。
「よし、ここだ。今日はここに泊まってもらうぞ。飯は適当に食え」
「ここは・・・?」
「おいらの家だ」
そこは、オンボロの家で中に入ると汚く散らかった家だった。
ギオンヌはダンゼンが家に入ると、今度は自分が家から出ようとする。
「待ってくれ、ギオンヌはどこへ?」
「夜遊びだよ、日が暮れたら良いことしてもらえるようになってんだっ。とりあえず、今日はしっかり休め。いいなっ?明日になったら・・・相談に乗ってやるから」
「ちょっと、待て・・・」
ダンゼンの言葉なんて耳に入らず、ギオンヌはスキップをしながら立ち去ってしまう。
「ったく・・・せっかく大金を仕送りしているのに散財ばかりして・・・。本当に剣は何も生み出さないな・・・っ」
ダンゼンは目は寝れそうな場所を探して、横になる。
戦場で剣を振り、死線を共に越えた仲間たちとの強い絆は存在する。
しかし、そういった絆を断ち切るのもまた剣であり、何人もの仲間を失ってきた。そして、戦から帰る度に王国の様子は変わり、人も変わる。
柔剣の使い手であり、金髪の美女ソフィアのことを愛したが、それもルーク王子と結ばれてしまった。
戦の報酬も自分で使ったり、師匠であるギオンヌに使ったりしていてほとんど残っていない。
「はぁ・・・」
ダンゼンはそのまま目を閉じ、眠りについた。
◇◇
「んんっ」
ダンゼンは目を覚ます。
お日様の光は大分高くなっていた。
「ふふっ」
ダンゼンは何年振りになるかわからないくらい、久しぶりにだらしない生活をしてしまった自分を可笑しいと感じた。
(俺もそろそろ隠居生活に・・・)
隠居と考えると、自分の人生は何も得ておらず、失ってばかりで空しく、そして悲しく感じてきた。
「おっ、起きたか」
「ギオンヌ、おはよう。まさか、朝帰りか?」
「まっ、当然だ。おいらはモテモテだかんな」
(お気楽なものだ・・・っ)
ダンゼンは背伸びをして、入り口にいたギオンヌの傍へ行く。
「おい、まずは顔を洗ってこい、身なりをしっかりしろ。そしたら・・・出かけるぞ」
「飯は・・・っ」
「うまい店を知っているから案内してやる」
「おう」
ギオンヌの言われるがままにダンゼンは顔を洗って、跳ねた髪をとかし、身なりを整える。
「よし、準備は良さそうだなっ」
「あぁ」
そして、二人は町を歩いて行く。
「なんだか、さびれた町だな」
「んだと?」
「だって、全然人がいない」
歩いてしばらくしてもダンゼンたちは人に全然会わなかった。
(いや、でも家だってたくさんある・・・、水も空気も悪くなさそうが・・・)
「この町ではときどき外には出てはいけない宗教があるのさ」
「ギオンヌはいいのか?」
「おいらはそういう面倒くさいのはいいんだ。逆に今のお前にはすがる存在が必要かもしれんぞ?」
「まぁ・・・戦場に行く前は軍神に祈祷をお願いしてから向かうが・・・。他の神に浮気する趣味はない」
「そうか、それならいい。ほれ着いたぞ」
二人が着いたのは昨日の店だった。
(なんだ、また女と酒か・・・。まぁ、辛いことを忘れるならそれもいいか・・・)
「ほれ、先に入れっ」
「あぁ」
カラン、コロンッ
「こんにちは・・・」
「ダンゼン、いつも・・・ありがとう!!!」
ポンッ
ポンッ
いくつかのお酒の瓶のコルクを飛ばす。
「なんだ・・・これは・・・っ」
「しししししっ」
ダンゼンが驚くのを嬉しそうにダンゼンの後ろでギオンヌが笑っていた。
店の中には老若男女数えきれないくらいの人々がおり、みんなギオンヌと同じように笑っていた。
「みんな、あなたに感謝しているの」
ミンミンが率先して、ダンゼンの手を取り、中央へと案内する。
「ありがとう、ダンゼン様っ」
「ありがたや、ありがたや・・・」
「ありがとっ、ダンゼンのお兄・・・様」
ダンゼンが近づくために人々が感謝を伝えていく。
「これはどういうことなんだっ?」
ダンゼンの戸惑う顔を見て、ミンミンは誇らし気に豊満な胸を張る。
「ダンゼン様から仕送りいただいたお金でこの町は下水と上水を整備し、道路なども補修したり、飢饉や疫病のときのために食料や薬確保し、暮らしやすい町を作ることができました。私が代表して御礼申し上げます」
ミンミンが頭を下げると、みんなから拍手を浴びる。
「そっそれ、わしが言うやつ・・・」
「あっ、ごめんなさい町長」
「あはははっ」
町の人々が笑いだす。
「そんな・・・俺は・・・」
ダンゼンはギオンヌを見ると、「まぁ、いいから、いいから」と笑顔であしらわれる。
「なので、昨日ギオンヌ様からぜひとも今日、ダンゼン様感謝祭を開きたいとお話が町全員にありましたので、今日はじゃんじゃん飲んで、じゃんじゃん食べて盛り上がっていきましょう!!!」
「いぇーーーーい!!!」
みんなが、グラスを掲げる。
そして、ミンミンがダンゼンの耳元に近寄る。
「そのあと・・・私にじゃんじゃんしてもいいですからねっ」
ウィスパーボイスでミンミンがダンゼンの耳元で囁いて、投げキッスを送って立ち去る。
状況についていけてないダンゼンにはその言葉は右から左だった。
「ささっ、こちらに来てください、ダンゼン様~」
そう言って、若い女の子たちに引っ張られ食事のあるテーブルに座らされた。
その後も、いろんな人がダンゼンと喋り、特産物などを持ってきてくれた。そして、余興だと言って踊ったり、芸を披露したり、歌ったりもしてくれた。
最初は表情が硬かったダンゼンは表情が軟らかくなり、心も柔らかくなった。
◇◇
帰り道。
「なぁ、師匠」
「なんだ、気持ちわりーな、なんだ?金でもせびる気か、おおん?」
歩いていたところをダンゼンが立ち止まるので、振り返ったギオンヌ。久しぶりに師匠と聞いてこそばゆくなっている。
「今日はありがとうございました」
ダンゼンが深々と頭を下げる。
「おい、馬鹿止めろって、明日槍でも降ってきちまうっ」
「俺の仕送りを全部この町のために充ててたのか?」
ダンゼンが周りを見る。月夜でもわかる治安の良い町。
「・・・勘違いすんな、おいらが楽できる住みやすい町を作っただけだ。ただ、まぁ、おいらが作った金なんて言えば、窃盗だの疑われそうだからお前の名前を出してやっただけさ」
「嘘をつくなよ、師匠。自分は貧乏な暮らしをしてるじゃないか」
「あれが楽なんだよ、おいらには」
「ふっ、そうかい」
二人は再び歩き出す。
「なぁ、師匠」
「なんだよ」
「この町が師匠の夢だったりする?」
「・・・まぁ、な」
二人はそのまま歩いて行く。
「師匠」
「なんだよ」
「俺、元気出たわ」
「・・・おう」
「みんなのために俺は剣を振るう。それが最高で最強で・・・そんでかっこいい剣士で、騎士で・・・そんでそんで最高の弟子だから」
「んだよ、それ。欲張りだなお前」
想いが溢れすぎて、変な言葉の言い方をしているダンゼンにギオンヌが笑う。
「でも俺・・・本当に師匠の弟子で良かった」
「ふん・・・っ」
二人は家の前まで無言で歩いた。
何も言わなくても、久しぶりに会っても一緒に居ればお互いのことがなんとなくその瞬間だけはわかった。
先に家に入ろうとするギオンヌは、入り口で立ち止まる。
そして、振り返らずに言った。
「おいらもよ、ほんとーーーーっに最高の弟子を持って・・・幸せだよ、馬鹿野郎が」
ダンゼンとギオンヌは喧嘩をしてばかりである。
けれど、柔剣の師弟に負けない、強固で確かな絆がそこにはあった。
Fin
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
I'm looking forward to it
maruko
ファンタジー
もうすぐ私のデビュタント
ずっと楽しみにしてました
パートナーは幼馴染のミレー
二人で皆様にお披露目です。
✱作者の妄想の産物です
温かい目でお読みください
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】 元魔王な兄と勇者な妹 (多視点オムニバス短編)
津籠睦月
ファンタジー
<あらすじ>
世界を救った元勇者を父、元賢者を母として育った少年は、魔法のコントロールがド下手な「ちょっと残念な子」と見なされながらも、最愛の妹とともに平穏な日々を送っていた。
しかしある日、魔王の片腕を名乗るコウモリが現れ、真実を告げる。
勇者たちは魔王を倒してはおらず、禁断の魔法で赤ん坊に戻しただけなのだと。そして彼こそが、その魔王なのだと…。
<小説の仕様>
ひとつのファンタジー世界を、1話ごとに、別々のキャラの視点で語る一人称オムニバスです(プロローグ(0.)のみ三人称)。
短編のため、大がかりな結末はありません。あるのは伏線回収のみ。
R15は、(直接表現や詳細な描写はありませんが)そういうシーンがあるため(←父母世代の話のみ)。
全体的に「ほのぼの(?)」ですが(ハードな展開はありません)、「誰の視点か」によりシリアス色が濃かったりコメディ色が濃かったり、雰囲気がだいぶ違います(父母世代は基本シリアス、子ども世代&猫はコメディ色強め)。
プロローグ含め全6話で完結です。
各話タイトルで誰の視点なのかを表しています。ラインナップは以下の通りです。
0.そして勇者は父になる(シリアス)
1.元魔王な兄(コメディ寄り)
2.元勇者な父(シリアス寄り)
3.元賢者な母(シリアス…?)
4.元魔王の片腕な飼い猫(コメディ寄り)
5.勇者な妹(兄への愛のみ)
転生おばさんは有能な侍女
吉田ルネ
恋愛
五十四才の人生あきらめモードのおばさんが転生した先は、可憐なお嬢さまの侍女でした
え? 婚約者が浮気? え? 国家転覆の陰謀?
転生おばさんは忙しい
そして、新しい恋の予感……
てへ
豊富な(?)人生経験をもとに、お嬢さまをおたすけするぞ!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
『愛が切なくて』- すれ違うほど哀しくて -❧【タイトル変更しました】各話、タイトルただいま変更中~
設樂理沙
恋愛
砂央里と斎藤、こじれてしまった糸(すれ違い)がほどけていく様子を描いています。
元々の題名は『SHE&HE』でした。大幅加筆修正版を『恋に落ちて-Fall in love-』と
ドキドキしそうな表題にてup。(*^^)v
初回連載期間 2020.10.31~2020.12.13頃
◆都合上、[言う、云う]混合しています。うっかりミスではありません。
ご了承ください。
❧イラストはAI生成画像自作
異世界で勇者をやって帰ってきましたが、隣の四姉妹の様子がおかしいんですけど?
レオナール D
ファンタジー
異世界に召喚されて魔王を倒す……そんなありふれた冒険を終えた主人公・八雲勇治は日本へと帰還した。
異世界に残って英雄として暮らし、お姫様と結婚したり、ハーレムを築くことだってできたというのに、あえて日本に帰ることを選択した。その理由は家族同然に付き合っている隣の四姉妹と再会するためである。
隣に住んでいる日下部家の四姉妹には子供の頃から世話になっており、恩返しがしたい、これからも見守ってあげたいと思っていたのだ。
だが……帰還した勇治に次々と襲いかかってくるのは四姉妹のハニートラップ? 奇跡としか思えないようなラッキースケベの連続だった。
おまけに、四姉妹は勇治と同じようにおかしな事情を抱えているようで……? はたして、勇治と四姉妹はこれからも平穏な日常を送ることができるのだろうか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる