30 / 67
竜司と子猫の長い一日
僕がちょっと忘れていたことを竜司さんが覚えていてしっかり実行してくれていた件
しおりを挟む腰を押さえていた竜司さんの手が、僕のものを包み込むように触れてきた。
すっぽり収まってしまうくらいの大きさの、僕のもの。
今僕の中に入ってるリュウジさんと比べたら、貧相そのものだけど。
でも、竜司さんが触ってくれて、その大きな手の中に包まれるように触れてもらえると思ったら、その大きさでも全然気にならない。
でも、奥の奥にいれられてイったばかりの僕には、その刺激はちょっと辛い。
「りゅうじ、さん、て、はなしてぇ」
体が震えちゃうんだ。
気持ち良すぎて頭がおかしくなる。
「このまま出せ」
楽しそうな声。
その声は好きだけど、こんなにすぐ射精なんてできない。
……あ、潮、言ってた……?
「あ、アっ、きちゃ、うっ、くる、くる……っ」
結腸を竜司さんのいいようにかき回されて、ちょっとだけ硬い僕のものをやっぱり竜司さんの手でいいようにしごかれて。太くてごつごつした指が亀頭をこすって鈴口を押しつぶしてきて――――
「ぃぁああああ!!!」
プシャァ、って、噴き出た。
「ひ、ひあっ、あ、あっ」
何度かはじけて、びくんびくんって全身が震えて、弛緩してるのに、中はぎゅうぎゅうに締め付けて。
「あー……あん……」
一番奥深いところに、また、熱いものが広がった。
僕は床についてる片足にも力が入らなくて崩れ落ちそうになったけど、竜司さんの手がすぐに僕を支えてくれる。
「上手に噴けたな」
「りゅ……じさん」
お腹の中が熱い。
ずっとずっと熱い。
「のぞみ、俺にしがみついて。落とさないから力抜いていていい」
「……な、に…?」
「ベッドに行こう」
シャワーのお湯が頭の上から降ってきた。
鏡に飛んだ色んなものが、すぐに洗い流されていく。
じわっと汗ばんだ僕と竜司さんの体も、お湯がそれを流していく。
「のぞみの体が柔らかくてよかったよ」
なんでそんな……って、イきすぎてぼうっとする頭で考えてた。
竜司さんは持ち上げていた僕の片足を、竜司さんの肩に乗せるように開いて、震えながら床についていたもう片方の足も持ち上げてきた。
「ひあぁ!?」
鏡と、竜司さんのたくましい体に挟まれながら。
僕のお尻は竜司さんのリュウジさんに貫かれたまま。
「ひぃぃっ」
ぐるん、って回された。
僕の中でも、、リュウジさんが半回転。あたるところが変わったどころの話じゃなくて。
「あ、あんんっ」
イった。
また、イった。
「ふー……」
気が付けば、両足をしっかり抱えあげられて、背中は鏡についていた。
「ほら、のぞみ」
片手が、僕の腕を竜司さんの首に回してきた。
しがみついて、って言ってた。
キスは届かなかったけど、今なら首にしがみつく――――抱き着くことはできるけど、でも。
「や……ゃ……、なんで…ぇ、いれた、まま、こんな……っ」
別に嫌じゃないけど。
びくんびくんって震えは止まらないし、竜司さんだって、一度抜いてから挿れなおした方が楽なはずなのに。
「のぞみが言っただろ」
ぐすぐすしてたら、そんなことを言われた。
僕が言ったって、なに。
「な、に…?」
「抜かず三発、結腸攻め」
「………あ」
「奥まで余裕で届くだろ?お前の希望通りのサイズだろうし、マッチングの条件クリアにはあと一発だ」
「………まっちんぐ」
まさか、それをこなすために、こんな無茶な体位の入れ替えをしたってこと?
「……さいしょ、から、ベッドにいけば……」
「だから、『しまった』って言っただろ。挿れたくて仕方なかったんだよ。お前に約束破ったって詰られるのも嫌だしな」
僕を見下ろす竜司さんは、面倒そうな顔も、変な顔もしてない。ただただ、僕のことを甘い目で見てる。
……僕の中にいるままのリュウジさんは、まだまだカチカチな気がする。
「……りゅうじ、さん、そんなに、ぼくと、したかった……?」
「ああ、したいな。まだまだ抱きたい。乳首にも噛みつきながら延々と結腸で狂わせておきたい。ああ、心配するなよ。後始末はちゃんとしてやるから。だから後はベッドでやろうな」
とても、とても、いい笑顔だった。
僕は竜司さんにしがみついたまま、運ばれた。
多分これは『駅弁』というやつ。
お風呂から上がってタオルで拭くことなく、全裸のまま、部屋を横切っていく竜司さん。
寝室につくまでの間で、僕は何度かイってしまった。
寝室には大きなベッド。
間接照明が照らす室内は十分明るいけど、お風呂場の方が明るかったから暗く感じる。
「あん………あー…んんっ」
ベッドに降ろされるときも、挿れられたまま。
降ろされた途端、両足を押し広げられて、強くて速いピストンでせめられた。
「あ、ぁ……っ、ゃ、あ、あっ、りゅー……きす、きす、してぇ」
「仰せの通りに」
「んんぁ」
がぶり
……それは、多分、キスじゃない。
いや、キスだけど。
僕、竜司さんに口を食べられた。
ぐちゃぐちゃに口の中をかき回されて、唇も舌も甘噛みされて。
その間にまた一番奥に熱い飛沫を感じた。
……約束の三発目、だ。
そっか、じゃあこれで終わるんだ……って、胸の奥がひやっとしたら、視界が変わった。
「やああっ」
「いい眺めだな」
終わりだと思ったのに、体を倒した竜司さんの上に、僕がまたがるように座ってた。……もちろん、萎えないリュウジさんが、しっかりと僕に突き刺さってる。
「動いて、のぞみ」
手が伸びてきて、頬をなでる。
たったそれだけで、僕は体がびくびくするのを止められなくて、軽くイってしまった。……頬、で、って。
「可愛いな、のぞみ」
「はぅん」
「ほら、動いて」
僕を見る、情欲でギラギラした竜司さんの目。
終わらないことが嬉しくて。
僕を、竜司さんに見せつけたくて。
手を後ろについて、足を開いた。
誰かに教えられた格好。誰だったか覚えてない。
でも、きっと、竜司さん、喜んでくれる。
だって、ギラギラした目がずっとずっと僕を見てくれているから。
この夜、僕は乱れに乱れたと思う。
竜司さんにされること全部が気持ちよくて、竜司さんを全部体で受け止めたくて。
記憶にある限り、竜司さんのリュウジさんが、僕から抜かれることはなく。
溜まったものでほんの少しぽっこりした下腹部を、竜司さんがとても嬉しそうに優しくなでてくれて。
僕は頭の中を竜司さんでいっぱいにして――――意識を手放した。
おそらく日付は過ぎていたと思う。
「おやすみ、のぞみ」
おやすみって言うわりには、まだ僕の体の中をぐちゃぐちゃとかき回しているけれど。
こめかみと額に優しいキスを感じていた。
80
お気に入りに追加
1,512
あなたにおすすめの小説

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。


出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま

婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。

振られた腹いせに別の男と付き合ったらそいつに本気になってしまった話
雨宮里玖
BL
「好きな人が出来たから別れたい」と恋人の翔に突然言われてしまった諒平。
諒平は別れたくないと引き止めようとするが翔は諒平に最初で最後のキスをした後、去ってしまった。
実は翔には諒平に隠している事実があり——。
諒平(20)攻め。大学生。
翔(20) 受け。大学生。
慶介(21)翔と同じサークルの友人。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる