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竜司と子猫の長い一日
僕と竜司さんがソープの真似事をしてみた件
しおりを挟むたくさん名前を呼んでくれた。
たくさんキスをしてくれた。
竜司さんの大きな手が、僕の頭を洗う。ちょっとスパイシーな香りで、これは竜司さんによく似合うと思った。
「のぞみ、抱きついて」
「ん」
お湯が流れっぱなしになってたシャワーを明後日な方に向けて、竜司さんがそう言うから、僕はぎゅむ…って竜司さんに抱きついた。
そしたら、竜司さんは僕と竜司さんの間にとろとろとボディソープを流し始める。それから、僕の背中にも同じようにかけた。
「のぞみ、俺の背中にもかけて」
「ん」
ボトルを受け取って、できる限り高い位置から流した。
トロトロのそれは、僕たちの体を滑り落ちていく。
僕からボトルを受け取って棚に戻した竜司さん。
「のぞみ、動いて」
「ふぇ」
「ほら、ヌルヌルしてるだろ?」
そりゃ、体中ぬるぬるだけど。
背中に回した腕が滑り落ちそう。
でもなんとか動かして、竜司さんの大きくて広い背中を洗う。
竜司さんの手も動く。大きな両手で揉むように、撫でるように。
そうしてるうちに、竜司さんの体に胸元が擦れて、敏感な乳首が刺激された。
「ん、ぅ」
「ほら、もっと」
やけに楽しそうな竜司さん。
体をくっつけて軽く上下させるだけで、僕の硬くなった乳首がひっかかって気持ちが良くて、竜司さんのやっぱりカチカチに硬い一物が僕のお腹で擦れてる。
「……もしかして」
「ん?」
「…………ソープの真似事?」
「ああ……バレたか」
変態だな、とか、やっぱりオヤジ臭い、とか。
まあ、そんなことを思いつつも、だったらもっと翻弄してやる……って、意気込んだのは僕。
「僕、ソープなんて行ったことないけど」
「………俺は、………一度だけ、あるな」
「へええええええ」
「仕方ないだろ、興味あったんだ」
「いつ?」
「大学生のときだよ。誘われてな。こんなもんか、って思ったくらいだった」
「ふううううううん」
バイ、って言ってたし。
女の人の体は多分柔らかかっただろうけど。
「もう行かない?」
「のぞみがいるのに行くわけがない」
「……ふふ」
リップサービスでも嬉しい。
滑らないように思い切り背伸びをする。それからかかとを落とす。
「…っ」
息を詰める音。
それから、竜司さんの両手が僕のお尻を揉む。
相変わらず紐パンをつけたままだけど、僕が体を上下させると、布地が竜司さんの一物を擦るのに丁度いい。
「は………、は……っ」
気持ちいい。
多分、竜司さんも気持ちいい。
背伸びするタイミングで、竜司さんが少し屈んでくれるから、ちゅ、ちゅ、ってキスをする。
……これ、いい。癖になりそう。
あまりにも夢中になってた。
だから、気をつけていたのに背伸びした瞬間盛大に足を滑らせてしまった。
「ぅわ…っ」
「のぞみ」
竜司さんに掴まりたかったのに、ぬるって手が滑った。でも竜司さんの手が僕のお尻を鷲掴みにしてたから、転ばなくて済んだのだけど。
「ひゃ……っ」
ぐりぐりって、股間を押し付けあってた。
竜司さんの、僕のお尻を鷲掴んだ手は、左右にこれでもかってくらい広げてきて、僕の後孔がくぱりと開いた。
「のぞみ」
ソープの真似事をしてたのに、僕はもう動けなくなった。
滑った竜司さんの指が、僕の中に入ってくる。
脱衣所で入ってきたときとは違う。
ゴツゴツして長い指は多分もう二本が入り込んできてて、はじめからわかってるかのように前立腺を狙い定めてた。
「あ……は、あ、ぁ……ぁ……」
しがみつきたい。
なのに、ぬめりが僕の手の邪魔をする。
それに気づいた竜司さんは、シャワーをまた僕たちの方に向けた。降り注ぐお湯がボディソープの泡を洗い流していく。
「りゅ、じ、さん」
「可愛い。可愛いよ、のぞみ」
「ひゃん……っ」
「しっかり洗うからな」
「んぅ……っ」
ぬめぬめの指が僕の中で動く。
ぐるりぐるりと、指の腹の柔らかいところで内側が揉まれるように洗われていく。指が届くところまで、全部。
キス。
キスが欲しくて一生懸命背伸びをした。
竜司さんはそれに気づいて、また背を屈めてくれた。
「ふぁ……んっ、ん、んんっ、んんぅ」
くちゃくちゃ指を動かされて、じゅるじゅる舌を吸われる。
お湯は気にならない。竜司さんが傘みたい。
口も舌も気持ちいい。
お尻の中も気持ちいい。
洗われてるっていう事実をうっかり忘れそう。
「のぞみ、壁に手をついて」
「んう」
竜司さんの手に促された先は、壁というか鏡だった。
ずっとシャワーが流れてるのにぜんぜん曇ってないから、僕の顔がよく見えて狼狽えた。
「りゅ、じさん、はずかしっ」
「可愛いよ」
会話になってないっ。
可愛いって言われるのは……、竜司さんに言われるのは、少し……ほんの少し、嬉しい、けど。そうじゃないんだってば。
鏡越しに竜司さんを睨みつけていたけれど、竜司さんはなにやら道具を取り出して準備してて、僕の方を見てなかった。
「ふぇ……」
でも、ちらりと見えたのは、竜司さんの手元にある少し大きな注射器みたいな形状のもの。
「なに……」
「洗ったら流さなきゃ、だろ」
「んんぅ」
ちゅ、ちゅ、って耳の後ろにキスをされた。
「りゅうじ、さん」
「今日はお湯で流すだけ。のぞみ、腰を突き出して」
耳の後ろから、うなじにキスをされて、背中まで降りてきた。
ドキドキしながら僕は竜司さんに言われた通り、腰を突き出す。
竜司さんだから大丈夫。
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