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竜司と子猫の長い一日
竜司は子猫の柔らかな臀部を堪能する
しおりを挟む子猫に似合う下着はどんなだろうか……と今と関係ない思考に陥っていたとき、子猫はいそいそと紐をほどきにかかっていた。 それに気づいて、慌てて子猫の手を握る。
……ああ。カタチの良かった結び目が少し歪になった。
「まだつけていてくれ」
「うん」
俺も現金なもんだ。
他人のためにつけている下着に腹立たしさを覚えたというのに、子猫が俺からの下着の贈り物を拒絶しなかった事実に浮かれ、だったらエロくて似合う下着姿がもっと見ていたい、とか。
節操がないな、俺。
しかも、白い布地は子猫のペニスに押し上げられてる部分のシミが、更に濃く広がっているし。
触れていないのに、また蜜をこぼしたのか。
これはまずい。
俺が暴走しそうだ。
透けて見える肌色は濃くなく初々しい色だ。
今すぐ子猫のペニスに食らいつきたい。
ああ……それに、子猫は下生えの処理もしているのか。体毛は薄そうだが、見る限り股間部分は何もなさそうだ。
頬をこすりつけたら気持ちいいだろうか。
今度剃るときは俺がやってもいいだろうか。
「竜司さん」
「ん?」
……一瞬、不埒な思考に気づかれたかと思った。
だがそうではなかったようで、子猫はおずおず俺に腕を伸ばし抱きついてくる。
俺も子猫の背に腕を回す。
腕の中にすっぽりと収まる子猫。このサイズ感がいい。
子猫は肌の手入れもしているのか、どこもかしこもすべすべと手触りの良い肌をしていた。
痩せ気味な体に反して、臀部はふっくらと柔らかい。しかも、手に吸い付いてくるもみ心地。
下着の紐に沿って臀部の割れ目を撫でると、子猫の体がピクリと反応した。
まだだ、まだ。
ぐりっとアナルに指を突き入れたい衝動をやり過ごし、臀部の柔らかさとなめらかな肌を堪能することにした。
「んふ……」
……漏れ出る声がいい。そうか。臀部を揉むだけでも感じるのか。
子猫は体をモゾモゾとさせながら、俺の体に顔を押し付けて思い切り吸い込んでいる。……もしかして、汗臭いだろうか。秋とは言え、昼間はまだ暑い。その中をスーツでなんか動いていたから、それなりに汗もかいている。
少しでも子猫の表情が変わるようならさっさと脱いで先にシャワーだな……と考えていると、子猫は顔を離してベストを撫で、ちらりと俺を見上げたあと、口元に笑みを浮かべ、また視線を戻した。
ベストに触れていた手が肩まで上がり、上着の肩を落とす。
……ああ、そうだな。スーツは脱ごう。汗を流すかどうかは別として、子猫がボタンや飾りで怪我をしたら可愛そうだ。
上着もベストもさっさと脱いで洗面台の上に放り投げた。
さっさとワイシャツも脱いで子猫の臀部を揉む仕事に戻らなければ。
手早くネクタイを取りうとしたが、それにストップを掛けたのは子猫の指だった。どうやら自分で俺を剥きたいらしい。
それは大歓迎だし、どうやら汗臭くて嫌がられたわけでもなさそうで一安心できた。
俺はまた両手で子猫の肌と臀部を堪能する。
そうしながら、子猫の様子を見下ろす。
ワイシャツのボタンを一個外してはそこにキスをする。なんて褒美なんだ。子猫は俺をどうしたいんだ。
「悪戯好きの子猫だな」
思わず子猫と言ってしまったがまあいい。
子猫は子猫だ。
「だから、僕、もう大人!」
「成猫か」
「なんで猫」
「仕草が猫っぽい」
「……そうかなぁ……」
キスというより、ぺろぺろ舐めてるようなものだ。可愛らしくて頭を撫でてしまう。
何を思ったのか子猫は俺の乳首を愛撫し始めた。生憎とくすぐったさしか感じないが、刺激を与えられればそれなりに尖る。
「竜司さんの乳首も硬くなった」
ニタリ、と、悪戯が成功した子供のような笑い方をする子猫に、吹き出しそうになるのを堪えた。
ここで笑ったら子猫の機嫌が急降下間違いなしだ。
「そりゃなるだろ。鳥肌と一緒だ」
「……僕が舐めたら鳥肌が立つって言いたい?」
「いや?じゃれてくる子猫の悪戯にしか思えないな。俺の乳首なんて舐めて楽しいのか?」
「……楽しい、かな……?」
……そこで首を傾げられても困る。
お前は?
って言いながら、子猫のツンと勃ったままの勃起乳首にむしゃぶりつきそうだ。
そんなことにならないよう、今はまだ子猫の好きにさせようと視線をそらし、両手で臀部を鷲掴みにした。
「ひゃっ」
蕾を開かせるように、左右に大きく開き、今度は閉じるように揉み寄せ、そらを繰り返す。
「俺の乳首はいいから。のぞみ、続きは?」
「ん、つ、づき」
子猫の吐息が熱い。
ああ、いい。
とてもいい。
「竜司さん………」
体を震わせながら甘い吐息を繰り返していた子猫が、キロリと俺を睨んできた。うるんだ、可愛い目で。
「ん?なに?」
「………お触り禁止」
「どうして」
思わず手を止めると、この隙に……と言わんばかりの早業で俺のワイシャツを床に落とした。
子猫は行動が一々可愛らしい。
俺を剥く作業が続くかと思えば、子猫は剥いた俺の上半身をしげしげと見ては頬を上気させ、唇を舐めた。
「のぞみ?」
「………かっこよすぎじゃない……?」
陶然とした表情で俺の体に触れてくる。
指先で腹筋の割れ目を辿られると、流石に少し擽ったくはある。
「……男の人だ」
「なんだそれ」
子猫がすり寄ってきた。
俺の体をあちこち触り、背に回された手は背中も確かめるように動き出す。
子猫の好きにさせた。
嫌悪されてるわけじゃなく、むしろ逆。俺が子猫の臀部を堪能していたように、子猫が俺の体を堪能している。悦び以外何者でもない。
だが、そのうちに子猫の様子が変わった。
俺の体に顔を埋めたまま、動かない。
「……僕の体、いやじゃない?」
突然、そんな事を言う。
なぜ俺が子猫の体を嫌がると思った?
「……やせすぎで、気持ち悪くない?」
確かに、痩せていて不安になる。
力の限り抱きしめたら、ポッキリと折れてしまいそうだし、体がどこか悪いんじゃないかと心配にもなる。
「そうだな。もう少し肉をつけたほうがいいとは思うな」
そう言った途端、子猫の体が震えた。
俺から離れそうな気配を感じ、腰を強く引き、腰を押し付けた。
……さっきから煽られ続け、張り詰めて苦しくなっている俺のペニスが、子猫の下腹部に布越しに当たる。
「嫌と思うならこうはならないな。お前のくっきりした鎖骨もスラリとした手足も、とても綺麗だ。唆る」
子猫は傷つきやすい。
周囲に怯えて、一生懸命虚勢を張る。
自己肯定感が低いのは、今まで子猫を踏みにじってきた大人のせいだ。
寂しさを男と体を重ねることで紛らわしてきた子猫。
金だけを用意されてぬくもりのない家で育った子猫。
「肉は旨いもん食えばつくだろ。……俺が食わせてやる。好き嫌いは聞かないからな」
「え、うん」
「だから、余計なこと考えるな。俺は早くお前が食いたくて仕方ないんだ」
俺が、愛される喜びを教えてやる。
全部、教えてやる。
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