幼馴染二人と冒険者になりました!

ゆずは

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幼馴染み二人と僕の15歳の試練

3 変わる?

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 中位神官になった。
 何が変わるって、羽織るローブが一枚増えました…。




「本来ならきちんと別のローブを用意するんだが…」

 僕を改めて立たせた神殿長さんは、とても申し訳無さそうに苦笑していた。
 確かに、中位、高位の神官さんたちは、それぞれにローブの形…というか、装飾とかが少しずつ違う。
 今僕が着ている神官服は、ローブ…ではない。しかも、子供仕様なので半ズボン。ちなみに、神殿内は暖かくて、冬でもほぼ同じ格好をしてた。外に行くときには外套とか長ズボンとか穿いたけどね?

「……流石に、君の大きさに合うものがなくてね」
「あー……」

 僕、小さいから。
 同い年の子たちよりもかなり小さいことは自覚してるし…。身長伸びてないし…。
 ほんと、おかしいなぁ…。しっかり食べてるのに…。

「わかってますよ……。僕、小さいまんまだし……」

 神官さんって、意外と力仕事とか身体使う仕事が多くて、重労働なんだよね…。ローブに隠れてわからないけど、結構筋肉付いてるんだ。ディーほどじゃないけどね!
 でも、同じことをしてるはずなのに、僕には筋肉もつかない…。本当になんで。

「ラルフィンはそのままでいいんだよ」

 立ち会ってくれた神官さんたちも、僕の、まわりに集まってきて、笑いながら頭をポンポン叩いてく。

「まあ、それでだ」

 神殿長さんは、どこから取り出したのか、僕の頭から何かを被せた。
 白いそれは、マントみたいなローブ。ただし、短い。襟元には、中位神官さんたちが着ているローブと同じ柄が入ってる。

「簡易的ではあるが、それを着用してほしい」
「重ねるんですね…ありがとうございます」
「あとは部屋だが…、南館の個室にしよう。お風呂もついているから、丁度いいだろう」
「え、でも」

 お風呂がついてる個室は、上位神官にならないと使えないんじゃなかった?

「問題ない。ただし」
「?」
「風呂掃除はしっかりやるんだよ?」

 ニコリと笑いながら言われたことに、一瞬だけぽかんとしてしまうけど、すぐにみんなが笑いだして、僕も笑った。

 ……はぁ、なんだか。
 十五歳になって、神官位があがって、新しいローブをもらって、新しいお部屋に引っ越すことが決まった。慌ただしいけど。
 手紙、書かなきゃ。
 このローブ、見てもらいたいな。無理かな。
 喜んでくれるかな。
 お祝いしてくれるかな。

 早く早く、会いたいな。


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